眠る虫
2019年/日本/62分/配給:yurinakaneko
監督・脚本・編集:金子由里奈
音楽:Tokiyo
出演:松浦りょう、五頭岳夫、水木薫、佐藤結良、松㟢翔平、髙橋佳子、渡辺紘文
イベント情報
【トークイベント】
◉6/5(土) 高島鈴さん(ライター)× 金子由里奈監督
◉6/6(日) 山内尚さん(漫画家)× 金子由里奈監督
◉6/11(金) 宮崎大祐さん(映画監督)× 金子由里奈監督
【舞台挨拶】
◉6/8(火)・6/9(水) 金子由里奈監督
ある日、バスで出会った鼻歌
その“声”を追い、彼女がたどり着いた先は――
幽霊って、どこから声を出しているんだろう。
バンド練習に向かうバスの中、芹佳那子が遭遇したのは、とあるメロディ。歌を口ずさむ老婆が抱える木箱に興味を惹かれた佳那子は、練習をすっぽかして彼女のストーキングを開始。乗客が少なくなっていくバス。夜に包まれた終着駅。名前のわからない街で佳那子がたどり着いた先は――。
金子由里奈はじめての長編作品
“死者”と”声”を巡る、小さくも壮大な旅の記録。
監督は金子由里奈。作品を発表するごとにセンセーションを巻き起こしている日本映画界の新星。2018年、山戸結希監督プロデュース企画『21世紀の女の子』にてわずか一席だけ設けられた公募枠に200人の中から選出、翌年には自主映画『散歩する植物』がPFF アワード2019に入選。破竹の勢いで独創的な作品を世に送り出す金子は、今作『眠る虫』にて見事ムージックラボ2019グランプリに輝いた。劇伴を担当するのはTokiyo(And summer culb)。映画全体の夢見心地で不穏なムードは、彼女の手によりさらなる醸成を得た。
儚くも圧倒的な存在感を放つ主役・佳那子を演じるのは松浦りょう。映画『渇き。』(2014)で女優デビューを果たした松浦が堂々の初主演を飾った。脇を固める俳優陣にも注目。数多くの名匠作品に参加してきた五頭岳夫が、佳那子の対話相手である老人・近藤茂雄を快演。『僕はイエス様が嫌い』(2019)でのまっすぐな瞳が記憶に新しい佐藤結良が不思議な少年、けいを演じる。ほか、実力派女優・水木薫、「テラスハウス TOKYO 2019-2020」での佇まいが評判を呼んだ松㟢翔平、モデル・高橋佳子、さらには異能の映画監督・渡辺紘文の登場と、既存の枠に捉われない伸びやかなキャスティングが実現。各分野から参集した演じ手たちが、金子の詩的映画世界を生き生きと伝える。
音と絵の立体的な邂逅にこだわり、音響は5.1chサラウンド、画面サイズはスタンダードを採用。全方位を心地よい音像に包まれたまどろみの中、劇場は新しいゆりかごに変わる。観客は同時にありありと覚醒している自分を発見することだろう。『眠る虫』は思い出されなくなった記憶たちを刺激し、甘美な喜びをまとって生活に残響し続ける。すべての痕跡は愛おしく、物語のいとなみはいつまでも続く。
上映日時
6/5(土)~6/11(金) |
17:30~18:40 |
料金
一般 | 大学・専門・シニア | 高校以下 | |
通常 | ¥1500 | ¥1100 | ¥800 |
会員 | ¥1200 | ¥1100 | ¥800 |