シリア・モナムール

奇シリア・モナムール

©2014 – LES FILMS D’ICI – PROACTION FILM

2014年/シリア・フランス映画/96分/カラー/16:9, 4:3/05.1ch/アラビア語/日本語字幕/中沢志乃
監督・脚本:オサーマ・モハンメド、ウィアーム・シマヴ・ベデルカーン 
オリジナル音楽・ヴォーカル:ノマ・オルマン
写真:ウィアーム・シマヴ・ベデルカーン, 1001人のシリアの人々, オサーマ・モハンメド
協力:山形国際ドキュメンタリー映画祭
宣伝デザイン:成瀬慧/中野香
配給宣伝:テレザとサニー

公式ホームページ

トーク ショー

初日9/10(土)14:10回上映終了後、内海旬子さん(JIM NET)、塩塚祐太さん(在パレスチナ日本政府事務所元援助調整員)のトークショーを開催いたします。
難民支援活動を通じて多くの一般市民の方の声を聞いているお二人が、この映画を見てシリア内戦、中東各国の紛争をどう見るのか?アラブ世界の今とは?
具体的な難民の状況やデータを紹介しつつ、お話いただきます。

【プロフィール】

内海旬子

(うつみ じゅんこ)


日本イラク医療支援ネットワーク(JIM-NET)海外事業担当。地雷廃絶日本キャンペーン(JCBL)理事。日本体育大学非常勤講師(ソーシャルワーク)。
大学卒業後、外資系企業勤務を経て、カンボジアでのリハビリテーションセンター事業に携わり、その後もNGOにて主に障害分野の活動に従事。
06年4月より2013年9月までJCBL事務局長。
2015年1月より、JIM-NETのヨルダンにおけるシリア難民の負傷者・障害者支援事業担当として、ヨルダンと東京を行き来している。

 

塩塚祐太

(しおつか ゆうた)


AAR Japan[難民を助ける会]シリア難民支援事業調整員。在パレスチナ日本政府事務所元援助調整員。 学生時に国際NGO日本国際ボランティアセンターでのインターンを通してパレスチナ支援に関わり、パレスチナ自治区ビルゼイト大学に8ヵ月間留学(2011年)
その後対パレスチナ自治政府日本政府代表事務所(在ラマッラー)元草の根人間の安全保障無償資金協力調整員(2012~15年)として現地駐在。留学・駐在を通して現地の人びとの生活に入り込み、占領下に置かれた生活の実態や人びとの考えについて学ぶ。2016年6月より現職。

これは“愛”についての映画である――

亡命先のパリで、故郷シリアの置かれた凄惨な実状に苦悩し続けていたひとりの映画作家、オサーマ。

苛烈を極める紛争の最前線で繰り返される殺戮の様子は、日々YouTubeにアップされ、ネット上は殺す者、殺される者双方の記録で溢れかえり、シネアストはただただそれを繋ぎ合わせることしかできない。そんななか彼は、SNSという深海で、クルド語で“銀の水”を意味するシマヴという女に出会う。破壊しつくされ、惨澹たる戦場であらゆる映像を撮り続けるシマヴは、彼を“ハヴァロ”(クルド語で「友」の意)と呼び、罪悪と無念の中に沈み、溺れかかった男を、命の源に引き戻していくのだった…。

「ハヴァロ、もしあなたのカメラがシリアにあったら、何を撮る?」――

シマヴは監督オサーマの耳目となり、カメラを廻す。その瞬間からふたりの“映画”と、そして“シリア”と、あるいは“愛”の物語が始まっていく…。

2011年春。アラブの春に始まった民主化運動はシリアにも押し寄せ、42年続くアサド独裁政権への不満と自由を求める声が市民の大規模なデモとなって渦巻いていく。やがて政府軍による一般市民への弾圧は、瞬く間に凄惨の限りを尽くす拷問と虐殺の暗黒の時代へと様相を変えていくのだった。しかし映画は夥しい犠牲者と戦場を捉えるドキュメントにはとどまらず、その個々の死に刻まれた深い傷とともに、絶望の中に普遍の愛を見出していく。

『ヒロシマ・モナムール』から『シリア・モナムール』へ。人は誰もが“愛”も“戦禍”も免れることはできないということを突き付ける、今世紀最も重要な衝撃作の誕生である。 シリア・モナムール式 シリア・モナムール シリア・モナムール

上映日時

9/10(土)~9/16(金) 9/17(土) 9/18(日)~9/23(金)
14:10〜15:55 予告ナシ15:00〜16:35 14:35〜16:15