小学校〜それは小さな社会〜

小学校〜それは小さな社会〜

©Cineric Creative / NHK / Pystymetsä / Point du Jour

2023年/日本・アメリカ・フィンランド・フランス/99分/配給:ハピネットファントム・スタジオ/宣伝:ミラクルヴォイス/宣伝協力:芽inc
監督・編集:山崎エマ
プロデューサー:エリック・二アリ
撮影監督:加倉井和希
録音:岩間翼
エグゼクティブ・プロデューサー:安田慎、杉江亮彦、國實瑞恵
コープロデューサー:ウーティ・ロウス、リュック・マルタン=グセ、金川雄策
音楽:パイビー・タカラ
ミキサー:アンドリュー・トレイシー
共同編集:井手麻里子、鳥屋みずき
特別撮影:ジョン・ドニカ
カラーリスト:佐藤文郎
製作・制作:シネリック・クリエイティブ
国際共同製作:NHK
共同制作:PystymetsäPoint du JourYLEFrance Télévisions
協力:世田谷区世田谷区教育委員会
製作協力:鈍牛俱楽部

公式ホームページ

いま小学校を知ることは、未来の日本を考えること。
私たちは、いつどうやって日本人になったのか?
ありふれた公立小学校がくれる、新たな気づき。

英国人の父と日本人の母を持つ山崎エマ監督は、大阪の公立小学校を卒業後、中高はインターナショナル・スクールに通い、アメリカの大学へと進学した。ニューヨークに暮らしながら彼女は、自身の“強み”はすべて、大阪で過ごした公立小学校時代に学んだ“責任感”“や勤勉さ”などに由来していることに気づく。「6歳児は世界のどこでも同じようだけれど、12歳になる頃には、日本の子どもは“日本人”になっている。すなわちそれは、小学校が鍵になっているのではないか」との思いを強めた彼女は、日本社会の未来を考える上でも、公立小学校を舞台に映画を撮りたいと思った。
公立小学校での、しかも⻑期にわたる撮影は前代未聞のことで、許可が下りる学校を見つけるまでには6年を費やし、ようやく東京は世田谷区の協力の下、撮影が可能となった。ところがコロナウィルス感染拡大によるパンデミックが世界を襲う。撮影は延期を余儀なくされた。そして、パンデミックがまだ完全には収まりきらない2021年4月、コロナ禍の懸念はあるものの、むしろこの時期だからこそ撮れるものがあるかもしれないと、山崎監督は塚戶小学校にカメラを入れた。撮影は1年間、150日、700時間(監督が現場で過ごしたのは4000時間)に及び、編集には1年を要した。
日本の公立小学校では、児童自らが学校を運営するためのさまざまな役割を担い、その役割をまっとうすることで集団生活における協調性を身につける。教室の掃除や給食の配膳などを子どもたち自身が行う国は少なく、日本式教育「TOKKATSU(特活)」は、海外で注目を集めている。いま、小学校を知ることは、未来の日本を考えることだと作品は投げかける。

春夏秋冬、そしてまた春。

春夏秋冬、そしてまた春桜が満開の4月。新年度は入学式から始まる。授業が開始し、1年生は挙手の仕方や廊下の歩き方、掃除や給食当番など、集団生活の一員としての規律と秩序について初めて学ぶ。1年生が学校生活に馴染むよう手助けするのは6年生だ。6年生は、校内放送の運営、手洗い用ハンドソープの補充、士気を高めるためのスローガンの考案などを行い、下級生の模範になるのを誇りにしている。小さくてまだ何もわからない1年生も、わずか6年の間に自分が何者であるかという自覚をしっかりと持ち、6年生にふさわしい行動を取るようになる。主人公は学校そのもの。カメラは、1年生と6年生に焦点を絞り、彼らの学校生活を追い始める。撮影は一学年度にわたり、悲喜こもごもの日々を追った。

*第24回ニッポン・コネクション 最優秀ドキュメンタリー賞受賞
*第21回ミレニアム・ドッグス・アゲインスト・グラビティ映画祭正式上映作品
*第17回ジャパン・カップ 観客賞受賞
*第21回EBS国際ドキュメンタリー映画祭 審査員特別賞


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料金

一般 大学・専門・シニア 高校以下
通常 ¥1800 ¥1200 ¥800
会員 ¥1500 ¥1200 ¥800