溝口健二没後60年・増村保造没後30年 特別企画
溝口健二&増村保造映画祭 変貌する女たち 7/15(土)~8/11(金・祝) 横浜シネマリン
■はじめに
溝口健二――黒澤明、小津安二郎と並ぶ、世界の巨匠たちが認めた偉大なる映画監督。1923年『愛に甦る日』で監督デビュー後、虐げられた女性の姿を冷徹なリアリズムで描き、女性映画の巨匠と呼ばれました。
増村保造――溝口晩年の作品の助監督を経て、1957年『くちづけ』で映画監督デビュー。生命力に満ちた強烈な自我をもち、愛憎のためにひたすら突き進む主人公を創出、時代を先取りした従来にない新しい日本映画を送り出すと共に、テレビ界に進出した後にも多くの傑作を残しました。
KADOKAWAが保有する旧大映や角川映画の豊富なライブラリーを次世代に継承すべく、2014年に立ち上げたブランド「角川シネマコレクション」、その劇場上映企画第5弾となる今回の映画祭は、師弟関係にあった溝口、増村2人の巨匠が徹底的にこだわって描いたのが女性であったことに注目し、映画祭のタイトルを「溝口健二・増村保造映画祭―変貌する女たち―」として、ラインナップ致しました。道ならぬ恋に落ちていく女性、身を売る女性、殺人の容疑者になる女性…耐え忍び、幸せを求め、愛に生きるスクリーンの中の女性たちは、その容貌が変わってしまうほど人生に変化が起こります。そんな女性たちがいきづく数々の傑作をスクリーンでご堪能いただければ幸いです。
■溝口健二プロフィール
1898年、東京生まれ。
ジャン=リュック・ゴダール、フランソワ・トリュフォー、エリック・ロメール、ベルナルド・ベルトリッチなど、国内外の映画人に影響を与え、世界では絶大なる人気を誇り、黒沢明や小津安二郎を凌ぐとも言われている。またアカデミー賞受賞監督、マーティン・スコセッシも溝口を敬愛するひとり。監督主導により『雨月物語』の4Kデジタル復元版を実施、2016年開催の第69回カンヌ国際映画祭クラシック部門でワールドプレミア上映され、話題を呼んだ。
1920年、監督助手として日活向島撮影所に入社。1923年『愛に甦る』で監督デビュー。『浪華悲歌(エレジー)』『祇園の姉妹』(36)、『残菊物語』(39)とリアリズムに裏打ちされた傑作を次々と完成させるが、以降長いスランプに陥る。1952年、背水の陣で臨んだ『西鶴一代女』で低迷期を脱出し、ヴェネチア国際映画祭国際賞を受賞。1953年、大映専属となり、天才キャメラマン・宮川一夫とタッグを組んだ『雨月物語』(53)、『山椒大夫』(54)でヴェネチア国際映画祭銀獅子賞を受賞。3年連続で受賞となる快挙を成し遂げ、一躍国際的に認知された。その後も『近松物語』(54)、『新・平家物語』(55)などの傑作を連発するも、1956年8月24日に急逝。享年58。遺作はその年公開した『赤線地帯』(56)。生涯監督本数85本。
■増村保造プロフィール
1924年、山梨県生まれ。東京大学法学部卒。
1947年、大映株式会社に入社後、東京大学法学部へ再入学。1952年、イタリア国立映画実験センターに留学し、フェデリコ・フェリーニやルキノ・ヴィスコンティなどに師事。帰国後、溝口健二、市川崑の助監督をつとめ、1957年『くちづけ』で監督デビュー。以降、若尾文子をミューズに迎え、日本を代表する女優に押し上げた。また、天才脚本家と呼ばれた白坂衣志夫や新藤兼人とタッグを組み、大映黄金期の数々の傑作を監督した。1970年以降は、テレビ界にも進出、山口百恵の「赤いシリーズ」の監督や社会現象にもなった「スチュワーデス物語」や「ザ・ガードマン」の脚本なども手がけた。
1971年、大映倒産後、大映のヒットプロデューサーだった藤井浩明、脚本家の白坂衣志夫と共に、独立プロダクション「行動社」を設立、『大地の子守歌』(76)や『曽根崎心中』(78)などの傑作を送り出した。1986年11月23日死去、享年62。生涯映画監督数57本。
『楊貴妃』『新・平家物語』『赤線地帯』と、溝口監督最後の3作品で助監督をつとめた。
上映スケジュール 全25作品
7/15(土) | 7/16(日) | 7/17(月) | 7/18(火) | 7/19(水) | 7/20(木) | 7/21(金) |
1雨月物語 12:00-13:45 |
1雨月物語 12:00-13:45 |
6山椒大夫 12:00-14:04 予告無 |
