柳下美恵のピアノdeフィルム vol.13『囁きの合唱』

柳下美恵のピアノdeフィルムvol.13

『囁きの合唱』画像

柳下美恵のピアノdeフィルムvol.13

囁きの合唱ささやきのがっしょう

サイレント映画の35ミリフィルム上映 × ピアノの即興生伴奏

2024.11.16[土] & 11.17[日] 各日12:20

映画が誕生してまもなく130年。最初の約40年間の作品は今ではサイレント映画と呼ばれています。映写機のフィルムがスクリーンに映し出され、語りや音楽伴奏と共に上映していました。トーキーは映写速度が24コマ/秒ですが、サイレントは作品によって違っています。トーキーのスクリーンサイズは作品によって違っていますが、サイレントは1.33×1でした。デジタル上映が主流になる今、映画が誕生した頃の形にこだわった上映を試みます。

柳下美恵のピアノdeフィルムvol.13『囁きの合唱』画像
柳下美恵のピアノdeフィルムvol.13『囁きの合唱』画像
国立映画アーカイブロゴ

フィルム提供:国立映画アーカイブ

柳下美恵のピアノdeフィルムvol.13

『囁きの合唱』画像

1918年/アメリカ/93分[18fps]予定/35mm/染色/サイレント/フィルム提供:国立映画アーカイブ
原題:The Whispering Chorus
監督: セシル・B・デミル/原作・原案:パーリー・プーア・シーハン/製作:フェイマス・プレイヤーズ=ラスキー/撮影:アルヴィン・ワイコフ
出演:レイモンド・ハットン、イーディス・チャップマン、キャスリン・ウィリアムズ

会社の金を使い込み、その発覚を恐れて死を偽装するも、やがて自らの「殺人」の犯人として窮地に立たされる男。暗闇にぼんやり現れる「顔」たちの“囁き”が、男を追い詰めてゆく。セシル・B・デミルはスペクタクルや史劇の巨匠として知られ、多くのファンを持つ監督、プロデューサー、脚本家、俳優。大スター早川雪洲主演の監督作『チート』(1915)はヒットしたが、白人女性に焼印を押す残酷な描写が国辱映画として日本では公開されなかったという逸話がある。『囁きの合唱』は自伝で経歴上の転換点になったと語る心理ドラマ。今回はジョージ・イーストマン・ハウス(現ミュージアム)復元による染色版を上映。(映画を残す、映画活かす。―無声映画篇―より転載、加筆)

アフタートークイベント

11.16[土]・17[日]宮下啓子さん(無声映画愛好家)

料金一般・シニア2,000円/会員1,700円/ユース(25歳以下)1,000円


柳下美恵のピアノdeフィルムvol.1画像サイレント映画ピアニスト。武蔵野音楽大学ピアノ専攻卒業。1995年 山形国際ドキュメンタリー映画祭のオープニング上映、映画生誕百年祭『光の生誕 リュミエール!』でデビュー。 以来、国立映画アーカイブや神戸映画資料館などのフィルム・アー カイブ、映画の復元と保存に関するワークショップ、全国コミュニティシネマ会議、東京国際映画祭、京都国際映画祭、アップリンク、シネマ・ジャック&ベティなどの映画館、海外は韓国映像資料 院、SEAPAVAA(東南アジア太平洋地 域視聴覚アーカイブ)マレーシア会議、タイ無声映画祭、 ポルデノーネ無声映画祭、ボローニャ復元映画祭(イタリア)、ボン無声映画祭(ドイツ) などで伴奏。日本、イギリス、アメリカ、デンマークで出版された 『裁かるゝジャンヌ』のDVDやブルーレイの音楽を担当した。音楽で見せる欧米スタイルの無声映画伴奏者は日本人初。映画を楽譜として映画に寄り添い続ける。映画館にピアノを常設する“映画館に ピアノを!”、サイレント映画×ピアノの生伴奏“ピアノdeシネマ”、 サイレント映画週間“ピアノ&シネマ”などサイレント映画を映画館で上映する環境作りに注力中。

チケット購入情報

11.13[水]より、横浜シネマリンオンラインチケット予約サイト、劇場受付にて、座席指定券を販売いたします。詳細は劇場Webサイトにてご確認ください。

次回予告
2025年2.15[土]、16[日]にvol.14を予定しています。詳細は当サイトやチラシをご覧ください。