台湾巨匠傑作選2020

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台湾ニューシネマの原点から最近作まで台湾映画の魅力を伝えきる!

劇場初公開の『バナナパラダイス』を含む22本一挙上映!

台湾巨匠傑作選2020

台湾映画のレジェンド ワン・トン(王童)監督作品
『バナナパラダイス』デジタルリマスター版 劇場初公開

江口洋子スペシャルセレクト
未公開6作品『停車』『盗命師』『古代ロボットの秘密』『血観音』『天龍一座がゆく』『河豚』

2021年1月2日(土)~1月22日(金)
延期分2月13日(土)~2月19日(金)

台湾巨匠傑作選2020開催によせて

佐藤忠男さん(日本映画大学学長/映画評論家)は、台湾映画の話になると決まってこう言う、「台湾映画はホウ・シャオシェン、エドワード・ヤンだけじゃない。『バナナ天国(バナナパラダイス)』や『超級大国民』という面白くて骨のある映画がある」と。『バナナパラダイス』は中国国共内戦時、国民党軍に身を投じ、バナナに憧れて軍とともに台湾に渡った青年二人が辿る悲喜こもごもの綱渡り人生を描いた大作。ワン・トン監督は『バナナパラダイス』とともに『無言の丘』『村と爆弾』の「台湾近代史三部作」と称される作品等の映画監督として有名だが、『熱帯魚』などのプロデュース、また多くの映画に美術指導として携わっている。2007年に台湾文芸界における最高栄誉賞である国家文芸賞を、2019年には金馬奨の名誉賞である終身成就賞を受賞している。正真正銘の「台湾巨匠」だ。ワン・トン監督作品は本邦劇場初公開となる。
 もう一つは、江口洋子さんのセレクトによる未公開作品を特集だ。江口洋子さんは、今、台湾映画の伝道師として台湾文化センターのホールで未公開台湾映画の上映会を定期的に行っている。『停車』『盗命師』『古代ロボットの秘密』『血観音』『天龍一座がゆく』『河豚』の6作品いずれも未公開の台湾映画を、台湾文化センター同様江口さんの解説つきの上映が実現する。全部日本語字幕付き。素材に難のある作品もあるが、この機会を逃すと観られないかもしれない、隠れた佳作ぞろいのスペシャル企画だ。
 その他の上映作品もエドワード・ヤン監督作品、ツァイ・ミンリャン監督四部作、『スーパーシチズン 超級大国民』『熱帯魚』『ラブ ゴーゴー』『藍色夏恋』『父の初七日』『共犯』『52Hzのラヴソング』『星空』など全22本、幅広い盛沢山の名作ラインナップがそろった。

入場料 バナナパラダイス

一般1800円/会員1500円/大専・シニア1100円/高校生以下800円
*特集作品チケット半券(当日券限定)提示で『バナナパラダイス』一般料金より200円引き

入場料 特集作品

一般1500円/会員1200円/大専・シニア1100円/高校生以下800円

*配給の明記がない作品はすべて‟オリオフィルムズ配給”

上映スケジュール

2/13(土) 2/14(日) 2/15(月) 2/16(火) 2/17(水) 2/18(木) 2/19(金)


バナナパラダイス16:10-18:40
バナナパラダイス
父の初七日16:10-17:50
父の初七日
共犯16:10-17:45
共犯
星空16:10-17:50
星空
藍色夏恋16:10-17:35
藍色夏恋
共犯18:35-20:10
共犯
星空18:35-20:15
星空
藍色夏恋18:50-20:15
藍色夏恋
台湾新電影[ニューシネマ]時代18:00-19:55
台湾新電影[ニューシネマ]時代
52Hzのラヴソング18:00-20:00
52Hzのラヴソング
父の初七日18:00-19:40
父の初七日
バナナパラダイス17:45-20:15
バナナパラダイス

