生誕115年記念企画 小津4K
巨匠が見つめた7つの家族
日本が世界に誇る巨匠・小津安二郎の名作を
4Kデジタル修復版で一挙上映!
今も昔も変わらない形がある――
小津安二郎
1903年12月 12 日、東京市深川区万年町(現在の東京都江東区深川)生まれ。小学校の代用教員を経て、1923年松竹キネマ蒲田撮影所に撮影助手として入社、1926年演出部に移り、翌1927年『懺悔の刃』で監督デビュー。1949年『晩春』は、野田高梧との共同脚本、独自の撮影手法、原節子や笠智衆の起用など「小津調」と呼ばれる戦後の小津の作品スタイルを確立、大きな節目の作品となった。1953年未完成だったシナリオを練り直し、『東京物語』(53)を発表。家族の在り方を問う本作は小津映画の集大成であり、後世に語り継がれる代表作となった。1958年紫綬褒賞を受賞、翌59年には映画人として初めて日本芸術院賞を受賞。世界レベルで評価が高まるも、病に倒れ1963年12月 12 日60歳の誕生日に逝去。生涯映画監督本数 54 本。溝口健二、黒澤明と並び国際的に最も支持される、日本が世界に誇る映画監督である。遺した作品は国内外問わず現代でもオマージュを捧げられているなど、数多の映画人に今なお影響を与え続けている。
●横浜シネマリンでの上映は、4K修復版を元にした2K上映となります。
入場料
前売特別鑑賞券1,000円(税込)を当館受付にて絶賛発売中!特典:オリジナルポストカード
当日一般1,600円/会員1,300円/大専・シニア1,100円
上映スケジュール 全7作品
3/9(土) | 3/10(日) | 3/11(月) | 3/12(火) | 3/13(水) | 3/14(木) | 3/15(金) |
10:00-11:55 晩春 |
10:00-12:20 東京物語 |
10:00-12:25 早春 |
10:00-12:25 東京暮色 |
10:00-12:10 麥秋 |
10:00-12:05 浮草 |
10:00-12:00 お茶漬の味 |
12:10-14:20 麥秋 |
12:35-14:35 お茶漬の味 |
12:35-14:40 浮草 |
12:35-14:30 晩春 |
12:20-14:40 東京物語 |
12:15-14:40 東京暮色 |
12:10-14:40 早春 |
予定表 横にスクロールできます
3/16(土) | 3/17(日) | 3/18(月) | 3/19(火) | 3/20(水) | 3/21(木) | 3/22(金) |
11:50-14:10 東京物語 |
11:50-13:45 晩春 |
11:50-13:50 お茶漬の味 |
11:50-13:55 麥秋 |
11:50-14:15 東京暮色 |
11:50-14:20 早春 |
11:50-13:55 浮草 |
14:25-16:30 浮草 |
14:00-16:25 東京暮色 |
14:00-16:20 東京物語 |
14:05-16:30 早春 |
14:25-16:25 お茶漬の味 |
14:30-16:25 晩春 |
14:10-16:20 麥秋 |
予定表 横にスクロールできます
3/23(土) | 3/24(日) | 3/25(月) | 3/26(火) | 3/27(水) | 3/28(木) | 3/29(金) |
16:10-18:35 東京暮色 |
16:10-18:15 浮草 |
16:10-18:15 麥秋 |
16:10-18:30 東京物語 |
16:10-18:40 早春 |
16:10-18:10 お茶漬の味 |
16:10-18:05 晩春 |
18:45-20:45 お茶漬の味 |
18:25-20:50 早春 |
18:25-20:50 東京暮色 |
18:40-20:45 浮草 |
18:50-20:45 晩春 |
18:20-20:30 麥秋 |
18:20-20:40 東京物語 |
予定表 横にスクロールできます
作品紹介
©1949/2015 松竹株式会社 1949年/モノクロ/108分/スタンダード/松竹 |
家族 晩春 父と娘の深い愛と絆を描く、原節子記念すべき小津作品出演第1作 小津監督が独自のスタイルを確立させ、後のTVのホームドラマにも多大な影響を与えたと言われている必見の名作。『晩春』『藤萩』『東京物語』と原節子が「紀子」役を演じた「紀子三部作」第1作。キネマ旬報ベストテン第1位。 大学教授の周吉(笠)は娘•紀子(原)と2人暮らし。紀子は妻を亡くした父に尽くし嫁に行けずにいた。そんな中、紀子に縁談が持ち上がり、周吉は自分も後妻を取ると紀子に告げる…。 |
