ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー傑作選
© Rainer Werner Fassbinder Foundation
伝説的な映画監督による不朽の傑作がスクリーンに!
ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー傑作選
伝説的な映画監督による不朽の傑作がスクリーンに!
ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー傑作選
9/30(土)~
37年の短い生涯で、強烈な個性に貫かれた40本以上もの作品を手がけ、ヴェンダース、ヘルツォークらと並んで<ニュー・ジャーマン・シネマ>の代表格と称されたライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督。この度、ファスビンダー美学の極致とも言えるふたつの監督作、『不安は魂を食いつくす』『マリア・ブラウンの結婚』、そしてファスビンダーが原作・脚本・出演を務め、スイスの名匠ダニエル・シュミットが監督した『天使の影』の三作が劇場公開。生きるが故の矛盾や絶望、愛するが故の悲しみ、思わず目を背けたくなるほどの人々の剥き出しの姿をスキャンダラスに、時に露悪的なまでに描き切ったファスビンダー。しかしそこに宿る仄かな光まで捉えた彼の眼差しは、美しい劇薬となって画一的な“幸福”を求める我々の心に深い傷痕を刻むだろう。
公式サイト:https://fassbinder-film-2023.jp/前売券【全国共通特別鑑賞券】1,300円*特典:オリジナルポストカードセット(数量限定)
入場料:一般1,800円、会員1,500円、大専・シニア1,200円、高校生以下800円
イベント情報
10/10(火)『不安は魂を食いつくす』20:45回上映前、渋谷哲也さん(ドイツ映画研究者)のミニトークイベントがございます。
来場者プレゼント
★ご来場のお客様に、渋谷哲也さん解説付きB4判チラシをプレゼント!(数量限定、なくなり次第終了)
上映スケジュール
9/30(土) | 10/1(日) | 10/2(月) | 10/3(火) | 10/4(水) | 10/5(木) | 10/6(金) |
14:35ー16:15 不安は魂を食いつくす |
15:10ー16:55 天使の影 |
14:35ー16:40 マリア・ブラウンの結婚 |
15:10ー16:45 不安は魂を食いつくす |
|||
16:25ー18:30 マリア・ブラウンの結婚 |
16:55ー18:40 天使の影 |
17:05ー18:40 不安は魂を食いつくす |
16:40ー18:40 マリア・ブラウンの結婚 |
16:55ー18:35 不安は魂を食いつくす |
16:40ー18:40 マリア・ブラウンの結婚 |
16:55ー18:40 天使の影 |
予定表 横にスクロールできます
10/7(土) | 10/8(日) | 10/9(月) | 10/10(火) | 10/11(水) | 10/12(木) | 10/13(金) |
18:00ー20:05 マリア・ブラウンの結婚 |
18:00ー19:35 不安は魂を食いつくす |
18:00ー19:45 天使の影 |
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20:05ー22:10 マリア・ブラウンの結婚 |
20:45ー22:20 不安は魂を食いつくす |
20:05ー21:50 天使の影 |
20:45ー22:30 不安は魂を食いつくす ミニトーク 上映前 渋谷哲也さん(ドイツ映画研究者) |
予定表 横にスクロールできます
作品紹介
不安は魂を食いつくす
© Rainer Werner Fassbinder Foundation
1974年/ドイツ/カラー/92分
監督:ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
脚本:ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
撮影:ユルゲン・ユルゲス
出演:ブリギッテ・ミラ、エル・ヘディ・ベン・サレム、バーバラ・ヴァレンティン、イルム・ヘルマン
夫を亡くした初老の白人女性とモロッコから来た若い外国人労働者。
ふたりはごく自然に惹かれ合って結婚するも、世間はそれを許さなかった——。
あまりに美しく残酷な愛の物語、ついに日本劇場初公開。
ある雨の夜、未亡人の掃除婦エミは近所の酒場で年下の移民労働者の男、アリに出会う。愛し合い、あっという間に結婚を決める彼らだったが、エミの子供たちや仕事仲間からは冷ややかな視線を向けられる。年齢や文化、肌の色、何もかもが異なる二人の愛の行方は。ダグラス・サーク監督作『天はすべて許し給う』(55)の物語を下敷きに、愛に起因する苦悩や残酷さを鮮やかに描き出した不朽の傑作。ベテラン女優、ブリギッテ・ミラとファスビンダーの愛人であったエル・ヘディ・ベン・サレム(本作の公開直前に事件を起こし服役、後に獄中で死亡。ファスビンダーの遺作『ケレル』は彼に捧げられている)による名演が圧倒的で、アキ・カウリスマキ監督らに影響を与えたとされる。第27回カンヌ国際映画祭国際批評家連盟賞。
天使の影
© Rainer Werner Fassbinder Foundation
1976年/スイス/カラー/101分
監督:ダニエル・シュミット
脚本:ダニエル・シュミット、ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
撮影:レナート・ベルタ
出演:イングリット・カーフェン、ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー、クラウ
ス・レーヴィッチュ、アードリアン・ホーヴェン
ふたりの男性の間で揺れ動く、ある娼婦の歪んだ愛。
ファスビンダーの戯曲を映像化した『ヘカテ』のダニエル・シュミット監督作、
待望の日本劇場初公開。
とある都会の片隅に立つ娼婦リリーは、その繊細な性格から仲間内では浮いた存在。家に帰ればヒモ男ラウールに金をせびられる日々。そんなある日リリーは闇社会の大物であるユダヤ人に見初められるが、次第に破滅願望が強くなっていく。反ユダヤ的とされ非難を浴びながらも、今なお世界中で繰り返し上演されるファスビンダーの戯曲「ゴミ、都市そして死」を、親友でもある『ラ・パロマ』(74)、『ヘカテ』(82)のシュミット監督が映画化。主演はファスビンダーと一時期結婚していたイングリット・カーフェン。露骨な台詞が散りばめられ、絶望に満ちた物語ながら、名キャメラマン、レナート・ベルタが描き出す退廃美に溢れた映像は限りなく素晴らしく、全編に夢のような心地がたゆたう。
マリア・ブラウンの結婚
© Rainer Werner Fassbinder Foundation
1978年/ドイツ/カラー/120分
監督:ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
脚本:ペーター・メアテスハイマー、ペーア・フレーリヒ
撮影:ミヒャエル・バウハウス
出演:ハンナ・シグラ、クラウス・レーヴィッチュ、ギゼラ・ウーレン、クラウス・ホルム
戦争末期の混乱の中で、永遠の愛を誓ったマリアの数奇な人生。
運命に翻弄されながらも逞しく生き抜く女性の姿を、
戦後ドイツの復興とともに描いたファスビンダーの代表作。
ファスビンダーの名を世界に轟かせた大ブレイク作にして究極の<女性映画>。第二次世界大戦の真っ只中、マリアは恋人のヘルマンと結婚式を挙げるが、ヘルマンはすぐに戦線に戻り行方不明になってしまう。新たなパートナーとともに戦後の混乱を乗り越えていこうとするマリアだったが……。鳴り響く銃声や爆撃音とウエディング・ドレスのコントラストが衝撃的なオープニングに始まり、鮮烈なイメージが怒涛のごとく押し寄せる究極のメロドラマ。戦争末期からドイツがめざましい復興を遂げる1950年代半ばまでの約10年間にわたるヒロインの生き様が活き活きと描かれる。波乱万丈な運命を辿るマリアを艶やかに演じたのはファスビンダー映画常連のハンナ・シグラ。本作で第29回ベルリン映画祭銀熊賞を受賞した。