現在上映作品

7/5(土)~

それでも私は Though I’m His Daughter

それでも私は

©Yo-Pro

2025年/日本/119分/制作・配給:Yo-Pro/配給協力:きろくびと
監督:長塚 洋
撮影:長塚 洋、木村浩之
編集:竹内由貴
整音:西島拓哉
アニメーション:竹原 結
音楽:上畑正和
特別協力:「それでも私は」上映委員会

公式ホームページ

舞台挨拶・トークイベント情報
7/5(土) 松本麗華さん(本作出演)× 長塚洋監督
7/6(日) 小川原優之さん(麻原彰晃元弁護士)× 長塚洋監督
7/7(月) 永岡英子さん(オウム真理教家族の会)*リモート × 長塚洋監督*リアル
7/8(火) オウム取材30年・大手テレビ局報道記者 × 長塚洋監督
7/9(水)~10(木) 長塚洋監督

娘なことは、罪ですか?
「父の名は、松本智津夫。」
“麻原彰晃の娘”として生きることを強いられた彼女の41年

1995年3月、日本を震撼させた地下鉄サリン事件。その首謀者の娘として生まれた松本麗華(まつもと・りか)は父親が逮捕された 当時12歳。以来、どこに行っても父の名、事件の記憶、そして「お前はどう償うのか?」という問いがつきまとってきた。
「虫も殺すな」と説いたはずの教団の信徒たちが起こした数々の凶行に衝撃を受け、父親が裁判途中で言動に異常を来したために、彼がそれら犯罪を命じたこともまだ受け入れ切れない。死刑の前に治療して事実を話させて欲しいとの彼女の願いに識者らも賛同し、真相を求め続けるが、間もなく突然の死刑執行。麗華は社会が父親の死を望んだと感じ、極度の悲しみと絶望のうちに生きることになる。それでも人並みの生活を営もうとするが、定職に就くことや銀行口座を作ることさえ拒まれる。国は麗華に対して教団の「幹部認定」をいまだに取り消さず、裁判所に不当を訴えても棄却されてしまう――。

社会からの絶え間ない差別や排除の中、 自らの生き方を模索し続ける6年の記録

加害者の家族が背負う罪とは何か。オウム事件を含む犯罪報道に長く身を置いてきた長塚洋監督(『望むのは死刑ですか オウム“大執行“と私』)が考え続けた当事者たちの事件後の人生。松本麗華と出会い、その答えを求めて6年間に渡り記録し続けた。
社会が被害者の代弁者となり加害者の家族を責める。バッシングに負けずひたむきに自身の人生を築こうともがく麗華の姿は、この世界で苦しみながら生きている人に向けた希望のメッセージとなりうるか。


それでも私は それでも私は それでも私は

上映日時

7/5(土)~7/11(金) 7/12(土) 7/13(日)~7/18(金) 7/19(土) 7/20(日) 7/21(月) 7/22(火) 7/23(水) 7/24(木)、7/25(金)
13:50-15:50 12:15-14:20 12:00-14:00 19:40-21:45 19:45-21:50 20:10-22:15 19:45-21:50 20:00-22:05 19:45-21:50

料金

一般 大学・専門・シニア 高校以下
通常 ¥1900 ¥1300 ¥800
会員 ¥1300 ¥1300 ¥800
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7/5(土)~7/8(火)

横浜フランス月間2025

横浜フランス月間2025

~食・環境にまつわるドキュメンタリー作品上映&トーク~

7/5(土)-7/8(火)

横浜フランス月間2025

~食・環境にまつわるドキュメンタリー作品上映&トーク~

7/5(土)-7/8(火)

映画監督 フランソワーズ・デボワ

日本人の母とフランス人の父の間に生まれる。グルノーブル政治学院を卒業後、ベルリンのメットフィルムスクールでドキュメンタリー映画を学ぶ。パリでシャンソン・レアリストの歌手として、またアムステルダムで料理研究家として活動。現在はベルリンを拠点にドキュメンタリー映画の製作に専念する。日本文化、なかでも美食をテーマにした、親密なポートレート作品を数多く手がけている。彼女は心惹かれるプロジェクトがあれば、世界のどこへでも足を運ぶ。
代表作『ジャン=マルク・ブリニョと佐渡のこと』は、数々の賞を受賞。最新作『KAZUO』では、佐渡の名高い蕎麦職人の厨房で過ごした1週間を丹念に描いている。

