映画作家 ジャンヌ・モロー

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© 1976-1979-1983 FONDS JEANNE MOREAU POUR LE THÉÂTRE, LE CINÉMA ET L’ENFANCE. TOUS DROITS RÉSERVÉS

女が女の映画を作るということ

映画作家 ジャンヌ・モロー

女が女の映画を作るということ

映画作家 ジャンヌ・モロー

12/14(土)-12/27(金)

映画史にその名を刻む、フランスを代表する「⼥優」ジャンヌ・モロー(1928-2017)。
オーソン・ウェルズ、フランソワ・トリュフォー、ルイ・マル、ルイス・ブニュエルら「巨匠」「名匠」たちと共に数々の名作に携わった彼⼥の映画への情熱と好奇⼼に満ちた創造⼒は、「映画監督」としても発揮された。40歳代で初めて監督を務めたモローは「私は⼥たちを称賛している。ありのままの姿を彼⼥たちに⽰そうと思った。男たちが⽰す形ではなく」と語った。その⾔葉通り、彼⼥の映画には様々な年代の⼥性たちの率直な⾔葉や飾り気のない姿が映し出されている。
本特集では、70年代から80年代にかけて作られた、⼥性(たち)をめぐる3つの監督作品を⼀挙公開!監督第⼀作『リュミエール』とドキュメンタリー作品『リリアン・ギッシュの肖像』は⽇本の劇場では初めてのロードショーとなる。今こそ現代的な視点で⾒返すべき傑作群をぜひご覧ください。

公式サイトhttps://jeannemoreau.espace-sarou.com/

前売券:全国共通特別鑑賞券1,400円(税込)を当館受付にて発売中!特典:前売券3枚ご購入でポストカードセットをプレゼント!(数量限定)

入場料:一般1,800円、会員1,500円、大専・シニア1,200円、高校生以下800円

作品紹介

リュミエール 国内劇場初公開

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LUMIÈRE © 1976 FONDS JEANNE MOREAU POUR LE THÉÂTRE, LE CINÉMA ET L’ENFANCE. TOUS DROITS RÉSERVÉS

1976年/102分/フランス/カラー/ヨーロピアン・ビスタ
原題:Lumière
監督・脚本:ジャンヌ・モロー
撮影:リカルド・アロノヴィチ
音楽:アストル・ピアソラ
出演:ジャンヌ・モロー、ルチア・ボゼー、フランシーヌ・ラセット、キャロリーヌ・カルティエ、ブルーノ・ガンツ、キース・キャラダイン、フランソワ・シモン、ルネ・フェレ、ニエル・アレストリュプ、フランシス・ユステール、 パトリス・アレクサンドル、ジャック・スピエセル
日本語字幕:横井和子

ジャンヌ・モロー監督第一作。
サラ、ラウラ、ジュリエンヌ、キャロリーヌ。4人の「女優」たちの欲望、葛藤、そして連帯が鮮やかに描かれる監督第一作。
サラ役をモローが演じ、ドイツの名優ブルーノ・ガンツも出演。
タンゴを革新した作曲家アストル・ピアソラが音楽を担当。

南仏の別荘でヴァカンス中の4⼈の⼥たち、サラ、ラウラ、ジュリエンヌ、キャロリーヌ。異なる年 代の彼⼥たちの共通点は⼥優であること。親密な友情で結ばれた4⼈たちは、⼀年前のパリでの想 い出を語り始める。若き監督トマや医師グレゴワールと浮き名を流しながらドイツ⼈作家ハインリ ヒへの情熱に⽣きるサラ、キャリアを断ち夫と⼦どもを世話するだけの⽣活に焦るラウラ、試⾏錯 誤しつつイメージの殻を破ろうとするジュリエンヌ、そして今後のキャリアと束縛する恋⼈との関 係に悩むキャロリーヌ。さまざまな愛と⼈⽣の形を振り返る中で、サラの前に現実の死と孤独が近づいてくるのだった。

思春期

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L’ADOLESCENTE © 1979 FONDS JEANNE MOREAU POUR LE THÉÂTRE, LE CINÉMA ET L’ENFANCE. TOUS DROITS RÉSERVÉS

1979年/94分/フランス/カラー/ヨーロピアン・ビスタ
原題: L’adolescente
監督・脚本:ジャンヌ・モロー
共同脚本:アンリエット・ジェリネク
撮影:ピエール・ゴタール
音楽:フィリップ・サルド
主演:レティシア・ショヴォー、シモーヌ・シニョレ、フラ ンシス・ユステール、ジャック・ヴェベール、エディット・クレヴェ ール、ジャン=フランソワ・バルメ、ユーグ・ケステル
日本語字幕:横井和子

モロー監督第二作目は、12歳の少女が大人への一歩を踏み出す姿を描く瑞々しい物語。戦争の影が迫る1939年。フランス中部の村で12歳のマリーが母、祖母と共に過ごした特別な夏休み(ヴァカンス)。
伝説的 な女優シモーヌ・シニョレが孫を見守る優しい祖母役で出演し、製作も兼ねている。共同脚本を作家アンリ エット・ジェリネクが担当。

戦争の影が迫る 1939年7⽉、12歳のマリーは両親とともに⽗の出⾝地であるフランス中部の村で 夏休みを過ごすことになる。⼤好きな祖⺟に⽢え、同年代の友⼈たちと遊び回る中、パリからやってきた若き医師アレクサンドルと出会う。マリーはハンサムで優しいアレクサンドルに恋してしまうが、彼は⼦どもを全く相⼿にするはずもなく……。

リリアン・ギッシュの肖像 国内劇場初公開

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LILLIAN GISH © 1983 FONDS JEANNE MOREAU POUR LE THÉÂTRE, LE CINÉMA ET L’ENFANCE. TOUS DROITS RÉSERVÉS

1983年/59分/フランス/カラー、白黒/スタンダード
原題:Lillian Gish
監督・脚本:ジャンヌ・モロー
撮影:トーマス・ハーウィッツ、ピエール・ゴタール
音楽:ローランド・ロマネッリ
主演:レティリリアン・ギッシュ、ジャンヌ・モロー
日本語字幕:横井和子

1983年の夏、ニューヨーク。サイレント映画期から活躍し、ハリウッドの頂点を極めたリリアン・ギッシュとの邂逅。「歴史的女優」との対話から、その生涯と映画への情熱に迫る至高のドキュメンタリー。

リリアン・ギッシュ Lillian Gish 1893 年 10 ⽉ 14 ⽇、⽶国オハイオ州スプリングフィールド⽣まれ。幼少期から演劇の舞台に⽴つ。 1912 年に映画監督 D・W・グリフィスと出会い、その後『國⺠の創⽣』(1915)、『イントレランス』 (1916)、『散り⾏く花』(1919)、『嵐の孤児』(1921)など多くのグリフィス監督作品に出演した。サイ レント映画期を代表する俳優となり、トーキー映画の時代に⼊ってからも活躍。出演作品にキング・ ヴィダー監督『ラ・ボエーム』(1926)、ヴィクトル・シェストレム監督『真紅の⽂字』(1926)、ウィ リアム・ディターレ監督『ジェニィの肖像』(1947)、チャールズ・ロートン監督『狩⼈の夜』(1955)、 ジョン・ヒューストン監督『許されざる者』(1959)や最後の出演作品となったリンゼイ・アンダーソ ン監督『⼋⽉の鯨』(1987)などがある。1971 年に⽶アカデミー賞名誉賞を受賞。1993 年 2 ⽉ 27 ⽇、死去