特集 カンヌ国際映画祭とフランスの女性監督たち

特集 カンヌ国際映画祭とフランスの女性監督たち

FEMMES À CANNES

RÉALISATRICES AU FESTIVAL DE CANNES

2021.7.17(土) – 8.1(日)

7月に予定されている今年のカンヌ国際映画祭の開催にあわせ、同映画祭にて紹介されたフランスの女性監督を特集します。1962年に長編二作目『5時から7時までのクレオ』がコンペティション部門に選出され、2015年には女性で初めてカンヌ国際映画祭におけるパルム・ドール名誉賞を受賞した女性監督の先駆者、アニエス・ヴァルダ。1975年の監督週間に出品された『ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン』が、映画づくり、そしてものの見方を一新させ、現在も世界の映画作家に多大な影響を与え続けているベルギーのシャンタル・アケルマン。80年代後半、90年代以降に、それぞれ独自のスタイルでフランス映画に新たな風を吹き込んでいったクレール・ドゥニ、パトリシア・マズィ。また次世代を担う才能として目が離せないミア・ハンセン=ラブ、セリーヌ・シアマ、レオノール・セライユ 、マリー・ロジエ、レベッカ・ズロトヴスキなど、その多様で豊かな作品群を通して、女性監督たちがつくりだしてきた映画芸術の歴史をたどります。

上映プログラム

  • アニエス・ヴァルダ 『ブラックパンサーズ』(1968)『壁画・壁画たち』(1980)『ドキュモントゥール』(1981)
  • セリーヌ・シアマ 『ガールフッド』(2014)
  • シャンタル・アケルマン 『ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地 、ジャンヌ・ディエルマン』(1975)
  • クレール・ドゥニ 『ジャック・リヴェット、夜警』(1990)
  • レオノール・セライユ 『若い女』 (2017)
  • マリー・ロジェ 『ルチャ・リブレの女王 カサンドロ』(2018)
  • ミア・ハンセン=ラブ 『すべてが許される』(2006)
  • パトリシア・マズィ 『走り来る男』(1989)
  • レベッカ・ズロトヴスキ 『わがままなヴァカンス』(2019)
料金

一般:1500円(一部作品特別料金1800円)/大専・シニア1100円/高校以下800円/横浜シネマリン会員、アンスティチュ・フランセ会員:一般から300円引き (アンスティチュ・フランセ横浜会員は、ポイントカードの3ポイントで1回無料 *当日提示・一部作品適用外)

チケット販売

チケットは、オンライン・劇場窓口共に、ご鑑賞日の3日前から指定席で発売します。

[主催]アンスティチュ・フランセ横浜[共催]横浜シネマリン[助成]アンスティチュ・フランセパリ本部 [アンスティチュ・フランセ日本 映画プログラム オフィシャル・パートナー]CNC、笹川日仏財団、TV5 MONDE[フィルム提供及び協力]フォンダシオン・シャンタル・アケルマン – シネマテーク・ロワイヤル・ドゥ・ベルジック、ラ・トラヴェルス、ピラミッド・フィルムズ、新文芸坐、肌蹴る光線、グッチーズ・フリースクール、アット エンタテインメント、サンリス

*プログラムはやむをえない事情により変更になる場合もございますが、予めご了承ください。最新情報は、アンスティチュ・フランセ横浜のHPをご覧ください。

イベント情報
7/17(土)『すべてが許される』16:30回上映後、7/20(火)『わがままなヴァカンス』16:25回上映後、坂本安美さん(アンスティチュ・フランセ日本 映画プログラム主任)による特集紹介がございます!