ロゴ

主催 アンスティチュ・フランセ

公式サイト https://culture.institutfrancais.jp/event/mdf2025_associe

入場料一般1900円/会員・大専・シニア1300円/高校生以下800円
※アンスティチュ・フランセ会員の方も会員証ご提示で、当館会員価格でご入場いただけます。

※招待券、ポイント鑑賞はご利用いただけません。

イベント情報
●『ジャン=マルク・ブリニョと佐渡のこと』7/5(土)・7/7(月)上映
 7/5(土)上映後は、フランソワーズ・デボワ監督のオンライントークイベントがございます。
●『KAZUO』7/6(日)・7/8(火)上映
 7/8(火)上映後は、斎藤和郎さん(本作出演)、フランソワーズ・デボワ監督のオンライントークイベントがございます。

上映スケジュール

7/5(土) 7/6(日) 7/7(月) 7/8(火) 7/9(水) 7/10(木) 7/11(金)
ジャン=マルク・ブリニョと佐渡のこと16:30ー18:10
ジャン=マルク・ブリニョと佐渡のこと
オンライントークイベント
KAZUO16:30ー18:10
KAZUO
ジャン=マルク・ブリニョと佐渡のこと16:30ー18:10
ジャン=マルク・ブリニョと佐渡のこと
KAZUO16:30ー18:10
KAZUO
オンライントークイベント



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作品紹介

ジャン=マルク・ブリニョと佐渡のこと

2020年/ドイツ/90分/カラー

日本人にもほとんど知られていない手つかずの島での私的な逃避行へと私たちを誘う。
本州の西、日本海に浮かぶ佐渡島。かつて流浪の地であったのと同時に、15世紀以降のゴールドラッシュの歴史をもち、ここに足跡を残した様々な個性によって築かれた日本の縮図と形容されることもある。今もその精神と独自の伝統が息づいている土地である。
10年前、フランスの自然派ワインの先駆者として知られるジャン=マルク・ブリニョは、フランスのジュラを離れ、家族とともに佐渡に移住することを決めた。彼はそれまで一度もワインのために耕されたことのない土地で、ゼロからワイン造りを始めたのだ。ヨーロッパ的慣習から遠く離れた場所で、ワイン栽培とパーマカルチャー農法の実験を行うために、新たなスタートを切った。果たして彼は、気候的、文化的、地質学的な制約の中で成功を収めることができるのだろうか。

KAZUO

2023年/ドイツ/97分/カラー

1968年、佐渡に生まれた蕎麦職人、KAZUOこと齋藤和郎さん。佐渡の人気蕎麦屋「茂左衛門(もぜむ)」を営む。東京で学び、働いたのち、生まれ故郷の佐渡に戻ることを決意、帰郷後は、改めて島を見つめ直し、佐渡の山々や豊かな自然を探求する日々。
そんな彼が、ここ数年佐渡に関心を持って度々来島しているデボワ監督と出会い、「1週間、僕の厨房で過ごしてみないか」と声をかけたことからこの作品は誕生した。彼が四季折々の恵みを生かし、正確でインスピレーションあふれる創作郷土料理を提供していく姿をとらえた作品。

7/5(土)~

無名の人生

無名の人生

©鈴木竜也

2024年/日本/93分/配給:ロックンロール・マウンテン/配給協力:インターフィルム
監督・原案・作画監督・美術監督・撮影監督・色彩設計・キャラクターデザイン・音楽・編集:鈴木竜也
プロデューサー:岩井澤健治(『音楽』『ひゃくえむ。』)
声の出演:ACE COOL、田中偉登、宇野祥平、猫背椿、鄭玲美、鎌滝恵利、西野諒太郎(シンクロニシティ)、中島歩、毎熊克哉、大橋未歩、津田寛治