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上映作品紹介

バナナパラダイス

デジタルリマスター版

1989年/台湾/148分/カラー/DCP/原題:香蕉天堂/英文タイトル:Banana Paradise
監督:ワン・トン(王童)
脚本:ワン・シャオディー(王小棣)、ソン・ホン(宋紘)
撮影指導:リャオ・ベンロン(廖本榕)
出演:ニウ・チェンザー(鈕承澤)、チャン・シー(張世)、ゾン・チンユー(曾慶瑜)、リー・シン(李欽)、ウェン・イン(文英)

台湾――そこはバナナがたわわに実る<天国(パラダイス)>のはずだった…

1949年、幼馴染みのダーションを頼って国共内戦中の国民党軍に潜り込んだ青年メンシュアンは、寒風吹きすさぶ荒涼たる中国華北から、バナナが実る緑豊かな南国台湾へとたどり着く。そんなある日、その新天地で二人にスパイ容疑がかけられ、メンシュアンは命からがら部隊を逃げ出す。途中、ある男の臨終に出くわしたメンシュアンは、その妻ユエシャンに彼女の夫になりすまして仕事に就くことを持ち掛けられる…。 大陸から台湾へ渡り数奇な運命を辿る男の半生を綴る本作は、『村と爆弾』(87)『無言の丘』(92)と共に、台湾ニューシネマの名匠ワン・トン監督の〈台湾三部作〉と称される。望郷の念を抱きながらも、名を変え、身分を偽り、他人の人生を必死に生きるメンシュアンを、若き日のニウ・チェンザーが好演。ダーションを演じたチャン・シーは、金馬奨で最優秀助演男優賞を獲得した。“なりすまし人生”の果てに男がたどり着いた真実とは…?日本人の知らない戦後台湾史を、ユーモアあふれるエピソードと奇想天外な展開で描き出す最高傑作が、30年の時を経て遂に日本初公開!

★2019年第56回金馬奨終身成就賞受賞
★1989年第26回金馬奨最優秀助演男優賞

江口洋子スペシャルセレクト

停車

2008年/台湾/107分/DVD/原題:停車
監督:チョン・モンホン(鍾孟宏)
出演:チャン・チェン(張震)、グイ・ルンメイ(桂綸鎂)、ダイ・リーレン(戴立忍)、チャップマン・トー(杜汶澤)、ガオ・ジエ(高捷)

台湾を代表する監督チョン・モンホンの記念すべき単独長編第 一作。独特の色彩の映像とブラックユーモアで台湾の人と生活を切り取った秀作。気持ちのすれ違いで危機を迎えている妻との関係を修復しようと主人公がケーキを買って家へ帰る途中、二重駐車で車を出せなくなってしまう。近くの理髪店に聞いて車の持ち主らしいアパートの住人を訪ねると、老人から盲目の妻のために息子が帰ってきたふりをしてくれと頼まれ、夕食をともにするうちに邪魔な車がいなくなっていた。次第にとんでもないことに巻き込まれてしまう。

河豚

2011年/台湾/87分/DVD/原題:河豚
監督:リー・チーユエン(李啓源)
出演:ウー・カンレン(吳慷仁)、パン・ズーミン(潘之敏)、エンジェル・ヤオ(姚安琪)

都会で暮らす孤独な女性と、東部の田舎で暮らす青年の愛と喪失、再生の物語。都会でエレベーターガールをしている女性は自分を裏切った男が飼っている河豚をネットオークションで売り、それを届けに東部の田舎まで行く。そこで初めて会った少年野球のコーチの青年と何も語らずとも、互いに自分と同じ心の傷を感じ、その傷口を埋めようとする為だけに激しく身体を求めあう。そのまま女性は彼の家に居続け、少しずつ心が溶けあっていくのだが、ある日、出て行った彼の妻が戻って来る。そして3人の不思議に暮らしが始まるが…。今回は『盗命師』と共にリー・チーユエン監督作品が2本セレクトされている。

