柳下美恵のピアノdeフィルム vol.14『女學生と與太者』

柳下美恵のピアノdeフィルムvol.14

與太者シリーズ女學生と與太者じょがくせいとよたもの

サイレント映画の35ミリフィルム上映 × ピアノの即興生伴奏

2025.2.15[土]&2.16[日] 各日12:00

映画が誕生してまもなく130年。最初の約40年間の作品は今ではサイレント映画と呼ばれています。映写機のフィルムがスクリーンに映し出され、語りや音楽伴奏と共に上映していました。トーキーは映写速度が24コマ/秒ですが、サイレントは作品によって違っています。トーキーのスクリーンサイズは作品によって違っていますが、サイレントは1.33×1でした。デジタル上映が主流になる今、映画が誕生した頃の形にこだわった上映を試みます。

国立映画アーカイブロゴ

フィルム提供:国立映画アーカイブ

(1933年/日本/98分[24fps]予定/35mm/サイレント/配給:松竹)
監督:野村浩将/原作・脚色:池田忠雄/撮影・編集:高橋与吉/フィルム提供:国立映画アーカイブ
出演:磯野秋雄、三井秀男、阿部正三郎、水久保澄子、若水絹子、滝川玲子、斎藤達雄、飯田蝶子、吉川満子、坂本武

松竹の人気映画、與太者シリーズは『愛染かつら』で娯楽映画のヒットメーカーとして知られた野村浩将監督が手がけた名物シリーズ。磯野秋雄、三井秀男(後の弘次)、阿部正三郎が役柄や状況を替えてマドンナを巡って繰り広げるライトコメディ。

第8作は3人が小悪党(阿部)、タクシー・ドライバー(三井)、看板書き(磯野)に扮して恩師の娘と奥さんのために奮戦する。女學生役は元祖アイドル水久保澄子。同年、小津安二郎監督、成瀬巳喜男監督作品に立て続けに出演、人気が沸騰していた。

アフタートークイベント

2.15[土]太田和彦さん(デザイナー・作家)
2.16[日]長谷川康志さん(酒豆忌「中川信夫監督を偲ぶ集い」実行委員)

料金一般・シニア2,000円/会員1,700円/ユース(25歳以下)1,000円

チケット購入情報

2.12[水]より、9:30より劇場受付、10:00より横浜シネマリンオンラインチケット予約サイトにて、座席指定券を販売いたします。詳細は劇場Webサイトにてご確認ください。


柳下美恵のピアノdeフィルムvol.1画像サイレント映画ピアニスト。武蔵野音楽大学ピアノ専攻卒業。1995年 山形国際ドキュメンタリー映画祭のオープニング上映、映画生誕百年祭『光の生誕 リュミエール!』でデビュー。 以来、国立映画アーカイブや神戸映画資料館などのフィルム・アー カイブ、映画の復元と保存に関するワークショップ、全国コミュニティシネマ会議、東京国際映画祭、京都国際映画祭、アップリンク、シネマ・ジャック&ベティなどの映画館、海外は韓国映像資料 院、SEAPAVAA(東南アジア太平洋地 域視聴覚アーカイブ)マレーシア会議、タイ無声映画祭、 ポルデノーネ無声映画祭、ボローニャ復元映画祭(イタリア)、ボン無声映画祭(ドイツ) などで伴奏。日本、イギリス、アメリカ、デンマークで出版された 『裁かるゝジャンヌ』のDVDやブルーレイの音楽を担当した。音楽で見せる欧米スタイルの無声映画伴奏者は日本人初。映画を楽譜として映画に寄り添い続ける。映画館にピアノを常設する“映画館に ピアノを!”、サイレント映画×ピアノの生伴奏“ピアノdeシネマ”、 サイレント映画週間“ピアノ&シネマ”などサイレント映画を映画館で上映する環境作りに注力中。

次回予告
2025年6.21[土]、22[日]にvol.15を予定しています。詳細は当サイトやチラシをご覧ください。