近日上映作品

9/5(金)

フランス映画入門

Redécouvrons le cinéma français !

フランス映画入門

2025.7.19[土]→ 8.1[金],9/5[金]

Redécouvrons le cinéma français !

フランス映画入門

2025.7.19[土]→ 8.1[金],9/5[金]

*7/31(木)18:00『たそがれの女心』の上映で映写トラブルがあり、再上映いたします。

「フランス映画入門」では、すでに映画史において確固たる地位を築いているフランス映画を、今あらためて見ることによって、その現代性を再考します。映画研究者、映画批評家によるトークとともに、新たな光のもとで、選りすぐりの作品を発見、再発見しましょう!

主催 アンスティチュ・フランセ、横浜シネマリン共催

公式サイト https://culture.institutfrancais.jp/

入場料 一般1900円/会員・大専・シニア1300円/高校生以下800円

※アンスティチュ・フランセ会員の方も会員証ご提示で、当館会員価格でご入場いただけます。

※招待券、ポイント鑑賞はご利用いただけません。

上映作品

たそがれの女心 Madame de … de Max Ophüls

1953年/フランス/100分/モノクロ
監督:マックス・オフュルス
出演:ダリエル・ダリュー、シャルル・ボワイエ、ヴィットリオ・デ・シーカ

舞台は1900年、ベル・エポックの華やかなパリ社交界。ダイヤの耳飾りをめぐり、運命の歯車にもてあそばれる上流階級の男女の人間模様をオフュルスが描くメロドラマの傑作。ルイーズ・ド・ヴィルモランの斬新な世紀末小説をオフュルスが映画化した本作では、この監督が得意とするエレガントで精緻なカメラワークが驚くほど効果的に使われている。

上映日時

9/5(金)
19:20-21:05

9/6(土)~

ウナイ 透明な闇 PFAS汚染に立ち向かう

ウナイ 透明な闇 PFAS汚染に立ち向かう

©2025 GODOM 沖縄

2025年/106分/日本/配給:太秦
監督:平良いずみ
プロデューサー:山里孫存、千葉聡史
音楽:半野喜弘
撮影:大城学、赤嶺信悟
編集:田邊志麻、山里孫存
構成:渡邊修一
製作:GODOM沖縄
製作協力:太秦

公式ホームページ

イベント情報
9/6(土)上映後、平良いずみ監督のオンライン舞台挨拶がございます。

水が、あぶない――
絶望のなみだを希望のひとしずくに
いまを生きるわたしたちのドキュメンタリー

毎日家で使う水には、化学物質が含まれていた…。2016年、沖縄県民45万人が飲んできた水道水にPFAS・有機フッ素化合物が検出されたと県が突如発表をした。PFASとは、「ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物」の総称。その数は数千種類を超える物質があると言われている。沖縄では特に米軍基地周辺地域から高濃度で検出されたとして、汚染源は基地内にある蓋然性が高いと調査を求めている。しかし日米地位協定が壁となり、いまもなお調査すら実現していない。そんななか海外では着実に規制値が見直されていく。この違いは――?

子ども、家族、ここに住む人たちを守ってほしい。そんな思いで動き始めた女性(ウナイ)たちがいた。仲宗根ユミさんには3人の子どもがいる。子どもを育てる中で知ったPFASの存在。それは「母体はまず自分を守ろうとする身体の仕組みで体内に入ってきた有害物質は胎児にいってしまう」という衝撃の事実だった。無自覚に自身の子どもに悪影響のものを送ってしまっていたかもしれないと‥。

8年前、この問題はPFASを含む泡消火剤を恒常的に使用してきた米軍基地を抱える「沖縄の問題」とされてきたが、果たしてそうだろうか。私たちの身の回りには多くのPFASが使われている。焦げ付かないフライパンや防水スプレー、化粧品、デンタルフロスにいたるまで。基地由来とみられる汚染も各地で明るみになっているほか、工場が汚染源とみられるものも全国各地で確認されている。沖縄ではこれまでずっと低出生体重児が全国ワースト。小さく生まれた子どもは、成長後に肥満や糖尿病などの生活習慣病にかかるリスクが上がる。これまで政治とは無縁だった彼女たちは、機能不全に陥った基地政策に風穴をあけようと次々に地元の議会や県議会選挙に立候補、政治とつながっていく。彼女たちは、水という権利を、人権をその手に取り戻すことができるのか――。これは、沖縄、日本にとどまらず世界各地でPFAS汚染に立ち向かうウナイたちの物語。


ウナイ 透明な闇 PFAS汚染に立ち向かう ウナイ 透明な闇 PFAS汚染に立ち向かう ウナイ 透明な闇 PFAS汚染に立ち向かう

9/6(土)~

Dr.カキゾエ 歩く処方箋〜みちのく潮風トレイルを往く〜

Dr.カキゾエ 歩く処方箋

© 2024 Dr.カキゾエ歩く処方箋映画制作委員会

2024年/日本/120分/配給:武蔵野エンタテインメント株式会社
監督:野澤和之
ゼネラルプロデューサー:田寺順史郎
撮影監督:堂本昌宏
音楽監督:合田亨生
編集:平井将人
俳句朗読:山根基世
出演:垣添忠生、みちのく潮風トレイルで出会った人々

公式ホームページ

【前売券】全国共通特別鑑賞券 1,600円(税込)を当館受付にて発売中!