5女の一生 12:00-14:00 |
3新・平家物語 12:00-13:55 |
9噂の女 12:00-13:30 |
10華岡青洲の妻 12:00-13:45 |
5女の一生 14:00-15:40 |
2楊貴妃 14:00-15:40 |
1雨月物語 14:15-15:55 |
1雨月物語 14:10-15:50 |
4赤線地帯 14:10-15:45 |
3新・平家物語 13:45-15:40 |
8祇園囃子 14:00-15:40 |
4赤線地帯 16:00-17:35 |
5女の一生 16:00-17:40 |
2楊貴妃 16:05-17:40 |
3新・平家物語 16:00-17:40 |
8祇園囃子 16:00-17:40 |
10華岡青洲の妻 15:55-17:40 |
9噂の女 16:00-17:35 |
予定表 横にスクロールできます
7/22(土) | 7/23(日) | 7/24(月) | 7/25(火) | 7/26(水) | 7/27(木) | 7/28(金) |
11近松物語 14:15-16:05 |
6山椒大夫 14:15-16:19 予告無 |
11近松物語 14:15-15:57 予告無 |
7清作の妻 14:15-15:55 |
14巨人と玩具 14:15-16:00 |
13くちづけ 14:15-15:35 |
12妻は告白する 14:15-15:55 |
6山椒大夫 16:15-18:19 予告無 |
11近松物語 16:30-18:15 |
6山椒大夫 16:05-18:09 予告無 |
12妻は告白する 16:15-17:55 |
13くちづけ 16:15-17:35 |
14巨人と玩具 16:15-18:00 |
15からっ風野郎 16:15-18:00 |
9噂の女 18:30-20:00 |
8祇園囃子 18:25-19:59 予告無 |
10華岡青洲の妻 18:20-19:59 予告無 |
11近松物語 18:10-20:00 |
15からっ風野郎 18:15-20:00 |
7清作の妻 18:20-20:00 |
14巨人と玩具 18:20-20:00 |
予定表 横にスクロールできます
7/29(土) | 7/30(日) | 7/31(月) | 8/1(火) | 8/2(水) | 8/3(木) | 8/4(金) |
16西鶴一代女 10:00-12:20 |
18赤い天使 10:00-11:35 予告無 |
19西鶴一代女 10:00-12:20 |
17痴人の愛 10:00-11:40 |
20お遊さま 10:00-11:40 |
25盲獣 10:00-11:40 |
16遊び 10:00-11:35 |
17お遊さま 12:30-14:05 |
16西鶴一代女 11:45-14:05 |
20盲獣 12:30-14:04 予告無 |
17お遊さま 12:00-13:40 |
18赤い天使 12:00-13:45 |
19痴人の愛 12:00-13:40 |
16西鶴一代女 11:45-14:05 |
予定表 横にスクロールできます
8/5(土) | 8/6(日) | 8/7(月) | 8/8(火) | 8/9(水) | 8/10(木) | 8/11(金) |
21大地の子守歌 12:00-13:51 予告無 |
22残菊物語 12:00-14:30 |
21大地の子守歌 12:00-13:51 予告無 |
23女体 12:00-13:40 |
24でんきくらげ 12:00-13:32 |
25遊び 12:00-13:40 |
22残菊物語 12:00-14:25 |
22残菊物語 14:00-16:23 予告無 |
佐藤忠男さん(日本映画大学名誉学長)講演※当日『残菊物語』ご鑑賞の方対象、入場無料 14:30-15:30 |
24でんきくらげ 14:00-15:40 |
21大地の子守歌 14:00-16:00 |
22残菊物語 13:40-16:05 |
23女体 14:00-15:40 |
21大地の子守歌 14:35-16:26 予告無 |
予定表 横にスクロールできます
8/6(日)14:30-15:30
佐藤忠男さん(日本映画大学名誉学長)講演
※当日『残菊物語』ご鑑賞の方対象、入場無料
※お配りしているチラシの、8/5(土)上映『残菊物語』の上映開始時間が間違っておりました。
