近日上映作品

12/7(土)~

横浜シネマリン10周年記念特別上映

横浜シネマリン リニューアル 10周年
今この映画が観たい!

―横浜の映画人とともに祝う7日間―

12/7㊏-13㊎

横浜シネマリン リニューアル 10周年
今この映画が観たい!

―横浜の映画人とともに祝う7日間―

12/7㊏-13㊎

横浜シネマリンは、1964年6月12日「イセザキシネマ座」としてスタートし、1989年(平成元年)「横浜シネマリン」に改名、2014年12月12日リニューアル、大手配給チェーンの二番館から、世界中の映画を上映する独立系映画館に生まれ変わりました。2024年はイセザキシネマ座から60周年、リニューアルから10周年の記念すべき年です。コロナにも負けず映画館が残ったことを皆様とともに祝いたく、横浜の映画人が日替わりで登壇する特集上映を企画しました。ぜひご参集ください。

トークイベントゲスト

  • 12/7㊏『キャッチボール屋』大森南朋さん(出演)、大崎章監督
  • 12/8㊐『ヨコハマメリー』中村高寛監督
  • 12/9㊊『ガザからの報告』土井敏邦監督
  • 12/10㊋『ここから「関西生コン事件」と私たち』土屋トカチ監督
  • 12/11㊌『わたしを演じる私たち』飯田基晴監督
  • 12/12㊍『上飯田の話』たかはしそうた監督
  • 12/13㊎『肉弾』利重剛さん(俳優/映画監督)

※トークイベントはすべて映画上映後

12/12㊍ トーク開催後、恒例 シネマリンクイズ豪華景品あり!

入場料一般1,500円/会員2回目以降・大専・シニア1,200円/高校生以下800円
※横浜シネマリン会員はいずれか1作品1回のみ無料でご鑑賞いただけます。
※無料鑑賞券はWeb予約可能です。会員証をお忘れなく!
『ガザからの報告』のみ一般2,200円/会員・シニア2,000円/大専・高校生以下1,800円 ※会員無料鑑賞対象外

上映スケジュール

12/7(土) 12/8(日) 12/9(月) 12/10(火) 12/11(水) 12/12(木) 12/13(金)
キャッチボール屋18:15ー20:00
キャッチボール屋
トークゲスト
大森南朋さん(出演)、大崎章監督
ヨコハマメリー18:15ー19:50
ヨコハマメリー
トークゲスト
中村高寛監督
ガザからの報告16:20ー19:55
ガザからの報告
トークゲスト
土井敏邦監督
ここから「関西生コン事件」と私たち18:15ー19:30
ここから「関西生コン事件」と私たち
トークゲスト
土屋トカチ監督
わたしを演じる私たち18:15ー19:50
わたしを演じる私たち
トークゲスト
飯田基晴監督
上飯田の話18:15ー19:20
上飯田の話
トークゲスト
たかはしそうた監督
シネマリンクイズ
肉弾18:15ー20:11
肉弾
トークゲスト
利重剛さん(俳優/映画監督)

予定表 横にスクロールできます

上映作品

キャッチボール屋

(C)「キャッチボール屋」製作委員会:ビターズ・エンド/トランスフォーマー/ハピネット

2005年/日本/105分/35mm/配給:ビターズ・エンド
監督:大崎章/脚本:足立紳/撮影:猪本雅三
出演:大森南朋、キタキマユ、寺島進、松重豊、光石研

ひょんなことから“キャッチボール屋”を受け継ぐことになった失業中のタカシと、公園で彼の元に集まってきた風変わりな大人たち。キャッチボールを通して皆の想いを受け止めていくうちに、タカシ自身も忘れかけていた大事なものを思い出していく。

公式サイト

ヨコハマメリー

(C)Mori Hideo

2005年/日本/カラー/スタンダード/92分/35mm

監督・構成:中村高寛/撮影:中澤健介、山本直史/テーマ曲:「伊勢佐木町ブルース」/主題歌 :渚ようこ/写真:森日出夫/イラスト:宇野亜喜良/企画・制作:人人フィルム
出演:永登元次郎、五大路子、杉山義法、清水節子、広岡敬一、団鬼六、山崎洋子、大野慶人、福寿祁久雄、松葉好市、森日出夫、他

歌舞伎役者のように顔を白く塗り、貴族のようなドレスに身を包んだ老婆が、ひっそりと横浜の街角に立っていた。本名も年齢すらも明かさず、戦後50年間、娼婦として生き方を貫いた。いつしか街の風景の一部となり、“メリーさん”人々は彼女をそう呼んだ。

公式サイト

ガザからの報告

©DOI Toshikuni 2024

2024年/⽇本/205分(120分+85分)/Blu-ray/配給:リガード
監督・撮影・編集・製作:土井敏邦

パレスチナ取材歴30年の土井敏邦による過去と現在を繋ぐ渾身のレポート!第一部『ある家族の25年』難民キャンプで暮らすエルアクラ家を1993年「オスロ合意」直後から取材、「ガザのパレスチナ人」と一括りにされる一家の素顔を映しだす。第二部『民衆とハマス』後にイスラエルに暗殺されたハマス指導者とスタッフ、戦闘員、ガザ住民へのインタビューを重ね、ハマスが民衆から乖離していった過程を追う。

公式サイト

ここから「関西生コン事件」と私たち

©2022 全日本建設運輸連帯労働組合

2022年/日本/74 分/Blu-ray
ナレーション:大塚優子/監督・撮影・編集:土屋トカチ/撮影:江里口暁子/制作:全日本建設運輸連帯労働組合
取材協力:松尾聖子、吉田修、全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部、組合員の家族のみなさん

「私はやめない」――聖子は静かにそう話した。2018年、空前の労働組合弾圧事件が関西ではじまった。業界ぐるみの大量解雇、そして、警察・検察がつぎつぎに組合員を逮捕していく。家族が引き裂かれ、多くの仲間が去っていった。それでも彼女らが踏みとどまるのは、なぜか。

公式サイト

わたしを演じる私たち

©2024 Group Low Position

2024年/日本/89分/Blu-ray 監督・撮影・編集:飯田基晴/撮影:常田高志、土屋トカチ
製作:映像グループ ローポジション
助成:横浜市地域文化サポート事業・ヨコハマアートサイト2022

2021年に横浜で始まったOUTBACKアクターズスクール。精神疾患を持つ人たちが、自らの実体験を盛り込んだ演劇公演に挑む、その過程に密着したドキュメンタリー。舞台というフィクショナルな空間に各々の人生が凝縮され、演劇はドキュメンタリーへ変容する。

公式サイト

上飯田の話

©たかはしそうた

2021年/日本/カラー/スタンダード/モノラル/63分/DCP
監督・脚本・編集:たかはしそうた/撮影監督:小菅雄貴/協力:㈱エビス大黒舎、上飯田ショッピングセンター
出演:竹澤希里、本多正憲、吉田晴妃、黒田焦子、日下部一郎、生沼勇、荒川流、上飯田町の皆様

横浜市泉区上飯田町、横浜の端っこに実在する上飯田ショッピングセンターが舞台。その土地に暮らす人々のところへ、外部の人がやってくることによって生まれた3つの小話、『いなめない話』『あきらめきれない話』『どっこいどっこいな話』。

公式サイト

肉弾

©1968 TOHO CO.,LTD.

1968年/116分/35mm/配給:ATG、東宝
監督・脚本:岡本喜八/製作:馬場和夫/撮影:村井博/音楽:佐藤勝
出演:寺田農、大谷直子、天本英世、笠智衆、北林谷栄、春川ますみ、伊藤雄之助、小沢昭一、田中邦衛、中谷一郎、高橋悦史、菅井きん

岡本喜八の戦争体験をもとに、終戦間際に特攻兵となった青年の運命を、痛烈な皮肉を込めて描いた代表作。主人公の兵士“あいつ”は、魚雷とともに海に出て敵を待つが、糞尿処理船に救助され敗戦を告げられる。自身の自宅を抵当に入れて製作費を捻出した話は有名。


12/7(土)~

ジョージア映画祭2024

ジョージア映画祭2024─コーカサスからの風

自由、夢、人間

─映画の王国ジョージアから─

2024年12/7(土)―12/27(金)

ジョージア映画祭2024─コーカサスからの風

自由、夢、人間
─映画の王国ジョージアから─

2024年12/7(土)―12/27(金)

ソ連邦時代(1921-1991)に製作されたジョージア映画の全貌に迫る。政治体制による厳しい抑圧下、ユーモアとアイロニーを交え、人間と社会の真実を捉えた独創的な作品の数々。2024年は名匠エルダル・シェンゲラヤ監督、ラナ・ゴゴベリゼ監督の作品を中心に、ジョージア映画史に燦然と輝く名作を一挙上映する。

公式ホームページ https://georgiafilmfes.jp/

[主催] ジョージア映画祭
[企画・制作]はらだたけひで/企画協力・日本語字幕:児島康宏/上映素材制作:大谷和之
[共催] 一般社団法人コミュニティシネマセンター
[協力] ジョージア国立アーカイブ、ジョージア国立フィルムセンター、ジョージア・フィルム、ジョージア映画アカデミー
[後援] 在日ジョージア大使館

入場料

一般1700円*リピーター割引:当館本特集の半券提示で1400円(ご本人様のみ有効)/会員1400円/大専・シニア1200円/高校生以下800円

  • すべてDCP上映
  • ジョージア語版・日本語字幕。R印はロシア語版・日本語字幕
  • ★印は日本語字幕+英語字幕入り

イベント情報
12/7(土)『母と娘 - 完全な夜はない』+『LISTEN. ジョージア篇“UNITY 結束”』13:10回上映後、はらだたけひでさん(ジョージア映画祭企画・制作)のトークイベントがございます。

上映スケジュール

12/7(土) 12/8(日) 12/9(月) 12/10(火) 12/11(水) 12/12(木) 12/13(金)
A昼は夜より長い11:15ー13:00
A昼は夜より長い
Aひとつ空の下11:15ー12:40
Aひとつ空の下
Fウジュムリ+ブバFウジュムリ+ブバ11:15ー12:55
Fウジュムリ+ブバ
F金の糸11:15ー12:45
F金の糸
F母と娘11:15ー12:50
F母と娘
Aインタビュアー11:30ー13:05
Aインタビュアー



休映

F母と娘+LISTEN.F母と娘+LISTEN.13:10ー15:10
F母と娘+LISTEN.

上映後
トークイベント
はらだたけひでさん
Aインタビュアー12:50ー14:25
Aインタビュアー
Fペチョラ川のワルツ13:05ー14:55
Fペチョラ川のワルツ
Cひとめ惚れ12:55ー14:25
Cひとめ惚れ
A渦巻13:00ー14:45
A渦巻
Aひとつ空の下13:15ー14:35
Aひとつ空の下
Fウジュムリ+ブバFウジュムリ+ブバ13:05ー14:40
Fウジュムリ+ブバ
A渦巻14:35ー16:15
A渦巻
C19世紀ジョージア15:05ー16:15
C19世紀ジョージア
Cカジェティ+デドゥナCカジェティ+デドゥナ14:35ー16:15
Cカジェティ+デドゥナ
Cロビンソナーダ14:55ー16:15
Cロビンソナーダ
A昼は夜より長い14:45ー16:30
A昼は夜より長い
F金の糸14:50ー16:19
F金の糸

予定表 横にスクロールできます

12/14(土) 12/15(日) 12/16(月) 12/17(火) 12/18(水) 12/19(木) 12/20(金)
Fウジュムリ+ブバFウジュムリ+ブバ18:20ー20:00
Fウジュムリ+ブバ
Dピロスマニ+LISTEN.Dピロスマニ+LISTEN.18:20ー20:20
Dピロスマニ+LISTEN.
A昼は夜より長い18:20ー20:10
A昼は夜より長い
Cひとめ惚れ18:20ー19:55
Cひとめ惚れ
Cカジェティ+デドゥナCカジェティ+デドゥナ18:20ー20:05
Cカジェティ+デドゥナ
B奇妙な展覧会18:20ー19:55
B奇妙な展覧会
B青い山18:20ー20:00
B青い山
Fペチョラ川のワルツ20:10ー22:00
Fペチョラ川のワルツ
Dアラヴェルディ+ムラヴァルDアラヴェルディ+ムラヴァル20:30ー22:15
Dアラヴェルディ+ムラヴァル
Aひとつ空の下20:20ー21:45
Aひとつ空の下
C19世紀ジョージア20:05ー21:20
C19世紀ジョージア
Cロビンソナーダ20:15ー21:35
Cロビンソナーダ
Bサマニシヴィリ家20:05ー21:35
Bサマニシヴィリ家
B奇人たち20:10-21:35
B奇人たち