天龍一座がゆく

2012年/台湾/111分/BD/原題:龍飛鳳舞
監督:ワン・ユーリン(王育麟)
出演:グォ・チュンメイ(郭春美)、ウー・ポンフォン(呉朋奉)、ワン・リーウェン(王莉雯)、タイ・バオ(太保)

高雄を舞台に「歌仔戲(グアヒ)」の劇団一家の悲喜こもごもを描いたコメディ。前作『父の初七日』の台湾土着の文化や人間模様を描いて成功した実績をもとにワン・ユーリンが新しい切り口や手法で台湾のアイデンティティを見事に描いた。劇団の長が亡くなり、娘で男装の看板スターである主人公がその劇団を主導していくことになるが、交通事 故で足を負傷してしまう。怪我させた相手を捕まえたところ、これが主人公にそっくり…。

古代ロボットの秘密

2015年/台湾/103分/BD/原題:奇人密碼-古羅布之謎
監督:ホアン・チャンホア(黄強華)
声の出演・主題歌:A-Lin

台湾の伝統的な人形劇「布袋戲(ポテヒ)」をベースに、新キャラクターとオリジナルストーリーで創り上げた冒険ファンタジー。アニメではなく、人形の実写。日本と合作して成功した「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀」の原点。この上映から台湾・雲林のスタジオツアーが生まれ、2019年、2020年と即日完売した。西域の英雄が神秘のエネルギー源と木製のロボット設計図を手に入れ、孫がその設計図をもとに木製ロボットを作り上げた。しかしそれを発端に一家皆殺しの憂き目に会い、危機一髪のところでロボット「阿西」と幼い子供たちはその惨事を逃れるが、なんとか一人でも必ず助かるようにと兄妹は別れて暮らすことになる。兄妹は異なる環境の中、互いの事を思いつつ、また会える日が来る事を期待しながら健やかに成長する…。

盜命師

2017年/台湾/109分/BD/原題:盗命師
監督:リー・チーユエン(李啓源)
出演:サニー・ワン(王陽明)、アニー・チェン(陳庭妮)、シー・シャン(喜翔)、リャオ・ジュン(廖峻)、ルー・イーチン(陸弈靜)

臓器売買と鳩レースをめぐる人間模様と愛が描かれた、サスペンスタッチのヒューマンドラマ。 リー・チーユエン監督の6年ぶりの新作で良く練られた脚本、繊細な人物描写、美しい映像、展開の面白さは抜群。デコトラのポールダンサー・ジンパヒは恋人が賭博で借金を作り、おまけに交通事故死してしまった。借金返済の為に恋人の臓器を売ることを承諾したジンパヒは、謎の名外科医に手術を託すが、彼女は次第に彼に惹かれていく…。

血観音

2017年/台湾/112分/BD/原題:血觀音
監督:ヤン・ヤーチェ(楊雅喆)
出演:カラ・ワイ(惠英紅)、ウー・カーシー(吳可熙)、ウェン・チー(文淇)、アリス・クー(柯佳嬿)、ウェン・チェンリン(温貞菱)

三代の女系家族を中心に、政治とビジネスを取り巻く複雑な人間関係と愛憎を描き、第54回金馬奨で最優秀作品賞含む4冠に輝いただけでなく、興行成績でも 2017年の第2位という好成績を残した作品。 古物商を営む当主とその娘、孫という女性3人の一家は優雅な暮らしぶりだったが、実は「台湾政財界のフィクサー」というもうひとつの顔があった。 絶え間なく政財界の人々が出入りするこの家の当主はどんな時にも冷静沈着、それに反抗するかのように娘は自由奔放、そのふたりの確執の鎹となっているのがおとなしくて従順な孫だった。この微妙なバランスを保っているかのように見えた一家が、ある殺人事件をきっかけに大きく揺れ動き始める。