上映時間変更のお知らせ
7/31(土)上映の『ブラックパンサーズ』+『ドキュモントゥール』『壁画・壁画たち』の上映時間が、以下の通り変更となりました。 皆様にはご迷惑をお掛けいたしますが、ご理解のほどお願い申し上げます。

7/31(土)
・『ブラックパンサーズ』+『ドキュモントゥール』13:00 → 13:10
・『壁画・壁画たち』14:50 → 15:00

上映スケジュール

7/17(土) 7/18(日) 7/19(月) 7/20(火) 7/21(水) 7/22(木) 7/23(金)
わがままなヴァカンス14:45-16:20
わがままなヴァカンス
走り来る男14:45-16:20
走り来る男
ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23 番地 、ジャンヌ・ディエルマン 14:00-17:20
ブリュッセル1080
コメルス河畔通り23 番地
ジャンヌ・ディエルマン
走り来る男14:45-16:45
走り来る男
ジャック・リヴェット、夜警14:45-16:55
ジャック・リヴェット、夜警
ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23 番地 、ジャンヌ・ディエルマン  14:00-17:20
ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23 番地 、ジャンヌ・ディエルマン
ガールフッド 14:45-16:45
ガールフッド
すべてが許される16:30-18:15
すべてが許される上映後、坂本安美さん(アンスティチュ・フランセ日本 映画プログラム主任)による特集紹介を予定
ガールフッド16:35-18:35
ガールフッド
ルチャ・リブレの女王 カサンドロ17:30-18:45
ルチャ・リブレの女王 カサンドロ
わがままなヴァカンス16:25-18:00
わがままなヴァカンス
上映後、坂本安美さん(アンスティチュ・フランセ日本 映画プログラム主任)による特集紹介を予定
若い女17:05-18:45
若い女
ルチャ・リブレの女王 カサンドロ17:30-18:45
ルチャ・リブレの女王 カサンドロ
若い女17:00-18:45
若い女

予定表 横にスクロールできます


7/31(土) 8/1(日)
ブラックパンサーズ/
ドキュモントゥール ブラックパンサーズ/
ドキュモントゥール13:10-14:50
ブラックパンサーズ/ ドキュモントゥール
ブラックパンサーズ/ 
ドキュモントゥールブラックパンサーズ  /
ドキュモントゥール13:00-14:40
ブラックパンサーズ/ドキュモントゥール
壁画・壁画たち15:00-16:25
壁画・壁画たち
壁画・壁画たち14:50-16:15
壁画・壁画たち

上映プログラム

2015年カンヌ国際映画祭パルム・ドール名誉賞受賞
アニエス・ヴァルダ AGNÈS VARDA

壁画・壁画たち Mur murs d’Agnès Varda

© DR

(フランス=アメリカ/1980年/82分/カラー/デジタル/日本語字幕)
監督:アニエス・ヴァルダ
出演:ジュリエット・ベルト、マチュー・ドゥミ、アニエス・ヴァルダ

ロサンゼルスのストリートアートを捉えたドキュメンタリー。壁画とその作者、モデルたちがしばしば同時に撮影されている。メキシコ移民による壁画にスポットが当てられ、アメリカ政府による国家的暴力が彼らのコミュニティーやそのアートに及ぼした影響も考察される。Los Illegalsに代表されるメキシコ系パンクロックのパフォーマンスもフィーチャーされ、当時の熱気と創造性が伝わってくる。

ドキュモントゥール Documenteur d’Agnès Varda

© DR

(フランス=アメリカ/1981年/65分/カラー/デジタル/日本語字幕)
監督:アニエス・ヴァルダ
出演:サビーヌ・マム、マチュー・ドゥミ、デルフィーヌ・セイリグ(ナレーション)

愛する人と別れたエミリーは、喪失感のなか、ロサンゼルスで8歳の息子と静かな生活を紡いでいる。映画の仕事でタイピストをしている彼女は、ある日、海辺にでかけ、目の前の海に自分の人生を重ねあわせながらタイプライターを打つ。過去の情熱の記憶がよみがえり、心が掻き乱されるが、息子にすべての愛情を捧げることで失望から立ち上がろうとする。その胸のうちにある困惑は、彼女自身よりも、彼女が眼差しを向ける他者によって映しだされていく。