予定表 横にスクロールできます

12/21(土) 12/22(日) 12/23(月) 12/24(火) 12/25(水) 12/26(木) 12/27(金)
Cカジェティ+デドゥナCカジェティ+デドゥナ10:00ー11:40
Cカジェティ+デドゥナ
Bサマニシヴィリ家10:00ー11:30
Bサマニシヴィリ家
B奇人たち10:00ー11:20
B奇人たち
Dアラヴェルディ+ムラヴァルDアラヴェルディ+ムラヴァル10:00ー11:42
Dアラヴェルディ+ムラヴァル
B奇妙な展覧会10:00ー11:35
B奇妙な展覧会
B青い山10:00ー11:35
B青い山
Eマグダナ+アラベスクEマグダナ+アラベスク10:00ー11:35
Eマグダナ+アラベスク
Cロビンソナーダ11:50ー13:10
Cロビンソナーダ
B奇妙な展覧会11:40ー13:15
B奇妙な展覧会
Aインタビュアー11:30ー13:10
Aインタビュアー
Eマグダナ+アラベスクEマグダナ+アラベスク11:50ー13:25
Eマグダナ+アラベスク
Bサマニシヴィリ家11:45ー13:15
Bサマニシヴィリ家
B奇人たち11:45ー13:05
B奇人たち
Dピロスマニ11:45ー13:15
Dピロスマニ
C19世紀ジョージア+LISTEN.C19世紀ジョージア+LISTEN.13:20ー15:00
C19世紀ジョージア+LISTEN.
B青い山13:25ー15:00
B青い山
A渦巻13:20ー15:00
A渦巻
Dピロスマニ13:35ー15:01
Dピロスマニ
Cひとめ惚れ13:25ー15:00
Cひとめ惚れ
Fペチョラ川のワルツ13:15ー15:01
Fペチョラ川のワルツ
F母と娘13:25ー15:00
F母と娘

予定表 横にスクロールできます

上映プログラム

A プログラム

ラナ・ゴゴベリゼ監督特集
「金の糸」(2019)、「インタビュアー」(1978)で日本でも知られるラナ・ゴゴベリゼ監督は現在95歳。彼女は戦後のジョージア映画の発展を担ってきた一人であり、今も旺盛に製作を続けている。その長き挑戦の軌跡を回顧する。

ひとつ空の下 - 3つのエピソード ერთი ცის ქვეშ

ラナ・ゴゴベリゼ監督/1961年/白黒/80分/原題:Erti tsis kvesh

ラナの長篇第1作であり、3話から成るオムニバス。1921年、赤軍侵攻下で避難する貴婦人の愛。1941年、大祖国戦争勃発下の娘の日々。1961年、「雪どけ」期の女性建築士の想い。歴史の節目となった年を背景に各時代の女性の運命を鮮烈に描く。

インタビュアー  რამდენიმე ინტერვიუ პირად საკითხებზე

ラナ・ゴゴベリゼ監督/1978年/カラー/95分/原題:Ramdenime interviu pirad sakitkhebze

ラナの作品はいずれも高い知性と繊細な感性を感じさせ、女性と時代、女性と社会を鋭く捉える。本作はジョージア初のフェミニズム映画といわれ、女性新聞記者の家庭における葛藤、そして彼女の女性たちへの取材の日々をとおして現代を浮き彫りにする。

昼は夜より長い  დღეს ღამე უთენებია

ラナ・ゴゴベリゼ監督/1983年/カラー/105分/原題:Dghes ghame tenebia ★

20世紀初頭の東ジョージア、秘境トゥシェティの山間の村が主な舞台。旅芸人が狂言回しとなり、主人公エヴァの波乱の生涯が、老いた彼女の回想でジョージアの近代史とともに語られる一大絵巻。1983年カンヌ国際映画祭正式出品作品。ジョージア国家賞。

渦巻  ორომტრიალი

ラナ・ゴゴベリゼ監督/1986年/カラー/98分/原題:Oromtriali ★

「転回」という邦題で1986年東京国際映画祭最優秀監督賞を受賞。80年代のトビリシで異なる人生を歩んでいた何人もの運命が交錯し、緊密に絡み合ってジョージアに生きる人々の心模様、歓びや哀しみを描く。ゴゴベリゼ監督の力量が遺憾なく発揮された名作。

B プログラム

エルダル・シェンゲラヤ監督特集
ジョージア映画人同盟の代表を長く務めたE・シェンゲラヤ。彼の寓意豊かな作品は国民から圧倒的な支持を受けてきた。現在91歳。極上のユーモアとペーソス、人間への温かな眼差しと権力への批判を込めた傑作の数々を紹介。

奇妙な展覧会 არაჩვეულებრივი გამოფენა

エルダル・シェンゲラヤ監督/1968年/白黒/93分/原題:Arachveulebrivi gamopena

エルダル独特のユーモアとペーソスが開花した作。西ジョージアの古都クタイシで、一人の彫刻家が師から受け継いだ大理石を前に傑作を夢見るが、激動する時代に翻弄されてゆく。自らの人生を受容してゆく姿を描いた人間愛に溢れる国民的映画。

奇人たち შერეკილები

エルダル・シェンゲラヤ監督/1973年/カラー/79分/原題:Sherekilebi

ジョージア国民にこよなく愛される作品。無一文の青年が、憲兵隊が横暴を振るう奇妙な町で、牢獄に幽閉された老発明家とともに空飛ぶ機械を完成させようとする──自由への願いと全体主義への痛烈なアイロニーが込められた奇想天外な冒険物語。

サマニシヴィリ家の継母 სამანიშვილის დედინაცვალი

エルダル・シェンゲラヤ監督/1977年/カラー/87分/原題:Samanishvilis dedinatsvali

19世紀末の緑豊かな田園が舞台。貴族だが今は貧しい老父が突然再婚を決意する。家族のために身を粉にして働く息子には父の遺産が減ることは大問題だった。しかし彼は父の相手を探すために旅に出る。心に染み入る悲喜劇。全ソ連映画祭グランプリ。

青い山 - 本当らしくない本当の話 ცისფერი მთები ანუ დაუჯერებელი ამბავი

エルダル・シェンゲラヤ監督/1983年/カラー/95分/原題:Tsisperi mtebi anu daujerebeli ambavi ★

カンヌ国際映画祭で歴史的名作ベスト20に選ばれた。若い作家が自作の小説を出版するために出版所を訪れる。そこの異星の住人のような職員の奇妙な姿をとおし、役人社会の現実を笑いと風刺で描いたエルダルの代表作。ソ連邦崩壊を予見した作品。

C プログラム

よみがえる歴史的名作
ジョージア人の魂の礎である叙事詩『豹皮の騎士』の唯一の映画化作品、また日本では未だに知られざる名匠レフヴィアシヴィリとエサゼ、彼らに続く世代となるバブルアニとジョルジャゼ、各監督の個性溢れる作品を上映する。

カジェティ砦 ქაჯეთი

コンスタンティネ・ミカベリゼ監督/1936年/白黒/33分/原題:Kajeti

原作『豹皮の騎士』は、ジョージア人の心の礎ともいえる12世紀の長篇叙事詩。この国の黄金時代に宮廷詩人ショタ・ルスタヴェリからタマル女王に捧げられた。その詩のクライマックスである騎士たちのカジェティ砦攻略とネスタン姫の救出を描く。

少女デドゥナ დედუნა 『カジェティ砦』併映作品

ダヴィト・ジャネリゼ監督/1985年/カラー/64分/原題:Deduna

母を亡くし、山間の村で父と暮らす少女の質朴な生活を静謐な映像でとらえる。自然と人間の暮らしを繊細に謳い上げた詩的作品。現在、プリントは失われ、今回は監督から提供されたDVDから上映素材を制作した。マンハイム映画祭グランプリ。

19世紀ジョージアの記録 XIX საუკუნის ქართული ქრონიკა

アレクサンドレ・レフヴィアシヴィリ監督/1978年/白黒/67分/原題:XIX saukunis kartuli kronika

深い森を舞台に謎めいた陰謀が描かれる。モノクロームの夢幻的ともいえる詩的で象徴的な映像、迷宮のような世界に政治体制への思いが込められた伝説的作品。権力による暴力が超現実的な虚構空間で寓意的に表現され、時代を超えた内容である。

ひとめ惚れ ერთი ნახვით შეყვარება

レゾ・エサゼ監督/1975年/カラー/88分/原題:Erti nakhvit shekvareba/R

熱烈なサッカーファンのアゼルバイジャン人の少年が2歳年上のベラルーシ人の娘に恋をする。文化や年齢の違いが人々を巻き込む大騒動へと発展する。台詞が飛び交う群像劇を得意とするエサゼ監督(「ナイロンのクリスマスツリー」)の真骨頂の世界。

ロビンソナーダ 私の英国人の祖父 რობინზონიადა [ანუ ჩემი ინგლისელი პაპა]

ナナ・ジョルジャゼ監督/1986年/カラー/70分/原題:Robinzoniada [anu chemi ingliseli papa]

1987年カンヌ国際映画祭最優秀新人監督賞受賞作。時代は赤軍に侵攻される1921年頃。ジョージアの山村でイギリス人電信技士が村の娘と恋に落ちる。時代が揺れ動く中で、彼は村人たちから追い出されるが、電柱の周囲は英国領だと主張して居座る‥。

D プログラム

ギオルギ・シェンゲラヤ監督と「ピロスマニ」
「ピロスマニ」は奇跡の映画である。1978年における日本公開は、観客の心に画家ピロスマニとジョージアの存在を強く印象づけた。ジョージアの過去と現在、そして未来が込められたジョージアに関心のある人には必見の作。

ピロスマニ ფიროსმანი

ギオルギ・シェンゲラヤ監督/1969年/カラー/86分/原題:Pirosman ★

ピロスマニ(1862?-1918)は日々の糧とひきかえに絵を描き続けた。シェンゲラヤ監督は画家の人生と魂を清冽に描き、その姿にジョージアの人と文化、歴史、風土への思いを重ねた。そして映画「ピロスマニ」はイコンのように崇高な輝きを帯びてゆく。

アラヴェルディの祭 ალავერდობა

ギオルギ・シェンゲラヤ監督/1962年/白黒/42分/原題:Alaverdoba ★

タルコフスキー監督が「この作品によって映画の新しい時代が始まった」と評したという。カヘティ地方の大聖堂で行われる由緒ある祭で一人の男が起こした行動をとおし、ジョージアの民族的伝統の意味を問う鮮烈な映像詩。(原作は未知谷刊)

ムラヴァルジャミエル 追悼三部作 მრავალჟამიერ 『アラヴェルディの祭』併映作品

エルダル・シェンゲラヤ監督/2022年/カラー・白黒/60分/原題:ravalzhamier

エルダル・シェンゲラヤ監督が亡き盟友に捧げる短篇三部作。「井戸」はミヘイル・コバヒゼ監督に、「歌」は合唱アンサンブル「ルスタヴィ」のアンゾル・エルコマイシヴィリ氏に、「小鳥」は弟ギオルギ・シェンゲラヤ監督に捧げられている。

E プログラム

ジョージア映画祭アンコール

マグダナのロバ მაგდანას ლურჯა

レゾ・チヘイゼ+テンギズ・アブラゼ共同監督/1955年/白黒/71分/原題:Magdanas Lurja ★

1956年カンヌ国際映画祭短編部門グランプリを獲得、ジョージア映画を世界に知らしめた。後の巨匠アブラゼ監督とチヘイゼ監督の第1作。病気のロバを救った貧しい母子の姿を描き、硬直化した映画界に新風を吹き込んだ。旧邦題「青い目のロバ」。

ピロスマニのアラベスク არაბესკები ფიროსმანის თემაზე 『マグダナのロバ』併映作品

セルゲイ・パラジャーノフ監督/1985年/カラー/22分/原題:Arabeskebi Pirosmanis temaze/R

パラジャーノフ監督はトビリシ生まれのアルメニア人。その傑出した才能のために投獄され、長く沈黙を強いられたが、ジョージア映画人の協力で復活を果たす。画家ピロスマニへの敬愛の思いを自らの汎コーカサス的ともいえる目眩く美意識で描く。

F プログラム

母と娘 - ヌツァとラナ
ジョージアで最初の女性監督ヌツァ・ゴゴベリゼはラナ・ゴゴベリゼ監督の母である。ヌツァは1930年代、スターリンによる粛正のために流刑された。ヌツァとラナ、二代にわたる映画への取り組みと彼女たちの時代を捉える。

母と娘 - 完全な夜はない დედა-შვილი [ან ღამე არ არის არასოდეს ბოლომდე ბნელი]

ラナ・ゴゴベリゼ監督/2023年/カラー・白黒/89分/原題:Deda-shvili [an ghame ar aris arasodes bolomde bneli]

ラナ・ゴゴベリゼ監督が95歳にして、ソヴィエト体制下における母ヌツァとの日々を語った作品。ヌツァはスターリン時代に家族を粛清され、自らも10年間流刑された。厳しい時代を生きた母へのオマージュ。今年のベルリン国際映画祭に正式出品された。

ウジュムリ უჟმური

ヌツァ・ゴゴベリゼ監督/1934年/白黒/56分/原題:Uzhmuri/サイレント・サウンド版

ソ連邦初の女性監督による長篇劇映画。完成後、ヌツァは粛清され、作品も押収されて近年まで存在すら確認できなかった。西ジョージアの湿地帯で中央政府の啓蒙政策、水路建設の人々と土着の住民の軋轢を描く。ギア・カンチェリの音楽が入った新版。

ブバ ბუბა 『ウジュムリ』併映作品

ヌツァ・ゴゴベリゼ監督/1930年/白黒/39分/原題:Buba/サイレント・サウンド版 ★

コーカサスのラチャ地方の大自然のなかで、村人の厳しい労働と四季折々の暮らしを描いたドキュメンタリー。幼子の描写や村人たちの群舞に、斬新なモンタージュを用い、彼女の傑出した才能を感じさせる。「ウジュムリ」と同じく近年発見された。

ペチョラ川のワルツ ვალსი პეჩორაზე

ラナ・ゴゴベリゼ監督/1992年/カラー・白黒/106分/原題:Valsi pechoraze

1937年の大粛清という苛酷な時代を真正面から描いた自伝的作品。父は人民の敵として処刑され、母は北の大地に流刑され、雪原での厳しい日々を強いられる。娘アナは一人残され‥。アブラゼ監督「懺悔」に続く、スターリン時代の暗黒を描いた作品。

金の糸 ოქროს ძაფი

ラナ・ゴゴベリゼ監督/2019年/カラー・白黒/89分/原題:Okros dzapi/ムヴィオラ提供

作家エレネは娘夫婦と暮らし、79歳の誕生日を迎えた。そこへ娘の姑のミランダが引っ越してくる。彼女はソ連時代、政府高官だった。またかつての恋人アルチルから数十年ぶりに電話があり、3人の記憶が重ねられ、過去の困難な時代が浮き彫りにされる。

特別上映!  ジョージア映画祭2024+LISTEN.山口智子

LISTEN. ジョージア篇“UNITY 結束”

ギャリー・パッサン監督/約30分

俳優山口智子さんがプロデュースする音楽映像シリーズ「LISTEN.」の中の一篇。「ルスタヴィ」アンサンブルによる伝統舞踊、西ジョージアの村で開かれたスプラ(ジョージア式宴会)で、ポリフォニーアンサンブル「バシアニ」による多声合唱等を取材している。 「ジョージアで出会った感動は、乾杯と歌を重ねながら心を結ぶ、古より続く歓待の宴。盃を掲げ、かけがえのない一瞬を分かち合う」。 ジョージアのスプラの臨場感、ポリフォニーの重厚な素晴らしさが伝わってくる作品です。

ⓒAKINORI ITO

12/7(土)~

パドレ・プロジェクト/父の影を追って

パドレ・プロジェクト/父の影を追って

©ぶらっくかんぱにー All right reserved.