★第54回金馬奨作品賞・最優秀賞主演女優賞・最優秀助演女優賞・観客投票最優秀作品賞

エドワード・ヤン(楊徳昌)監督

台北ストーリー

1985年/台湾/119分/DCP/原題:青梅竹馬
出演:ホウ・シャオシェン(侯孝賢)、ツァイ・チン(蔡琴)、ウー・ニェンチェン(呉念真)

1980年代半ば、過去に囚われた男と未来に想いを馳せる女のすれ違いが、変わりゆく台北の街並みに重ねられ、やがて思いもよらない結末を呼び込む。エドワード・ヤン監督、ホウ・シャオシェン主演…台湾ニューシネマの若き才能たちが総結集した、奇跡の作品。

★第38回ロカルノ国際映画祭審査員特別賞

ヤンヤン 夏の想い出

© 1+2 Seisaku Iinkai

2000年/台湾・日本/173分/35ミリ/原題:一一/配給:バサラピクチャーズ
出演:ジョナサン・チャン(張洋洋)、ウー・ニェンチェン(呉念真)、エレン・ジン(金燕玲)、イッセー尾形、ケリー・リー(李凱莉)

8歳のヤンヤンは、祖母と両親と姉と台北で暮している。祖母が脳卒中で倒れたのを機に看病に疲れた母は家を出、昔の恋人と再会した父は過去を思い出し、姉は恋に思い煩う。そんな家族の姿をヤンヤンは冷静に見守り…。2007年に早世したヤン監督の遺作となった。

★第53回カンヌ国際映画祭最優秀監督賞
★第26回L.A.批評家協会賞外国語映画賞
★第66回N.Y.批評家協会賞・外国語映画賞
★第35回全米映画批評家協会賞

ツァイ・ミンリャン(蔡明亮)監督四部作

青春神話

1992年/台湾/106分/BD/原題:青少年哪吒
出演:リー・カンション(李康生)、チェン・チャオロン(陳昭栄)

台湾の首都、台北を舞台に、一人の予備校生と周囲の人間関係を通して、現代の台湾社会を独特の抑制された形式で描いた青春群像劇。ツァイ・ミンリャン監督衝撃のデビュー作。

★第6回東京国際映画祭ヤングシネマ部門ブロンズ賞
★1993年トリノ映画祭最優秀新人監督賞
★第15回ナント三大陸映画祭最優秀処女作賞

愛情萬歳

1994年/台湾/117分/BD/原題:愛情萬歳
出演:ヤン・クイメイ(楊貴媚)、リー・カンション(李康生)

現代の台北を舞台に、孤独な男女3人の生き方を、冷徹なカメラワーク、極端に少ない台詞、一切の音楽の助けを借りない俳優たちの陰影豊かで繊細な演技など、抑制された演出でつづった人間ドラマ。

★第51回ヴェネチア国際映画祭グランプリ(金獅子賞)・国際映画評論家賞
★第31回金馬奨最優秀監督賞・最優秀作品賞・最優秀録音賞
★第16回ナント三大陸映画祭最優秀監督賞・最優秀男優賞

1997年/台湾/115分/BD/原題:河流
出演:リー・カンション(李康生)、ミャオ・ティエン(苗天)

台北。シャオカンは街で旧知の女友達と再会。映画スタッフの彼女に誘われ、撮影現場に訪れた彼は、河に浮かぶ死体役に抜擢されてしまう。彼女と一夜をすごした後、彼は首が曲がったままになる奇病にかかっていた…。

★第47回ベルリン国際映画祭審査員特別賞

郊遊〈ピクニック〉

2013年/台湾・フランス/138分/35ミリ/原題:郊遊/配給:ムヴィオラ
出演:リー・カンション(李康生) 、ヤン・クイメイ(楊貴媚)、ルー・イーチン(陸奕静)、チェン・シャンチー(陳湘琪)