公式ホームページ

イベント情報
7/13(日)18:25回上映後、鈴木竜也監督の舞台挨拶がございます。

数々の映画祭を席巻した鈴木竜也、満を持しての劇場長編デビュー
『音楽』『JUNK HEAD』に続く、 個人制作の長編アニメーションの新たな傑作誕生

2021 年、コロナ禍を機に独学で作り始めた短編アニメーション『MAHOROBA』が、ぴあフィルムフェスティバル、下北沢映画祭ほか国内の自主映画祭で数多くの賞を受賞した鈴木竜也監督が、たった1人で、1年半を費やし描き上げた長編デビュー作『無名の人生』。

『MAHOROBA』ではブラック企業に勤める男が逃亡を図る物語、続く『無法の愛』でははみ出し者の男女の関係を軸に、現実社会で起きた無差別刺傷事件にも焦点を当てるなど、一貫して“不条理な世の中に生きる者たちの生き様”をシニカルな描写で描いてきた鈴木監督。『無名の人生』は、仙台に暮らすいじめられっ子の孤独な少年が、父親の背中を追ってアイドルを目指すところから始まる物語。生まれてから死ぬまでに蔑称や源氏名などいくつもの呼称で呼ばれた主人公の波乱に満ちた100年の生涯を、高齢ドライバーや芸能界の闇、若年層の不詳の死、戦争など今まさに我々が直面する数々のセンセーショナルな社会問題を背景に全10章で描き切ります。そして、章ごとにタッチも色彩も変化し、観る者を飽きさせない変幻自在なアニメーションの果てに待つ、前代未聞の衝撃的なラストとは…。

制作期間7年半、総作画枚数4万枚超で国内外を席巻した岩井澤健治監督作『音楽』(19)、世界の映画賞で称賛されたストップモーションアニメ『JUNK HEAD』(21)のヒットが記憶に新しい、日本の個人制作の長編アニメーション市場。今回、岩井澤監督が『無名の人生』のプロデュースを手掛け、アニメ業界にさらなる多様性をもたらします。
鈴木監督たっての希望で主人公の声を務めたのは、ラッパーのACE COOL。その卓越したスキルで抒情的・哲学的なラップを放ち、聴く者を魅了。今回、映画初出演かつ声優初挑戦となりましたが、少ない台詞ながらも主人公の心の揺らぎと悲哀を繊細に表現しました。そして、実力派俳優から、フリーアナウンサー、お笑い芸人など、世代もフィールドも異なるキャスト陣が、そのほとんどが声優未経験ながら、監督の孤高の作品作りと唯一無二の作風に共鳴。個人制作の長編アニメーションの新たな傑作がここに誕生しました。


無名の人生 無名の人生 無名の人生

上映日時

7/5(土) 7/6(日)、7/7(月) 7/8(火) 7/9(水)~7/11(金) 7/12(土)、7/13(日) 7/14(月)~7/16(水) 7/17(木) 7/18(金)
18:40-20:15 18:20-20:00 19:05-20:40 18:20-20:00 18:25-20:05 18:00-19:40 18:25-20:05 18:00-19:40

料金

一般 大学・専門・シニア 高校以下
通常 ¥1900 ¥1300 ¥800
会員 ¥1300 ¥1300 ¥800
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7/5(土)~

Away

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©2019 DREAM WELL STUDIO. All Rights Reserved.