イベント情報
9/6(土)上映後、野澤和之監督、田寺順史郎プロデューサーの舞台挨拶がございます。

がんサバイバーと3.11被災者に出会う
Dr.カキゾエ・82才の1025km

がんの専門家である垣添忠生医師が、青森県八戸市から福島県相馬市までのみちのく潮風トレイル1025キロを歩くロードムービー。
がんサバイバーの支援と東日本大震災の被災者の心の傷に少しでも寄り添いたいという思いから、82歳になるドクターカキゾエは、歩く決意をした。雨が降っても風が吹き荒れてもひたすら歩き続けるドクターカキゾエ。移り変わる美しい自然の風景の中を歩くと、様々な人々との出会いが生まれる。がんと共に生きる女性、震災の悲しみをそれぞれのやり方で乗り越えようとしている人々。ドクターカキゾエは、歩きながら思索を重ね、一つの確信にいたる。
「がんでも震災でも人は、逆境にたたされても必ず復活する力を持っている。」
復活する人の強さとは何か?映画は、静かにその答えを示唆してくれる。


Dr.カキゾエ 歩く処方箋 Dr.カキゾエ 歩く処方箋 Dr.カキゾエ 歩く処方箋

9/6(土)~

ルネ・ラルー ファンタスティック・コレクション

ルネ・ラルー ファンタスティック・コレクション

9/6(土)-9/19(金)

ルネ・ラルー ファンタスティック・コレクション

9/6(土)-9/19(金)

大人向けの長編アニメが皆無に等しかった1970~1980年代のフランスで、ただ一人、壮大なSF世界の視覚化に情熱を燃やした監督ルネ・ラルー。

イマジネーションにあふれる世界観と唯一無二の独創性で、時代を超え熱狂的に愛されるSFアニメーション界の鬼才ルネ・ラルー。彼が残した長編全3作を一挙上映いたします。
アニメーションとして世界で初めてカンヌ国際映画祭の審査員特別賞を受賞、日本でも長きにわたってカルト的人気を博し、コロナ禍の2021年に行われた上映では満席回を全国各地で出した、デビュー作『ファンタスティック・プラネット』。2作目『時の支配者』では、世界中のクリエイターに多大な影響を与えたバンド・デシネ界の巨匠メビウスを迎え、3年の歳月をかけてタイム・パラドックスSFを創りあげ、3作目となる『ガンダーラ』は、平和な未来都市を舞台に、やがて起こり得る世界の問題を予見していたかのような衝撃的な物語で、多くの観客を驚かせます。 2025年にデジタルリマスターで甦る、ルネ・ラルーの世界をとくとご堪能ください。

ルネ・ラルー René Laloux (1929.7.13~2004.3.14)

1929年7月13日、フランス・パリ生まれ。デッサン、絵画、彫刻に打ち込んだ後、銀行勤務、兵役を経て、再び芸術の世界へ。1964年にローラン・トポールと共同で作った短編アニメーション『かたつむり』が絶賛、各地の映画賞を受賞。この短編の製作中に、長編映画の監督のオファーを受け、『ファンタスティック・プラネット』が完成し、第26回カンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞した。その後、『時の支配者』『ガンダーラ』と寡作ながらも後世に語り継がれる作品を生み出した。享年74。

公式ホームページhttps://www.zaziefilms.com/renelaloux/

配給 ザジフィルムズ

入場料 一般1900円/会員・大専・シニア1300円/高校生以下800円

※招待券、ポイント鑑賞はご利用いただけません。

上映スケジュール

9/6(土) 9/7(日) 9/8(月) 9/9(火) 9/10(水) 9/11(木) 9/12(金)
ファンタスティック・プラネット15:10ー16:22
ファンタスティック・プラネット
ファンタスティック・プラネット14:15ー15:30
ファンタスティック・プラネット
時の支配者14:15ー15:40
時の支配者
ガンダーラ14:15ー15:45
ガンダーラ
ファンタスティック・プラネット14:15ー15:35
ファンタスティック・プラネット
ファンタスティック・プラネット14:15ー15:30
ファンタスティック・プラネット
時の支配者14:15ー15:40
時の支配者
時の支配者16:30ー17:50
時の支配者
ガンダーラ15:40ー17:10
ガンダーラ
ファンタスティック・プラネット15:50ー17:10
ファンタスティック・プラネット
ファンタスティック・プラネット15:55ー17:10
ファンタスティック・プラネット
時の支配者15:45ー17:10
時の支配者
ガンダーラ15:40ー17:10
ガンダーラ
ファンタスティック・プラネット15:50ー17:10
ファンタスティック・プラネット
9/13(土) 9/14(日) 9/15(月) 9/16(火) 9/17(水) 9/18(木) 9/19(金)
ファンタスティック・プラネット17:50ー19:02
ファンタスティック・プラネット
ファンタスティック・プラネット17:35ー18:55
ファンタスティック・プラネット
ガンダーラ17:35ー19:05
ガンダーラ
時の支配者17:35ー19:00
時の支配者
ファンタスティック・プラネット17:35ー18:55
ファンタスティック・プラネット
ファンタスティック・プラネット17:35ー18:55
ファンタスティック・プラネット
ガンダーラ19:10ー20:35
ガンダーラ
時の支配者19:05ー20:30
時の支配者
ファンタスティック・プラネット19:15ー20:35
ファンタスティック・プラネット
ファンタスティック・プラネット19:10ー20:30
ファンタスティック・プラネット
ガンダーラ19:05ー20:35
ガンダーラ
時の支配者19:05ー20:30
時の支配者
ファンタスティック・プラネット19:35ー20:47
ファンタスティック・プラネット

予定表 横にスクロールできます

作品紹介

ファンタスティック・プラネット

ファンタスティック・プラネット

©1973 Les Films Armorial – Argos Films

1973年/フランス=チェコスロヴァキア/72分
監督・脚色:ルネ・ラルー
原画・脚色:ローラン・トポール
原題:La Planète sauvage

地球ではないどこかの惑星で、真っ青な肌に赤い目をした巨人ドラーグ族と、彼らに虫けらのように虐げられる人類オム族の、種の存続をかけた決死の闘いを描く―。
フレンチSFのパイオニアであるステファン・ウルの原作「Oms en série」をもとに、ブラックユーモア溢れる幻想的な画風のアーティスト ローラン・トポールが4年の歳月をかけて原画デッサンを描き、<切り絵アニメーション>という手法でルネ・ラルーが映画化。
第26回カンヌ国際映画祭 審査員特別賞受賞