ブラックパンサーズ Black Panthers d’Agnès Varda

© DR

(フランス=アメリカ/1968年/28分/カラー&モノクロ/デジタル/日本語字幕)
監督:アニエス・ヴァルダ
出演: H.ラップ・ブラウン、ストークリー・カーマイケル、エルドリッジ・クリーヴァー

1968年オークランドでブラックパンサー党のリーダー、ヒューイ・P・ニュートンの裁判の際に起こった抗議の様子を追ったドキュメンタリー。フランスで5月革命が起こるなか、アメリカではブラックパンサー党が演説やデモを行い、急進的な活動を展開しながら黒人解放を提唱していた。また女性たちも声を挙げ、自身の権利、そして黒人であることへの誇りを表明した。本作は短い映像のなかで、アメリカ系黒人の苦難の歴史における特別な瞬間を捉えている。

◆1975年カンヌ国際映画祭監督週間出品◆

ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23 番地 、ジャンヌ・ディエルマン Jeanne Dielman, 23, quai du Commerce, 1080 Bruxelles de Chantal Akerman

© DR

(ベルギー=フランス/1975年/200分/カラー/デジタル/日本語字幕) 監督:シャンタル・アケルマン
出演:デルフィーヌ・セイリグ、ジャン・ドゥコルト、アンリ・ストルク

45歳のジャンヌは、16歳の息子と二人暮らしをしている。息子が学校に行っている間、彼女は「客」をとっている。湯を沸かし、ジャガイモの皮をむき、買い物にでかけ、食事をし、眠りにつく…。シャンタル・アケルマンは、ジャンヌの「平凡な」暮らしを執拗なまでに描写しながら、やがて訪れる反日常に至る、ぞっとするような時空間を見事につくりだし、映画に革命を起こした。その後も、フィクション、ドキュメンタリー、実験映画、文学の脚色など、様々なジャンルで新しい映画の形態を探求し、現代映画の可能性を率先して見いだしていった。

◆1989年カンヌ国際映画祭ある視点部門出品◆

走り来る男 Peaux de vaches de Patricia Mazuy

© DR

(フランス/1988年/87分/カラー/デジタル/フランス語・日本語字幕)
監督:パトリシア・マズィ
出演:ジャン=フランソワ・ステヴナン、サンドリーヌ・ボネール、ジャック・スピエセル

北フランスのある田舎町、ジェラールは兄とともに酩酊し、農場に火事を起こしてしまい、たまたまそこにいた浮浪者が命を落としてしまう。10年後、刑務所から出所した兄は、美しいアニーと結婚し、娘ができ、あらたに農場を持つジェラールのもとに戻ってくる…。ジャック・ドゥミ『都会のひと部屋』の編集助手、そしてアニエス・ヴァルダ『冬の旅』のアシスタントを務めた後、パトリシア・マズィは、荒涼とした風景のなか、アクションによって生まれるむき出しの感情を捉えた本作で長編デビューを飾り、その並々ならぬ才能でカンヌを震撼させた。
「『防寒帽』を見てからステヴナンのファンになり、彼のための映画を撮りたいと思っていた。帰還する男を通して、攻撃的、暴力的な側面もある現代の田舎を浮かび上がらせ、家族の中に潜むものを触発したかった。そして(アニエス・ヴァルダの)『冬の旅』で発見したサンドリーヌ・ボネール、そして弟役にジャック・スピエセルを見出し、映画は始動し始めた。」パトリシア・マズィ

ジャック・リヴェット、夜警 Jacques Rivette, le veilleur de Claire Denisn

© DR

(フランス/1990年/127分/カラー/デジタル/日本語字幕)
監督:クレール・ドゥニ 
出演:ジャック・リヴェット、セルジュ・ダネー、ビュル・オジエ、ジャン=フランソワ・ステヴナン

