特集上映 歴史をみつめるソクーロフ
特集上映 歴史をみつめるソクーロフ
6.10(土)―23(金)
特集上映 歴史をみつめるソクーロフ
6.10(土)―23(金)
アレクサンドル・ソクーロフ監督の長・中・短編14本をセレクト、35㎜フィルムと一部デジタルで上映。
※『日々はしづかに発酵し』はフィルムの状態が悪いため上映を見送りました。予めご了承ください。
入場料
一般1,400円/会員・大専・シニア1,200円/高校生以下800円
イベント情報
6/11(日)『独裁者たちのとき』上映後、金子遊さん(批評家・映像作家)のトークイベントがございます。
※お席に余裕があれば、本特集上映作品『孤独な声』18:25回のお客様もトークイベントのみご参加いただけます。
上映スケジュール
6/10(土) | 6/11(日) | 6/12(月) | 6/13(火) | 6/14(水) | 6/15(木) | 6/16(金) |
17:45―18:55 ロシアン・エレジー 19:05―19:55 ヒトラーのためのソナタ/ペテルブルク・エレジー |
18:25―19:55 孤独な声 |
17:45―19:20 ストーン~クリミアの亡霊 |
17:45―19:20 セカンド・サークル |
17:45―19:10 静かなる一頁 |
17:45―19:21 エルミタージュ幻想 デジタル・リマスター版 |
17:45―19:05 マザー、サン |
予定表 横にスクロールできます
6/17(土) | 6/18(日) | 6/19(月) | 6/20(火) | 6/21(水) | 6/22(木) | 6/23(金) |
12:00―13:40 チェチェンへ アレクサンドラの旅 |
12:00―13:50 太陽 デジタル・リマスター版 |
12:00―13:50 モレク神 |
12:00―13:40 牡牛座~レーニンの肖像 |
12:00―13:30 ファザー、サン |
12:00―13:50 太陽 デジタル・リマスター版 |
12:00―13:40 チェチェンへ アレクサンドラの旅 |
予定表 横にスクロールできます
作品紹介
孤独な声 Man’s Lonely Voice
1978年―1987年/86分/35mm
*ロカルノ映画祭1987ブロンズ賞(監督に)受賞
*ニカ賞1987最優秀監督賞候補・最優秀撮影賞候補
故郷の村に復員した赤軍兵士ニキータを迎えたのは、父と幼なじみの娘リューバだった。リューバと結婚したニキータは、精神的にしか愛せなかったため、家出をしたのだが、放浪した末、やはりリューバとの愛に生きることにするのだった。
ヒトラーのためのソナタ Sonata for Hitler 劇場未公開
1979年-1989年/9分/35mm
ヒトラーとスターリンの生涯を、記録映像をもとに構成し、静謐さのなかにファシズムの恐怖を浮かび上がらせた映像詩。音楽はバッハの無伴奏フルートソナタ。ナレーションや台詞など説明的な要素は全て排した黒い画面に、ヒトラーとスターリン、第二次大戦をめぐる記録映像の数々が投影されていく。
ペテルブルク・エレジー Peterburg Elegy 劇場未公開
1989年/40分/35mm
世界的バス歌手ヒョードル・シャリアピン(1873~1938)の家族を描いた。
セカンド・サークル Second Circle
1990年/93分/35mm
*ロッテルダム国際映画祭FIPRESCI賞
父親の死で帰省した息子。入れ替わり立ち替わり訪れる役人や医者は一様に機械的で融通がきかない…。監督は完成当時、「この映画は今のソ連(崩壊直前)を象徴する」と。
ストーン~クリミアの亡霊 Stone
1992年/88分/35mm
夜、誰もいないはずのチェーホフ館に人影が…。番人の青年が覗くとチェーホフが服を着たまま水を浴びている!甦ったチェーホフとこの青年との交流がモノクロの映像と神秘的な音響で幻想的に描かれる。
ロシアン・エレジー Elegy from Russia
1992年/69分/35mm
*山形国際ドキュメンタリー映画祭特別賞
暗闇の中から喘ぎ声が聞こえてくる。瀕死の床にいる病人のようだ。その手を包み込む看護人。ロシアの森林風景や旧い写真などが画面に映し出されていく。監督は本作についてロシア的スケールの作品だと語っている。
静かなる一頁 Whispering Page
1993年/77分/35mm
*ストックホルム国際映画祭最優秀撮影賞
SF的ともいえる要素を加えてロシア文学の傑作「罪と罰」を大胆に解釈!