時の支配者 4K修復版

時の支配者 4K修復版

©1982 CITE FILMS – TF1 Film Productions

1982年/フランス=ハンガリー/78分
監督:ルネ・ラルー
設定:メビウス
ストーリーと脚色:ルネ・ラルー、メビウス
原題:Les maîtres du temps

砂漠の惑星ペルディッド星で、巨大なスズメバチに襲われ父を亡くした少年ピエルは、天涯孤独の旅をつづけていた。父から託された最新式のトランシーバー・マイクで、父の友人ジャファーたちに助けを求めるが、ジャファーたちは恐るべき惑星に囚われの身となってしまう―。
ルネ・ラルーが、再びステファン・ウルの「ペルディッド星の孤児」を元に、バンド・デシネの巨匠メビウスの協力を得て制作した。メビウスは、キャラクターデザインから、衣装、宇宙船、背景、色彩の設定、ストーリーボードの作成を担っている。

ガンダーラ 4K修復版

ガンダーラ 4K修復版

©1987 COL-IMA-SON – France 2 Cinéma – TF1 STUDIO

1987年/フランス=北朝鮮/83分
監督・脚色:ルネ・ラルー
原作:ジャン=ピエール・アンドルヴォン
脚本:ラファエル・クリュゼル
原題:Gandahar

平和と悦楽の未来世界“ガンダーラ”では人々と動物が平穏に暮らしていたが、突如、レーザーですべてのものを石化してしまう機械人間メタルマンの攻撃にあう。ガンダーラの指導者たちは勇者シルバンを捜査に向かわせ、メタルマンを操っていたのは“ガンダーラ”の科学者がかつて生み出した人工生命体であることを突き止める―。
SFイラストレーターのフィリップ・カザがキャラクターデザインを担当し、音楽は『イングリッシュ・ペイシェント』『リプリー』等も手掛けたガブリエル・ヤレド。

9/7(日)

ヨコハマDOCS ドキュメンタリー・ワークショップ

ヨコハマDOCS
ドキュメンタリー・ワークショップ

9/7(日)19:10-21:40(予定)入場無料

出品者

DOCSワークショップメンバー 梅田達也|木村亮平|手提鞄あたッしュ|在沖藻庵
和光大学映像制作研究ゼミ卒業生(飯田基晴ゼミ) 門馬花音|奥村海音|田中里佳 ※上映順は未定です。

2024年9月から1年間、講師に映画監督 土屋トカチを迎えて開催してきたドキュメンタリー制作ワークショップ、参加者の完成上映会を行います。今回はDOCS代表の飯田基晴が教鞭をとる、和光大学の映像制作研究ゼミ卒業生の作品も併せて上映いたします。

ヨコハマDOCSとは?

横浜でドキュメンタリー映画を「作る」「観る」「学ぶ」をコンセプトに、2023年より横浜市ことぶき協働スペースを拠点として活動を始めました。横浜でドキュメンタリーに関心を持つ人が集い、作る人を生み出し、映像文化を発信する拠点となることを目指します。

DOCSワークショップとは?

ヨコハマDOCSの活動のひとつとして、参加者各自がショートドキュメンタリー(5分~15分程度)の企画を考え、撮影から編集まで一連の映像制作を行う講座です。

9/13(土)~

私の見た世界

私の見た世界

©️2025 Triangle C Project

2025年/69分/日本/製作・配給:トライアングルCプロジェクト/配給協力・宣伝:Playtime
監督・脚本・編集・主演:石田えり
プロデューサー:佐藤ちひろ
音楽:ジャイルス・リーブス
音響監督:臼井勝
撮影:伊集守忠
照明:大久保礼司
美術:前田巴那子
装飾:角田綾
衣装・ヘアメイク:松延沙織
出演:大島蓉子、佐野史郎、夏川さつき、後藤ユウミ、下総源太朗、林歩楓、蒲生純一、佐藤まんごろう、桑田佳澄、島村苑香、スガ・オロペサ・チヅル、日下部そう、峰秀一、石井ひとみ、くれ みわ、 小田和江、関口ふで、山内ナヲ、櫻井紗季、岡本舞、仲野元子、黒井悠未、塩野谷正幸、吉田武房、松下太亮、西山水木、齋藤光司、世志男、栗田昌治

公式ホームページ

昭和57年、松山ホステス殺人事件で逮捕された福田和子。顔と名前を変え14年11ヶ月10日間におよぶ逃走の日々を新たな視点で描く。「女」は、何から逃げたのか ——

福田和子ーーその名前は、昭和と平成をまたいで日本中を騒がせた事件とともに記憶されている。1982年(昭和57年)、松山ホステス殺人事件の犯人として指名手配された福田は、顔や名前を変えるなどして警察の目を欺き、時効直前の約15年間にわたり逃走を続けた。妻であり母親でもあった彼女の逃走劇とその背景は、当時の日本社会に大きな衝撃を与え、犯罪の恐ろしさだけでなく、人間の弱さや社会の闇を映し出す鏡としても多くのメディアや書籍で紹介されている。痛みや孤独、そして恐れに満ちていたようにも思える福田和子の人生。その中で何が彼女を追い詰め、どのようにして彼女自身がその道を選んだのかーー。

昭和と平成を震撼させた逃走劇が、令和の時代に新たに問いを投げかける。 福田和子の人生を通じて浮かび上がる社会の闇と光、人間の弱さと強さ。

本作はしかし、過去の出来事を単なる犯罪史として再現する映画ではない。監督は女優としても知られる石田えり。芸能界で華々しいキャリアを持つ石田が、SNSやデジタル技術が普及した令和の時代に、あえて福田和子の物語を描くことは、人間の本質や社会の矛盾を改めて問い直すきっかけとなるだろう。彼女の逃走生活を描くことで、「罪を犯した者」が社会との接点をどのように持ち続けたのか、その中で何を感じていたのかについても新たな視点が得られるはずだ。これは福田和子の物語に重ねて、社会の光と人間の強さにもわずかな希望を見出している石田えりの物語でもある。


私の見た世界 私の見た世界 私の見た世界

9/13(土)~

能登デモクラシー

能登デモクラシー

©石川テレビ放送

2025年/101分/日本/配給:東風 監督:五百旗頭幸男
撮影:和田光弘
音声:石倉信義
題字・美術:高倉園美
編集・撮影:西田豊和
音楽:岩本圭介
音楽プロデューサー:矢﨑裕行
テーマ音楽「穴水ラプソディー」(作曲:岩本圭介)
プロデューサー:木下敦子
製作:石川テレビ放送

公式ホームページ

【前売券】全国共通特別鑑賞券 1,500円(税込)を当館受付にて発売中!