幼い息子と娘を育てている父親。水道も電気もない空き家に、マットレスを敷いて眠る3人。父親は不動産広告の看板を掲げて路上に立ち続ける“人間立て看板”の仕事でわずかな金を稼いでいる…。この作品で商業映画引退を宣言。

★第70回ヴェネチア国際映画祭審査員大賞
★第50回金馬奨最優秀監督賞・最優秀主演男優賞
★第56回アジア太平洋映画祭最優秀男優賞・最優秀音響効果賞
★第48回全米映画批評家協会賞最優秀未公開作品賞
★第16回台北映画祭最優秀主演男優賞

チェン・ユーシュン(陳玉勲)監督

熱帯魚

1995年/台湾/108分/DCP/原題:熱帶魚
出演:リン・ジャーホン(林嘉宏)、シー・チンルン(席敬倫)、チェン・ムーイー(陳慕義)、リン・チェンシェン(林正盛)、ウェイ・イン(文英)、リェン・ピートン(連碧東)

小学生誘拐事件に、落ちこぼれ受験生のツーチャンが巻き込まれた。長閑な海辺の村で親切な誘拐犯一家と不遇の少年たちとの奇妙な同居生活が始まる。学歴社会、過熱するマスコミ報道――90年代台湾をチェン・ユーシュン監督が独特のタッチでコミカルに描いた、傑作コメディ。

★第48回ロカルノ国際映画祭青豹賞
★第32回金馬奨最優秀脚本賞・最優秀助演女優賞

ラブ ゴーゴー

1997年/台湾/113分/DCP/原題:愛情來了
出演:タン・ナ(坣娜)、シー・イーナン(施易男)、チェン・ジンシン(陳進興)、リャオ・ホイヂェン(廖慧珍)、ミッキー・ホアン(黃子佼)、マー・ニエンシエン(馬念先)

パン職人のアシェン、おデブのリリー、気弱なセールスマンのアソン、不倫の恋に悩むリーホア。『熱帯魚』(95)のチェン・ユーシュン監督2作目は、台北に住む冴えない若者たちに訪れた、切なくもどこか滑稽な「愛」の物語をポップなタッチでオムニバス風に描いた快作。

★第34回金馬奨最優秀助演男優賞・最優秀助演女優賞

トム・リン(林書宇)監督

星空

2011年/台湾・中国・香港/99分/DCP/原題:星空
出演:シュー・チャオ(徐嬌)、リン・フイミン(林暉閔)、レネ・リウ(劉若英)、ハーレム・ユー(庾澄慶)

大好きだったおじいちゃんが亡くなり不仲な両親は離婚寸前。傷ついたシンメイの前に現れたのは孤独をまとった転校生のユージエだった。台湾の国民的絵本作家ジミー・リャオによるベストセラー絵本を、原作の世界観をそのままに映像化した、珠玉のファンタジー。

★第15回釜山国際映画祭アジアン・プロジェクト・マーケット2010 CJエンターテインメント賞受賞
★第14回台北映画祭最優秀新人賞・最優秀視覚効果賞
★第55回アジア太平洋映画祭最優秀撮影賞・最優秀編集賞
★2013年ニューヨーク国際子ども映画祭観客賞

ウェイ・ダーション(魏徳聖)監督

52Hzのラヴソング

2017年/台湾/109分/DCP/原題:52赫茲,我愛你
出演:リン・ジョンユー(林忠諭)、ジョン・ジェンイン(荘鵑瑛)、スミン(舒米恩)、チェン・ミッフィー(米非)、リン・チンタイ(林慶台)、シンディ・チャオ(趙詠華)

バレンタインデーの台北。ひょんなことから花屋のシャオシンは、パン職人のシャオアンのバイクで一緒に配達をすることに…。『海角七号 君想う、国境の南』(08)『セデック・バレ』(11)のウェイ・ダーション監督が世代も性別も超えた様々な愛のカタチを17曲のラヴソングで綴る、極上のミュージカル・エンターテイメント。

