Underground アンダーグラウンド

Underground アンダーグラウンド

©2024 trixta

2024年/83分/日本/製作:トリクスタ/共同製作:シネ・ヌーヴォ、ユーロスペース、ナゴヤキネマ・ノイ、札幌文化芸術交流センターSCARTS豊中市立文化芸術センター/配給:ユーロスペース+スリーピン
監督:小田香
テクニカルディレクション・録音・グレーディング:長崎隼人
撮影:高野貴子
照明:平谷里紗、白鳥友輔
整音・サウンドデザイン:山﨑巌
音楽:細井美裕
プロデューサー:筒井龍平、杉原永純
出演:吉開菜央 松永光雄 松尾英雅

公式ホームページ

五感を研ぎ澄ませ 異空間にダイヴせよ
小田香が三たび、カメラを向けるのは日本の“地下世界”
漆黒の暗闇に横たわる歴史を凝視する ―

地下の暗闇から、蠢く怪物のように「シャドウ(影)」が姿を現す。シャドウ(影)はある女の姿を借りて、時代も場所も超えて旅を始める。滲み出す地下水に濡れる、地下鉄が走る音を聞き、戦争により多くの人々が命を失ったほら穴の中で死者達の声に耳を澄ませる。山奥の寺では、洞窟に続く、壁面に掘られた仏たちのために読経する僧侶の傍らに身を寄せる。そんな道行きの中、シャドウ(影)は、かつてそこで起きたことをトレースしていくようになり、ふと入った映画館で出くわした映像に導かれ、湖の底に沈んだ街に向かうのだったーー。

鬼才タル・ベーラの愛弟子、小田香が描き出す、 ドキュメンタリーを遥かに超えた異形の空間

『サタンタンゴ』『ニーチェの馬』で知られる映画作家タル・ベーラが後進の育成のために設立した映画学校【film.factory】で 3 年間学んだ後、卒業制作として作られた長編デビュー作『鉱 ARAGANE』(2015年)では、ボスニア・ヘルツェゴビナの炭鉱を、第1回大島渚賞を受賞した『セノーテ』(2019年)では、メキシコ、ユカタン半島北部に点在するセノーテと呼ばれる洞窟内の泉と、人類の視線が及ばない異形の地下世界を題材に制作を続けてきた小田香が、三たび、遂に日本の地下世界にカメラを向ける。小田自ら、「“地下世界”を描く作品としては節目となる作品」と語る最新作『Underground アンダーグラウンド』。小田は、3年かけて日本各地をリサーチし、その土地に宿る歴史と記憶を辿り、土地の人々の声に耳を傾け、これまでとは全く異なる撮影体制で、地下の暗闇を16mmフィルムに焼き付けていく。
その道行きには、米津玄師「Lemon」MVのダンスで鮮烈な印象を残し、映画『Shari』などの監督作でも知られる、映画作家・ダンサーの吉開菜央が、ある女の姿を借りた「シャドウ(影)」という存在を演じ、まるで歴史そのものであるかのような姿で随伴する。
鼓膜がうち震えるほどの爆音の音響設計と、時折、漆黒の暗闇に揺れる色とりどりの眩い光がドキュメンタリーという枠を遥かに超え、我々の既成概念をぶち破る力強さで疾走していく。その瞬間がまるで歴史になるかのように。


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料金

一般 大学・専門・シニア 高校以下
通常 ¥1800 ¥1200 ¥800
会員 ¥1500 ¥1200 ¥800