2019年/ラトビア/75分/提供・配給:キングレコード
原題:Away
監督・製作・編集・音楽: ギンツ・ジルバロディス

公式ホームページ

入場者プレゼント
ご来場のお客様に特製ポストカード(両面カラー印刷)をプレゼント!※数量限定、なくなり次第終了です。

革新的!独創的!言葉なき深淵なる映像世界!
それは、全く新しいアニメーションへの挑戦。

アニメーション映画祭として、世界最高の権威と影響力を誇るアヌシー国際映画祭において、本作は、2019年に新設され、実験性・革新性のある長編アニメーションを対象とする“コントルシャン”賞で、見事初代グランプリを受賞。これを皮切りに、世界中の映画祭で9冠を達成。2020年第92回アカデミー賞長編アニメーション部門の最終候補32作品に選ばれ、同年の第47回アニー賞でも『アナと雪の女王2』や『トイ・ストーリー4』とともにベストミュージック部門にノミネートを果たした。一躍時の人となったその新進クリエイターの名は、“ギンツ・ジルバロディス”。ヨーロッパの小さな国、ラトビアで生まれ育ち、8歳からアニメーションをつくり始めたという弱冠25歳(当時)の青年が、365日、休むことなく3年半をかけ、たった一人で全てを作りあげた、渾身の長編デビュー作。世界中で新風を巻き起こしたヨーロッパの新星、遂に日本へ!!

美しい冒険の旅へ―
絶望 不安 孤独 そして希望をめぐるたった一人のロードムービー

飛行機事故で、たった一人生きのびた。少年は森で地図を見つけ、オートバイで島を駆け抜ける。黒い影から逃れて、黄色い小鳥とともに。


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上映日時

7/5(土) 7/6(日)、7/7(月) 7/8(火) 7/9(水)~7/11(金)
20:25-21:45 20:10-21:30 20:50-22:10 20:10-21:30

料金

一般 大学・専門・シニア 高校以下
通常 ¥1900 ¥1300 ¥800
会員 ¥1300 ¥1300 ¥800
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6/28(土)~

ウカマウ集団 60年の全軌跡

ボリビア独立200周年/日本との協働50周年記念

ウカマウ集団 60年の全軌跡

未公開作品の新作2本を含む全14作の特集上映

6/28(土)-7/18(金)

ボリビア独立200周年/日本との協働50周年記念

ウカマウ集団 60年の全軌跡

未公開作品の新作2本を含む全14作の特集上映

6/28(土)-7/18(金)

アンデス地域の先住民の視点に立った映画づくりで、世界に衝撃を与えた
ボリビアの映画集団ウカマウの軌跡を全作上映で展観する。

南米ボリビアの映画集団ウカマウ─
世界をひっくり返した新しい映画運動と時を同じく
60年代から先住民の視点に立った映画づくりを続ける
その60年の軌跡の全てを一挙上映!

ウカマウ映画の五原則 〔ホルヘ・サンヒネス監督〕

第一:アンデス世界に固有の円環的な時間概念に基づいた語りの仕組みとしての「長回し」を活用すること
第二:社会的な調和を重んじるアンデス的な概念に照応させて、個人的な主人公ではなく集団的な主人公を重視すること
第三:「クローズアップ」の使用をできる限り避けること
第四:西洋映画に典型的な方法である、観客を脅しつけ驚愕させることで画面に一体化させてしまう「スペクタクル」を排し、内省的なふり返りを促す方法を生み出すこと
第五:他ならぬ歴史的な現実を生き抜いた人びと自身が演技者となるような場で協働すること

南米ボリビアの映画製作集団ウカマウ。世界に新しい映画の波をもたらしたヌーヴェルヴァーグと時を同じく、白人層に力が集中していたボリビアで、住民の半数以上を占める先住民(アイマラ人やケチュア人ら)に無関係な映画を作ることはできないと考えたホルヘ・サンヒネスらを中心に、1962年に活動を開始。今もなお世界に訴えかける映画製作を続けている。その影響力は、中南米、欧米にとどまらずアジアの映画作家に及んでいる。今回の特集では、初上映となる新作2本を含む全14作品を一挙上映。

公式サイト https://www.jca.apc.org/gendai/ukamau

配給 シネマテーク・インディアス

配給協力 スタンス・カンパニー/ムヴィオラ

宣伝 スリーピン

©Fundación Grupo Ukamau

入場料 一般1,600円/会員・大専・シニア1,300円/高校生以下800円

【前売券】全国共通3回券 3,300円(税込)を当館受付にて発売中!公開後も販売します。

イベント情報
6/29(日)13:35 Bプログラム『30年後 -ふたりのボリビア兵-』上映後、太田昌国さん(おおたまさくに/シネマテーク・インディアス)のトークイベントがございます。

