一粒の麦 荻野吟子の生涯

一粒の麦

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2019年/日本/配給:現代ぷろだくしょん
監督:山田火砂子
脚本:重森孝子・来咲一洋・山田火砂子
撮影:高間賢治
音楽:渋谷毅
出演:若村麻由美、山本耕史、賀来千香子、佐野史郎、綿引勝彦、渡辺梓、堀内正美、平泉成、山口馬木也、柄本明

公式ホームページ

舞台挨拶
初日11/30(土)10:00回終了後、渡邊梓さん、松木路子さん、中津さつきさん、12/8(日)10:00回終了後、山田火砂子監督の舞台挨拶がございます!

日本で初めての女医、荻野吟子。
医師だけでなく、社会活動家としても不屈の精神と大いなる愛に生きた波乱の生涯

嘉永4年(1851年)、武蔵国幡羅郡俵瀬村(現在の埼玉県熊谷市)に生まれ、幼い頃から聡明で勉強好きだった吟子。しかし、女に学問はいらないと隣村の名主の家に16歳で嫁に出され、そこで夫から性病をうつされると、今度は子どもの産めない嫁はいらないと実家に帰されてしまう。入院中、女医の必要性を痛感した吟子は、同じ運命に泣く女性たちのためにも、自分自身が女医となる決意をする。 当時の日本には女性に医者の認可を与える制度はなく、吟子は男子の学校に通い、苦労に苦労を重ねて、日本で初めての女医となる。吟子は男性社会の中で女性の地位向上のために道なき道を進んでいく。
その後キリスト教に入信。牧師の志方之善と結婚して社会運動に取り組む。「人その友の為に己の命をすつる 之より大いなる愛はなし」(ヨハネ15:13)、この言葉を心に刻み、社会に虐げられた人々や障害を持って生まれた人々の為に生涯をささげた。
その生涯を『石井のおとうさんありがとう』『母 小林多喜二の母の物語』等、数々の社会派作品を手がけてきた山田火砂子監督が描いた伝記ドラマ。吟子役で若村麻由美が主演し、山本耕史、賀来千香子、佐野史郎、柄本明らが共演。

『一粒の麦 荻野吟子の生涯』にかける思い
監督 山田火砂子

皆様、私達女性は戦争に負けて初めて女性解放運動が出来ました。
明治時代の封建制度の中「女三従の道」や「女三界に家なし」の女性蔑視社会で、女性は従うしかないという教育の中、女性解放運動に尽くした女性がいました。その一人が荻野吟子です。
吟子は医師という職業をあたえてくれない明治時代に十八年もの間勉学に明け暮れ、日本第一号の女性医師となりました。
彼女は十八歳で結婚し、夫より病気を移され、医師はすべて男性だということ、そして、男性医師に自らの体を見せるのが嫌で自殺をしたり、生涯医者にかからず痛みに耐えている女性の多さを知り、自らが女性医師となることを決意します。
つい先日、大学医学部の入試における男性有利が問題になっている、私は明治時代にさかのぼったかと驚きました。どうかこの映画で吟子の一生を観て頂いて考えていただけましたら、私は大変うれしく思います。
荻野吟子はこの功績が認められ埼玉県の三大偉人(他二人は渋沢栄一・塙保己一)の一人になりました。その陰で女性解放の為に戦った女性がまだたくさんいると思います。私はこの映画をその女性の方々に捧げます。

一粒の麦 一粒の麦 一粒の麦

上映日時

11/30(土)~12/6(金) 12/7(土) 12/8(日)~12/13(金) 12/14(土)~12/20(金)
①10:00~11:55
②15:25~17:20
※12/3(火)のみ15:45~17:35
12:30~14:20 10:00~11:55 18:00~19:45

料金

一般 大学・専門・シニア 高校以下
通常 ¥1800 ¥1200 ¥800
会員 ¥1500 ¥1200 ¥800