2023年/80分/日本/配給:ミカタ・エンタテイメント
監督・プロデューサー:武内 剛
撮影監督:成富紀之
構成:吾妻蓮
整音:藤木和人
カラリスト:星子駿光
音楽:青木晋太郎
通訳:Compagnone Francesca
字幕:三浦アーク、Elly、Maxwell Powers

公式ホームページ

トークイベント情報
12/7(土)20:40回上映後、アイザックさん(Goldenrush Podcast)× 武内剛監督
12/8(日)20:40回上映後、菅谷久美子さん(横濱未来堂 代表)× 武内剛監督
12/12(木)20:40回上映後、ホイップ坊や(ライスオンミー「X」)× 武内剛監督
12/14(土)10:00回上映後、Joshua Japan ジョシュア・ジャパン(インフルエンサー「インスタ」「YouTube」)× 武内剛監督
12/15(日) 10:00回上映後、伊藤里枝子さん(JFCネットワーク)× 武内剛監督
*武内監督はそのほかの日も連日短いご挨拶を予定。

コロナ禍の真っ只中、2歳で生き別れた父を探してイタリアへ
“ハーフ”として日本で育った監督が自らの旅を記録した、
ルーツを巡るドキュメンタリー

本作の監督である武内は、日本人とカメルーン人の間に生まれ、“ハーフ”として日本で育った。イタリアで出会った両親は、彼が2歳になる頃に別れ、母は日本へ戻って女手一つで武内を育てることになった。もちろん武内は父のことを何一つ覚えていない。「映画監督を目指していた」「DJをやっていた」……母の思い出話から浮かび上がるのはクリエイター気質の父の姿。その影を追うように、お笑い芸人・ぶらっくさむらいとしてエンターテインメントの世界で活動していた武内だったが、2020年に予期しない契機が訪れる。「COVID-19」それは命を落とす可能性もある正体不明のウイルスの世界的なパンデミックだった。もしかすると、もう二度と父親に会えないかもしれない――そう思った武内は父を探すため、イタリアへ旅立つことを決意。さらには、その記録を自ら監督・プロデューサーとして映画にすることに。
しかし緊急事態宣言の只中、渡航のハードルは高く、認知症の母から聞き出せる父の情報は驚くほど少なかった。手元にあるのは40年前の父の写真だけ。10日間という限られた滞在期間、イタリアの人口・約130万人の中から会ったこともない一人の肉親を探し出すのは予想以上の困難を極めた。自らの生い立ちにあらためて向き合いながら、異国の地で必死に捜索を続ける武内だったが、ある日ついに父親の手がかりを掴んで……。


パドレ・プロジェクト/父の影を追って パドレ・プロジェクト/父の影を追って パドレ・プロジェクト/父の影を追って

12/13(金)~

バグダッド・カフェ 4Kレストア

バグダッド・カフェ 4Kレストア

© 1987 / Pelemele Film GmbH – Pro-ject Filmproduktion im Filmverlag der Autoren GmbH & Co. Produktions-Kommanditgesellschaft München – Bayrischer Rundfunk/BR – hr Hessischer Rundfunk

1987年/西ドイツ/108分/英語、ドイツ語/カラー/1.66:1/提供:是空、TCエンタテインメント/配給:アルファズベット
監督: パーシー・アドロン
脚本:パーシー&エレオノーレ・アドロン
出演:マリアンネ・ゼーゲブレヒト、ジャック・パランス、CCH・パウンダー、ほか

公式ホームページ

あの場所で、また会おう
1989年、公開とともに熱狂を巻き起こしミニシアターブームの象徴となった不朽の名作が4Kレストアで再びスクリーンに

きこえる?
わたしは、あなたをよんでいる。
アメリカ西部、モハヴェ砂漠にたたずむ寂れたモーテル「バグダッド・カフェ」に現れたのは、場違いな風貌のドイツ人旅行者ジャスミン。オーナーのブレンダは家庭も仕事もうまくいかずいつも不機嫌。持ち物は全て男物、勝手に掃除を始め店を手伝おうとする得体の知れぬ訪問者ジャスミンに対して怪訝な態度をみせるが、朗らかなジャスミンは周囲の人々を巻き込み、店は活気付いていく。次第にブレンとジャスミンの心は近づいていき、かけがえのない友情で結ばれていく……カフェに集うのは、近くのトレーラーハウスに住む老画家ルディ、アンニュイなタトゥーイストのデビー、モーテルの隣にテントを張って住み着いているエリックなど個性的な面々。訪れるのも立ち去るのも自由、誰をも受け入れる場所、それが「バグダッド・カフェ」。

青く広い空、砂漠の乾いた空気、給水塔と空を舞うブーメラン
公開から35年。名曲「コーリング・ユー」とともに鮮やかによみがえる、あの風景。

1989年に日本公開され、ミニシアターブームの象徴となった珠玉の名作『バグダッド・カフェ』。多くの人が「好きな映画」として挙げ、リバイバルのたびに熱心なファンを生んでいる本作が、今年3月に亡くなったパーシー・アドロン監督監修のもと4K修復され、日本のスクリーンに戻ってくる。どこまでも広い空、砂漠の乾いた空気、ふしぎな光(ルビ:ビジョン)とちいさな魔法(ルビ:マジック)――どこか寂しく、なぜだか懐かしいあの景色。アカデミー賞歌曲賞にノミネートされ、数多のアーティストがカバーした名曲「コーリング・ユー」とともに、鮮やかに蘇った本作をぜひスクリーンでご堪能ください。

「あらゆる肌の色、バックグラウンド、信条の違いを理解し受け入れる温かさを描いたこの物語は、現代における癒しの源になるのだと感じたんだ」
――パーシー・アドロン監督


12/14(土)~

映画作家 ジャンヌ・モロー

ジャンヌモロー画像

© 1976-1979-1983 FONDS JEANNE MOREAU POUR LE THÉÂTRE, LE CINÉMA ET L’ENFANCE. TOUS DROITS RÉSERVÉS

女が女の映画を作るということ

映画作家 ジャンヌ・モロー

女が女の映画を作るということ

映画作家 ジャンヌ・モロー

12/14(土)-12/27(金)

映画史にその名を刻む、フランスを代表する「⼥優」ジャンヌ・モロー(1928-2017)。
オーソン・ウェルズ、フランソワ・トリュフォー、ルイ・マル、ルイス・ブニュエルら「巨匠」「名匠」たちと共に数々の名作に携わった彼⼥の映画への情熱と好奇⼼に満ちた創造⼒は、「映画監督」としても発揮された。40歳代で初めて監督を務めたモローは「私は⼥たちを称賛している。ありのままの姿を彼⼥たちに⽰そうと思った。男たちが⽰す形ではなく」と語った。その⾔葉通り、彼⼥の映画には様々な年代の⼥性たちの率直な⾔葉や飾り気のない姿が映し出されている。
本特集では、70年代から80年代にかけて作られた、⼥性(たち)をめぐる3つの監督作品を⼀挙公開!監督第⼀作『リュミエール』とドキュメンタリー作品『リリアン・ギッシュの肖像』は⽇本の劇場では初めてのロードショーとなる。今こそ現代的な視点で⾒返すべき傑作群をぜひご覧ください。

公式サイトhttps://jeannemoreau.espace-sarou.com/

前売券:全国共通特別鑑賞券1,400円(税込)を当館受付にて発売中!特典:前売券3枚ご購入でポストカードセットをプレゼント!(数量限定)

入場料:一般1,800円、会員1,500円、大専・シニア1,200円、高校生以下800円

上映スケジュール

12/14(土) 12/15(日) 12/16(月) 12/17(火) 12/18(水) 12/19(木) 12/20(金)
リュミエール11:50ー13:32
リュミエール
思春期11:50ー13:32
思春期
リュミエール11:35ー13:20
リュミエール
思春期11:35ー13:20
思春期
リュミエール11:35ー13:20
リュミエール
思春期11:35ー13:20
思春期
リリアン・ギッシュの肖像13:40ー14:40
リリアン・ギッシュの肖像
リリアン・ギッシュの肖像13:40ー14:40
リリアン・ギッシュの肖像
リリアン・ギッシュの肖像13:30ー14:30
リリアン・ギッシュの肖像
リリアン・ギッシュの肖像13:30ー14:30
リリアン・ギッシュの肖像
リリアン・ギッシュの肖像13:30ー14:30
リリアン・ギッシュの肖像
リリアン・ギッシュの肖像13:30ー14:30
リリアン・ギッシュの肖像
リリアン・ギッシュの肖像13:30ー14:30
リリアン・ギッシュの肖像

予定表 横にスクロールできます

12/21(土) 12/22(日) 12/23(月) 12/24(火) 12/25(水) 12/26(木) 12/27(金)
リリアン・ギッシュの肖像20:35ー21:40
リリアン・ギッシュの肖像
思春期20:35ー22:15
思春期
リリアン・ギッシュの肖像20:35ー21:40
リリアン・ギッシュの肖像
リュミエール20:35ー22:20
リュミエール
リリアン・ギッシュの肖像20:35ー21:40
リリアン・ギッシュの肖像
思春期20:35ー22:15
思春期
リリアン・ギッシュの肖像20:35ー21:40
リリアン・ギッシュの肖像

予定表 横にスクロールできます

作品紹介

リュミエール 国内劇場初公開

リュミエール画像

LUMIÈRE © 1976 FONDS JEANNE MOREAU POUR LE THÉÂTRE, LE CINÉMA ET L’ENFANCE. TOUS DROITS RÉSERVÉS

1976年/102分/フランス/カラー/ヨーロピアン・ビスタ
原題:Lumière
監督・脚本:ジャンヌ・モロー
撮影:リカルド・アロノヴィチ
音楽:アストル・ピアソラ
出演:ジャンヌ・モロー、ルチア・ボゼー、フランシーヌ・ラセット、キャロリーヌ・カルティエ、ブルーノ・ガンツ、キース・キャラダイン、フランソワ・シモン、ルネ・フェレ、ニエル・アレストリュプ、フランシス・ユステール、 パトリス・アレクサンドル、ジャック・スピエセル
日本語字幕:横井和子

ジャンヌ・モロー監督第一作。
サラ、ラウラ、ジュリエンヌ、キャロリーヌ。4人の「女優」たちの欲望、葛藤、そして連帯が鮮やかに描かれる監督第一作。
サラ役をモローが演じ、ドイツの名優ブルーノ・ガンツも出演。
タンゴを革新した作曲家アストル・ピアソラが音楽を担当。

南仏の別荘でヴァカンス中の4⼈の⼥たち、サラ、ラウラ、ジュリエンヌ、キャロリーヌ。異なる年 代の彼⼥たちの共通点は⼥優であること。親密な友情で結ばれた4⼈たちは、⼀年前のパリでの想 い出を語り始める。若き監督トマや医師グレゴワールと浮き名を流しながらドイツ⼈作家ハインリ ヒへの情熱に⽣きるサラ、キャリアを断ち夫と⼦どもを世話するだけの⽣活に焦るラウラ、試⾏錯 誤しつつイメージの殻を破ろうとするジュリエンヌ、そして今後のキャリアと束縛する恋⼈との関 係に悩むキャロリーヌ。さまざまな愛と⼈⽣の形を振り返る中で、サラの前に現実の死と孤独が近づいてくるのだった。

思春期

思春期画像

L’ADOLESCENTE © 1979 FONDS JEANNE MOREAU POUR LE THÉÂTRE, LE CINÉMA ET L’ENFANCE. TOUS DROITS RÉSERVÉS

1979年/94分/フランス/カラー/ヨーロピアン・ビスタ
原題: L’adolescente
監督・脚本:ジャンヌ・モロー
共同脚本:アンリエット・ジェリネク
撮影:ピエール・ゴタール
音楽:フィリップ・サルド
出演:レティシア・ショヴォー、シモーヌ・シニョレ、フラ ンシス・ユステール、ジャック・ヴェベール、エディット・クレヴェ ール、ジャン=フランソワ・バルメ、ユーグ・ケステル
日本語字幕:横井和子