オンラインチケット購入

上映スケジュール

6/28(土) 6/29(日) 6/30(月) 7/1(火) 7/2(水) 7/3(木) 7/4(金)
C革命+Eウカマウ C革命+Eウカマウ11:50ー13:20
C革命+Eウカマウ
D落盤+Fコンドルの血 D落盤+Fコンドルの血11:50ー13:25
D落盤+Fコンドルの血
B30年後11:50ー13:40
B30年後
M最後の庭の息子たち11:50ー13:35
M最後の庭の息子たち
Iここから出ていけ!11:50ー13:40
Iここから出ていけ!
K地下の民11:50ー14:00
K地下の民
L鳥の歌11:50ー13:40
L鳥の歌
A女性ゲリラ13:30ー15:20
A女性ゲリラ
B30年後13:35ー15:20
B30年後
トークイベント
A女性ゲリラ13:50ー15:40
A女性ゲリラ
G人民の勇気13:50ー15:30
G人民の勇気
H第一の敵13:50ー15:35
H第一の敵
N叛乱者たち14:10ー15:40
N叛乱者たち
Jただひとつの拳のごとく13:50ー15:30
Jただひとつの拳のごとく

予定表 横にスクロールできます

7/5(土) 7/6(日) 7/7(月) 7/8(火) 7/9(水) 7/10(木) 7/11(金)




N叛乱者たち10:00ー11:30
N叛乱者たち
Jただひとつの拳のごとく10:00ー11:40
Jただひとつの拳のごとく
M最後の庭の息子たち10:00ー11:40
M最後の庭の息子たち
G人民の勇気11:50ー13:30
G人民の勇気
H第一の敵11:50ー13:35
H第一の敵
A女性ゲリラ11:50ー13:40
A女性ゲリラ
B30年後11:50ー13:40
B30年後
L鳥の歌11:50ー13:40
L鳥の歌
Iここから出ていけ!11:50ー13:40
Iここから出ていけ!
A女性ゲリラ11:50ー13:40
A女性ゲリラ

予定表 横にスクロールできます

7/12(土) 7/13(日) 7/14(月) 7/15(火) 7/16(水) 7/17(木) 7/18(金)
K地下の民10:00ー12:05
K地下の民
L鳥の歌10:00ー11:50
L鳥の歌
H第一の敵10:00ー11:45
H第一の敵
G人民の勇気10:00ー11:40
G人民の勇気
A女性ゲリラ10:00ー11:50
A女性ゲリラ
C革命+Eウカマウ C革命+Eウカマウ10:00ー11:35
C革命+Eウカマウ
D落盤+Fコンドルの血 C革命+Eウカマウ10:00ー11:35
D落盤+Fコンドルの血

予定表 横にスクロールできます

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作品紹介

A 女性ゲリラ、フアナの闘い -ボリビア独立秘史- ★日本初上映

Guerrillera de la Patria Grande, Juana Azurduy

2016年│カラー│103分
製作:ウカマウ集団│監督:ホルヘ・サンヒネス│音楽:セルヒオ・プルデンシオ
メルセデス・ピティ・カンポス、クリスティアン・メルカード、フェルナンド・アルセ

スペイン植民地支配からの解放闘争を担った実在の女性、フアナ・アスルドゥイ(1780~1862)。映画は、ボリビアが独立を宣言した1825年、チュキサカ(現スクレ)にあるフアナの質素な住まいを、後に、ボリビアの国名の由来となるシモン・ボリーバルと、ボリビアの初代大統領となるアントニオ・ホセ・デ・スクレが訪ねるところから始まる。サンヒネス監督は「私の中で常に何かをかき立ててくれた人物。19世紀という時代の植民地主義者や宗教者の偏見と闘い、女性の、人間の、母親の権利獲得のためにゲリラ兵士となった。多くの女性たちに、とりわけ観てほしい」と語っている。

