聖なる泉の少女
© BAFIS and Tremora 2017
2017年/ジョージア・リトアニア合作/91分/配給:パンドラ
原題:NAMME
監督・脚本:ザザ・ハルヴァシ
撮影監督:ギオルギ・シュヴェリゼ
日本版字幕:山門珠美
協力:はらだたけひで
後援:在日ジョージア大使館
出演:マリスカ・ディアサミゼ、アレコ・アバシゼ、エドナル・ボルクヴァゼ、ラマズ・ボルクヴァゼ、ロイン・スルマニゼ
妙なる静けさが心にしみわたるーー
自然と人の神秘なる交感
ジョージアの南西部、トルコとの国境を接するアチャラ地方の山深い村が舞台である。村には人々の心身の傷を癒してきた聖なる泉があり、先祖代々、泉を守り、水による治療を司ってきた家族がいた。儀礼を行う父親は老い、三人の息子はそれぞれ、キリスト教の一派であるジョージア正教の神父、イスラム教の聖職者、そして、無神論の科学者に、と生きる道が異なっていた。そして父親は一家の使命を娘のツィナメ(愛称ナーメ)に継がせようとしていた。その宿命に思い悩むナメ。彼女は村を訪れた青年に淡い恋心を抱き、他の娘のように自由に生きることに憧れる。一方で川の上流に水力発電所が建設され、少しずつ、山の水に影響を及ぼしていた。そして父とナメは泉の変化に気づくのだった…。
霧に包まれた森と湖に描かれる
太古から語り継がれた物語
『聖なる泉の少女』はジョージアのアチャラ地域に昔から口承で伝わってきた物語に基づいた作品である。
「むかしむかし、泉の水で人々の傷を癒していた娘がいました。いつしか彼女は他の人々のように暮らしたいと願い、自らの力を厭うようになりました。そしてある日…」
霧に包まれた森と湖、美しく幽玄な自然を映した詩的映像、清冽で限りなく静謐な世界に映し出される太古から語り継がれた物語―本作は、古代の信仰の世界を通して、人と風土の内面的な絆の深さ、そこから生まれる神話的世界を描く。自然と人との霊的な交感を描き、心の世界を置き去りにした今日の物質文明に異議を投げかける。
上映日時
10/12(土)~10/18(金) | 10/19(土)~10/25(金) | 10/26(土)~11/1(金) |
13:50~15:25 | 12:45~14:20 | 18:00~19:35 |
料金
一般 | 大学・専門・シニア | 高校以下 | |
通常 | ¥1800 | ¥1200 | ¥800 |
会員 | ¥1500 | ¥1200 | ¥800 |