映画ミーツ浪曲

映画ミーツ浪曲

映画「忠臣蔵 暁の陣太鼓」

義士・堀部安兵衡に惚れた三日月お勝の愛のゆくえは…

浪曲「赤穂義士伝 俵星玄蕃」

12/5(日) 1日限定開催!

映画ミーツ浪曲

映画「忠臣蔵 暁の陣太鼓」

義士・堀部安兵衡に惚れた三日月お勝の愛のゆくえは…

浪曲「赤穂義士伝 俵星玄蕃」

12/5(日) 1日限定開催!

映画 「忠臣蔵 暁の陣太鼓」

1958 年/松竹/97 分/35mm フィルム
監督:倉橋良介/脚本:中沢信、田辺朝巳/撮影:広田彰三
出演:森美樹、瑳峨三智子、近衛十四郎、河野秋武、澤村國太郎、香川良介、 佐乃美子、市川寿海、榎本健一、トニー谷、名和宏、林与一

日本人の心を揺さぶる赤穂義士伝を大胆にアレンジした、笑いあり、アクションあり、ロマンスありの痛快娯楽時代劇!

赤穂義士随一の剣客・中山(堀部)安兵衛の物語に、義士伝に登場する架空の人物・俵星玄蕃を絡ませた、常識破りの大胆なアレンジによる異色忠臣蔵映画。主演は、松竹売り出しの若手スター・森美樹。やさぐれているが色気と清潔感がある、26 歳で事故死した夭折のスターだ。中山安兵衛と添い遂げられず女侠客となる三日月お勝を演じるのは、瑳峨三智子。撮影時、瑳峨は森美樹と恋愛関係にあったが、勝気ながら女らしい哀しみを持つお勝の、果たせぬ恋の物語として見ることもできる。

俵星玄蕃を演じるのは、目黒祐樹・松方弘樹の父で、殺陣において日本一と言われた名優・近衛十四郎。『元禄名槍伝 豪快一代男』(1955)に引き続き2 度目となる俵星役で、見事な槍の殺陣を見せている。劇中、フラフープが登場するなど、映画のウソを存分に生かした、悲壮感のない爽快な赤穂義士伝だ。


基礎知識

そもそも赤穂義士伝(忠臣蔵)とは…

播州赤穂(兵庫県)の赤穂藩の藩主・浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)は、旗本・吉良上野介(きらこうずけのすけ)のかねてからのいじめに耐えかね、江戸城・松之大廊下で刃傷におよんだ。その咎により浅野内匠頭は切腹を命じられ、赤穂藩はお家断絶となった。残された赤穂の浪士たちは、筆頭家老・大石内蔵助(おおいしくらのすけ)を中心に、主君の仇を討つことを決意。仇討ちに備える吉良上野介を欺き、世間の目も欺きながら、赤穂義士四十七人の面々は、忠義を胸に秘め、討入の日を待つ。かくして1年半余を経た元禄15年12月14日、吉良邸に討ち入った四十七士は、みごと本懐を遂げるのだった(討入の合図として鳴らされたのが山鹿流陣太鼓である)。この史実をベースに、赤穂義士にまつわるさまざまなエピソードを(創作も交え)、人形浄瑠璃、歌舞伎、講談、そして浪曲、映画などによって描いたのが、いわゆる《赤穂義士伝》である。

中山安兵衛ってだれ?

中山安兵衛は、「のんべえ安」「けんか安」の異名を持つ剣客である。果し合いの助太刀を買って出た《高田馬場の決闘》は、「忠臣蔵」のエピソードの中でも最も有名なひとつで、映画化も幾度もされている。高田馬場の決闘で赤穂義士の一人・堀部弥兵衛に見込まれて弥兵衛の婿養子に迎えられ、堀部安兵衛となる。討入においても最も活躍した一人。

俵星玄蕃って何者?

赤穂義士伝に登場する架空の人物。槍で俵を突き刺し放り投げる「曲突き」の特技を持つ豪傑。吉良邸の近所で道場を開いている槍の名士として造形された。道場の前に立ち寄る屋台の蕎麦屋が、実は吉良邸を偵察する赤穂義士であることを見抜き、その男(杉野十平次)にシンパシーを寄せる。吉良側から槍の腕を見込まれ用心棒にスカウトされるがそれを断り、討入の夜、陣太鼓の響きで加勢にゆき、吉良の援軍を阻止してみせる。

浪曲 「赤穂義士伝 俵星玄蕃」

脚色:小菅一夫
某藩の槍術指南役であったが、酒の上の争いで朋友を殺してしまい、今は浪人となって、両国で道場を開いている俵星玄蕃。ある晩、屋台蕎麦屋がやってくる。蕎麦屋とは世を忍ぶ仮の姿、まことは赤穂浪士・杉野十平次。ひそかに吉良邸を探っている。玄蕃はそれを一目で見抜く。杉野は玄蕃を避けるようになるが、両国橋のたもとで再会する。


浪曲師 玉川奈々福

横浜市出身。1995年、二代目玉川福太郎に曲師(浪曲三味線)として入門後、2001年より浪曲師として活動。古典から自作の新作まで幅広い持ちネタを披露。さまざまな浪曲イベントをプロデュースするなど多岐に渡って活躍している。2020年末に初の著書「浪花節で生きてみる!」を、2021年3月に「語り芸パースペクティブ」を上梓した。


曲師 沢村豊子

福岡県大牟田市出身。御年84歳の浪曲界の至宝。11歳で浪曲界入りし、17歳で故・国友忠の相三味線となり、その後、三波春夫、村田英雄、二葉百合子などの曲師も務めた。近年はベテランから若手まで隔てなく曲師を務め、磨きのかかった至芸で、浪曲師を導いている。玉川奈々福とのコンビは絶品。

入場料 映画+浪曲
一律:2,800円 ※映画のみのチケットはございません(各種サービスデー割引なし、ポイント鑑賞・招待券不可)

前売券 映画+浪曲