モロー監督第二作目は、12歳の少女が大人への一歩を踏み出す姿を描く瑞々しい物語。戦争の影が迫る1939年。フランス中部の村で12歳のマリーが母、祖母と共に過ごした特別な夏休み(ヴァカンス)。
伝説的 な女優シモーヌ・シニョレが孫を見守る優しい祖母役で出演し、製作も兼ねている。共同脚本を作家アンリ エット・ジェリネクが担当。

戦争の影が迫る 1939年7⽉、12歳のマリーは両親とともに⽗の出⾝地であるフランス中部の村で 夏休みを過ごすことになる。⼤好きな祖⺟に⽢え、同年代の友⼈たちと遊び回る中、パリからやってきた若き医師アレクサンドルと出会う。マリーはハンサムで優しいアレクサンドルに恋してしまうが、彼は⼦どもを全く相⼿にするはずもなく……。

リリアン・ギッシュの肖像 国内劇場初公開

リリアンギッシュ画像

LILLIAN GISH © 1983 FONDS JEANNE MOREAU POUR LE THÉÂTRE, LE CINÉMA ET L’ENFANCE. TOUS DROITS RÉSERVÉS

1983年/59分/フランス/カラー、白黒/スタンダード
原題:Lillian Gish
監督・脚本:ジャンヌ・モロー
撮影:トーマス・ハーウィッツ、ピエール・ゴタール
音楽:ローランド・ロマネッリ
出演:レティリリアン・ギッシュ、ジャンヌ・モロー
日本語字幕:横井和子

1983年の夏、ニューヨーク。サイレント映画期から活躍し、ハリウッドの頂点を極めたリリアン・ギッシュとの邂逅。「歴史的女優」との対話から、その生涯と映画への情熱に迫る至高のドキュメンタリー。

リリアン・ギッシュ Lillian Gish 1893 年 10 ⽉ 14 ⽇、⽶国オハイオ州スプリングフィールド⽣まれ。幼少期から演劇の舞台に⽴つ。 1912 年に映画監督 D・W・グリフィスと出会い、その後『國⺠の創⽣』(1915)、『イントレランス』 (1916)、『散り⾏く花』(1919)、『嵐の孤児』(1921)など多くのグリフィス監督作品に出演した。サイ レント映画期を代表する俳優となり、トーキー映画の時代に⼊ってからも活躍。出演作品にキング・ ヴィダー監督『ラ・ボエーム』(1926)、ヴィクトル・シェストレム監督『真紅の⽂字』(1926)、ウィ リアム・ディターレ監督『ジェニィの肖像』(1947)、チャールズ・ロートン監督『狩⼈の夜』(1955)、 ジョン・ヒューストン監督『許されざる者』(1959)や最後の出演作品となったリンゼイ・アンダーソ ン監督『⼋⽉の鯨』(1987)などがある。1971 年に⽶アカデミー賞名誉賞を受賞。1993 年 2 ⽉ 27 ⽇、死去

12/14(土)~

ゴンドラ

ゴンドラ

©VEIT HELMER-FILMPRODUKTION,BERLIN AND NATURA FILM,TBILISI

2023年/85分/ドイツ、ジョージア/配給:ムヴィオラ
原題:GONDOLA
監督&脚本:ファイト・ヘルマー
撮影:ゴガ・デヴダリアニ
美術:バチョ・マハラゼ
出演:ニニ・ソセリア、マチルド・イルマン

公式ホームページ

山の谷間の古い2つのゴンドラが世界をすこし幸福にする。
どこにも行かないけど、どこにも行ける!ゴンドラの自由と幸福。

イヴァは村のゴンドラ(ロープウェイ)の乗務員として働き始める。もう1台のゴンドラの乗務員はニノ。駅長は威張り屋で、その態度ときたら腹が立つことばかり。行ったり来たり、すれ違うゴンドラは世界のどこかに行くわけではないけれど。想像力があればどこへでも行けるのだ。2人はゴンドラに “衣替え”させ、ニューヨーク行きの飛行機にしたり、リオ行きの蒸気船にしたり、火星行きのロケットにしたり。奇想天外なやりとりは、2人の距離をどんどん近づけていく。そしてある日、2人の優しい悪戯が駅長を激怒させ、やがてそれは地上の住民も巻き込むのだが……。

セリフがないから生まれる映画的瞬間!
唯一無二の名匠ファイト・ヘルマー待望の最新作。

わずか85分で観客に映画の魔法をかける本作。監督は『ツバル TUVALU』、『ブラ!ブラ!ブラ!胸いっぱいの愛を』で知られる<セリフなし映画>の名匠ファイト・ヘルマー。日本公開作は多くないが、その唯一無二の世界観に魅せられているファンは多い。「これは必要最小限の要素だけで作った真珠のような作品。セリフがないから生まれる映画的瞬間を見てほしい」と語っている。

ゴンドラは、ジョージア(旧グルジア)南部、小コーカサス山脈の西にあるフロという小さな村に実在する「ジョージアで最も長い距離をつなぐゴンドラ」が使われている。ソ連時代に作られた古いゴンドラで、現在は観光客も訪れる。レトロでかわいくて、映画の中では“衣替え”までする映画の主役である。数年前にゴンドラは新しい車体に変わってしまったため、映画に残されたかつての姿はとても貴重だ。


ゴンドラ ゴンドラ ゴンドラ

12/20(金)~

ヘヴィ・トリップⅡ/俺たち北欧メタル危機一発!

ヘヴィ・トリップⅡ/俺たち北欧メタル危機一発!

© 2024 Making Movies, Heimathafen Film, Mutant Koala Pictures, Umedia, Soul Food

2024年/96分/フィンランド/配給:SPACE SHOWER FILMS
原題:HEAVIER TRIP
製作:カイ・ヌールドベリ、カールレ・アホ
監督・脚本:ユッカ・ヴィドゥグレン、ユーソ・ラーティオ
出演:ヨハンネス・ホロパイネン、マックス・オヴァスカ、サムリ・ヤスキーオ、チケ・オハンウェ、アナトーレ・タウプマン、 ヘレン・ビースベッツ、ダーヴィト・ブレディン、JUSSI69、SU-METAL (BABYMETAL)、MOAMETAL (BABYMETAL)、MOMOMETAL (BABYMETAL) 他
字幕翻訳:堀田雅子
字幕監修:増田勇一
後援:フィンランド大使館

公式ホームページ

🤘 🤘 🤘 やつらが、ついに帰ってきた 🤘 🤘 🤘
日本で(誰もが予想だにしなかった)記録的な大ヒットをぶち上げた傑作映画、まさかの第二弾!?

2019年12月27日、数カ月後に世界が一変することをまだ誰も知らなかったあの日。映画ファンからも映画業界からもノーマークだった一本の映画が<後悔するなら、クソを漏らせ!>のキャッチコピーと共に劇場公開された。
12年間、ライブすらしたことのないフィンランドのド田舎メタルコピーバンドが、史上最高の、初のオリジナル楽曲を生み出し、ノルウェー最大のメタルフェスに参加すべしと奮闘する珍道中を描いた物語だ。公開されるや奇跡の連日満席、上映後の拍手喝采。誰もが予想だにしなかった大ヒットとSNSを中心に大きな話題となったフィンランド発の爆笑メタルコメディ映画、それが『ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!』
そして今回、待望の続編となる『ヘヴィ・トリップⅡ/俺たち北欧メタル危機一発!』の予告篇が解禁となる。『ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル』のラストで刑務所にぶち込まれた面々が、“終末シンフォニック・トナカイ粉砕・反キリスト・戦争推進メタル”を禁止され、ダンスミュージックを演奏するとしぶしぶ宣言。そこに現れたのは、ドイツのヴァッケンで行われるメタルフェスへのオファーを持ってきた超大物プロデューサーのフィスト。看守の目を盗んでヘヴィ・メタルを演奏する日々にはおさらば!さあ早速、脱獄だ!だが、このプロデューサー、かなりの曲者。バンドの音楽を勝手に改良したり、バンドのスタイルまで妙な方向へ。憧れの超電動波デスボイスバンドのブラッドモーターもまた、フィストの操り人形となり商業主義の奴隷と化していた…。メンバーそれぞれの思惑が錯綜するなか、前作同様、鬼のドッケン大佐が迫り来る!劇中で重要な役割を果たし、ライブシーンも見せる BABYMETAL の GIMME CHOCOLATE!!(HEAVIER TRIP version)がバックで流れる中、圧倒的に前作よりスケールアップした映像の連続が全ての映画ファンを混乱に陥れるに違いない。

インペイルド・レクタム(直腸陥没)が帰ってきた!!
全てのバンドマンよ、売れたいだけなら「長いクソに巻かれやがれ!」

活動開始から12年間ライブ経験なし、オリジナル曲なしだったフィンランドのド田舎メタルコピーバンド、インペイルド・レクタム(直腸陥没)は遂に生み出された史上最高の初オリジナル曲をひっさげノルウェーの巨大フェス、ノーザン・ダムネーションへ殴り込み、“終末シンフォニック・トナカイ粉砕・反キリスト・戦争推進メタル”バンドへと脱皮したがその行いによって収監されていた。獄中、超大物レコードプロデューサーのフィストからドイツのメタルフェス、ヴァッケン・オープン・エアへの出演オファーを受けるも準備不足と投獄を理由に辞退した。バンドは看守の目を盗み、牢屋でひっそりとヘヴィ・メタルを演奏するしかなかった。だがギタリストの実家であるトナカイ粉砕場が地上げ屋の乗っ取り危機に瀕しているという緊急事態を察知したとき、彼らは脱獄した。出演料で実家を救うべくふたたび史上最高のオリジナル新曲を携え、フィヨルドの彼方ヴァッケンを目指す。だが、逃走中に遭遇した、かつて憧れだった超電導波デスボイスのベテランメタルバンド、ブラッドモーターは、フィストの操り人形となり商業主義の奴隷と化していた。フィストはバンドを食いものにする金の亡者だった。フィストによるカバー曲演奏指令でかつてない屈辱を味わう直腸陥没。せっかくの新曲レコーディングもミックスで台無しにされた。見世物小屋に奴隷を送り込む権力者と、奴隷の自覚さえない家畜たち。肩を落とす直腸陥没の前に広がる音楽業界に、もはや本物の音楽はなかった。さらに後方からは直腸陥没逮捕に執念を燃やす、怒り狂える元ノルウェーデルタ部隊大佐ドッケンが迫る。そしてあらゆるものごとが裏目に出たこの猛悲惨のなか、あろうことか、大混乱でつい魔が差したメンバーの行動によりバンドに軋轢が発生した。危うし!直腸陥没危機一発!この絶体絶命の事態に直面した彼らを待ち受ける運命とは!?


ヘヴィ・トリップⅡ/俺たち北欧メタル危機一発! ヘヴィ・トリップⅡ/俺たち北欧メタル危機一発! ヘヴィ・トリップⅡ/俺たち北欧メタル危機一発!

12/27(金)~

フード・インク ポスト・コロナ

フード・インク ポスト・コロナ

©2023 Another Perfect Meal, LLC. All Rights Reserved

2023年/アメリカ/94分/1.85:1/英語/カラー/5.1ch/配給:アンプラグド
原題:FOOD,INC.2
提供:パーティシパント&リバーロード
製作・監督:ロバート・ケナー、メリッサ・ロブレド
音楽プロデューサー:ブルース・ローレン、マリー・ミカス
音楽:マーク・アドラー
編集:レオナルド・ファインスタイン、ライアン・ロフラー
撮影:ジェイ・レドモンド
共同製作:リズ・シア
製作総指揮:キム・ロス、クリスタ・ワークマン、ジェフ・スコール、ダイアン・ワイヤーマン
製作:エリック・シュローサー、マイケル・ポーラン
出演:マイケル・ポーラン、ゲラルド・レイエス・チャベス、エリック・シュローサー、トニー・トンプソン、サラ・ロイド、ジョン・テスター、コリー・ブッカー、ドナルド・トランプ(アーカイブ)
字幕:福原 龍一

公式ホームページ

【前売券】全国共通特別鑑賞券1,600円(税込)を当館受付にて発売中!特典:オリジナルポストカードをプレゼント!

あなたのごはん、大丈夫!?
第82回アカデミー賞ノミネート
動員10万人の大ヒットを記録したフード・ドキュメンタリーの続編が登場!

