ミケランジェロ・アントニオーニ レトロスペクティヴ 愛の不毛、彷徨える魂

ミケランジェロ・アントニオーニ
 レトロスペクティヴ

ミケランジェロ・アントニオーニ

レトロスペクティヴ

愛の不毛、彷徨える魂

9/19(土)-10/2(金)

ミケランジェロ・アントニオーニ

レトロスペクティヴ

愛の不毛、彷徨える魂

9/19(土)-10/2(金)

イタリアが誇る20世紀を代表する巨匠ミケランジェロ・アントニオーニ。
現代人が抱える孤独、愛の不毛を描き、世界を揺るがした初期代表作がスクリーンに甦る。

フェデリコ・フェリーニやルキノ・ヴィスコンティと並び称されながら、日本においてはその代表作さえ劇場で観る機会が少なかったイタリアの巨匠ミケランジェロ・アントニオーニ。2024年4月にフランス・パリのシネマテークで開催されたレトロスペクティヴをきっかけに、世界的に再評価が高まる中、遂に日本でも特集上映の開催が決定。アンドレイ・タルコフスキー、テオ・アンゲロプロス、ジャン=リュック・ゴダール、スタンリー・キューブリック、デヴィッド・リンチ、ブライアン・デ・パルマ、ダリオ・アルジェント、ガス・ヴァン・サント、ウォン・カーウァイに至るまで、その影響を受けた映画監督たちは枚挙にいとまがない。今回上映されるのは、既存の映画文法とは全く異にして、カンヌ国際映画祭でセンセーションを巻き起こし、審査員賞を受賞した『情事』(60)を始め、いずれもフィルモグラフィーの中で欠かせない5作品。愛の不毛、現代人の不安と孤独……。この機会にぜひアントニオーニの深淵をご堪能ください。

公式サイト https://www.zaziefilms.com/antonioni2026/

配給 ザジフィルムズ

入場料一般1,900円/会員・大専・シニア1,300円/高校生以下800円

作品紹介

愛と殺意 4K修復版

愛と殺意

© 1950 Fincine /Villlani F. Torino – Surf Film s.r.l. All Rights Reserved

1950年/イタリア/103分/スタンダード/モノクロ
原題:CRONACA DI UN AMORE
監督・原案・脚本:ミケランジェロ・アントニオーニ
脚本:ダニエル・ダンツァ、シルヴィオ・ジオヴァネッティ、フランチェスコ・マゼッリ、ピエロ・テッリーニ
撮影:エンツォ・セラフィン
音楽:ジョヴァンニ・フスコ
出演:ルチア・ボゼー、マッシモ・ジロッティ、ジーノ・ロッシ
※当館での上映は2K

ミラノの資本家エンリコは、美しい妻パオラの過去の素行調査を探偵に依頼する。皮肉なことに調査がきっかけでパオラは元恋人グイドと再会、愛のない結婚生活に飽き飽きしていた彼女はグイドとの関係に情熱を取り戻す。エンリコによる調査が進むなか、二人は危険な関係に突き進んでいくことに…。初長編監督作品にして、以後のアントニオーニ作品のテーマとなる人間関係の疎外をすでに描いている。

*日本劇場初公開

敗北者たち 2K修復版

敗北者たち

1953 © Film Costellazione

1953年/イタリア/114分/スタンダード/モノクロ
原題:I VINTI
監督・原案・脚本:ミケランジェロ・アントニオーニ
脚本:スーゾ・チェッキ・ダミーコ、ジョルジョ・バッサーニ
撮影:エンツォ・セラフィン
音楽:ジョヴァンニ・フスコ
出演:エチカ・シューロー、ジャン=ピエール・モッキー、フランコ・インテルレンギ

パリ、ローマ、ロンドンの三都市で若者たちが引き起こす犯罪事件を描いた群像劇のオムニバス。金銭欲や虚栄心、退屈さから殺人や密輸に手を染める青年たちの姿を通じて、戦後社会に広がる精神的空白と価値観の揺らぎを浮かび上がらせる。犯罪の背景にある疎外感や無気力に焦点を当て、人間の内面を冷静に見つめる視線は、その後のアントニオーニ作品へとつながる重要な特徴となっている。

*日本劇場初公開

女ともだち 2K修復版

女ともだち

© TITANUS Licensed by RAI Com S.p.A. – Rome, Italy. All Rights Reserved.

1955年/イタリア/106分/スタンダード/モノクロ
原題:LE AMICHE
監督・脚本:ミケランジェロ・アントニオーニ
原作:チェーザレ・パヴェーゼ「孤独な女たちと」
脚本:スーゾ・チェッキ・ダミーコ アルバ・デ・チェスペデス
撮影:ジャンニ・ディ・ヴェナンツォ 音楽:ジョヴァンニ・フスコ
出演:エレオノラ・ロッシ=ドラゴ、ガブリエル・フェルゼッティ、バレンティナ・コルテーゼ、イヴォンヌ・フルノー

ローマの洋装店に勤めるクレリアは支店開店のためにトリノに派遣される。ある夜、宿泊先のホテルの隣室で、自殺未遂で気を失っている女性ロゼッタを発見する。このことをきっかけにクレリアはロゼッタや彼女の友人であるモミナたちと友情を深めていくようになる。絡み合う恋愛、仕事、友情…トリノに生きる女性たちの様々な葛藤を繊細に描き、第16回ヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞を受賞した。

*第16回ヴェネツィア国際映画祭銀獅子賞受賞

情事 4K修復版

情事

© RTI 1960

1960年/イタリア/144分/アメリカンビスタ/モノクロ
原題:L’AVVENTURA
監督・原案・脚本:ミケランジェロ・アントニオーニ
脚本:トニーノ・グエッラ、エリオ・バルトリーニ
撮影:アルド・スカヴァルダ
音楽:ジョヴァンニ・フスコ
出演:モニカ・ヴィッティ、ガブリエル・フェルゼッティ、レア・マッサリ
※当館での上映は2K

ローマの外交官の娘アンナは友人たちとヨットで地中海旅行に出かけるが、立ち寄った無人島で忽然と姿を消してしまう。残された恋人のサンドロと親友のクラウディアは必死にアンナを探すも見つからず、他の友人たちは何事もなかったかのように日常生活に戻っていく。そんな中、捜索を続けるサンドロとクラウディアは次第に惹かれ合っていく…。アントニオーニの代名詞となる男女の「愛の不毛」を描き、その名を世界に知らしめた代表作。

*第13回カンヌ国際映画祭審査員賞受賞

赤い砂漠 4K修復版

赤い砂漠

© 1964 RTI

1964年/イタリア、フランス/117分/アメリカンビスタ/カラー
原題:IL DESERTO ROSSO
監督・原案・脚本:ミケランジェロ・アントニオーニ
原案・脚本:トニーノ・グエッラ
撮影:カルロ・ディ・パルマ
音楽:ジョヴァンニ・フスコ、ビットリオ・ジエルメッティ
出演:モニカ・ヴィッティ、リチャード・ハリス、カルロ・キオネッティ
※当館での上映は2K

無機質な工場地帯が広がる海辺の都市ラヴェンナ。夫と子どもと暮らすジュリアーナは数年前の交通事故のショックから立ち直れず、不安障害に悩まされていた。ある日、彼女は夫からコラドという同僚を紹介される。次第に二人は仲を深めていくが、ジュリアーナの精神が安定することはなく…。
アントニオーニ初のカラー作品となり、鮮烈な色彩描写でモニカ・ヴィッティ演じるジュリアーナの孤独と苦悩を表した衝撃作。

*第25回ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞受賞