正しくは、14:00-16:23となります。お詫びして訂正致します。
料金
一般 | 大学・専門・シニア | 高校以下 | |
通常 | ¥1400 | ¥1100 | ¥800 |
会員 | ¥1100 | ¥1100 | ¥800 |
※当館は整理番号順入場、全席自由席です。上映の1週間前より、劇場窓口でのみ先売りチケットを取扱っております。前売券を先売りチケットにお引き換えいただくことも可能です。インターネットや電話でのご予約は承っておりませんので、予めご了承ください。
上映作品紹介
ⓒKADOKAWA1953 |
① 雨月物語 幽玄な映像美に息を呑む、日本映画史に今なお輝き続ける代表作! 上田秋成の短篇集から二篇を採り映画化し、ヴェネチア国際映画祭を制した傑作。戦乱時に町に商売に出た陶工が、屋敷の姫君に招かれるが…。京マチ子のエロス、田中絹代の優しさなど傑出した女性像は世界も称賛した。
1953年/モノクロ/97分/スタンダード/4K復元版/デジタル上映 |
ⓒKADOKAWA1955 |
② 楊貴妃 東洋にミゾグチあり!豪華絢爛ロマンチックな悲恋宮廷劇 香港との合作になる監督初のカラー作品。妃を失くし失意の皇帝に、地方軍人がある娘を差し出す…。京マチ子が絶世の美人と言われる楊貴妃に扮し、皇帝とのラブシーンを熱演。エキゾチックな美術や衣裳も楽しい。
1955年/カラー/91分/スタンダード/デジタル上映 |
ⓒKADOKAWA1955 |
③ 新・平家物語 自らの出生の秘密に葛藤しながらも、権威に対抗してゆく反逆児! 貴族から武士へ政治権力が移行しつつある動乱の世、貴族階級に立ち向かう平清盛の青年時代を描いた時代劇。市川雷蔵が群衆を制して弓を射るクライマックスは絶品。木暮実千代の濃厚な色気、大胆な衣裳も見所。
1955年/カラー/107分/スタンダード/デジタル上映 |
ⓒKADOKAWA1956 |
④ 赤線地帯 売春防止法施行前、自分を「売る」女たちを描いた溝口健二の遺作 大映が誇る豪華女優陣をキャストに迎えて描いた傑作群像劇。様々な事情を抱え、「赤線」と呼ばれた公認の売春地域で働く女たちの生き様を、生々しくリアルに、テンポよく描ききった悲喜劇。独特なテーマ音楽にも注目!
1956年/モノクロ/85分/スタンダード/デジタル上映 |
ⓒKADOKAWA1962 |
⑤ 女の一生 明治~昭和―波乱にみちた、一人の女の一生を描く感動作 貧乏のどん底にいた主人公のけいは、ふとしたきっかけで堤家に拾われる。しかしそれは彼女の波乱にみちた人生の始まりだった…。妻や母としての幸せを諦め、ひたすら家の為に働き続ける女の一生を描く感動の文芸大作。
1962年/モノクロ/94分/スコープ/デジタル上映 |
ⓒKADOKAWA1954 |
⑥ 山椒大夫 奴隷社会の犠牲となった家族の絆―感涙必至のクライマックス 森鴎外の同名小説を映画化し、ヴェネチア国際映画祭・金獅子賞に輝いた文芸大作。山椒大夫にさらわれた兄妹が、生き別れた母親との再会を夢見るが…。女性の美しさをこれ以上ないくらい完璧に描いた後期代表作。
1954年/モノクロ/124分/スタンダード/デジタル上映 |
ⓒKADOKAWA1965 |
⑦ 清作の妻 瞳に映るはあなただけ―戦争という逆境に立ち向かう孤高の妻 戦争を背景に、夫への愛だけに生きがいを見出し、狂気の行動に走る妻を描く異色の人間ドラマ。ヒロイン・若尾文子は抑制された撮影と照明で一際の異彩を放ち、この世の恨み辛みを体現、彼女の代表作のひとつとなった。
1965年/モノクロ/93分/スコープ/デジタル上映 |
ⓒKADOKAWA1953 |
⑧ 祇園囃子 京都・祇園に生きる芸者たちの喜怒哀楽を描く珠玉の一作 芸妓・美代春はある日やって来たみすぼらしい姿の少女・栄子を舞妓として育てることに…。ベテラン女優・木暮実千代と新人女優・若尾文子が役柄とオーバーラップし、映画に深みを与えた人間ドラマ。
1953年/モノクロ/84分/スタンダード/デジタル上映 |
ⓒKADOKAWA1954 |
⑨ 噂の女 愚かな男に振り回されながらも強く生きる母娘のたくましさ 京都・島原を舞台に、パワフルに働く女性を描いた風俗喜劇。母親が遊郭の女将だという理由で男に振られた娘が、それまで軽蔑していた娼婦たちに心を開いていく。愛人に裏切られ、嫉妬に燃える田中絹代の演技は必見!
