野火
©SHINYA TSUKAMOTO / KAIJYU THEATER
2014年/日本/87分/PG12/配給:海獣シアター
監督・製作・脚本・撮影:塚本晋也
原作:大岡昇平
出演:塚本晋也、リリー・フランキー、中村達也、森優作、中村優子
※英語字幕付上映
公式ホームページ
イベント情報
8/11(日)12:45回上映後、塚本晋也監督の舞台挨拶がございます。
アンコール上映!
今年の夏も『野火』はスクリーンに帰ってくる!
大岡昇平さんが小説にした、第二次世界大戦フィリピン戦線における日本軍の苦しい彷徨いを映画にしました。50年前に市川崑さんがやはりすばらしい映画にしていますが、私の『野火』はそのリメイクではなく、あくまで原作から感じたものを映画にしたものです。初めて読んだのは高校生のときですが、本当の戦場にいるような恐ろしさがあり頭から離れませんでした。
30歳をすぎ本格的に映画にしようと動き始めましたが、規模も大きく中々現実的にはなりませんでした。さらに歳月が流れ、今から10年前に、戦場に行った方々が80歳を越えたときに強い焦りの気持ちが起こりました、その方々のお話だけでも聞いておかなければとインタビューを始めました。しかしそれでも映画化は簡単には進みませんでした。そして、今、実際に戦争の痛みを知る人がいよいよ少なくなるにつれ、また戦争をしようとする動きが起こっているような気がしてなりません。今作らなければもうこの先作るチャンスはないかもしれない。また作るのは今しかないと思い、お金はありませんでしたが、多くの力強い協力を得て完成に至りました。
映画は一定の思想を押し付けるものではありません。感じ方は自由です。しかし、戦争体験者の肉声を体にしみ込ませ反映させたこの映画を、今の若い人をはじめ少しでも多くの方に見てもらい、いろいろなことを感じてもらいたいと思いました。そして議論の場に使っていただけたら幸いです。(塚本晋也)
なぜ大地を血で汚すのか
第2次世界大戦末期のフィリピン・レイテ島。
日本軍の敗戦が色濃くなった中、田村一等兵(塚本晋也)は結核を患い、部隊を追い出されて野戦病院行きを余儀なくされる。
しかし負傷兵だらけで食料も困窮している最中、少ない食料しか持ち合わせていない田村は早々に追い出され、ふたたび戻った部隊からも入隊を拒否される。そしてはてしない原野を彷徨うことになるのだった。
空腹と孤独、そして容赦なく照りつける太陽の熱さと戦いながら、田村が見たものは…
*日本映画プロフェッショナル大賞 監督賞
*第30回高崎映画祭 最優秀作品賞、最優秀新人男優賞(森優作)
*第10回KINOTAYO(キノタヨ)現代日本映画祭 批評家賞、最優秀撮影賞
*第7回TAMA映画賞 特別賞
*第70回毎日映画コンクール 監督賞、男優主演賞(塚本晋也)
上映日時
8/15(火) |
18:40〜20:10 |
料金
一般 | 大学・専門・シニア | 高校生以下 | |
通常 | ¥1700 | ¥1200 | ¥800 |
会員 | ¥1400 | ¥1200 | ¥800 |