風たちの午後 デジタルリマスター版

風たちの午後 デジタルリマスター版

©2019 映画「風たちの午後デジタルリマスター版」製作委員会

1980年→2019年/日本/105分/DCP/配給:映画24区
監督:矢崎仁司
脚本:長崎俊一・矢崎仁司
撮影:石井勲・小松原淳
出演:綾せつこ、伊藤奈穂美、阿竹真理、杉田陽志

公式ホームページ
有隣堂伊勢佐木店全国共通特別鑑賞券

舞台挨拶
3/23(土)上映後、今回のデジタルリマスター版企画・プロデューサーの三谷一夫さんの舞台挨拶がございます。

1980年、世界を席巻した矢崎仁司監督伝説の処女作が、40年の時を経て蘇る―

『三月のライオン』『ストロベリーショートケイクス』の矢崎仁司監督が、1980年に仲間たちと自由な発想で完成させたデビュー作『風たちの午後』。
「女の子が女の子を好きになる」というセンセーショナルな作品が、当時の日本から生まれたことは世界中に衝撃を与えた。ヨコハマ映画祭自主製作映画賞に輝き、エジンバラ国際映画祭、モントリオール世界映画祭などいくつもの海外の映画祭を駆け巡った。
16mmフィルムで撮影されている為に映像や音声の激しい劣化があり、また音楽の著作権問題から上映ができず長く封印されてきた本作。国内外からの熱い上映オファーとファンの支援を受け、ついにデジタルリマスター版『風たちの午後』として奇跡の修復が実現。40年の時を経て、スクリーンに蘇る!

見えない恋、聴こえる愛。

ルームメイトの美津の誕生日。夏子は、お揃いの乙女座のネックレスとバラの花を買って来る。しかしアパートの窓には、白いハンカチが下がっていた。それは美津の恋人・英男が部屋に来ている合図だった。
ひそかに美津を愛してしまった夏子は、美津を独り占めしようと思うがゆえに英男に近づこうとするが、やがて二人の関係は・・・

愛が動機ならやっちゃいけないことは何一つない

【矢崎仁司監督からのメッセージ】
「正確に覚えていないけど「映画は人と同じで歳月とともに死んでいく」という鈴木清順監督の言葉が好きだ。だからリマスターを作るより、新作を生み続けていたいと思っていた。
凡そ40年前、日本大学の学生だった頃、この『風たちの午後』を自主制作した。聞こえてくる音を幽かに残し、「観る」ことの映画を作りたかった。上映中の音量を下げるために、すべての上映に付き添った。だから日本中の各地を旅して、この映画の観客に出会った。初めての海外は、エジンバラ国際映画祭だった。
この映画を作ったことで、デレック・ジャーマン監督、侯孝賢監督、楊德昌監督に出会えた、思い出深い作品です。 また、ニューヨークでは、矢崎が女性なら、シャンタル・アケルマンやマルグリット・デュラスに匹敵すると言われ、作り手の性別を超えた記念すべき作品と評価されました。
今も、ロンドン、香港などのゲイ・フィルム・フェスティバルから上映を熱望されているのに、フィルムの劣化と音楽の問題などがあり、皆さんに観て頂くチャンスがなくなってしまったのが残念でした。
この度、ABCライツビジネスさんや映画24区さんと、皆さんの力を借りて、もう一度、世界のスクリーンに映すことが出来ることは心から嬉しいです。また、世界中のこの映画の観客に会え、新たなエネルギーを、新作に注ぎこみたい。
ストーカーやLGBTなどの言葉すらなかった頃、人が人を愛することを、愛が動機ならやっちゃいけないことは、何一つないと信じて作った作品を、今の人たちに観てもらいたいと強く思います。」

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上映日時

3/23(土)~3/29(金) 3/30(土)~4/5(金)
12:10~14:00 18:40~20:30

料金

一般 大学・専門・シニア 高校以下
通常 ¥1800 ¥1200 ¥800
会員 ¥1500 ¥1200 ¥800