背 吉増剛造×空間現代

背 吉増剛造×空間現代

©charm point

2021年/日本/62分/配給:チャーム・ポイント
監督・撮影:七里圭
出演:吉増剛造、空間現代

公式ホームページ

イベント情報
初日11/12(土)10:00回上映後、七里圭監督の舞台挨拶がございます。

ただただ孤高
ひとりの詩人とひとつのロックバンド、
ライブそしてドキュメンタリー

80歳を超えてなお旺盛な創作活動を続ける、日本を代表する現代詩人・吉増剛造。本作は彼が、先鋭的なオルタナティブロックバンド・空間現代と、京都の小さなライブハウス「外」で2019年に行った、ある朗読ライブ《背》の記録だ。

そこで詠まれたのは、窓の外、
ガラスの向こうに捧げた詩だった──
詩人・吉増剛造とオルタナティブロックバンド・空間現代がスクリーンで対峙する圧倒的62分!

吉増剛造はその年の夏、かつて津波を引き起こした海に面する宿の小部屋で、窓の向こうの海に浮かぶ霊島・金華山を眺めながら、その地に足を踏み入れることなく、思いを馳せた。それは今、世界が閉ざされる経験をした後の我々には、予見的で、象徴的にも感じる。
マスクや目隠しを用いながら、声の限りに叫び、録音を再生し、ありったけの力で透明なガラスにドローイングする……鬼気迫るライブ・パフォーマンスの全編を凝視して、詩人の言葉の「背」後を浮き彫りにする。
監督は『眠り姫』『のんきな姉さん』の七里圭。自身初のドキュメンタリー映画となる本作で、生身のふたつの魂の激突をありのままに映し出す。

吉増剛造
詩人。
1939年東京生まれ。1963年慶応義塾大学文学部卒業。大学在学中に詩誌「ドラムカン」に拠って、疾走する言語感覚と破裂寸前のイメージで、60年代詩人の旗手として詩壇に登場。 1964年、第一詩集『出発』刊行以来、半世紀にわたって、日本各地、世界各地を旅して、さまざまな土地の精霊や他者の声を呼び込んだ詩空間へとフェーズを変えながら、現代詩の先端を拓きつづける。詩集に『黄金詩篇』『草書で書かれた、川』『オシリス、石ノ神』『螺旋歌』『怪物君』など多数。また『わたしは燃えたつ蜃気楼』『生涯は夢の中径――折口信夫と歩行』など多数の評論があり、朗読パフォーマンスの先駆者としても国内外で活躍。近年は、『表紙 omote-gami』(毎日芸術賞)などの自身の詩と組み合わせた多重露光の写真表現や、「gozo-ciné」と呼ばれる詩のドキュメントを表す映像作品、銅板に文字を打刻するオブジェ制作など、視聴覚をはじめ五感を研ぎ澄ませた未踏の領域を切り拓いている。2015 年文化功労者、藝術院賞・恩賜賞を贈られる。日本藝術院会員。2016年に東京国立近代美術館にて「声ノマ 全身詩人、吉増剛造」展、2017年から2018年に、足利市立美術館、沖縄県立博物館・美術館、松濤美術館にて「涯テノ詩聲 詩人吉増剛造展」が開催される。

空間現代
2006年、野口順哉(Gt,Vo)、古谷野慶輔(Ba)、山田英晶(Dr)の3人によって結成。編集・複製・反復・エラー的な発想で制作された楽曲をスリーピースバンドの形態で演奏。これによるねじれ、負荷がもたらすユーモラスかつストイックなライブパフォーマンスを特徴とする。2016年9月、活動の場を東京から京都へ移し、自身の制作および公演の拠点としてライブハウス「外」を左京区・錦林車庫前に開場。ECDやMoe and ghosts、灰野敬二などのミュージシャンをはじめ、劇団・地点、飴屋法水、contact Gonzoなど、先鋭的なアーティスト達とのジャンルを超えた作品制作、ライブも数多く実施している。2019年度、京都市芸術文化特別奨励者。


背 吉増剛造×空間現代 背 吉増剛造×空間現代 背 吉増剛造×空間現代

特別同時上映『The strange library』

The strange library

七里圭監督作品・村上春樹ライブラリー・イメージ映像
2021年/BD/10分フルヴァージョン

上映日時

11/12(土)~11/18(金) 12/24(土)~12/26(月) 12/27(火)~12/31(土)
10:00-11:20 17:15-18:35 14:55-16:15

料金

一般 大学・専門・シニア 高校以下
通常 ¥1500 ¥1100 ¥800
会員 ¥1200 ¥1100 ¥800