また逢いましょう

©Julia / Omuro
2025年/日本/91分/製作:ジュリア、オムロ/配給:渋谷プロダクション
製作・監督:西田宣善
原案:伊藤芳宏
脚本:梶原阿貴
音楽:鈴木治行
撮影監督:藍河兼一
美術:竹内公一、竹内悦子
後援:京都市
特別協力:ふくろう宮前、活水女学院関西支部(伊藤路子、西田松子)
出演:大西礼芳、中島ひろ子、カトウシンスケ、伊藤洋三郎、加茂美穂子、田川恵美子、神村美月、梅沢昌代、田中要次、田山涼成、筒井真理子
明るく生きよう
介護施設ハレルヤでの日々
東京でアルバイトをしながら漫画を描いている夏川優希は、父親・宏司が転落事故で入院した知らせを聞いて京都市右京区の実家に戻る。宏司の診断の結果は、手足に重い麻痺が残る頸髄損傷だった。 優希はひとり娘で、母はすでに他界している。家に残って父親の世話をするが、無口で頑固な宏司とは昔から会話もろくに弾まない。
宏司は退院後、介護施設「ハレルヤ」に通所を始める。優希も付き添いでおそるおそる行ってみると、そこは利用者と職員が和気あいあいと談笑しリハビリテーションに励む、居心地の良さそうな空間だった。いつしか優希もハレルヤに行き、明るいベテラン職員らと会うのが楽しみになっていく。通所先にハレルヤを勧めてくれたケアマネジャー・野村隼人とも、野村が大の漫画好きなのをきっかけに距離が近づいていく。急に様々なことが起きるなかで、優希も自分自身と出逢い直す日を迎える―。
原案は、京都市右京区でデイケア施設「ナイスデイ」を運営する伊藤芳宏の著書「生の希望 死の輝き 人間の在り方をひも解く」(幻冬舎刊)。利用者のライフストーリーの聞き取りを治癒に活かす独自の取り組みは今、介護業界を越えた大きな反響を呼んでいる。監督は、やはり京都と東京を拠点に映画のプロデュースを続け、ご当地映画といえる2019年の『嵐電』で高い評価を受けた西田宣善。2人の出逢いから新たな京都発映画が生まれた。
主人公の漫画家・夏川優希を演じるのは『嵐電』の大西礼芳。編中のマンガとピアノ演奏も、自身で手がけているのにも注目。優希の父で、頸髄損傷で生活の自由を奪われた絶望と闘う宏司を演じるのは伊藤洋三郎。施設で明るく奮闘するベテラン職員・洋子役は中島ひろ子。利用者と職員どちらも仲間として信頼の目で見つめる所長役は田山涼成。そのほかカトウシンスケ、筒井真理子、田中要次、梅沢昌代など、実力派キャストが脇を固め、誰もが自分だけの人生を生きているし、生きて良いのだ、というこの映画の根幹のメッセージを見事に体現している。



料金
一般 | 大学・専門・シニア | 高校以下 | |
通常 | ¥1900 | ¥1300 | ¥800 |
会員 | ¥1300 | ¥1300 | ¥800 |