クリス・マルケル特集2019 永遠の記憶
クリス・マルケルは世界のあらゆる場所にいるのに
どこにも見つからず、この世を去ってなお不死を約束されている―
岡田秀則(映画研究者)
記憶と記録、歴史と個人史、戦争、虚構と現実。永遠に消えることのないテーマで、数多くの作品を発表したクリス・マルケル。フィルム、写真、本、ビデオ、ゲームなど、多様なメディアを自在に使って完成させる作品は優雅で詩的であり、2012年の没後も世界中のクリエイターに大きな影響を与え続けている。 本特集では、日本では初めて劇場公開される『イヴ・モンタン~ある長距離歌手の孤独』を含む8作品を上映。見るたびに新しい発見のある稀有な作家、クリス・マルケルの魅力を〈再発見〉する格好の機会となるであろう。クリス・マルケル Chris Marker 1921~2012年
パリ生まれの映画作家。第二次世界大戦時に対ナチスのレジスタンス組織に参加。他に例のない映像詩のような独自の作風で数多くの作品を発表。数回来日し日本についての作品もつくっている。
[おもなフィルモグラフィ]
北京の日曜日(1956) シベリアからの手紙(1958) 宇宙飛行士(1959) ある闘いの記述(1960) 美しき五月(1962) 不思議なクミコ(1965) ベトナムから遠く離れて(1967) イヴ・モンタン~ある長距離歌手の孤独(1974) 空気の底は赤い(1977) サン・ソレイユ(1982) A.K. ドキュメント黒澤明(1985) 音楽を聴く猫(1990) アレクサンドルの墓:最後のボルシェヴィキ(1993) レベル5(1996) アンドレイ・アルセニエヴィッチの1日(1999) 未来の記憶(2001) 笑う猫事件(2004)
公式ホームページ http://www.pan-dora.co.jp/ChrisMarker/
入場料
当日:一般1,600円/会員1,300円/大専・シニア1,100円/高校生以下800円
リピーター割:本特集の半券提示で2回目からは一般1,300円、会員1,000円でご鑑賞いただけます。
トークイベント
5.19(日)11:20回『北京の日曜日』『イヴ・モンタン』上映後、岡田秀則さん(映画研究者/フィルムアーキビスト)
「クリス・マルケル特集2019 永遠の記憶」【パンフレット】が入荷しました!
販売価格400円
特集終了後も1週間ほどお取り扱いしております。ぜひお買い求めください!入荷のタイミングが遅くなりましたこと、お詫び申し上げます。
5/18(土) | 5/19(日) | 5/20(月) | 5/21(火) | 5/22(水) | 5/23(木) | 5/24(金) |
11:35-13:40 不思議なクミコ A.K.ドキュメント黒沢明 |
11:20-12:50 北京の日曜日 イヴ・モンタン トークイベント |
11:20-13:20 シベリヤからの手紙 ある闘いの記述 |
11:20-13:10 レベル5 |
11:20-13:10 サン・ソレイユ |
11:20-12:50 北京の日曜日 イヴ・モンタン |
11:20-13:10 レベル5 |
13:50-15:20 北京の日曜日 イヴ・モンタン |
13:30-15:20 サン・ソレイユ |
13:30-15:20 レベル5 |
13:15-15:20 不思議なクミコ A.K.ドキュメント黒沢明 |
13:30-15:00 北京の日曜日 イヴ・モンタン |
13:15-15:20 不思議なクミコ A.K.ドキュメント黒沢明 |
13:20-15:20 シベリヤからの手紙 ある闘いの記述 |
予定表 横にスクロールできます
5/25(土) | 5/26(日) | 5/27(月) | 5/28(火) | 5/29(水) | 5/30(木) | 5/31(金) |
16:50-18:50 Life/サン・ソレイユ |
16:50-18:30 Life/北京の日曜日 イヴ・モンタン |
16:50-19:10 Life/不思議なクミコ A.K.ドキュメント黒沢明 |
16:50-18:30 Life/北京の日曜日 イヴ・モンタン |
16:50-18:40 ※Life休映/レベル5 |
16:50-19:03 Life/シベリヤからの手紙 ある闘いの記述 |
16:50-19:09 Life/不思議なクミコ A.K.ドキュメント黒沢明 |
19:00-20:55 レベル5 |
18:50-20:55 シベリヤからの手紙 ある闘いの記述 |
19:20-20:50 北京の日曜日 イヴ・モンタン |
18:50-20:35 サン・ソレイユ |
18:50-20:55 不思議なクミコ A.K.ドキュメント黒沢明 |
19:10-20:55 サン・ソレイユ |
19:20-20:50 北京の日曜日 イヴ・モンタン |
予定表 横にスクロールできます
© 1956 Argos Films
1956年/フランス/20分/DCP/配給:パンドラ |
北京の日曜日 マルケルは夢だった中国行きを、1955年、中国友好使節団旅行への参加で実現。その際に撮影した映像をもとに、ある日曜日のスケッチとして革命後の北京の人々や風景を鮮やかに描いた初期短編。本作ではマルケルは撮影も自分で担っている。 |
©1957 Argos Films
1958年/フランス/61分/DCP/配給:パンドラ |
シベリアからの手紙 開発途上のシベリアの街と風景や人々の様子を、アニメーションやアーカイブ映像を挿入しつつ書簡形式のナレーションで描く。“シネ・エッセイ”の作家として注目された1作。 |
© 1961 Van Leer Productions et S.O.F.A.C © 2014 Argos Films – Cinémathèque de Jérusalem
1960年/イスラエル=フランス/57分/DCP/配給:パンドラ |
ある闘いの記述 1948年の建国以来12年目を迎えたイスラエルの複雑な現実を描く。1967年の第三次中東戦争以降、マルケル自身が本作の上映を禁じた時期があった。 |
© La Sofra
1965年/フランス/54分/35㎜/提供:シネマトリックス |
不思議なクミコ 1964年、東京オリンピックに湧く高度成長真っ只中の日本を、フランス語を学ぶ満州生まれのひとりの日本人女性を通して描いた映画エッセイ。 |
© 1974 Le Seuil audiovisuel / 1984 Yves Montand
1974年/フランス/63分/DCP/配給:パンドラ |
イヴ・モンタン~ある長距離歌手の孤独 チリ難民支援コンサートのためにリハーサル中のイヴ・モンタン。世界的な歌手にして俳優でもある彼へのインタビューや、出演映画の断片映像などにより、その意外なポートレイトが…。 *日本劇場初公開 |
© 1983 Argos Films
1982年/フランス/104分/DCP/配給:パンドラ |
サン・ソレイユ 世界を旅するカメラマンから届いた手紙を朗読する女性。日本とアフリカ、記憶や旅をテーマに、フィクションやドキュメンタリー、哲学的考察が混在したマルケルの代表作の1本。 |
© 2003パリ・グリニッチ・フィルム社/アスミック・エース(株)
1985年/フランス=日本/70分/35㎜/提供:アスミック・エース株式会社 |
A.K. ドキュメント黒澤明 黒澤明監督による日仏合作映画『乱』の撮影過程を記録したドキュメンタリー。数多くのスタッフやエキストラが行き交う大掛かりな撮影現場。彼らに混じって武満徹の姿も。臨場感のある画面はクリス・マルケルの別の貌である。 |
© 1996 Argos Films
原題:Level Five |
レベル5 ローラは亡くなった恋人の仕事を引き継ぎ沖縄戦についてのコンピュータ・ゲームを完成させようとする。仮想空間の中に現実と虚構が交錯するマルケル晩年の問題作。 |