アメリカのフード・システムに鋭く切り込み、タブーとされていた食品業界の闇を暴いた『フード・インク』(09)の続編。グローバル・フードの発達の陰にある巨大食品企業や農業問題の闇を暴きながら、オーガニック・フードの本当の価値を訴えたフード・ドキュメンタリー『フード・インク』。2009年にアメリカで公開されると、約10万人を動員&興行収入は約460万ドルを超え、第82回アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞にノミネートされるなど大ヒットを記録。日本では2011年に公開され、ロングランヒットとなった。

続編となる『フード・インク ポスト・コロナ』は、新型コロナウイルスの世界的流行後に浮き彫りになった、アメリカのフード・システムの脆弱性を暴き出す。パンデミック後、巨大食品企業の市場独占がより一層進み、個人農家の衰退と貧富の格差が大きく広がった実態や、“超加工食品”による健康被害や子どもの糖尿病の増加、さらには巨大企業による奴隷のような移民労働者の搾取など、今話題の米大統領選挙の争点となっている移民問題、社会的格差を「食」の観点から浮き彫りにしていく。一方で、解決策を求め、持続可能な未来を作り出そうと奮闘する農家や活動家、政治家たちの前向きな姿も映し出される。これはアメリカに限った話ではない。日本でも起こっていることである。自分の食が自身を変える。私たちが学ぶべき食の知識や、明日を生きるヒントが満載のフード・ドキュメンタリーが再び誕生した。


フード・インク ポスト・コロナ フード・インク ポスト・コロナ フード・インク ポスト・コロナ

12/28(土)~

生誕100年 映画女優 高峰秀子

生誕100年 映画女優 高峰秀子

2024/12/28(土)-2025/1/17(金)

生誕100年 映画女優 高峰秀子

2024/12/28(土)-2025/1/17(金)

日本を代表する映画女優・高峰秀子。戦前・戦後を通して数々の名作に出演し、デコちゃんの愛称で日本中の人々から親しまれ、愛され続けた。1929年に子役としてデビューするや、瞬く間に天才子役スターとして頭角を現した。日本映画界を代表する監督作品に次々と出演、とりわけ成瀬巳喜男や木下惠介といった大監督に厚い信頼を寄せられた。1979年に女優を引退した後も、エッセイストとして数々の著書を残した。2010年12月28日、86歳で永眠。命日にあわせて、生誕100年を記念する特集を開催、選りすぐりの13本を上映する。

高峰秀子 profile

1924年、函館市生まれ。(本名:松山秀子)
5歳の時、実母が死去、叔母の養女となり上京してすぐに松竹蒲田の『母』で映画デビュー、「天才子役」として人気を集める。13歳で東宝移籍、のちに自身が「私の映画の父」と敬愛した山本嘉次郎監督と出逢い、『綴方教室』『馬』など少女期の代表作を生む。26歳で半年間渡仏、帰国後フリーとなり『二十四の瞳』『浮雲』で国内外の映画賞を受賞。文字通り日本映画界のトップ女優となる。人気絶頂の1955年、30歳で松竹の助監督だった松山善三と結婚。以後『名もなく貧しく美しく』『女が階段を上るとき』『華岡青洲の妻』『恍惚の人』など生涯で300本を超える作品に出演。55歳で出演した『衝動殺人 息子よ』を最後に銀幕引退。
文筆にも優れ、処女作「巴里ひとりある記」から「にんげん住所録」まで26作を著す。自伝「わたしの渡世日記」は日本エッセイストクラブ賞受賞。映画賞受賞数は日本映画界最多。2009年、元週刊文春の記者・斎藤明美を養女にする。
2010年、永眠。享年86歳。

公式ホームページ https://www.takamine-hideko.jp/
協力 高峰秀子生誕100年プロジェクト、松竹、東宝
入場料 一般1500円/会員・大専・シニア1200円/高校生以下800円 
  • 『二十四の瞳 デジタル修復版』はDCP上映、その他の作品はすべて35mmフィルム上映
松山善三・高峰秀子養女 文筆家
斎藤明美さんトークイベント&サイン会
1/5(日)13:10『放浪記』上映終了後
※サイン会は、当日、会場にて関連書籍をご購入いただいた方のみが対象となります。

斎藤明美 profile

1956年、高知県生まれ。( 本名:松山明美)
津田塾大学卒業。 高校教師、テレビ構成作家を経て、「週刊文春」の記者を20年務め、2006年フリーに。 1999年、小説「青々と」で日本海文学大賞奨励賞受賞。 2009年、週刊文春の記者時代から親交のあった松山善三と高峰秀子の養女となる。 著書に『高峰秀子の捨てられない荷物』『高峰秀子の流儀』『高峰秀子が愛した男』など。 近著『高峰秀子おしゃれの流儀』をはじめ高峰秀子を研究する書籍を刊行。 また松山・高峰の著書を復刻、二人の遺志を継いで一般財団法人「一本のクギを讃える会」の代表理事を務めている。

上映作品とスケジュール

12/28(土) 12/29(日) 12/30(月) 12/31(火) 1/1(水) 1/2(木) 1/3(金)
昨日消えた男10:00-11:35
昨日消えた男
我が家は楽し10:00-11:35
我が家は楽し
秀子の車掌さん10:00-11:00
秀子の車掌さん
女が階段を上る時10:00-11:51
女が階段を上る時
休館
永遠の人10:00-11:55
永遠の人
我が家は楽し10:00-11:35
我が家は楽し
馬11:50-14:05
張込み11:50-13:55
張込み
二十四の瞳11:15-14:00
二十四の瞳
放浪記12:00-14:05
放浪記
二人で歩いた幾春秋12:10-14:00
二人で歩いた幾春秋
衝動殺人 息子よ11:50-14:05
衝動殺人 息子よ

予定表 横にスクロールできます

1/4(土) 1/5(日) 1/6(月) 1/7(火) 1/8(水) 1/9(木) 1/10(金)
名もなく貧しく美しく12:00-14:08
名もなく貧しく美しく
秀子の車掌さん12:00-12:55
秀子の車掌さん
昨日消えた男12:00-13:35
昨日消えた男
永遠の人12:00-13:50
永遠の人
二人で歩いた幾春秋12:00-13:45
二人で歩いた幾春秋
馬12:00-14:07
山河あり12:00-14:10
山河あり
山河あり14:20-16:30
山河あり
放浪記13:10-15:15
放浪記
上映後
トークイベント
斎藤明美さん
我が家は楽し14:00-15:40
我が家は楽し
衝動殺人 息子よ14:05-16:20
衝動殺人 息子よ
二十四の瞳13:55-16:31
二十四の瞳
名もなく貧しく美しく14:20-16:30
名もなく貧しく美しく
張込み14:25-16:25
張込み

予定表 横にスクロールできます

1/11(土) 1/12(日) 1/13(月) 1/14(火) 1/15(水) 1/16(木) 1/17(金)
女が階段を上る時12:00-13:55
女が階段を上る時
二十四の瞳12:00-14:36
二十四の瞳
衝動殺人 息子よ12:00-14:15
衝動殺人 息子よ
山河あり12:00-14:07
山河あり
馬12:00-14:15
二人で歩いた幾春秋12:00-13:50
二人で歩いた幾春秋
放浪記12:00-14:10
放浪記
永遠の人14:10-16:05
永遠の人
二人で歩いた幾春秋14:45-16:30
二人で歩いた幾春秋
張込み14:30-16:30
張込み
名もなく貧しく美しく14:20-16:30
名もなく貧しく美しく
昨日消えた男14:30-16:05
昨日消えた男
衝動殺人 息子よ14:05-16:20
衝動殺人 息子よ
女が階段を上る時14:25-16:20
女が階段を上る時

予定表 横にスクロールできます

上映作品紹介

©1941 TOHO CO.,LTD.

1941年/東宝/127分
監督・脚本:山本嘉次郎/音楽:北村滋章
出演:高峰秀子、藤原鶏太、竹久千恵子、二葉かほる、平田武、細井俊夫

仔馬の世話をする少女の成長をセミドキュメンタリータッチで生き生きととらえた作品。国策映画として製作されたが、軍馬の育成という枠組みを借りることでそれを感じさせない。黒澤明がチーフ助監督として1年にわたる東北ロケを取り仕切り、実質監督に近い状態だったと言われている。

秀子の車掌さん

©1941 TOHO CO.,LTD.

1941年/東宝/54分
監督・脚本:成瀬巳喜男/原作:井伏鱒二/音楽:飯田信夫
出演:高峰秀子、藤原鶏太(藤原鎌足)、夏川大二郎、清川玉枝

甲州の路線バスで働く少女の姿を生き生きと描いた「おこまさん」を映画化。バスガールのおこまは、沿線の名所案内を思いつき、その原稿を旅館に逗留していた作家に依頼。話はとんとん拍子に進んでいくが…。高峰秀子と成瀬巳喜男はこの作品で初めて顔を合わせた。

昨日消えた男

©1941 TOHO CO.,LTD.

1941年/東宝/89分
監督:マキノ雅広/原作・脚本:小國英雄/撮影:伊藤武夫/美術・装置:樋野正雄/音楽:鈴木靜一
出演:長谷川一夫、山田五十鈴、髙峰秀子、徳川夢声、江川宇禮雄、川田義雄、鳥羽陽之助

マキノが日活退社後にフリーとして東宝で撮った初の作品。米国の探偵映画『影なき男』シリーズを「遠山の金さん」に置き換え、裏長屋で起きた大家殺人事件の解決に金四郎が乗り出す。長谷川と山田の息の合った掛け合い、高峰の可憐さも見どころの推理時代劇。

我が家は楽し

©1951松竹株式会社

1951年/松竹/91分
監督:中村登/脚本:柳井隆雄/脚本・原案:田中澄江/撮影:厚田雄春/音楽:黛敏郎
出演:山田五十鈴、高峰秀子、岸惠子、笠智衆、佐田啓二

孝作は、糟糠の妻なみ子との間に四人の子女を持ち、乏しいながらも明るい家庭を営んでいる。朋子は理解ある母の許しを得て好きな絵を学んでいる。孝作は勤続25年を迎え、特別賞与をもらうが、帰途にすられてしまい…。岸惠子のデビュー作、中村登監督の出世作。

二十四の瞳 デジタル修復版

©1954/2007松竹株式会社

1954年/松竹/156分
監督・脚色:木下惠介/原作:壺井栄/撮影:楠田浩之/音楽:木下忠司
出演:高峰秀子、月丘夢路、田村高廣、小林トシ子、笠智衆

瀬戸内海に浮かぶ小豆島を舞台に、女性教師と12人の子供たちの交流を抒情的に綴った木下惠介監督の国民的傑作。日本が第二次世界大戦に突き進んだ歴史のうねりに、否応なく飲みこまれていく女性教師と生徒たちの苦難と悲劇を通して、戦争の悲壮さを描く。

張込み

©1958松竹株式会社

1958年/松竹/116分
監督:野村芳太郎/脚色:橋本忍/原作:松本清張/撮影:井上晴二/音楽:黛敏郎
出演:大木実、高峰秀子、田村高廣、宮口精二、高千穂ひづる

原作・脚色・監督の名トリオによる社会派推理ドラマの代表作。横浜駅から二人の刑事が列車にあわただしく乗り込む冒頭から終劇まで橋本忍の脚本に一分の隙もない。野村芳太郎のロケーション効果をいかしたセミドキュメンタリータッチは推理ドラマの一つの到達点。

女が階段を上る時

©1960 TOHO CO.,LTD.

1960年/東宝/111分
監督:成瀬巳喜男/脚本:菊島隆三/音楽:黛敏郎
出演:高峰秀子、森雅之、団令子、仲代達矢

黒澤明作品で知られる菊島隆三が書き下ろしたオリジナルシナリオによる、成瀬巳喜男監督得意の“女性映画”。 高峰秀子は、夫を失い、銀座の高級バーで雇われマダムとして働く、試練に耐えるヒロインを演じる。華やかな夜の銀座に蠢く人々の虚実が綴られていく。

名もなく貧しく美しく

©1961 TOHO CO.,LTD.

1961分/東宝/128分
監督・脚本:松山善三/音楽:林光
出演:高峰秀子、小林桂樹、荒木道子、加山雄三、草笛光子

ろうあ者同士の結婚という道を選んだ一組の夫婦が、戦後の激動の時代を健気に支えあいながら生き抜いていく姿を描く。ろうあの靴磨き夫婦がモデルのオリジナル脚本を松山自ら演出し、監督デビュー。手話の字幕スーパーという手法も、当時としては斬新なアイデアであった。

永遠の人

©1961 松竹株式会社

1961年/松竹/107分
監督・脚本:木下惠介/撮影:楠田浩之/音楽:木下忠司
出演:高峰秀子、佐田啓二、仲代達矢、石浜朗、乙羽信子

昭和7年、阿蘇の小作人の娘さだ子には隆という恋人がいたが、負傷して戦地から帰ってきた地主の息子・平兵衛に犯されてしまう。入水自殺を図るも果たせず、隆にも去られてしまい…。5幕構成で黙々と展開される憎き夫への究極の復讐劇。米アカデミー賞ノミネート。

山河あり

©1962 松竹株式会社

1962年/松竹/127分
監督:松山善三/脚本:久板栄二郎、松山善三/撮影:楠田浩之/音楽:木下忠司
出演:高峰秀子、桑野みゆき、石浜朗、ミッキー・カーチス、早川保、田村高廣、久我美子、小林桂樹

大正7年、日本人移民団がハワイへやって来る。彼らは過酷な労働に耐え、安定した生活を手に入れる。一方の祖国日本は満洲事変、日中戦争に突入し真珠湾奇襲へと向かっていく。2つの家族を中心に、戦火のもとで引き裂かれた2つの祖国を持つ人々の苦悩を描く

放浪記

Ⓒ東宝

1962年/東宝/124分
監督:成瀬巳喜男/脚本:田中澄江、井手俊郎/原作:林芙美子/音楽:古関裕而
出演:高峰秀子、田中絹代、宝田明、加東大介

行商人の娘として生まれたヒロイン・ふみ子が、貧困にあえぐなかでカフェの女給などをしながら詩作に励み、やがて文壇で脚光を浴びるまでを描く。舞台でもロングランを続けた、林芙美子の自伝的ベストセラー小説を映画化。東宝創立30周年記念作品。