1954年/モノクロ/84分/スタンダード/デジタル上映 |
ⓒKADOKAWA1967 |
⑩ 華岡青洲の妻 嫁VS姑の終わりなき壮絶な戦いを描いた愛憎ドラマ 有吉佐和子のベストセラー小説を映画化。世界初全身麻酔手術の成功の陰にあった嫁姑の確執…。市川雷蔵演じる医師に献身的に尽くし、人体実験として自身を投げ出す妻と母を若尾&高峰の二大女優が鬼気迫る演技で熱演。
1967年/モノクロ/99分/スコープ/デジタル上映 |
ⓒKADOKAWA1954 |
⑪ 近松物語 恋に生きる男女が運命と闘う!大傑作の逃避行ラブ・ロマンス 近松門左衛門の人形浄瑠璃を元としながらも、現代的で西欧的なスピード感あふれる傑作。ある誤解から不義密通者とされた男女が、互いの真実の愛に気付き覚悟する様子が力強く、愛し合うことの崇高さを感じさせる。
1954年/モノクロ/102分/スタンダード/デジタル上映 |
ⓒKADOKAWA1961 |
⑫ 妻は告白する 殺人か自己防衛か?人妻の微妙な心理を抉った衝撃の人間ドラマ 岩壁での遭難事故で、ザイルを切って夫を落下させた妻が裁判にかけられるが…。本作で若尾文子はスターから演技派女優へ、また少女から女へと変貌を遂げる転機に。既存のモラルを激しく揺さぶる増村監督の最高傑作!
1961年/モノクロ/91分/スコープ/デジタル上映 |
ⓒKADOKAWA1957 |
⑬ くちづけ 増村保造の記念すべき監督デビュー作である青春映画の傑作 屈折する若い男女の怒りや哀しみなど青春の光と影をスピード感たっぷりに描いた傑作!イタリア留学から帰国したばかりの増村は従来とは異なるモダンな演出で、日本映画界に新風を巻き込み、鮮烈なデビューを飾った。
1957年/モノクロ/74分/スタンダード/デジタル上映 |
ⓒKADOKAWA1958 |
⑭ 巨人と玩具 巨大な消費社会で、したたかに生きていく若い男女を描いた傑作 芥川賞作家・開高健の同名小説を映画化。アップテンポなカットつなぎやスピーディな展開でマスコミ崇拝の社会を痛烈に批判。日本映画のイメージを覆した、増村監督の初期代表作として名高いブラックコメディの傑作!
1958年/カラー/95分/スコープ/デジタル上映 |
ⓒKADOKAWA1960 |
⑮ からっ風野郎 空虚と非情を爆発させる現代やくざの歪んだ世界を堪能あれ! 出所したばかりの二代目親分が映画館で働く女性と出会い互いに惹かれあうが、男は殺し屋に命を狙われ…。文壇の寵児・三島由紀夫を主演に迎えた、ハードボイルドで青春感漂う異色の恋愛ドラマ。
1960年/カラー/96分/スコープ/デジタル上映 |
ⓒ1952東宝 |
⑯ 西鶴一代女 男に弄ばれ堕ちていく流転の女の一生。掛け値なく必見の大傑作! 御所勤めだった女はなぜ街娼になり果てたのか…?ヴェネチア国際映画祭・国際賞受賞、田中絹代も一世一代の名演技を披露し、世界的な話題に。監督の特徴である長回しやカメラワークなど、全編必見だらけの大傑作!
