にわのすなば
©kinokoya2022
2022年/日本/70分/配給:キノコヤ映画
監督:黒川幸則
プロデューサー:黒川由美子
原案:山形育弘
脚本:山形育弘、小林瑛美
撮影:渡邉寿岳
編集:鵜飼邦彦
音楽:のっぽのグーニー
出演:カワシママリノ、新谷和輝、村上由規乃、柴田千紘、西山真来、佐伯美波、中村瞳太、遠山純生、風祭ゆき
イベント情報
6/17(土)上映後【舞台挨拶】登壇者:カワシママリノさん、村上由規乃さん、黒川幸則監督
6/22(木)上映後【舞台挨拶】登壇者:中村瞳太さん、黒川幸則監督
6/23(金)上映後【舞台挨拶&ライブ】登壇者:カワシママリノさん、のっぽのグーニーさん(本作音楽)、西山真来さん、黒川幸則監督
帰りたいのに帰らない
“行き先不明”のロードムービー
『にわのすなば』は、東京多摩市で映画の上映やシネクラブを続けるカフェバー・キノコヤが製作した第一回作品。2022年7月には、第33回マルセイユ国際映画祭コンペティション部門に正式出品され好評を博しました。
友達の誘いで知らない町にアルバイトの面接に訪れたサカグチは、理不尽な仕事を断って家に帰ろうとするが、なぜかすんなり帰れずに、町をさまよい謎めいた出会いと別れを繰り返す…。そんな<行先不明>のロードムービーです。引きこもり・自粛をせざるを得ない窒息しそうな社会から逃れ、たとえ無職で手ぶらでも、他者と共に愉快なひと時を過ごす、この映画はそんな時間を描き出します。
ロケーションの中心となったのは埼玉県川口市。映画『キューポラのある街』の舞台にもなった、かつては鋳物工業で栄えた街です。東京のベッドタウンとなった今でも住宅街の中に鋳物工場が散在し、歴史の層を感じさせる土地です。撮影現場となった不二工業がある領家工場街も、かつては荒川の支流・芝川沿いにたくさんの町工場が並んでいました。この地で幼少期を過ごした画家・井上文香さんが往時の記憶をもとに描いた絵本『青の時間』との出会いをきっかけに、時代の変遷の中、都市近郊の、今では失われつつある風景の痕跡を遊歩するこの映画『にわのすなば』は作られました。
出演は、カワシママリノ(『ふゆうするさかいめ』)、村上由規乃(『オーファンズ・ブルース』『ロストベイベーロスト』『街の上で』)ら、現在、インディペンデント映画で活躍する俳優たちに加え、キノコヤに集う新谷和輝(ラテンアメリカ映画研究者)、遠山純生(『<アメリカ映画史>再構築』)といった映画評論家・研究者が、黒川監督たっての希望で出演しています。そこに柴田千紘(『恋の渦』『VILLAGE ON THE VILLAGE』『身体を売ったらサヨウナラ』)、西山真来(『夏の娘たち〜ひめごと〜』『スパイの妻』)、佐伯美波(『VILLAGE ON THE VILLAGE』『夏の娘たち〜ひめごと〜』)、中村瞳太(『ロストベイベーロスト』)、そして日活ロマンポルノ出身の風祭ゆき(『竹山ひとり旅』『セーラー服と機関銃』『キル・ビル』)らが脇を固めます。また、スタッフには黒川監督の前作『VILLAGE ON THE VILLAGE』の撮影・渡邉寿岳、脚本の山形育弘、音楽ののっぽのグーニーが再集合しています。
見失った行き先で
もう少し遊んでいたい
これは迷子になった人たちのコメディです。道に迷って人と出会い、友達とはぐれて新しい友達と出会い、知らない町を行き当たりばったりに歩き回って、拾い集めたものを空っぽの箱に入れてるうちに、ふと自分がどこでもない場所に立ってるのに気付く。そんな感覚。早く家に帰りたい気持ちはあるけれど、でもまだ何かが起きる時を待っている。そんな旅の中間報告、絵葉書あるいは投瓶通信のような 70分です。ご笑覧下さい。
黒川幸則
上映日時
6/17(土) | 6/18(日)~6/23(金) |
18:25-19:35 | 18:20-19:35 |
料金
一般 | 大学・専門・シニア | 高校生以下 | |
通常 | ¥1800 | ¥1200 | ¥800 |
会員 | ¥1500 | ¥1200 | ¥800 |