二人で歩いた幾春秋

©1962松竹株式会社

1962年/松竹/102分
監督・脚色:木下惠介/原作:河野道工/撮影:楠田浩之/音楽:木下忠司
出演:高峰秀子、佐田啓二、倍賞千恵子、山本豊三、久我美子

夫婦の絆の美しさと強さを年代記形式で描いていくヒューマン映画。河野道工の歌集「道路工夫の歌」に木下惠介監督が感銘を受け、劇中それらの短歌を字幕付きで吟じている。高峰秀子と佐田啓二の役者としての更なる円熟も画面から存分に醸し出されている。

衝動殺人 息子よ

©1979 松竹/東京放送

1979年/松竹/131分
監督:木下惠介/脚本:砂田量爾、木下惠介/原作:佐藤秀郎/撮影:岡崎宏三/音楽:木下忠司
出演:若山富三郎、高峰秀子、田中健、尾藤イサオ

衝動殺人事件への怒りを胸に遺された家族の哀しみを訴える、社会派エンタテイメントの傑作。同名ノンフィクションの映画化。主演の若山富三郎は本作でこの年の映画主演男優賞を総なめ、既に女優業を引退していた高峰秀子も木下監督たっての希望で一度限りの復帰を果たした。




12/28(土)~

私は憎まない

私は憎まない

© Filmoption

2024年/カナダ・フランス/92分/ドキュメンタリー/制作: Filmoption/配給:ユナイテッドピープル
監督:タル・バルダ
脚本:タル・バルダ、ジェフ・クライン、サスキア・デ・ボア
プロデューサー:ポール・カデュー、マリーズ・ルイヤー、イザベル・グリッポン、タル・バルダ
製作総指揮:マヤ・カデュー=ルイヤー、マルタン・カデュー=ルイヤー、マリーズ・ルイヤー
撮影:ハンナ・アブ・アサド
編集:ジェフ・クライン
音楽:ロベール・マルセル=ルパージュ
サウンドデザイン:マルタン・カデュー=ルイヤー
登場人物:イゼルディン・アブラエーシュ、クリスティアン・アマンプール、シュロミ・エルダー 他

公式ホームページ

3 人の愛娘を殺されてもなお共存の可能性を信じ、ヒューマニティに基づき行動するガザ地区出身の医師、アブラエーシュ博士に迫るドキュメンタリー

ガザ地区の貧困地域、ジャバリア難民キャンプ出身の医師で、パレスチナ人としてイスラエルの病院で働く初の医師となったイゼルディン・アブラエーシュ博士は産婦人科でイスラエル人とパレスチナ人両方の赤ちゃんの誕生に携わってきた。「ユダヤ教徒、イスラム教徒、キリスト教徒の赤ちゃんの違いは?みんな同じく生まれたての赤ちゃんだ」「すべての人の平等、正義、自由の上に共存は可能である」と、自らの医療で体現してきた。彼は、ガザからイスラエルの病院に通いながら、病院で命が平等なように、外の世界でも同じく人々は平 等であるべきだと、分断に医療で橋を架けようとする。しかし、両者の共存を誰よりも望んできた彼の赦しと和解の精神が、究極の試練にさらされる。

2009 年 1 月、アブラエーシュ博士の自宅がイスラエル軍の戦車の砲撃を受け、3 人の娘と姪が殺害されてしまうという悲劇が彼を襲う。砲撃直後、博士の涙の叫びの肉声はイスラエルのテレビ局で生放送され、イスラエル中に衝撃と共に伝わった。翌日、テレビカメラの前で、博士は突然憎しみではなく、共存について語りだす。その後、正義を求めてイスラエル政府を訴え、娘の死の責任を追求するも、決して復讐心や憎しみを持たずに、知恵と決意とレジリエンスを持ち続けた。彼の赦しと和解の精神は、世界中の人々に感動を与え、数 え切れないほどの賞を受賞し、“中東のガンジー、マンデラ、キング牧師”とも呼ばれる存在となる。自伝『それでも、私は憎まない』は世界的ベストセラーとなった。しかし、2023 年 10 月 7 日のハマスのイスラエルへの攻撃、それ以降のガザへの攻撃を経て、彼の信念は再び試されることになる。


私は憎まない 私は憎まない 私は憎まない

12/28(土)、29(日)、30(月)、1/2(木)、1/3(金)5日間限定

カッティ 刃物と水道管

カッティ 刃物と水道管

© Lyca Productions

2014年/タミル語/163分/インド/配給:SPACEBOX
原題:Kaththi
監督・脚本:A・R・ムルガダース
撮影:ジョージ・C・ウィリアムズ
音楽:アニルド
編集:A・シュリーカル・プラサード
出演:ヴィジャイ、サマンタ、ニール・ニティン・ムケーシュ、サティーシュ 、トータ・ラエ・チャウドゥリ

公式ホームページ

この男には見えている――より良き世界への青写真〈ブループリント〉が
ミッション:多国籍企業の横暴から、大地と共に生きる農民たちを守れ!

コルカタの刑務所から脱獄したタミル人の詐欺師・泥棒の“カッティ(刃物)”ことカディル。この男には、建物や都市の平面図(劇中でブループリントと称される)からその立体的な構造を透視できる特殊能力がある。脱獄にもこの特技を使ったのだ。彼はひとまずチェンナイに逃げて、そこからバンコクへの高跳びをはかるが、空港で出会った女性アンキタに一目惚れして出国を止めてしまう。その夜、街路を歩いていた彼の目の前で突然銃撃事件が起きる。カディルが撃たれた男のもとに駆け寄ると、その負傷者は彼と瓜二つの見た目だった。カディルは悪知恵を働かせ、そのジーヴァという男を自分の身代わりにして追っ手に捕まえさせる。自由になったカディルだが、ジーヴァが取り組んでいた地方の農民が直面する問題を知ると、その心に変化が起き、ジーヴァの活動を引き継ぎ、農民たちの先頭に立って多国籍企業のトップと対決する。

2019年にインド映画の特集上映「インディアンムービーウィーク」で初上映された政治スリラー『サルカール 1票の革命』(2018)は、政治腐敗に切り込み、主人公の行動を通じて選挙の在るべき姿を伝える作品として、観客の間で話題となった。この作品を撮ったのは、社会的メッセージを娯楽作に落とし込むことの巧みさで定評のあるA・R・ムルガダース監督で、南インド・タミル語映画界でラジニカーントと興収トップを奪い合う人気俳優ヴィジャイが主役を務めた。同作の前に2人が組んだのが、この『カッティ 刃物と水道管』だ。ヴィジャイのキレのあるアクションやダンス、ヒロインとの恋も盛り込み、多国籍企業による環境破壊問題と農民の窮状、それを報じない報道機関の責任を世に問う。娯楽作品には厳しい批評家たちから絶賛され、ファンの間から日本公開が待ち望まれてきた作品が、いよいよスクリーンに登場する。


カッティ 刃物と水道管 カッティ 刃物と水道管 カッティ 刃物と水道管

1/4(土)~

小学校〜それは小さな社会〜

小学校〜それは小さな社会〜

©Cineric Creative / NHK / Pystymetsä / Point du Jour

2023年/日本・アメリカ・フィンランド・フランス/99分/配給:ハピネットファントム・スタジオ/宣伝:ミラクルヴォイス/宣伝協力:芽inc
監督・編集:山崎エマ
プロデューサー:エリック・二アリ
撮影監督:加倉井和希
録音:岩間翼
エグゼクティブ・プロデューサー:安田慎、杉江亮彦、國實瑞恵
コープロデューサー:ウーティ・ロウス、リュック・マルタン=グセ、金川雄策
音楽:パイビー・タカラ
ミキサー:アンドリュー・トレイシー
共同編集:井手麻里子、鳥屋みずき
特別撮影:ジョン・ドニカ
カラーリスト:佐藤文郎
製作・制作:シネリック・クリエイティブ
国際共同製作:NHK
共同制作:PystymetsäPoint du JourYLEFrance Télévisions
協力:世田谷区世田谷区教育委員会
製作協力:鈍牛俱楽部

公式ホームページ

いま小学校を知ることは、未来の日本を考えること。
私たちは、いつどうやって日本人になったのか?
ありふれた公立小学校がくれる、新たな気づき。

英国人の父と日本人の母を持つ山崎エマ監督は、大阪の公立小学校を卒業後、中高はインターナショナル・スクールに通い、アメリカの大学へと進学した。ニューヨークに暮らしながら彼女は、自身の“強み”はすべて、大阪で過ごした公立小学校時代に学んだ“責任感”“や勤勉さ”などに由来していることに気づく。「6歳児は世界のどこでも同じようだけれど、12歳になる頃には、日本の子どもは“日本人”になっている。すなわちそれは、小学校が鍵になっているのではないか」との思いを強めた彼女は、日本社会の未来を考える上でも、公立小学校を舞台に映画を撮りたいと思った。
公立小学校での、しかも⻑期にわたる撮影は前代未聞のことで、許可が下りる学校を見つけるまでには6年を費やし、ようやく東京は世田谷区の協力の下、撮影が可能となった。ところがコロナウィルス感染拡大によるパンデミックが世界を襲う。撮影は延期を余儀なくされた。そして、パンデミックがまだ完全には収まりきらない2021年4月、コロナ禍の懸念はあるものの、むしろこの時期だからこそ撮れるものがあるかもしれないと、山崎監督は塚戶小学校にカメラを入れた。撮影は1年間、150日、700時間(監督が現場で過ごしたのは4000時間)に及び、編集には1年を要した。
日本の公立小学校では、児童自らが学校を運営するためのさまざまな役割を担い、その役割をまっとうすることで集団生活における協調性を身につける。教室の掃除や給食の配膳などを子どもたち自身が行う国は少なく、日本式教育「TOKKATSU(特活)」は、海外で注目を集めている。いま、小学校を知ることは、未来の日本を考えることだと作品は投げかける。

春夏秋冬、そしてまた春。

春夏秋冬、そしてまた春桜が満開の4月。新年度は入学式から始まる。授業が開始し、1年生は挙手の仕方や廊下の歩き方、掃除や給食当番など、集団生活の一員としての規律と秩序について初めて学ぶ。1年生が学校生活に馴染むよう手助けするのは6年生だ。6年生は、校内放送の運営、手洗い用ハンドソープの補充、士気を高めるためのスローガンの考案などを行い、下級生の模範になるのを誇りにしている。小さくてまだ何もわからない1年生も、わずか6年の間に自分が何者であるかという自覚をしっかりと持ち、6年生にふさわしい行動を取るようになる。主人公は学校そのもの。カメラは、1年生と6年生に焦点を絞り、彼らの学校生活を追い始める。撮影は一学年度にわたり、悲喜こもごもの日々を追った。

*第24回ニッポン・コネクション 最優秀ドキュメンタリー賞受賞
*第21回ミレニアム・ドッグス・アゲインスト・グラビティ映画祭正式上映作品
*第17回ジャパン・カップ 観客賞受賞
*第21回EBS国際ドキュメンタリー映画祭 審査員特別賞


小学校~それは小さな社会~画像 小学校~それは小さな社会~画像 小学校~それは小さな社会~画像

1/11(土)~

オン・ザ・ロード~不屈の男、金大中~

オン・ザ・ロード~不屈の男、金大中~

©2024 MYUNGFILMS & CINEMA6411 ALL RIGHTS RESERVED

2024年/韓国/129分/配給:スモモ
英題:Kim Dae Jung on the road
原題:길위에 김대중
製作:ミョンフィルム、シネマ6411
監督:ミン・ファンギ
[日本編集版]ナレーション:ソウジ・アライ
編集:平野一樹

公式ホームページ

【前売券】全国共通特別鑑賞券 1,200円(税込)を当館受付にて発売中!