イベント情報
9/13(土)上映後、五百旗頭幸男監督の舞台挨拶がございます。

光の当たらないところに光を当てる

能登半島の中央に位置する石川県穴水町。人口は7000人を下回り、若者と高齢者の数がともに減りゆく「人口減少の最終段階」に入っている。コンパクトシティを推進する町の中心部から悪路を進んだ限界集落に暮らす元・中学校教師の滝井元之さん。2020年から手書きの新聞「紡ぐ」を発行し、利益誘導型の政策や町の未来に警鐘を鳴らし続けている。穏やかな穴水湾をのぞむこの町の伝統漁法「ボラ待ちやぐら」。我慢強さは町民性ともいえるが、滝井さんはこう記す「何もしなければ、何も変わらない」。石川テレビのクルーは市井からの眼差しにローカルメディアの存在意義を重ねながら、惰性と忖度蔓延る役場と町議会の関係の歪さを浮き彫りにしていく。

2024年1月1日、能登半島地震が発生した。
カメラは思わぬ事態に見舞われた町と人びとの営みをつぶさに見つめる。そして、同年5月に放送されたテレビ版が、穴水に大きな風穴を開けた。「このままでは町がなくなる」。声を寄せ、届け、耳を傾ける。映画は確かな変化の芽吹きを映し出していくのだが――。
監督は石川テレビの五百旗頭幸男。『はりぼて』では富山市議会の不正を暴き、市議が次々とドミノ辞職。ムラ社会の父権的な空気をあぶり出した『裸のムラ』は、映画公開後に馳浩石川県知事の定例会見拒否問題にまで発展した。映画の終盤、ここぞとばかりに、まことしやかに囁かれる穴水町最大の“タブー”に斬り込んでいく五百旗頭。投げかけた言葉に込めた思いとは。
この町で、この国で、果たして民主主義は生き残れるのか。
一縷の望みに賭ける穴水からのラブレター!


能登デモクラシー 能登デモクラシー 能登デモクラシー

9/19(金)~

ミシェル・ルグラン 世界を変えた音楽家

ミシェル・ルグラン

©-MACT PRODUCTIONS-LE SOUS-MARIN PRODUCTIONS-INA-PANTHEON FILM-2024

2024年/109分/フランス/配給:アンプラグド
原題:IL ÉTAIT UNE FOIS MICHEL LEGRAND
監督・脚本:デヴィッド・ヘルツォーク・デシテス
脚本:ウィリー・デュハフオーグ
編集:マルゴッド・イシェール、ヴァンサン・モルヴァン、デヴィッド・ヘルツォーク・デシテス
撮影:ニコラス・ボーシャン、リヤド・カイラット、スタン・オリンガー
音楽:デヴィッド・ヘルツォーク・デシテス、ミシェル・ルグラン
出演:ミシェル・ルグラン、アニエス・ヴァルダ、ジャック・ドゥミ、カトリーヌ・ドヌーヴ、バンジャマン・ルグラン、クロード・ルルーシュ、バーブラ・ストライサンド、クインシー・ジョーンズ、ナナ・ムスクーリ
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ

公式ホームページ

【前売券】全国共通特別鑑賞券 1,600円(税込)を当館受付にて発売中!特典:A5クリアファイルをプレゼント!(数量限定)

『ラ・ラ・ランド』にも多大な影響を与えた、ルグランの創作の舞台裏と人生を描く
人生の軌跡と最後の舞台に迫る圧巻のドキュメンタリー

数々の映画音楽で後世に影響を与え続けている、フランスを代表する音楽家ミシェル・ルグラン。2019年に亡くなるまでの75年間の音楽人生の中で、特にジャック・ドゥミ監督とのコンビで名作映画を数多く生み出し、マイルス・デイヴィス、シャルル・アズナヴール、バーブラ・ストライサンドなど伝説的なアーティストとも共演を重ねてきた。ジャン=リュック・ゴダールなどヌーヴェルヴァーグの監督たちから評価され、以後多くのフランス映画音楽を手掛ける。名声は海を越えハリウッドの映画音楽でも次々と成功を収め、『華麗なる賭け』(68)で第41回アカデミー歌曲賞、『思い出の夏』(71)では第44回アカデミー賞作曲賞を受賞し、計3度の受賞を誇る。『シェルブールの雨傘』(64)はセリフの代わりに全て音楽で物語を展開させるという画期的な手法で、第17回カンヌ国際映画祭グランプリを受賞。後にデイミアン・チャゼルが『ラ・ラ・ランド』(16)のモデルにしたことでも知られる。
本作ではルグラン本人と関係者が映画を振り返る形で貴重な作曲の舞台裏が明らかに。練習において自他共に一切の妥協を許さない厳格な姿勢、数々の栄光に隠された挫折と苦悩など、これまで知ることのなかったルグランの姿も余すところなく描かれる。
死の直前まで日本でのブルーノート東京公演に情熱を燃やすなど、長年にわたる親日家として知られ、日本映画『ベルサイユのばら』(79)の音楽を手掛け、自身が60年代に作曲した「ディ・グ・ディン・ディン」は日本のCMで現在も親しまれている。日本にゆかりの深い世界的音楽家の人生最後の舞台までを描く。ルグランの生き様は、私たちに心揺さぶる感動と生きる指針を与えてくれる。