マザー、サン Mother, Son
1997年/73分/35mm
*1999全米映画批評家協会最優秀実験映画賞
*1997モスクワ国際映画祭審査員特別賞・ロシア映画批評家協会賞・タルコフスキー賞他
重い病にかかっていた母は、人里離れた海辺の森に息子と暮らしていた。生涯を語る母の手を息子は包む。海からの爽やかな風。窓外に咲く小さな白い花。丘の上を蛇行する道。さいはての草原に煙をなびかせて走る列車。蒼い海に漂う白い帆船。母は死に、だが、木々は変わることなく息づいていく。
モレク神 Molekh
1999年/108分/35mm
*カンヌ国際映画祭最優秀脚本賞他
ベルヒテスガルテンの山荘でのヒトラーと愛人エヴァ、側近たち…。モレク神とは、子どもを人身御供にさせた古代セム族の信仰に由来する神の名で、旧約聖書では悲惨な災いや戦火の象徴である。
牡牛座~レーニンの肖像 Taurus
2001年/94分/35mm
*2001カンヌ国際映画祭最優秀作品賞候補
*2002ニカ賞最優秀作品賞・最優秀監督賞・最優秀主演男優賞・最優秀主演女優賞・最優秀脚本賞他多数
1922年のとある夏の日、モスクワの南東35キロに位置するゴールキ村でレーニンが療養していた。彼は右半身が麻痺し、入浴も着替えも1人ではままならない。さらに、まだらボケも始まっており、かつての面影はなくなっていた。
エルミタージュ幻想 デジタル・リマスター版 Russian Ark
2002年/96分/DCP
*2002カンヌ国際映画祭最優秀作品賞候補
*2003サンフランシスコ映画批評家協会賞
*ドイツカメラ賞最優秀長編映画賞他多数
エルミタージュ美術館を90分ワンカットで撮影した映画史上に残る傑作。
ファザー、サン Father, Son
2003年/84分/35mm
*2003カンヌ国際映画祭映画批評家連盟賞
*2003ロシア映画批評家連盟賞他
静かな町に暮す父と息子は互いを大切にしながら暮らしていた。軍を退職した父は職さがしに、軍人養成学校に通っていた息子の自立の時期がやってくる~。キャストはいずれも素人。絵画のように美しい映像と繊細な音楽が印象に残る父子愛の物語。
太陽 デジタル・リマスター版 The Sun
2005年/110分/DCP
出演:イッセー尾形、佐野史郎、桃井かおり
*2005年ベルリン国際映画祭正式出品
*2005年サンクトペテルブルク国際映画祭グランプリ他多数
20世紀の権力者を描く4部作の第3作目。戦争終結を機に日本は大きな変革を迫られていた…。
チェチェンへ アレクサンドラの旅 Aleksandra
2007年/92分/35mm
*2007カンヌ国際映画祭最優秀作品賞候補
*2007ロシア映画批評家協会賞最優秀主演女優賞他
チェチェンのロシア軍駐屯地で、軍務に従事する孫のデニスのもとに会いにゆく祖母のアレクサンドラ。7年ぶりに会った孫に、銃で人を撃つことしかできないのではないか、と気がかりになるのだった。祖母を演じるのは世界的ソプラノ歌手ガリーナ・ヴィシネフスカヤ。実際のロシア軍駐屯地で全編を撮影。現実の政治状況を生々しく切りとった緊迫の映像も注目に値する。