民衆と共にゆく――
元韓国大統領 金大中が駆け抜けた
1924年から1987年までの激動の記録

民主主義と平和の実現にすべてを懸けた政治家・金大中。拉致、軟禁、投獄、死刑判決、幾多の困難にその道を阻まれても決してあきらめなかった金大中を突き動かしたものとは――
生誕100周年を迎えた、元韓国大統領・金大中(キム・デジュン)の生涯と政治家人生を本人の肉声や関係者のインタビュー、そして本邦初公開の映像を含む6,000時間に及ぶ膨大な映像資料を基に制作された画期的なドキュメンタリー映画。
日本の植民地時代に全羅南道に生まれ海運会社を経営し、朝鮮戦争を経て、政治家を志す。軍事政権下で何度も死の危険にさらされながらも信念を貫いたこの男の人生は、どんな映画よりもドラマティックでスリリング、そして感動的である。
激動の韓国現代史を映し出す鏡とも言える金大中の生き様こそ、個人の勇気を信念が、いかに国家の未来を変えうるかを示し、わたしたちが新しい時代を切り拓いていくための道標にほかならない。


オン・ザ・ロード~不屈の男、金大中~ オン・ザ・ロード~不屈の男、金大中~ オン・ザ・ロード~不屈の男、金大中~

1/11(土)~

オークション 〜盗まれたエゴン・シーレ

オークション 〜盗まれたエゴン・シーレ

©2023-SBS PRODUCTIONS

2023年/フランス/91分/配給:オープンセサミ、フルモテルモ
原題:Le Tableau volé
監督・脚本・翻案・台詞:パスカル・ボニゼール
出演:アレックス・リュッツ、レア・ドリュッケール、ノラ・アムザウィ、ルイーズ・シュヴィヨット
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ/ユニフランス

公式ホームページ

始まりは、競売人(オークショニア)に届けられた一通の手紙

パリのオークション・ハウスで働く有能な競売人(オークショニア)、アンドレ・マッソンは、エゴン・シーレと思われる絵画の鑑定依頼を受ける。シーレほどの著名な作家の絵画はここ30年程、市場に出ていない。当初は贋作と疑ったアンドレだが、念のため、元妻で相棒のベルティナと共に、絵が見つかったフランス東部の工業都市ミュルーズを訪れる。絵があるのは化学工場で夜勤労働者として働く青年マルタンが父亡き後、母親とふたりで暮らす家だった。現物を見た2人は驚き、笑い出す。それは間違いなくシーレの傑作だったのだ。思いがけなく見つかったエゴン・シーレの絵画を巡って、さまざまな思惑を秘めたドラマが動き出す…

ナチスに奪われたエゴン・シーレの「ひまわり」―
実話をもとに描かれる、1枚の名画を巡る、秘密に満ちた駆け引きの行方―

2000年代初頭、フランス東部、スイス国境近くの工業都市ミュルーズ郊外の若い工員の家でひまわりを描いた風景画が見つかり、それがナチスに略奪されたウィーン分離派の流れをくむエゴン・シーレの作品であることが判明する。この歴史的事実に基づき、多彩なキャラクターが織りなす知的でエスプリの効いたドラマで、美術オークションの世界の駆け引きをスリリングかつ鮮やかに描いたのが本作『オークション ~盗まれたエゴン・シーレ』だ。
監督はフランス・ヌーヴェルヴァーグの中心的存在のひとりだったジャック・リヴェットの脚本を数多く手がけたパスカル・ボニゼール。ミステリーの女王アガサ・クリスティ原作の「ホロー荘の殺人」を映画化した『華麗なるアリバイ』(2008)等、監督としてもその手腕を発揮している。今回は美術品のオークションの世界を舞台に、その業界の内部構造、富裕層と労働者階級の世界を見事に対峙させ、わずか数行の台詞で特権階級の残酷さを鮮やかに描き出す。
1枚の絵を巡り次々と明らかになる登場人物たちの隠された秘密。彼らが本当に手に入れたいものとはー?


オークション 〜盗まれたエゴン・シーレ オークション 〜盗まれたエゴン・シーレ オークション 〜盗まれたエゴン・シーレ

1/17(金)~

港に灯がともる

港に灯がともる

©Minato Studio 2025

2025年/日本/119分/配給:太秦
英題:The Harbor Lights
監督・脚本:安達もじり
脚本:川島天見
音楽:世武裕子
出演:富田望生、伊藤万理華、青木柚、山之内すず、中川わさ美、MC NAM、田村健太郎、土村芳、渡辺真起子、山中崇、麻生祐未、甲本雅裕

公式ホームページ

みんなもろい
街も、家族も、
わたしの心も

1995年の震災で多くの家屋が焼失し、一面焼け野原となった神戸・長田。かつてそこに暮らしていた在日コリアン家族の下に生まれた灯(富田望生)。在日の自覚は薄く、被災の記憶もない灯は、父(甲本雅裕)や母(麻生祐未)からこぼれる家族の歴史や震災当時の話が遠いものに感じられ、どこか孤独と苛立ちを募らせている。一方、父は家族との衝突が絶えず、家にはいつも冷たい空気が流れていた。ある日、親戚の集まりで起きた口論によって、気持ちが昂り「全部しんどい」と吐き出す灯。そして、姉・美悠(伊藤万理華)が持ち出した日本への帰化をめぐり、家族はさらに傾いていく――。なぜこの家族のもとに生まれてきたのか。家族とわたし、国籍とわたし。わたしはいったいどうしたいのだろう――。

圧倒的な取材量を基に、アフター震災世代をリアルに描くオリジナルストーリー

本作は2021年に公開した『心の傷を癒すということ 劇場版』を契機に、表情豊かな港町・神戸から世界へ響く映像作品を届けようと立ち上げられた「ミナトスタジオ」の船出作品。主人公・灯の苦しみや葛藤、成長を見事に演じ切ったのは今作が初の映画主演作となる富田望生。監督は、20年以上にわたり、NHKの演出家として「カムカムエヴリバディ」など数々のドラマを手掛けてきた安達もじり。神戸で暮らす人びとへの膨大かつ綿密な取材を基に、震災後をリアルに描くオリジナルストーリーを作り上げた。


港に灯がともる 港に灯がともる 港に灯がともる

1/18(土)~

シアトリカル 唐十郎と劇団唐組の記録

シアトリカル 唐十郎と劇団唐組の記録

©いまじん 蒼玄社 2007

2007年/日本/102分/配給:ネツゲン
監督・脚本・構成:大島新
プロデューサー:於保佐由紀
製作:柏井信二、大島新
撮影:桜田仁
編集:斎藤淳一
出演:唐十郎、烏山昌克、久保井研、辻孝彦、稲荷卓央、藤井由紀、赤松由美、丸山厚人、多田亜由美、髙木宏、岡田悟一、気田陸、野村千絵、大美穂、土屋真衣、大鶴美和子、大鶴美仁音、大鶴佐助

公式ホームページ

追悼 唐十郎/17年ぶりの再上映
ドキュメンタリーという名のホラー
唐的妄想大爆発!

1967年、新宿・花園神社の紅テント公演で、演劇界に革命的な衝撃を与えた天才劇作家・唐十郎。それから40年、67歳になっても芝居に対する情熱は衰えることを知らず、唐は自らを「偏執狂」と呼ぶ。2006年秋の新作戯曲執筆から2007年春の公演初日までを追った今回のドキュメントには、芝居作りに賭ける唐のすさまじい「偏執」ぶりがありありと描き出される。その才能に惹かれ、唐のもとに集まった劇団唐組の面々は14名、平均年齢30歳。俳優としての修業と同時に、座長という圧倒的な存在を受け入れる修業を続けている。格差社会と呼ばれ、経済至上主義が蔓延する時代の波とは全く無縁に、信じた道を走り続ける唐十郎と若者たち。どこまでもシアトリカル(=劇的)に、演じ、語り、怒鳴り、笑い、炸裂する!カメラがとらえたのは、真実か白昼夢か?
近年『なぜ君は総理大臣になれないのか』『香川1区』『国葬の日』などの話題作を手掛けた大島新の第一回監督作品。この映画は、平成の世を疾走する最重要無形文化財の魂の記録である。

唐十郎 kara juro

劇作家・演出家・俳優
1940年生。1964年、劇団「状況劇場」を率い劇作家デビュー。70年代にかけて大ブームが起きる。状況劇場出身の主な俳優は、李麗仙、麿赤児、根津甚八、小林薫、佐野史郎ら。1970年「少女仮面」で第15回岸田國土戯曲賞受賞。作家としても活躍し、1983年「佐川君からの手紙」で第88回芥川賞受賞。1988年、状況劇場を解散、劇団唐組を設立。2004年「泥人魚」で第38回紀伊國屋演劇賞・第7回鶴屋南北戯曲賞・第55回読売文学賞を受賞。2006年、読売演劇大賞芸術栄誉賞受賞。2024年5月4日、逝去。


シアトリカル 唐十郎と劇団唐組の記録 シアトリカル 唐十郎と劇団唐組の記録 シアトリカル 唐十郎と劇団唐組の記録

1/18(土)~

カオルの葬式

カオルの葬式

© PKFP PARTNERS LLC.

2023年/⽇本・スペイン・シンガポール/100分/配給:ムービー・アクト・プロジェクト
監督・共同脚本・プロデューサー:湯浅 典子
脚本:西 貴人
プロデューサー:シモエダミカ
アソシエイトプロデューサー:福武 孝之
音楽:ジョアン・ビラ
撮影監督:ビクター・カタラ
録音・整音:紫藤 佑弥
出演:関 幸治、一木 香乃、新津 ちせ、足立智充、田中モエ、滝沢めぐみ、川島潤哉、蔵本康文、木村知貴、大岩主弥、錫木うり

公式ホームページ

⼥性脚本家・カオルをめぐる⼀癖も⼆癖もある⼈々
通夜の晩、それぞれの感情が弾け⾶ぶ!! 令和の不謹慎エンターテインメント!

カオルという名の⼥性が亡くなった。彼⼥が残した遺⾔には、10年前に離婚した元夫・横⾕がカオルの葬式の喪主になるようにと、記されていた。横⾕が東京からカオルの故郷・岡⼭に到着すると、そこに居たのはカオルが遺した9才の⼀⼈娘・薫。カオルの通夜、葬儀に集まる様々な⼈々。脚本家であった彼⼥のマネージャー、プロデューサーや先輩や親友、そして葬儀を取り仕切る婦⼈会や地主⼀家など腹にイチモツありそうな故郷の⼈々。そして嵐の夜、事件が起きる・・・。

監督は数々のドラマ演出・プロデュースを⼿がけ、短編映画『空っぽの渦』で数々の国際映画祭にノミネートされた湯浅典⼦。国内のみならずスペイン、シンガポールから集結した新進気鋭のスタッフ・クルー、そして 総勢1000⼈を超えるオーディションで選ばれたキャストとともに、岡⼭県北にある宝樹寺をメイン舞台に、微かに残る古来よりの葬儀と、今を⽣きる⼈々の姿を⾊鮮やかに描く。⼈⽣はいつも不平等であり、いつ何が起こるか、誰も知ることなどできない……だからこそ、⾯⽩い!『お葬式』『おくりびと』に続く、《死》をテーマにひとりの⼥性の⼈⽣を描いた、令和の不謹慎エンターテインメントの登場!


カオルの葬式 カオルの葬式 カオルの葬式

1/18(土)~

ぴっぱらん!!

ぴっぱらん!!

©︎ワールドムービーアソシエーション

2024年/日本/114分/配給:渋谷プロダクション
監督・脚本・プロデューサー:崔哲浩
エグゼクティブプロデューサー:増澤省太、高松邦弘、玉木順一郎、佐原伸、金淳次
プロデューサー:小林良二、福田慎司
協力プロデューサー:堀ともこ
脚本:カマチ
監督補・編集:藤田真一
ラインプロデューサー:ぬくいえり
企画・制作プロダクション:ワールドムービーアソシエーション、アーティット
製作:映画「ぴっぱらん!!」製作委員会
出演:山口祥行、崔哲浩、福士誠治、並樹史朗、丈、趙博、西原亜希、木ノ本嶺浩、西田聖志郎、永倉大輔、金守珍、津田寛治、渡辺哲、三浦浩一

公式ホームページ

圧倒的にバイオレンス。
やりきれないほどヒューマンドラマ。

25年前、全国で名前を轟かせていた百鬼(なぎり)三兄弟だったが、突如一家の大黒柱の父・百鬼剛(金守珍)が何者かに暗殺された。「百鬼組は皆仲間や。ヤクザをやっていても、人の道を外れることだけはやってない」という父の意思を継ぎ、百鬼組を継ぐ次男・百鬼要(崔哲浩)だったが、元百鬼組の政治家・福沢正志(三浦浩一)は選挙を控え、同じ堂心会の丹波組組長の丹羽毅(永倉大輔)が刑務所から出てくるタイミングで、麻薬ビジネスを発端に襲撃事件が起こる。大阪で一目置かれている三男・百鬼湊(福士誠治)のピンチを助けた長男・百鬼峻(山口祥行)は、本家と構えることになった次男・要を助けに、湊と共に要の元に現れ…

大人気任侠ドラマシリーズ『日本統一』W主演の山口祥行、人種的偏見に遭いながらも家族が力を合わせる姿を描いた人情劇『北風アウトサイダー』で映画監督デビューを飾った崔哲浩、阪元裕吾監督の『ある用務員』で殺し屋の主人公を演じた福士誠治が、トリプル主演で、25年前の父の暗殺事件以来離れ離れでも固い絆で繋がっている3兄弟を演じる。
韓国語で「ぴっ」は【血と雨】、「ぱらん」は【風】を意味する。タイトル『ぴっぱらん!!』【血と雨と風】は、正しく百鬼の歴史を切り開こうとする3兄弟の人生の代名詞である。
3兄弟の脇を固めるのは、選挙を控える元百鬼組の政治家・福沢正志役で三浦浩一、謎の老人役で渡辺哲、アロハシャツの男役で津田寛治、暗殺された父・百鬼剛役で金守珍ら、豪華キャスト陣。
その他、謎の老人の側近役で並樹史朗、刑事・堂島武夫役で丈、丹羽毅の若頭・目黒薫役で趙博、次男・要の妻であるマリアの母・綾役で西原亜希、堂島の部下の刑事・若井賢介役で木ノ本嶺浩、25年前の事件のキーマン・京極崇役で西田聖志郎、刑期を終える伝説の組長・丹羽毅役で永倉大輔らが出演する。


ぴっぱらん!! ぴっぱらん!! ぴっぱらん!!

1月~

ブルースの魂

ブルースの魂

©︎1973-2022 NEYRAC FILMS

1973年(2022年2K修復版)/フランス/88分/配給:オンリー・ハーツ
原題:LE BLUES ENTRE LES DENTS
監督:ロバート・マンスーリス
出演ミュージシャン:B.B.キング、バディ・ガイ、ジュニア・ウェルズ、ルーズヴェルト・サイクス、ロバート・ピート・ウィリアムズ、マンス・リプスカム、ブッカ・ホワイト、ソニー・テリー、ブラウニー・マギー、ファリー・ルイス、ジミー・ストリーター
出演俳優:ローランド・サンチェス、オニケ・リー、アメリア・コルテス、ウィリアム・L・エヴァンス
字幕:福永詩乃

公式ホームページ

【前売券】全国共通特別鑑賞券 1,300円(税込)を当館受付にて発売中!特典:オリジナルポストカードをプレゼント!