ミシェル・ルグラン

9/20(土)-10/3(金)

ペドロ・コスタ はじまりの刻(とき) 1989-1997

ペドロ・コスタ
はじまりの刻(とき) 1989-1997

9/20(土)-10/3(金)

ペドロ・コスタ
はじまりの刻(とき) 1989-1997

9/20(土)-10/3(金)

瑞々しくも激しく、そして鮮烈に――
伝説となった『ヴァンダの部屋』『コロッサル・ユース』に至る
鬼才ペドロ・コスタ、“はじまりの軌跡”を4Kレストア版でみつめる

『ヴァンダの部屋』から25年、『コロッサル・ユース』から19年――世界を驚かせ続けるポルトガルの鬼才、ペドロ・コスタ。その伝説前夜とも言える、漆黒のモノクロが鮮烈な長編デビュー作『血』、“カーボ・ヴェルデ”というペドロ・コスタの後の作品群に繋がる場所が初めて登場した重要作『溶岩の家』、スラム街フォンタイーニャスに住む人々を起用し、圧倒的なリアリズムで底辺の生活の厳しさを描く『骨』の初期3作を監督自ら監修した4Kレストア版で初めて劇場公開する。また、破壊されつつあるフォンタイーニャスを舞台にそこに生きる人々の営みを強烈な映画手法で描いた、『ヴァンダの部屋』と『コロッサル・ユース』も特別上映し、その類まれな軌跡を見つめる――。

公式サイト https://www.cinematrix.jp/early_pedro/

配給 シネマトリックス

配給協力 ノーム

入場料一般1,900円/会員・大専・シニア1,300円/高校生以下800円

イベント情報
『溶岩の家 4Kレストア版』9/21(日)16:40回上映後、小野正嗣さん(作家、フランス文学者)のトークイベントがございます。

上映スケジュール

9/20(土) 9/21(日) 9/22(月) 9/23(火) 9/24(水) 9/25(木) 9/26(金)
溶岩の家 4Kレストア版13:50ー15:40
溶岩の家 4K
コロッサル・ユース 2Kレストア版13:50ー16:30
コロッサル・ユース 2K
骨 4Kレストア版13:50ー15:28
骨 4K
ヴァンダの部屋 2Kレストア版13:50ー17:00
ヴァンダの部屋 2K
血 4Kレストア版13:50ー15:29
血 4K
溶岩の家 4Kレストア版13:50ー15:40
溶岩の家 4K
骨 4Kレストア版15:45ー17:23
骨 4K
溶岩の家 4Kレストア版16:40ー18:35
溶岩の家 4K
トークイベント
小野正嗣さん
血 4Kレストア版15:35ー17:14
血 4K
溶岩の家 4Kレストア版17:10ー19:05
溶岩の家 4K
骨 4Kレストア版15:35ー17:13
骨 4K
血 4Kレストア版15:45ー17:24
血 4K
溶岩の家 4Kレストア版15:30ー17:20
溶岩の家 4K
血 4Kレストア版17:30ー19:10
血 4K
溶岩の家 4Kレストア版17:20ー19:10
溶岩の家 4K
溶岩の家 4Kレストア版17:20ー19:10
溶岩の家 4K
骨 4Kレストア版17:30ー19:10
骨 4K
血 4Kレストア版17:30ー19:10
血 4K
9/27(土) 9/28(日) 9/29(月) 9/30(火) 10/1(水) 10/2(木) 10/3(金)
骨 4Kレストア版18:45ー20:30
骨 4K
ヴァンダの部屋 2Kレストア版18:45ー21:55
ヴァンダの部屋 2K
溶岩の家 4Kレストア版18:45ー20:35
溶岩の家 4K
血 4Kレストア版18:45ー20:30
血 4K
コロッサル・ユース 2Kレストア版18:45ー21:30
コロッサル・ユース 2K
骨 4Kレストア版18:45ー20:30
骨 4K
溶岩の家 4Kレストア版18:45ー20:35
溶岩の家 4K
血 4Kレストア版20:40ー22:25
血 4K
骨 4Kレストア版20:45ー22:30
骨 4K
溶岩の家 4Kレストア版20:40ー22:35
溶岩の家 4K
血 4Kレストア版20:40ー22:25
血 4K
骨 4Kレストア版20:45ー22:30
骨 4K

予定表 横にスクロールできます

作品紹介

血 4Kレストア版

血 4Kレストア版

1989年/99分/ポルトガル/ポルトガル語/モノクロ/DCP
出演:ペドロ・エストネス、ヌーノ・フェレイラ、イネス・デ・メデイロス、ルイス・ミゲル・シントラ

不安や恐れに苛まれる恋人たち、幻想的な森、黒く光る沼、得体の知れない男たち…。
自らが受けた映画史と自国の記憶を色濃く反映し、「ポルトガル映画の最も美しい一本」との評価を得たペドロ・コスタ初の長編作品。

青年ヴィンセントは病に苦しむ父親を安楽死させ、墓地に埋める。父親の消息に疑問を持った伯父は青年の許にやってきて弟を連れ去ってしまった。一方、父親の負債の返済を求めて二人組が現れる。弟を取り返すべく動く青年を二人組が追っていく・・・。
ペドロ・コスタ長編第1作となる本作はフィルムノワール的風貌を見せつつ、瑞々しく輝く画面が観る者を魅了する。マノエル・ド・オリヴェイラ作品常連のルイス・ミゲル・シントラが重要な役で華を添えている。

2022年 ヴェネチア国際映画祭 国際批評家週間出品
1989年 ヴェネチア国際映画祭出品
1990年 ロッテルダム国際映画祭 国際批評家連盟表彰

溶岩の家 4Kレストア版

溶岩の家 4Kレストア版

1994年/110分/ポルトガル・フランス・ドイツ/ポルトガル語・クレオール語/カラー/DCP
出演:イネス・デ・メデイロス、イサック・デ・バンコレ、エディット・スコブ