1952年/モノクロ/137分/スタンダード/35ミリプリント上映 |
ⓒKADOKAWA1951 |
⑰ お遊さま 自己を犠牲に生きる切なさ―男をめぐる姉妹の歪んだ三角関係 名カメラマン・宮川一夫と初タッグを組んだ大映での第一作。お遊を幸せにしたいという願いから、お静は形式だけの夫婦として生きる決心をするが…。谷崎文学の問題作を映画化。絵画のように優雅なシーンの連続にも注目!
1951年/モノクロ/93分/スタンダード/デジタル上映 |
ⓒKADOKAWA1966 |
⑱ 赤い天使 女は白衣の天使か?娼婦か?生死渦巻く戦地の果ての真実の愛 野戦病院を舞台に、若尾演じる従軍看護婦が傷ついた兵士や軍医に深い愛を注ぐ。鋭く重みのあるリアリズムを基調とし、過激描写も厭わない徹底した増村の演出が、戦争の暗部を抉り出す屈指の問題作!
1966年/モノクロ/95分/スコープ/デジタル上映 |
ⓒKADOKAWA1967 |
⑲ 痴人の愛 密室で飼育された可愛い女―谷崎潤一郎の同名小説を映画化 堅物の主人公は家で密かに女を飼育しているという裏の顔を持っていた。しかし美しい肉体を持つ女・ナオミの自由奔放な行動により、彼らの主従関係のバランスは次第に崩れていく…。田村正和もプレイボーイ役で出演。
1967年/カラー/92分/スコープ/デジタル上映 |
ⓒKADOKAWA1969 |
⑳ 盲獣 盲目の彫刻家とその女は快楽に溺れ、底なしの闇に落ちていく 江戸川乱歩の原作を映画化。欧米でも公開され全世界のファンから支持されているカルト的傑作。女体のオブジェが並ぶ密室で、倒錯した世界に引き込まれていく男と女…。出演者3人のみの鬼気迫る圧巻の演技も必見!
1969年/カラー/84分/スコープ/デジタル上映 |
ⓒ1976行動社 |
㉑ 大地の子守歌 過酷な運命に耐えながらも懸命に生きる少女の姿を描く感動作 13歳の少女が売春宿に売られながらも、負けず懸命に生きる姿を描いた増村保造監督後期の代表作と言うべき傑作。キネマ旬報ベストテン第3位。主演の原田美枝子の演技も高く評価され、多くの演技賞・新人賞に輝いた。
1976年/カラー/111分/スタンダード/デジタル上映 |
ⓒ1939松竹株式会社 |
㉒ 残菊物語 犠牲になりゆく女の意地と誇り―邦画の最高傑作と呼ばれた一本 人気歌舞伎役者の芸の向上を素直に願い献身しただけなのに、身分差ゆえ周囲から蔑まれてしまう貧しい女の屈辱。完成の域に達した監督の長回し、ヒロインを演じた森赫子の卓越した魅力…全てが一級品と言える代表作。
1939年/モノクロ/143分(※封切時147分)/スタンダード/デジタル上映 |
ⓒKADOKAWA1969 |
㉓ 女体 女豹のように激しく、一途に愛を求める女を描くラブストーリー 大映初出演となる浅丘が奔放な愛に生きる蝶のような美しく激しい女という、従来のイメージを覆すような野性味溢れる大胆な演技を披露。浅丘ルリ子に惚れ込んだ増村が彼女のために共同でシナリオを書きおろした。
1969年/カラー/94分/スコープ/デジタル上映 |
ⓒKADOKAWA1970 |
㉔ でんきくらげ 私の武器は私の体―女は男を翻弄し、逞しく生き抜いていく 渥美マリが女優としての真価を問うべく、強烈なキャラクターを体当たりで熱演し、セックス・シンボルとしての人気を決定づけた〈軟体動物〉シリーズ最高傑作との呼び声高い青春物語!豪華男優陣とのラブシーンも必見。
1970年/カラー/92分/スコープ/デジタル上映 |
ⓒKADOKAWA1971 |
㉕ 遊び ある日突然出会ってしまった―孤独な二人が求める無償の愛 野坂昭如の小説を映画化。社会の底辺でもがき生きる思春期の少年と少女が真実の愛を懸命に求めて突き進む。二人の激しく純粋な愛を描いた、ほろ苦い青春恋愛物語!
1971年/カラー/90分/スコープ/デジタル上映 |