B.B.キング生誕100周年記念公開
制作から50年を経て、アメリカで、そして日本で初の劇場公開
2022年デジタル修復版

ニューヨークのハーレムに住む若いカップルの愛と苦闘の物語。フレディは子供のころ生活のためノースカロライナ州から母親に連れられてニューヨークに出てきた。だが武装強盗の罪で5年間服役、出所後ハティと結婚し二人で母親の家に居候している。フレディは刑務所の病院で働いた経験を生かして看護助手をやろうと職探しをする毎日だがうまくいかない。街をうろつきハティに金を無心してはビリヤード場に出入りし鬱とした日々をやり過ごしている。そんなフレディに嫌気がしたハティは、仕事帰りに立ち寄るなじみのバーでブルースを歌う男と駆け落ちを図るが…。

ブルースの核心が浮かび上がる。
伝説的なブルース・ミュージシャンたちの衝撃的なパフォーマンスと、ハーレムに住む若いカップルの愛と苦闘。

1970年代初頭、デルタ・ブルースへの関心が再燃していた。音楽ドキュメンタリー作家ロバート・マンス―リスは、本物のアメリカン・ブルースの名残をフィルムに収めようとミシシッピ・デルタを旅し、B.B.キングをはじめとする伝説的なミュージシャンたちの率直なインタビューや親密な演奏を撮影。彼の目的は、音楽を記録するだけでなく、ブルースをこれほどまでに表現豊かで心揺さぶる音楽形式にしている、文化的・政治的要因を探ることだった。並行して、ハーレムに住む若いカップルの波乱含みの関係をドラマチックに描き(カップルは貧困や偏見との闘いをナビゲートしている)、ドキュメンタリーとフィクションの境界線をあえて曖昧にして、見るものをブルースの核心へと誘うことに成功した。


ブルースの魂 ブルースの魂 ブルースの魂

2/1(土)~1週間限定

顔(イェン)さんの仕事

顔(イェン)さんの仕事

©映画「顔さんの仕事」製作委員会

2024年/日本/64分/配給:MAP/配給協力:ミカタ・エンタテインメント
企画・制作・監督:今関あきよし
撮影:三本木久城
録音・音楽:種子田博邦
制作:太田明子、杉山亮一
編集:鈴木理
台湾地図挿絵・題字:ヤマサキタツヤ
出演:顔振発、三留まゆみ、柏豪

公式ホームページ

台湾国宝級 映画看板絵師 顔振発(イェン・ジェンファ)を追ったドキュメンタリー

現在の台南市下営区に生まれ、幼い頃から絵を描くのが好きだった顔振発(イェン・ジェンファ)。絵に対する才能を感じた家族は、看板職人の陳峰永の弟子に送り出した。1970年代は台湾映画界が盛り上がり、顔は1ヶ月に100~200枚もの映画看板を手描きし、台南の映画館「全美戯院」の看板を制作から設置まで一手に引き受けた。だが生涯にわたる制作は、視力に大きな負担をかけ、医師が何年も前に、彼の網膜がひどく傷ついていることに気付き、右目はほぼ見えない状態に。それでも顔振発は描き続ける。

台湾国宝級絵師。映画館の手書きの大型看板から、ファッションブランド「グッチ」の巨大アートウォール、英国のロックバンド「コールドプレイ」の宣伝壁画まで、台湾で映画館の前に飾る絵看板を50年以上描き続け、本年の台北映画祭(台北電影節 / TaipeiFilm Festival)で貢献賞を受賞した、顔振発(イェン・ジェンファ)のドキュメンタリー。インタビュアーとして本映画をナビゲートするのは、イラストレイターで今関あきよしとは8mm映画時代からの盟友でもある三留まゆみ。そして通訳として、台湾の俳優・柏豪も参加している。


顔(イェン)さんの仕事 顔(イェン)さんの仕事 顔(イェン)さんの仕事

2/15(土)~

ハイパーボリア人

ハイパーボリア人

© Leon & Cociña Films, Globo Rojo Films

2024年/チリ/スペイン語・ドイツ語/71分/提供:ザジフィルムズ、WOWOWプラス/配給:ザジフィルムズ
原題:Los Hiperbóreos
監督:クリストバル・レオン、ホアキン・コシーニャ
脚本:クリストバル・レオン、ホアキン・コシーニャ、アレハンドラ・モファット
出演:アントーニア・ギーセン
字幕翻訳:草刈かおり
字幕協力:ひろしまアニメーションシーズン

公式ホームページ

この人たちどうかしてる
『オオカミの家』より難しく、『オオカミの家』より面白い!
チリの鬼才アーティスト、レオン&コシーニャが放つ長編第二弾!

『オオカミの家』レオン&コシーニャ監督、待望の長編2作目が早くも公開。第77回カンヌ国際映画祭監督週間正式出品。 実写、影絵、アニメ、人形、16mmフィルム、ビデオ、デジタル……と何が飛び出すかわからない”闇鍋”映画!

女優で臨床心理学者でもあるアントーニア(アント)・ギーセンは、謎の幻聴に悩まされるゲーム好きの患者の訪問を受ける。彼の話を友人の映画監督レオン&コシーニャにすると、2人はその幻聴は実在したチリの外交官にして詩人、そしてヒトラーの信奉者でもあったミ ゲル・セラーノの言葉であることに気づき、これを元にアントの主演映画を撮ろうと提案する。2人に言われるがまま、セラーノの人生を振り返る映画の撮影を始めるアントだったが、いつしか謎の階層に迷い込み、チリの政治家ハイメ・グスマンから、国を揺るがすほどの脅威が記録された映画フィルムを探す指令を受ける。カギとなる名前は“メタルヘッド”。探索を始めるアントだったが、やがて絶対の危機が彼女を待ち受ける……!


【同時上映】『名前のノート』

名前のノート

© Leon & Cociña Films, Globo Rojo Films

原題:Cuaderno de Nombres
監督:クリストバル・レオン&ホアキン・コシーニャ
脚本:アレハンドラ・モファット、クリストバル・レオン、ホアキン・コシーニャ
字幕翻訳:草刈かおり
字幕協力:ひろしまアニメーションシーズン

ピノチェト軍事政権下で行方不明になった未成年者たちを追悼する重厚な「描き」アニメーション。映像、音響(合唱)ともに、こちらも若者たちとのワークショップによって生み出された。

2月~

いもうとの時間

いもうとの時間

©東海テレビ放送

2024年/日本/89分/製作・配給:東海テレビ放送/配給協力:ポレポレ東中野/宣伝:ブライトホース・フィルム
ナレーション:仲代達矢
プロデューサー:阿武野勝彦
監督:鎌田麗香
音楽:本多俊之 鈴木よしひさ
音楽プロデューサー:岡田こずえ
編集:奥田繁
撮影:坂井洋紀 米野真碁
音効:久保田吉根

公式ホームページ

兄の無罪を信じて64年-
いつか真実が分かるその日まで、「いもうと」は生きる。

1961年、三重と奈良にまたがる集落・葛尾で凄惨な事件が起こった。村の懇親会で振舞われたぶどう酒を飲んだ女性5人が死亡。世にいう名張毒ぶどう酒事件である。犯人と目されたのは、奥西勝(当時35歳)。客観的証拠はなく、あるのは自白調書のみ。一審判決では無罪を勝ち取ったが、二審では一転して死刑判決が言い渡される。以降、無実を訴え続けるも、奥西は89歳で獄中死した。再審請求を引き継いだのは妹の岡美代子。弁護団を結成し、新証拠を出し続けるが、再審の扉は開かない。遂に10度目の再審請求も幕を閉じ、棄却され続けた月日はなんと半世紀。再審請求は配偶者、直系の親族及び兄弟姉妹しかできない。美代子は現在94歳。美代子がいなくなれば、事件は闇の彼方に消える。残された時間はそう長くはない。それでも兄の無罪を信じ、長生きを誓う。あまりにも長く辛い「いもうとの時間」は果たしていつまで続くのか。

冤罪事件の理不尽さと、その苦悩を炙り出す。
東海テレビ「名張毒ぶどう酒事件」シリーズ“最終章”

1977年より名張事件を取材開始した東海テレビは、テレビだけでなく映画作品としても本事件を多く題材にしてきた。本作は、『約束~名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯~』(13)、『ふたりの死刑囚』(16)、『眠る村』(19)に続く4作目となる。事件発生以来、東海テレビが撮り続けてきた映像が惜しみなく使われている本作は、冤罪の理不尽さ、それによる当人や周りの人間の長きに渡る苦悩を炙り出す。
同じく冤罪事件としては、1966年に発生した通称、袴田事件がある。2024年9月26日に再審の判決が出たばかり。判決後の袴田巌(87歳)の姿も映画に挿入されているのも見逃せない。
そして、今作は名物プロデューサー阿武野勝彦の東海テレビ最後の作品となった。様々な話題作を手掛けた阿武野が、自らの退職前の最後の題材に選んだのが名張事件だった。『人生フルーツ』『ヤクザと憲法』『さよならテレビ』を生んだ東海テレビドキュメンタリー劇場の第16弾。取材を引き継いできたディレクターたちの思いを結集させ、裁判の非道ぶりを叫ぶ。
2024年2月に東海テレビローカルで放送された番組を追加取材・再編集した劇場版。


いもうとの時間 いもうとの時間 いもうとの時間

2月~

映画を愛する君へ

映画を愛する君へメイン画像

© 2024 CG Cinéma / Scala Films / Arte France Cinéma / Hill Valle

2024年/フランス/88分/原題:Spectateurs! 英題:Filmlovers!/配給:アンプラグド
監督・脚本:アルノー・デプレシャン
脚本:ファニー・ブルディーノ
製作:シャルル・ジリベール 
共同製作:オリヴィエ・ゴリア
音楽:グレゴワール・エツェル
撮影:ノエ・バック
衣裳デザイン:ジュディット・ドゥ・リュズ
出演:ルイ・バーマン 、レマン・エルヴュー=レジェ、フランソワーズ・ルブラン、ミロ・マシャド・グラネール(『落下の解剖学』)、サム・シェムール、ミシャ・レスコー、ショシャナ・フェルマン、ケント・ジョーンズ、サリフ・シセ、マチュー・アマルリック(『フレンチ・ディスパッチ』)
日本語字幕:福家龍一
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ

公式ホームページ

【前売券】全国共通特別鑑賞券 1,600円(税込)を当館受付にて発売中!特典:フィルム風ステッカーをプレゼント!

アルノー・デプレシャン監督が映画ファンに贈る
映画と映画館への愛に溢れたシネマ・エッセイ

19世紀末に誕生してから現在に至るまでの映画の魅力と魔法を語り尽くす、映画への深い愛と映画館への賛美に満ち溢れたシネマ・エッセイ。デプレシャン監督は、『キングス&クイーン』(04)や『クリスマス・ストーリー』(08)などで、数々の映画賞にノミネートされ、日本の映画ファンからも人気高い名匠。本作も、第77回カンヌ国際映画祭で特別上映され、最優秀ドキュメンタリー賞にあたるゴールデン・アイ賞にノミネートされた。映画ファンから絶賛の声が上がった話題作。デプレシャン監督の過去作『そして僕は恋をする』(96)や『あの頃エッフェル塔の下で』(15)でマチュー・アマルリックが演じる主人公ポール・デュダリスに、監督自身を投影した自伝的映画になっている。初めて映画館を訪れた幼少期、映画部で上映会を企画した学生時代、評論家から映画監督への転身を決意した成人期を、映画史と共に描く。マチュー・アマルリックは本人役として出演。祖母役をジャン・ユスターシュ監督の傑作『ママと娼婦』(73)で知られるフランソワーズ・ルブランが、14歳のポール役を『落下の解剖学』(23)の視覚障害のある息子役で注目を浴びたミロ・マシャド・グラネールが演じている。

映画の魔法にかかった私たちの人生を
50本以上の世界中の名作と共に辿る

本編には、映画史に功績を残した50本以上の名作が登場。リュミエール兄弟による映画の発明から、アベル・ガンスの『ナポレオン』(27)、フランク・キャプラ『或る夜の出来事』(34)、アルフレッド・ヒッチコック『北北西に進路を取れ』(59)、黒澤明『乱』(85)、クロード・ランズマン『SHOAHショア』(85)、ジェームズ・キャメロン『ターミネーター2』(91)、『ノッティングヒルの恋人』(99)など、世界中の様々なジャンルの映画が洪水のようにスクリーンを駆け巡る。そのほか、フランソワ・トリュフォー、ジャン=リュック・ゴダール、イングマール・ベルイマンらの映画も登場。デプレシャン監督が尊敬するアメリカの哲学者スタンリー・カヴェルやフランスの批評家アンドレ・バザンの言葉も借りながら、“映画とは何か”に迫る。
さらに、ドラマとドキュメンタリーを融合したハイブリッドな構成で綴られる。フィクションのシーンには、一般の観客が映画体験エピソードを語るインタビューシーンが挟まれる。「本作の主題は“私たち”映画の観客」と監督が語るように、観客の視点で映画愛が描かれる。シネ・ヌーヴォ(大阪)やアンスティチュ・フランセ(東京)など、日本の映画館の登場も見逃せない。映画は私たちの人生にどれほどの影響をもたらすのか——。デプレシャン監督が贈る映画と映画館へのラブレターを、ぜひ映画館で受け取って欲しい。


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