アフリカ、カーボ・ヴェルデの言葉、習慣、気候、風土――
その現実的な生活と歴史を映画に取り込みながら、荒々しい色彩と感情に彩られた記念すべき長編第2作。

看護師のマリアーナは、リスボンの工事現場で意識不明となった男レオンに付き添って彼の故郷カーボ・ヴェルデに向かうが、病人とともに荒野に取り残される。島民に病院まで運んでもらうが島民の誰一人として病人のことは語ろうとしなかった・・・。
本作の撮影後に、託された手紙をフォンタイーニャス地区に届けたことを契機に、“カーボ・ヴェルデから届いた手紙” というペドロ・コスタの重要なモチーフが生まれるきっかけとなった重要作。伝説的女優、エディット・スコブが特別出演している。

1994年 カンヌ国際映画祭〈ある視点〉部門出品
1994年 テサロニキ国際映画祭 最優秀芸術貢献賞
1994年 ベルフォール国際映画祭 最優秀外国映画賞

骨 4Kレストア版

骨 4Kレストア版

1997年/98分/ポルトガル・フランス・ドイツ/ポルトガル語/カラー/DCP
出演:ヴァンダ・ドゥアルテ、ヌーノ・ヴァス、マリア・リブキナ、イザベル・ルート、イネス・デ・メデイロス

狭い路地、壁に背をもたせ何かを待つ男と女、行き場のない空気。
リスボンのスラム街フォンタイーニャスで絶望を抱えた人々の息づかいが圧倒的なリアリズムで迫る。

赤ん坊を産んだティナはリスボン郊外にあるスラム街に戻ってくるが、夫は赤ん坊を連れて家を出て行ってしまう。彼は物乞いをし、看護婦のエドゥアルダと知り合い、彼女の家に居候するようになる。ティナの隣人クロチルドは家政婦をしているが、ある日エドゥアルダの家でティナの夫に出会う。
スラム街フォンタイーニャスに住む人々を起用し、圧倒的なリアリズムで底辺の生活の厳しさを描き、高く評価された。『ヴァンダの部屋』のヴァンダも家政婦役で出演。

1997年 ヴェネチア国際映画祭 金のオゼッラ賞(撮影賞)
1997年 ベルフォール国際映画祭 審査員特別賞

〔特別上映〕

ヴァンダの部屋 2Kレストア版

ヴァンダの部屋 2Kレストア版

2000年/170分/ポルトガル・ドイツ・スイス/ポルトガル語・クレオール語/カラー/DCP
  出演:ヴァンダ・ドゥアルテ、ジータ・ドゥアルテ、レナ・ドゥアルテ、アントニオ・セメド・モレノ、パウロ・ヌネス

数十人の規模の映画制作に疑問を持ったコスタは小型のDVキャメラを手にフォンタイーニャスに戻り、撮影を敢行。『骨』に出演したヴァンダ・ドゥアルテとその家族を中心に、再開発が進み、パワーショベルによる破壊が進む街に暮らす人々を見つめる。小津、溝口、フォードを想起させるスタンダードサイズの画面と、街に響く破壊音の対比が強烈な印象を残し、新たなドキュメンタリー表現として多くの映画作家に影響を与えた。

2000年 ロカルノ国際映画祭 ドン・キホーテ賞・特別賞・青年批評賞・最優秀賞
2001年 山形国際ドキュメンタリー映画祭 最優秀賞・国際批評家連盟賞

コロッサル・ユース 2Kレストア版

コロッサル・ユース 2Kレストア版

2006年/150分/ポルトガル・フランス・スイス/ポルトガル語・クレオール語/カラー/DCP
出演:ヴェントゥーラ、ヴァンダ・ドゥアルテ、ベアトリズ・ドゥアルテ、イザベル・カルドーゾ

『ヴァンダの部屋』のスラム街は取り壊されて、ヴァンダは新しい集合住宅に移り住んで夫と子どもと暮す。カーボ・ヴェルデから移り住み34年間、フォンタイーニャス地区に住んできたヴェントゥーラ。妻に去られた後、まだ残るスラム街と新築住宅を行き来し”子どもたち”を訪ねる。過去と現在を縦横無尽に交錯させながら、彷徨える魂を描き出す。ヴェントゥーラが繰り返し口ずさむ手紙が感動を呼ぶ。

2006年 カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品

9/26(金)~

ピアノフォルテ

ピアノフォルテ

©Pianoforte

2023年/89分/ポーランド/英語・ポーランド語・中国語・イタリア語・ロシア語/配給:コピアポア・フィルム
原題:Pianoforte
監督:ヤクブ・ピョンテク
出演:アレクサンダー・ガジェヴ、レオノーラ・アルメリーニ、エヴァ・ゲヴォルギヤン、ラオ・ハオ、ミシェル・カンドッティ、マルチン・ヴィエチョレク 他
提供:マーメイドフィルム
後援:ポーランド広報文化センター、日本ショパン協会

公式ホームページ

世界最高の舞台、ショパン国際ピアノコンクール。
夢に挑む若きピアニストたちに迫った、珠玉のドキュメンタリー映画

5年に1度、ショパンの出身国であるポーランドのワルシャワで開催されているショパン国際ピアノコンクール。スタニスラフ・ブーニン、マルタ・アルゲリッチら多くの名だたるピアニストを輩出し、出場を果たすだけで 名誉なこと、入賞すればその後の成功が約束される随一のコンクールとあって、世界中の若きピアニストたちが頂点を目指す憧れのステージ。本作は反田恭平さんと小林愛実さんの日本人ふたりが入賞するという快挙を成し遂げた2021年の第18回大会をクローズアップ。コロナ禍のため1年延期となったこの大舞台に臨む6人の出場者にスポットをあて、彼らの情熱を余すところなく映し出す。奇しくも今年2025年はコンクール開催年。世界各地が盛り上がる中、その決定版が今、幕を開ける。

