終焉までの30秒

終焉までの30秒

2016年/アメリカ/BD/86分
原題:30 SECONDS TO MIDNIGHT
監督・撮影・製作:レジス・トレンブリー
編集:ポール・ミショードJr
出演:レジス・トレンブリー、ヘレン・カルディコット、デイビット・バイン、ブルース・ギャグノン、他

ベテランズ フォー ピース ジャパン フェイスブック
https://www.facebook.com/vfpjp/
ベテランズ フォー ピース ジャパン ツイッター
https://twitter.com/VFP_JAPAN

トークショー
初日10/27(土)、ベテランズ・フォー・ピース(VFP)メンバー元軍人、マイク・ヘイスティさん、ネイサン・ルイスさんによるトークショーがございます!

際限のない核兵器開発と環境汚染とともに、世界の滅亡を告げる時計の針は刻一刻と進んでいく。

時は16世紀。西欧人によるアメリカ大陸への入植が始まり、探検と開拓の名の下に、先住民族に対する領土略奪と虐殺が繰り返されました。生き残った先住民族は奴隷化され、領土は西方へと拡大されていきました。力の争いを拠り所にした国家建設のイデオロギーは、世界支配への衝動と帝国的軍事主義を成長させ、人類全体を絶滅に追いやるに足る軍事兵器を作り出しました。世界の終焉を告げる時計の針は、こうした過程の中で動き出したと、レジス・トレンブリー監督はとらえています。

政治、経済、文化の様々な側面から、人類に残された道を探る、衝撃のドキュメンタリー!

現在、アメリカは80カ国に約800の軍事基地を擁し、1798年以来アメリカの諸外国に対する軍事介入は500回を超え、軍事国家としての側面をむき出しにしています。そして「自由」「正義」「テロとの戦い」といった偽りの大義名分を掲げ、国際世論を喚起し、武力行使を正当化するのがアメリカの常套手段です。なぜこうまでして覇権国家として世界に君臨し続けなければならないのでしょう?

本作品は、歴史的事件の中に、世界覇権を目指すアメリカの軍事主義の成長を辿ります。そこには、表向きの事象とは裏腹な国家の政治的思惑を垣間見ることができます。アジア、環太平洋地域へと影響力を拡大するアメリカ軍がハワイにもたらした軍事政策と環境破壊については、地元の平和活動家の生の声を拾っています。ウクライナのオデッサからは、アメリカ政府主導による市民政府転覆の裏側を解説。そして、世界的に著名なヘレン・カルディコット博士が核兵器の脅威、核技術による環境汚染などについて熱のこもった警鐘を鳴らします。政治、経済、科学に精通する知識人から、アメリカの政策に翻弄される一般市民の声まで、様々な側面からトレンブリー監督自身によるきめ細かいインタビューが網羅されています。

本作の監督、レジス・トレンブリーは、独立系ドキュメンタリー映画の制作、脚本、監督をもこなします。また、米国退役軍人団体「ベテランズ・フォー・ピース」のメンバーとしても、国際的な平和活動への参加と協力を惜しみません。監督作として、沖縄の米軍基地移設問題を取り上げた「OKINAWA」、韓国での米軍基地建設を題材にし、シカゴ国際環境映画祭にてエクスポゼ(暴露)賞を受賞した、「済州の魂たち」(チェジュのゴーストたち)があります。巨大権力に抵抗する一般市民の視点からアメリカの排他主義と帝国主義を浮き彫りにする共通のテーマは、本作品「終焉までの30秒」にも受け継がれています。資本主義と軍事主義の両輪で地球規模の排他的、攻勢的展開を進めるアメリカの政策の結果、確実に地球を破滅させる要因を世界は抱え込んでしまいました。終末時計の針は残り30秒を刻むだけ。人類滅亡を回避することは不可能なのでしょうか?主要メディアとは一線を画す切り口で、紛れもない事実と真理を通し、末期的な世界情勢を問いただす衝撃の問題作です。

終焉までの30秒 終焉までの30秒 終焉までの30秒

初日10/27(土)トークショー
ベテランズ・フォー・ピース(VFP)メンバー、元軍人登壇者ご紹介

■ネイサン・ルイス(Nathan Lewis)


反核活動家。芸術家としても活動する。米国陸軍兵として2003年にイラクへ派遣された経験を持つ。2006年に「戦争に反対するイラク帰還兵の会」に入会し、初の現役軍人によるフォート・ドラム支部の設立を助けた。紙すきアーティストや作家(執筆家)として、退役軍人や現役軍人に技術を教える。ニューヨーク州イサカ市近郊でブックアート・スタジオを営み、退役軍人の間で盛り上がりつつある芸術運動に貢献中。

https://soundcloud.com/user-34480327/episode-six-celebrating-10-years-of-combat-paper-interviews-and-perspectives-1
https://www.combatpaper.org/
http://warriorwriters.org/artists/nate.html

■マイク・ヘイスティ (Mike Hastie)


1969年米国陸軍入隊。広範囲に渡る医療の特訓を受けた後、臨床専門衛生医として1970年ベトナムへ派遣される。ベトナム駐留中、米国によるベトナム戦争介入が急速に崩壊していくのを経験する。戦争に伴う死や怪我だけではなく、米国兵の間で行われた殺人や自殺、ヘロイン中毒の著しい蔓延をも目撃。1970年から71年には、ベトナム戦争が嘘であるという考えは米兵の間では一般的になった。嘘の為に死ぬ事ではなく、家へ帰りたいという事だけが我々の望んでいたことであった。嘘は戦争にとって最も有力な武器である。簡単に言えば、戦争とは「裕福な者がより裕福になる」ものなのだ。

https://www.counterpunch.org/2017/03/21/my-lai-massacre-49-years-later/ (カウンターパンチ誌に掲載された「ソンミ事件」についてのマイクの論文)

上映日時

10/27(土)~11/2(金) 11/3(土)~11/9(金)
10:00~11:35 18:10~19:40

料金

一般・大学・専門・シニア 高校生以下
通常 ¥1100 ¥800
会員 ¥1100 ¥800