60年代初頭にジャニーヌ・バザンとアンドレ・S・ラバルトにより企画された「現代の映画作家シリーズ」は、ルノワール、ブニュエル、ラング、フォード、カサヴェテスなどの巨匠たちを、彼らを敬愛する映画監督たちがドキュメンタリーとして撮るというコンセプトであり、貴重な資料であると同時に、二人の監督の出会い、共鳴によって、多くが素晴しい作品となっている。このシリーズは1972年に一旦、打ち切られ、1988年に「現代の映画シリーズ」として新たにスタートする。ナンニ・モレッティ、デヴィッド・リンチ、マーティン・スコセッシなどを迎えてスタートした新シリーズで、初めてフランス人監督を迎えて撮られたのが「ジャック・リヴェット、夜警」である。かつて、リヴェットは「現代の映画作家シリーズ」で最も敬愛する映画作家のひとり、ジャン・ルノワールのドキュメンタリーを監督しているが、今度は自らが撮られる対象、「モデル」となることを引き受け、その横にリヴェットが「カイエ・デュ・シネマ」編集長の時代からの仲間で、信頼を置く映画批評家セルジュ・ダネーが寄り添っている。監督するのは、やはりリヴェットが信頼し、彼の何本かの映画でアシスタントを務めている女流監督クレール・ドゥニである。リヴェットがかつて撮影したパリのいくつかの場所を訪れながら、現代と過去、フィクションとドキュメンタリー、昼と夜、光と影が交錯して行く。顔を撮ること、身体を撮ることとは、セクシュアリティーとは、ヌーヴェルヴァーグとは、孤独であるとは、そして映画とは……。ステヴナンが言うように、「孤高なカウボーイ、イーストウッド」のように歩きながら、あるいは、カフェでしきりに手で豊かなしぐさを見せながら、リヴェットは、映画=人生について、いつになく雄弁に語ってくれる。

【肌蹴る光線 共催企画】◆2007年カンヌ国際映画祭監督週間出品/2007年ルイ・デリュック賞受賞◆

すべてが許されるTout est pardonné de Mia Hansen-Løve

© DR

(フランス=オーストリア/2006年/105分/カラー/デジタル/日本語字幕)
監督:ミア・ハンセン=ラヴ
 出演:ポール・ブラン、コンスタンス・ルソー、マリークリスティーヌ・フリードリッヒ

ウィーンで妻のアネットと幼い娘パメラと暮らすヴィクトールは、仕事もせず、放埓な生活を送っていた。パリに戻ってもそれは変わらず、ついにアネットは娘と一緒に彼の前から姿を消す。それから11年後、パリで母と暮らしている17歳になったパメラは、ある日、同じ街に父が暮らしていることを知り、会いに行くことを決意する…。ミア・ハンセン=ラヴが25歳で撮った長編デビュー作。自伝的要素からスタートし、場所や俳優の「今とここ」を捉えながら、語る対象への洞察力に富むその距離感は、すでに成熟した才能を感じさせ、その年の最も優れた新人に送られるルイ・デリュック賞を受賞。また長編二作目『あの夏の子供たち』では、2009年カンヌ国際映画祭ある視点部門審査員特別賞を受賞。確実に大きな存在として成長し続け、新作『Bergman Island(原題)』は今年の同映画祭コンペティション部門にてベールを脱ぐ。

◆2014年カンヌ国際映画祭監督週間オープニング上映◆

ガールフッド Bande de filles de Céline Sciamma

© DR

(フランス/2014年/113分/カラー/デジタル/日本語&英語字幕)
監督:セリーヌ・シアマ
出演:カリジャ・トゥーレ、アッサ・シーラ、リンゼイ・カラモゥ

パリ郊外に住む16歳のマリエムは、忙しい母親と暴力的な兄の代わりに小さい妹たちの面倒をみる日々で、成績が悪く高校進学もままならない。そんな状況に鬱屈していたある日、不良の少女たちと出会い、つるむようになる。次第に抑圧されていた感情を吐き出すように家族とも距離を置きはじめ、彼女はひとり、より危険な世界に足を踏み入れながら、自分の人生を生きようとする…。最新作『燃ゆる女の肖像』が2019年カンヌ国際映画祭コンペティション部門で脚本賞とクィア・パルム賞をW受賞し、その類稀なる才能で観るものを魅了するセリーヌ・シアマ監督が、少女たちの衝動と痛みを鮮やかに描いた傑作青春映画。