すべてを捧げて戦い終えた若者たちを
“ノクターン第8番”が包み込むとき、
魂を揺さぶるような感動が胸に押し寄せる。

審査は1次から本選まで全4回、21日間にわたって行われる。ポーランド、ロシア、中国、イタリアなど国籍も育ってきた環境も異なる6人の出場者たち。とてつもない緊張に負けてしまう者もいれば、そのプレッシャーを楽しみ、力に変える者もいる。優しい先生と二人三脚で栄光を目指す者もいれば、威圧的な指導者に押しつぶされそうになる者もいる。だが、幼いころからここで演奏することを夢見てきた強い思いは同じ。我々はいつしか競技に挑む彼らとともに舞台裏にいるかのような凄まじい臨場感を体験する。栄冠をつかむのは誰なのか。そのとき彼らは何を思うのか。本作はポーランド映画としてはじめて国際エミー賞の芸術番組部門最優秀賞を受賞した。

ショパン国際ピアノコンクールとは

フリデリク・ショパン研究所がポーランドのワルシャワで開催する、世界最古の国際ピアノコンクール。1927年に第一回が行われ、第二次大戦中に中断するも、その後は5年に1度開催される。課題曲はすべてショパン作品で占められる。


ピアノフォルテ ピアノフォルテ ピアノフォルテ

9/27(土)~

蔵のある街

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©︎ 2025 つなぐ映画『蔵のある街』実行委員会

2025年/日本/103分/カラー/シネマスコープ/5.1ch/DCP/配給・宣伝:マジックアワー
監督・脚本:平松恵美子
撮影:森口大督
編集:小堀由起子
音楽:村松崇継
主題歌:手嶌葵「風につつまれて」(ビクターエンタテインメント)
制作プロダクション:松竹撮影所
企画・製作:つなぐ映画『蔵のある街』実行委員会
企画協力:倉敷市
出演:山時聡真、中島瑠菜、堀家一希、櫻井健人、田中壮太郎、陽月華、長尾卓磨、前野朋哉、ミズモトカナコ、北山雅康、高橋大輔、MEGUMI、林家正蔵、橋爪功

公式ホームページ

【前売券】全国共通特別鑑賞券 1,500円(税込)を当館受付にて発売中!特典:ポストカードセットをプレゼント!

頑張って生きるあの人に、笑顔と希望を届けたい
高校生たちの強い願いは、街中の人々を巻き込んで、やがて大きな希望になっていく――

「約束じゃ。この街に、でっかくて綺麗な花火を上げちゃる」自閉症の青年と、夢をあきらめかけている同級生を励まそうと、とっさに口から飛び出した約束。その言葉が、街に思いがけない波紋を呼び起こす…!無謀な計画だと笑われても、厳しい現実にくじけそうになっても、ひたむきに突き進む。そんな高校生たちの強い願いは、やがて街中の人々を巻き込み、大きな希望になっていく——。
この物語が生まれたきっかけは、202年から続いたコロナ禍の最中、日本全国の約300もの街で開催された「サプライズ花火」。過酷な環境で働くエッセンシャルワーカーへの感謝、楽しみを奪われたこどもたちへのエール、今は会えない人との再会を願う気持ちなど、さまざまな思いを込めた花火が夜空に打ち上げられ、人々に明るい笑顔と希望をもたらした。そして苦しい時期を経て、今を生きるすべての人たちに向けた応援の花火が、爽やかなひと夏の青春物語とともにスクリーンに打ち上がる!

ふるさとは若者の夢を応援する場所であってほしい
ヒューマンドラマの名手、平松恵美子が文化と歴史の街、倉敷の人々にインスパイアされて紡いだ物語

監督と脚本は、山田洋次監督のもとで長年にわたり助監督と共同脚本を務め、『武士の一分』『母べえ』『東京家族』『小さいおうち』など9作品で日本アカデミー脚本賞を受賞、『ひまわりと子犬の7日間』『あの日のオルガン』の監督としても高い評価を受ける平松恵美子。
キャストには平松監督の思いに賛同した多彩な面々が集まった。友人との約束を果たすために花火を上げようと奔走する高校生の蒼役に、スタジオジブリ映画『君たちはどう生きるか』主演で話題を呼んだ若手実力派の山時聡真。もう一人の主人公で、家庭の事情により美術の道をあきらめようとする高校生・紅子に、2021年松竹JAPAN GP GIRLS CONTESTグランプリを受賞し、大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」にも出演中の中島瑠菜。二人をサポートするひょうきんな同級生。祈一役に映画・ドラマ・舞台出演が相次いでいる櫻井健人。自閉スペクトラム症を持つヒロインの兄・きょんくんを演じるのは『世界は僕らに気づかない』や「虎に翼」等で知られる堀家一希。そして若者たちをサポートする美術館の学芸員・緑郎役には、本作で映画初出演を飾るフィギュアスケート界のスーパースター・高橋大輔。ほかMEGUMI、前野朋哉といった倉敷・岡山出身者に加え、山田洋次・平松作品常連の林家正蔵、橋爪功らが人間味あふれる演技で脇を固める。主題歌「風につつまれて」を歌うのは、『ゲド戦記』『コクリコ坂から』などでその天性の声を響かせてきた手嶌葵。たくさん笑って、泣いて、温かい気持ちに包まれる、希望の物語が誕生した。


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10/4(土)-10/17(金)

ペルー映画祭2025 vol.3

ペルー映画祭2025

Festival de Cine Peruano vol.3

2025.10.4㊏~10.17㊎

アンデスと アマゾンを行く、 時空を超えて―

ペルー映画祭2025

Festival de Cine Peruano vol.3

2025.10.4㊏~10.17㊎

アンデスと アマゾンを行く、 時空を超えて―

ペルーの国土は、地形や気候の違いから異なる3つの地域に分けられます。砂漠が広がる太平洋沿岸部の「コスタ」とアンデス山脈が連なる山岳部の「シエラ」、アマゾン川流域の熱帯雨林地帯の「セルバ」です。地域により農作物も異なり、多彩な文化を形成しています。ペルー映画祭vol.3では、アンデスとアマゾンを眺め、時空や作品の境界をこえたところには何が映るのかを求めました。南米ペルーから届いた多様なフィクションやドキュメンタリーをお楽しみください!

