ウナイ 透明な闇 PFAS汚染に立ち向かう

©2025 GODOM 沖縄
2025年/106分/日本/配給:太秦
監督:平良いずみ
プロデューサー:山里孫存、千葉聡史
音楽:半野喜弘
撮影:大城学、赤嶺信悟
編集:田邊志麻、山里孫存
構成:渡邊修一
製作:GODOM沖縄
製作協力:太秦
水が、あぶない――
絶望のなみだを希望のひとしずくに
いまを生きるわたしたちのドキュメンタリー
毎日家で使う水には、化学物質が含まれていた…。2016年、沖縄県民45万人が飲んできた水道水にPFAS・有機フッ素化合物が検出されたと県が突如発表をした。PFASとは、「ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物」の総称。その数は数千種類を超える物質があると言われている。沖縄では特に米軍基地周辺地域から高濃度で検出されたとして、汚染源は基地内にある蓋然性が高いと調査を求めている。しかし日米地位協定が壁となり、いまもなお調査すら実現していない。そんななか海外では着実に規制値が見直されていく。この違いは――?
子ども、家族、ここに住む人たちを守ってほしい。そんな思いで動き始めた女性(ウナイ)たちがいた。仲宗根ユミさんには3人の子どもがいる。子どもを育てる中で知ったPFASの存在。それは「母体はまず自分を守ろうとする身体の仕組みで体内に入ってきた有害物質は胎児にいってしまう」という衝撃の事実だった。無自覚に自身の子どもに悪影響のものを送ってしまっていたかもしれないと‥。
8年前、この問題はPFASを含む泡消火剤を恒常的に使用してきた米軍基地を抱える「沖縄の問題」とされてきたが、果たしてそうだろうか。私たちの身の回りには多くのPFASが使われている。焦げ付かないフライパンや防水スプレー、化粧品、デンタルフロスにいたるまで。基地由来とみられる汚染も各地で明るみになっているほか、工場が汚染源とみられるものも全国各地で確認されている。沖縄ではこれまでずっと低出生体重児が全国ワースト。小さく生まれた子どもは、成長後に肥満や糖尿病などの生活習慣病にかかるリスクが上がる。これまで政治とは無縁だった彼女たちは、機能不全に陥った基地政策に風穴をあけようと次々に地元の議会や県議会選挙に立候補、政治とつながっていく。彼女たちは、水という権利を、人権をその手に取り戻すことができるのか――。これは、沖縄、日本にとどまらず世界各地でPFAS汚染に立ち向かうウナイたちの物語。



料金
一般 | 大学・専門・シニア | 高校以下 | |
通常 | ¥1900 | ¥1300 | ¥800 |
会員 | ¥1300 | ¥1300 | ¥800 |