©1951/2016 松竹株式会社
1951年/モノクロ/124分/スタンダード/松竹 |
大家族 麥秋<ばくしゅう> 戦争の傷を抱え生きる家族の崩壊と再生、人間の無常を描く珠玉の名作 『晩春』に続きテーマは娘の結婚であるが、本作は大家族の姿を群像劇としてユーモラスに描き、同時に家族が抱える暗部を見つめその無常を露わにした。『晩春』で原の父役の笠は兄役で出演。キネマ旬報ベストテン第1位。 北鎌倉に大家族で暮らす間宮家の長女•紀子(原)は会社の上司から縁談を持ち込まれる。しかし紀子は戦死した兄の親友で、妻を亡くした子持ちの謙吉との結婚を決めてしまう…。 |
©1952/2017 松竹株式会社 1952年/モノクロ/115分/スタンダード/松竹 |
夫と妻 お茶漬の味 身分や価値観の異なる夫婦のすれ違いと和解を描く感動作 復員した小津が復帰第1作として書いたシナリオが元であるが、そのシナリオは戦時中に検閲当局より却下され、当時の映画人たちに衝撃を与えた。パチンコやトンカツなど当時の庶民の生活が窺えるのも見所。 田舎出身の茂吉(佐分利)は真面目で質素な生活を好む男。上流階級出身の妻・妙子(木暮)はそんな夫の野暮さが気に入らず、友人のアヤ(淡島)らと遊ぶことで鬱憤を晴らしていたが、茂吉が海外出張に行くことになり…。 |
©1953/2017 松竹株式会社 1953年/モノクロ/135分/スタンダード/松竹 |
親と子 東京物語 幾度もリメイクされている、映画史上燦然と輝く小津安二郎の最高傑作 地方と都市、家族の絆や親と子の関係、老いと死など人生そのものを、冷徹な視線で真正面から描いた名作中の名作。今もなお国内外で高い評価と支持を得ており、各国の映画人もリスペクトしオマージュを捧げている。 尾道に暮らす老夫婦(笠・東山)が子供たちに会う為上京するが、長男・幸一(山村)や長女・志げ(杉村)らは日々の生活に追われ、彼らにかまってやれない。そんな2人を慰めたのは、戦死した次男の嫁•紀子(原)だったが…。 |
©1956/2017 松竹株式会社 1956年/モノクロ/144分/スタンダード/松竹 |
夫婦と夫の愛人 早春 倦怠期にある若い夫婦、危機と再生をシリアスに描いた人間ドラマ 東宝の二枚目スター・池部良と松竹看板女優・淡島千景、『君の名は』で同じく松竹の看板女優となった岸惠子を迎え、『東京物語』以来3年ぶりに発表した小津の繊細な演出が冴える異色作。現存する小津作品では最長尺作。 サラリーマンの正二(池部)と妻・昌子(淡島)は結婚8年の共働きの夫婦。子供を失って以来、関係は冷え切っている。そんな中、正二は通勤電車内で親しくなった千代(岸)と成り行きで一夜を共にしてしまい… |
©1957/2017 松竹株式会社 1957年/モノクロ/140分/スタンダード/松竹 |
父娘と母娘 東京暮色 主人公に“光”が与えられない―― 衝撃の辛口ホームドラマ 戦後の小津作品の中でも最も暗く、悲観的な印象を残す作品と評されがちだが、親子愛に焦点をあてたテーマは現代に通じる強いメッセージが込められている傑作。最後の白黒作品。屈指の名演出と言われるラストも必見。 銀行員の周吉(笠)は、妻と自分の部下が駆け落ちして以来、男手ひとつで子供たちを育てて来たが、長女・孝子(原)は夫とうまく行っておらず、幼い娘を連れて実家に戻って来る。 一方、短大を出たばかりの次女・明子(有馬)は男に馴され妊娠してしまう… |
©KADOKAWA1959 1959年/カラー/119分/スタンダード/大映 |
旅一座 浮草 人の心の美しさを溢れる詩情で謳いあげ、胸打つ哀愁と感動で全編を貫く文芸巨編 第二の故郷・三重で撮影した唯一の作品で、京、若尾、川口など大映スターを迎え撮った唯一の大映作品でもある。日常を淡々と描く小津作品には珍しく登場人物が激しく罵り合う場面もあるなど、高い人気を誇る名作。 志摩半島の小さな港町に旅役者の一座の乗った船が着く。そこには団長・駒十郎(中村)がお芳(杉村)との間にもうけた息子・清(川口)がいる。すみ子(京)は彼らの関係を疑い、加代(若尾)に清を誘惑させるようとするが…。 |