B 30年後 -ふたりのボリビア兵- ★日本初上映

Los Viejos Soldados

2022年│カラー│105分
製作:ウカマウ集団│監督:ホルヘ・サンヒネス│音楽:セルヒオ・プルデンシオ
クリスティアン・メルカード、ロベルト・チョケワンカ

ボリビア現代史の重要な事件・チャコ戦争(隣国パラグアイとの間で1932年から35年にかけて戦われた)で、同じボリビア軍に属していた白人で裕福な家庭出身のギレェルモとアイマラ人で貧農のセバスティアン。ギレェルモが、負傷したセバスティアンを救ったことから、ふたりの間には友情が育まれる。上官の人種差別的振る舞いに反抗し、軍事裁判で死刑判決を受けるギレェルモ。兵営から脱走を図り、セバスティアンも彼に同行するが、やがて二人は真逆の方向の道を辿ってゆく……。白人と先住民のステレオタイプなイメージを打ち壊し、融和の道を探す最新作。

C 革命

Revolución

*‘64年ライプチッヒ映画祭ヨリス・イヴェンス賞 ほか

1962年│白黒│10分

ありのままの画像・音楽・音を用いて、ボリビア民衆の貧窮の実態を示す第1作短編。

D 落盤

Derrumbamiento
¡Aysa!(ケチュア語原題)

1965年│白黒│20分

掘り尽くしたと見做して鉱山企業が見捨てた危険な場所で採石する鉱夫たちを描く。

E ウカマウ

Así es
Ukamau(アイマラ語原題)

*‘66年カンヌ映画祭青年監督賞

1966年│白黒│75分

ティティカカ湖上の太陽の島に住むインディオ農民の妻が、メスティーソの仲買人に暴行され、殺された。長い時間をかけての復讐を誓った青年の前途は? この初の長編映画が大きな評判を得て、タイトルが集団名として採用された。

F コンドルの血

Sangre de Cóndor
Yawar Mallku(ケチュア語原題)

*‘70年仏ジョルジュ・サドゥール賞 ほか

1969年│75分│白黒

アンデスの一寒村に医療チームを名乗ってやってきた北米人たちは、診療所で何をしていたのか? 現実の出来事を題材に、先住民女性に対する強制的な不妊化手術の実態を描く。北米「平和部隊」の国外追放を実現した話題作。

G 人民の勇気

El Coraje del Pueblo

*‘71年ベルリン映画祭 OCIC(国際カトリック教会)賞
*’71ペサロ映画祭最優秀映画賞

1971年│白黒│93分

1967年6月24日、チェ・ゲバラ指揮下のゲリラの連帯を計画していた鉱山労働者の住宅区を政府軍が攻撃、多数が殺された。現場に居合わせた人びとの証言を通して再構成される歴史的事実。「史上もっとも力強い映画」と評価された。

H 第一の敵

El Enemigo Principal
Jatun Auk’a(ケチュア語原題)

*‘75年カルロヴィヴァリ映画祭グランプリ ほか

1974年│白黒│98分

都市からやってきたゲリラと貧農の出会いから、反地主・反帝国主義の共同闘争の過程を描く。1980年日本で最初に紹介されたウカマウ集団の作品で、この映画が高い評価を得て、その後45年続く自主上映・共同製作の基盤をつくった。

I ここから出ていけ!

Fuera de Aquí!
Lloksy Kaymanta(ケチュア語原題)

*‘77年カンヌ映画祭監督週間正式出品 ほか

1977年│白黒│102分

アンデスの先住民村に現れた北米人宣教師の、真の意図は? 村人の間に生じた精神的な亀裂につけ込んで、鉱物資源開発を目指して入り込む多国籍企業。先住民居住区にある資源は誰のものかを問う、先駆的な問題提起の映画。

J ただひとつの拳のごとく

Las Banderas del Amanecer

*‘83年ハバナ新ラテンアメリカ映画祭ドキュメンタリー部門グランプリ

1983年│カラー│92分

1970年代の10年間を支配した軍事政権は、80年代初頭のどんな民衆運動によって打倒されたのか。今まさに胎動している民衆運動を内部から描いた、ウカマウ集団はじめてのドキュメンタリー作品は、群集シーンの力強さが印象的だ。