◆2017年カンヌ国際映画祭新人監督賞受賞◆

若い女 Jeune femme de Léonor Serraille

© DR

(フランス/2017年/97分/カラー/デジタル/日本語字幕)
監督:レオノール・セライユ
出演:レティシア・ドッシュ、グレゴワール・モンサンジョン、スレイマン・セイ・ンディアイ

31歳のポーラは、10年付き合った写真家の恋人に突然別れを告げられる。お金も、家も、仕事もない彼女は、恋人の飼い猫とともにパリを転々とするはめに。何をやっても裏目に出てしまい、意気消沈するなか、ようやく自分の居場所を見つけたかに思えたが…。自由奔放でちょっとくせ者のヒロインが、新たな人生に向かって少しずつ前へと進んでいく。現代に生きるすべての女性に贈る、孤独と自由、そして希望の物語。レオノール・セライユが卒業制作の脚本をもとに完成させ、2017年カンヌ国際映画祭新人監督賞の快挙を成し遂げた鮮烈なデビュー作。現在、新作『Petit frère (原題)』製作中。
「ポーラはその中心を失うが、それは完全に周辺に追いやられるのではなく、新たな冒険の始まりを意味している。ポーラの道程に寄り添う夢想的フリー・ジャズの調べのように、この世にあらかじめ定められたものはなく、すべてはこれから作られていくのだ。」(ステファン・デュ・メスニルド、「カイエ・デュ・シネマ」)

◆2018年カンヌ国際映画祭ACID部門出品◆

ルチャ・リブレの女王 カサンドロ Cassandro, the Exotico ! de Marie Losier

© DR

(フランス/2018年/73分/カラー/デジタル/日本語字幕)
監督:マリー・ロジエ
出演:カサンドロ

満身創痍で闘い続ける “ルチャ・リブレ界のリベラーチェ”、カサンドロ。男らしいマッチョが占めるスポーツのなかで、煌びやかにメイクアップをし、美しく着飾るエクソティコのレスラーたちは、対戦相手とだけでなく偏見とも闘う。カサンドロは、そのエクソティコの頂点に立つスターだ。ドキュメンタリーの常識を打ち砕き、ポップでキッチュな世界観で独自のフィルモグラフィーを築きあげてきたマリー・ロジエによる作品は、カンヌ国際映画祭、ベルリン国際映画祭、ロッテルダム国際映画祭をはじめとする数々の映画祭や、ニューヨーク近代美術館、ポンピドゥー・センターなど世界有数の美術館でも上映され、国際的に高い評価を得ている

◆2019年カンヌ国際映画祭監督週間出品◆

わがままなヴァカンス Une fille facile de Rebecca Zlotowski

© DR

(フランス/2019年/92分/カラー/デジタル/日本語字幕)
監督:レベッカ・ズロトヴスキ
出演:ミナ・ファリド、ザヒア・ドゥハール、ブノワ・マジメル

カンヌに暮らす16歳の少女ネイマは、帰省していた従姉ソフィアと夏休みを過ごすことに。ソフィアは普段パリに暮らし、22歳ながらも高級ブランド品を身に纏い、艶やかで魅力的な女性になっていた。ネイマが初めて経験する大人の世界で、自由奔放に振る舞うソフィアと彼女を誘うお金持ちの男たち。今までと違う刺激的な夏が始まる…。レア・セドゥ主演の初長編監督作『美しき棘』が2010年カンヌ国際映画祭批評家週間で上映され、強烈な印象を残したレベッカ・ズロトヴスキ。本作はカンヌを舞台に、元高級コールガールであり、カール・ラガーフェルドの後押しで自身のブランドがパリコレデビューを果たしたモデルのザヒア・ドゥハールを起用した話題作。