柳下美恵の ピアノdeフィルム vol.2
2021/2/13(土)・2/14(日)
柳下美恵の ピアノdeフィルム vol.2
サイレント映画の35ミリフィルム上映 × ピアノの生伴奏
映画が誕生して120年あまり。最初の約40年間の作品は今ではサイレント映画と呼ばれています。映写機のフィルムがスクリーンに映し出され、語りや音楽伴奏と共に上映していました。トーキーは映写速度が24コマ/秒ですが、サイレントは作品によって違っています。トーキーのスクリーンサイズは作品によって違っていますが、サイレントは1.33×1でした。デジタル上映が主流になる今、映画が誕生した頃の形にこだわった上映を試みます。
ⓒ1933 松竹株式会社
1933年/日本/松竹/100分/24fps/35mm/サイレント
監督:小津安二郎/原作:ジェームス・槇
脚色:池田忠雄/撮影:桑原昴
出演:坂本武、大日方伝、伏見信子、飯田蝶子、突貫小僧
人気シリーズ「喜八もの」の第一弾。坂本武演じる喜八のキャラクターは、後の「寅さん」の原点とも言われる、人情喜劇の傑作。
息子の富夫と二人で長屋に暮らす喜八は、工場の日雇い労働で生計をたてている。ある日、隣に住む同僚の次郎と寄席へ出かけ、その帰り道に春江という女性と出会う。なんでも彼女は工場をクビになり、行く当てがないという。喜八は、行きつけの食堂“かあやん”に、春江を泊めてくれるよう頼み込み、春江は食堂に住み込みで働かせてもらえることになった。喜八は年甲斐もなく春江に熱を上げるが…。
サイレント映画ピアニスト。武蔵野音楽大学有鍵楽器専修(ピアノ)卒業。1995年、山形国際ドキュメンタリー映画祭のオープニング上映、映画生誕百年祭『光の生誕 リュミエール!』でデビュー。以来、国立映画アーカイブや神戸映画資料館などのフィルム・アーカイブ、映画の復元と保存に関するワークショップ、全国コミュニティシネマ会議、東京国際映画祭、京都国際映画祭、アップリンク、シネマ・ジャック&ベティなどの映画館、海外は韓国映像資料院、タイ・フィルムアーカイブ、SEAPAVAA(東南アジア太平洋地域視聴覚アーカイブ)マレーシア会議、ポルデノーネ無声映画祭やボローニャ復元映画祭(イタリア)、ボン無声映画祭(ドイツ)などで伴奏。日本、イギリス、アメリカ、デンマークで出版された『裁かるゝジャンヌ』のDVDやブルーレイの音楽を担当した。ピアノで見せる欧米スタイルの無声映画伴奏者は日本人初。映画を楽譜として映画に寄り添い続ける。映画館にピアノを常設する“映画館にピアノを!”、サイレント映画×ピアノの生伴奏“ピアノdeシネマ”、同じサイレント映画作品を連日上映する“THEピアノ&シネマ”などサイレント映画を映画館で上映する環境作りに注力中。
2/10(水)より、横浜シネマリンオンライン予約サイト、劇場受付にて、座席指定チケットを販売いたします。詳細は当Webサイトにてご確認ください。