K 地下の民

La Nación Clandestina

*‘89年サンセバスチャン映画祭グランプリ
*‘89年ハバナ新ラテンアメリカ映画祭 外国紙グラウベル・ローシャ賞

1989年│カラー│125分

街に暮らしてきた先住民セバスチャンは、かつて追放された村に帰る決意を固めた。現実と虚構、過去と現在を交錯させた大胆な手法で、過去への償いの旅を続ける男を通して、民族的アイデンティティの喪失と再生を描いた力作。

L 鳥の歌

Para Recibir el Canto de los Pájaros

*‘95年ロカルノ映画祭「質と刷新」賞
*‘95年ボリビア映画祭 銀撫子賞

1995年│カラー│100分

16世紀、アンデスを「征服」したスペイン人遠征隊の事業を批判的に捉える映画を作ろうとした映画スタッフが、ロケ地の先住民村で直面した現実とは?「ここから出ていけ」とまで迫られた映画人たちがたどる内省の過程を描く。ジェラルディン・チャプリン主演。

M 最後の庭の息子たち

Los Hijos del Ultimo Jardín

2003年│カラー│97分

民衆が経済危機の中で苦難の生活をおくるなか、政府高官は汚職を繰り返している。それに怒りを燃やし、何かの行動を考える青年。他方、現代風な享楽的な日々をおくる青年たち。確たる展望も持たぬままにもがく青春群像を描く。

N 叛乱者たち

Insurgentes

*‘13国際政治映画祭第一位(ブエノスアイレス) ほか

2012年│カラー│83分

18世紀末、スペインの支配からの解放を目指す先住民族の戦いに始まり、2005年、ついに先住民出身のエボ・モラレス政権が誕生するまでのボリビア史を物語る。さらにグローバリゼーションという大波に抵抗する21世紀の革命の映画を模索した。


6/28(土)~

デリカド

デリカド

©Delikado LLC

2022年/米国、フィリピン、英国、オーストラリア・香港/94分/配給:ユナイテッドピープル
監督:カール・マルクーナス

公式ホームページ

命懸けで森を守る。これはもはや戦争だ。
気候変動の最前線でフィリピン“最後の秘境”を決死で守る環境活動家たちを追うドキュメンタリー

フィリピンの「世界で最も美しい島」パラワン島は“最後の秘境”、“最後の生態系フロンティア”として名高く、手つかずの自然やコバルトブルーに輝く海を求めて世界中から観光客やダイバーが訪れるアジア屈指のリゾートだ。しかし、一見のどかな熱帯の島に見えるパラワン島では、違法伐採や違法漁業が横行している。この雄大な生態系を守るため、地元の環境保護団体を束ねるパラワンNGOネットワーク(PNNI)が立ち上がった。環境警備隊である彼らの闘いは戦争に近い。違法伐採者はライフルで武装しており、命を落とすメンバーが後を絶たないのだ。人類は「6度目の大絶滅」や気候変動の危機に直面しているが、この島は開発によって急速に生物多様性が失われている最前線になっている。

リゾートを訪れる私たちに決して無関係ではない問題

PNNIの代表ボビーは環境弁護士としてタタ、ニエヴェスらのメンバーと共に、パラワン島の生態系を“経済発展”のために破壊しようとする腐敗した政治家や実業家を相手に命がけの闘いを挑む。チェーンソーの音を頼りに森を進み、違法伐採者から押収したチェーンソーは700台に上り、それらは事務所前にクリスマスツリーのように積み上げられている。また、事務所の敷地内は違法に木材を積んでいた船やトラックを展示した博物館でもある。ボビーは、パラワン島を守るためエコツーリズムの推進を掲げる候補者の町長再選に協力するが、2人は時のドゥテルテ大統領に殺害予告を受ける。果たして彼らは“最後の秘境”を守ることができるのだろうか──。


デリカド

©Karl Malakunas

デリカド

©Karl Malakunas

デリカド

©Delikado LLC

上映日時

6/28(土)~7/8(火) 7/9(水)~7/11(金)
10:00-11:40 16:30-18:10

料金

一般 大学・専門・シニア 高校以下
通常 ¥1900 ¥1300 ¥800
会員 ¥1300 ¥1300 ¥800
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