台湾ニューシネマとは何か

台湾新電影(ニューシネマ)時代

2014年/台湾/109分/DCP/原題:光陰的故事-台灣新電影
監督:シエ・チンリン(謝慶齢)
出演:ホウ・シャオシェン(侯孝賢)、ツァイ・ミンリャン(蔡明亮)、ワン・レン(萬仁)、ワン・トン(王童)、黒沢清、是枝裕和

1980年代、台湾映画界に新しい潮流をもたらし世界の映画史にその名を刻んだ「台湾ニューシネマ」。その足跡と後世に与えた影響を、世界の名だたる映画人たちのインタビューを通して浮き彫りにするドキュメンタリー。

★第71回ヴェネチア国際映画祭正式出品


アイデンティを求めて

スーパー シチズン 超級大国民

1995年/台湾/120分/DCP/原題:超級大國民
監督:ワン・レン(萬仁)
出演:リン・ヤン(林楊)、スー・ミンミン(蘇明明)、クー・イーチェン(柯一正)

1950年代戒厳令下台湾。投獄されたコーは拷問に屈し友人のタンの名を明かす。終身刑に処せられたコーだったが、30数年後、戒厳令が解かれ釈放される。ある日、タンの夢を見たコーは、自分のせいで処刑されたタンに謝罪しようとタンの墓を捜す贖罪の旅に出る…。

★第32回金馬奨最優秀主演男優賞・最優秀音楽賞
★第46回ベルリン国際映画祭フォーラム部門出品
★1996年イタリア・リミニ映画祭グランプリ
★第8回東京国際映画祭コンペティション部門正式出品
★第68回アカデミー賞®外国語映画賞台湾代表

父の初七日

2009年/台湾/93分/35ミリ/原題:父後七日
監督:ワン・ユーリン(王育麟)、リウ・チージエ(劉梓潔)
出演:ワン・リーウェン(王莉雯)、ウー・ポンフォン(吳朋奉)、タイ・バオ(太保)

突然の父の訃報、そして道士の指示で葬儀は7日後に行われることになり…。台湾中部の田舎町を舞台に、台北のキャリアウーマンが過ごす父の死から台湾の伝統的な葬儀までの7日間を、優しさとユーモアを交えて描く、笑って泣けるお葬式ムービー。

★第47回金馬奨最優秀改編脚本賞・最優秀助演男優賞
★第12回台北映画祭最優秀脚本賞・最優秀助演女優賞

現代台北模様

藍色夏恋

2002年/台湾・フランス/84分/BD/原題:藍色大門
監督:イー・ツーイエン(易智言)
出演:グイ・ルンメイ(桂綸鎂)、チェン・ボーリン(陳柏霖)

17歳の少女モンは、親友のユエチェンに頼まれて水泳部のチャンにラヴレターを渡すが、チャンはモンに恋してしまう。モンに告白するチャンだったが、頑なに心を開かないモン。彼女が恋心を抱いていたのは、実は…。瑞々しさ溢れる、台湾青春映画の金字塔。

★第55回カンヌ国際映画祭監督週間正式出品
★2002年スロヴァキア・プラスチラヴァ国際映画祭審査員賞

ミステリー&ホラー

共犯

2014年/台湾/89分/DCP/原題:共犯
監督:チャン・ロンジー(張栄吉)
出演:ウー・ジェンホー(巫建和)、テン・ユーカイ(鄧育凱)、チェン・カイユエン(鄭開元)、ヤオ・アイニン(姚愛寗)

同級生の死に、偶然居合わせた3人の少年たち。他殺か自殺か…好奇心から彼女の死の真相を探るうちに、3人を取り巻く事態は思いがけない方向へと動き出す。今注目の実力派若手俳優陣が奇跡的に一堂に会した、映像美溢れる学園ミステリー。

★台北映画祭オープニング作品