企画・主催 ブエナワイカ https://www.buenawayka.info/festival3

入場料一般1,600円/会員・大専・シニア1,300円/高校生以下800円

全国共通3回券:3,600円(税込)を劇場受付にて発売中!

イベント
  • 10/4㊏『ルイス・パルド』【活弁付上映】活動弁士:佐々木亜希子さん
  • 10/5㊐『ペルー・水と巡る道』【トークイベント】マリオ・ホセ・アタパウカルさん(ケチュア語・アイマラ語言語学者、学会正会員)
  • 10/11㊏『私はタニア』【トークイベント】水口良樹さん(文化人類学<ペルー音楽文化)
  • 10/12㊐『UCHPA/ウチュパ 再生の歌』【トークイベント】佐々木直美さん (法政大学教授)
  • 10/13『Bunka-ブンカ』【マリネラ舞踊】Amigos Peru
初日プレゼント:10/4㊏ 初回先着順で!

上映スケジュール

10/4(土) 10/5(日) 10/6(月) 10/7(火) 10/8(水) 10/9(木) 10/10(金)
ルイス・パルド13:50ー15:20
ルイス・パルド
活動弁士付き上映
活動弁士
佐々木亜希子さん
ペルー、水と巡る道13:50ー15:20
ペルー、水と巡る道
トークイベント
マリオ・ホセ・アタパウカルさん
ママ・イレーネ13:50ー15:10
ママ・イレーネ
午後の終わり13:50ー15:20
午後の終わり
私はタニア13:50ー15:20
私はタニア
みどりの壁13:50ー15:50
みどりの壁
UCHPA/ウチュパ13:50ー15:20
UCHPA/ウチュパ
みどりの壁15:35ー17:31
みどりの壁
ワルテル先生とキピの教室16:05ー17:30
ワルテル先生とキピの教室
ムーンハート15:35ー16:50
ムーンハート
恐れられし肌15:35ー17:30
恐れられし肌
霧+おしょうゆ物語15:35ー17:10
霧+おしょうゆ物語
罪なき罰のゆくえ①16:00ー17:30
罪なき罰のゆくえ①
Bunka-ブンカ15:35ー16:40
Bunka-ブンカ

予定表 横にスクロールできます

10/11(土) 10/12(日) 10/13(祝) 10/14(火) 10/15(水) 10/16(木) 10/17(金)
私はタニア15:40ー17:05
私はタニア
トークイベント
水口良樹さん
UCHPA/ウチュパ15:40ー17:06
UCHPA/ウチュパ
トークイベント
佐々木直美さん
Bunka-ブンカ15:40ー16:40
Bunka-ブンカ
マリネラ舞踊
Amigos Peru
みどりの壁15:40ー17:40
みどりの壁
ペルー、水と巡る道15:40ー17:15
ペルー、水と巡る道
ママ・イレーネ15:40ー17:30
ママ・イレーネ
UCHPA/ウチュパ15:40ー17:10
UCHPA/ウチュパ
ムーンハート17:50ー19:05
ムーンハート
午後の終わり17:50ー19:15
午後の終わり
恐れられし肌17:20ー19:15
恐れられし肌
ワルテル先生とキピの教室17:50ー19:15
ワルテル先生とキピの教室
罪なき罰のゆくえ17:30ー19:05
罪なき罰のゆくえ
霧+おしょうゆ物語17:40ー19:15
霧+おしょうゆ物語
みどりの壁17:20ー19:16
みどりの壁

予定表 横にスクロールできます

上映プログラム

ルイス・パルド Luis Pardo特別上映

監督・脚本・主演:エンリケ・コルネホ・ビジャヌエバ
ペルー|1927年|49分|スペイン語|Blu-ray

有名な盗賊ルイス・パルドの生涯を描いたペルー初の長編劇映画。2022年にデジタル化された。本編(33分)に加え、監督へのインタビュー映像を交えたドキュメンタリー映画『El famoso bandolero』(監督:アルベルト・ドゥラント1987年/15分)を収録。

  • 活動弁士付き上映
    活動弁士:佐々木亜希子さん

みどりの壁<レストア版> La muralla verde

©Filmoteca PUCP

監督:アルマンド・ロブレス・ゴドイ
助監督:マリオ・アチャ、ノラ・デ・イスクエ
出演:フリオ・アレマン、サンドラ・リヴァ
ペルー|1970年|116分|スペイン語|Blu-ray|英語字幕付

●1969 アカデミー賞 国際映画賞ペルー代表作品
●1970 シカゴ国際映画祭 ゴールド・ヒューゴ賞

結婚を機に首都リマを離れ、ジャングルの開拓者となった家族の物語。入植時の苦悩や役所との対立など、若い夫婦と幼い息子の暮らしに次々とトラブルが降りかかるが・・・。ペルー社会の問題と矛盾を静かに描く。1970年に日本で初めて公開されたペルー映画。2023年の監督生誕100年を機にデジタル化。

午後の終わり La Última Tarde日本初公開

©Factoría Sur,Bhakti Media 2016

監督・脚本:ジョエル・カレロ
撮影:マリオ・バッシーノ(『レタブロ』)|出演:カテリーナ・ドノフリオ、ルチョ・カセレス
ペルー・コロンビア|2016年|81分|スペイン語|Blu-ray

●2016 リマ映画祭 観客賞&最優秀主演男優賞
●2016 プンタ・デル・エステ映画祭 最優秀主演女優賞
●2017 グアダラハラ国際映画祭 イベロアメリカ部門最優秀監督賞

<記憶:映画三部作>の1作目。元ゲリラ戦士の2人は離婚届にサインするために19年ぶりに再会する。それぞれの生活について語り合う中で、政治活動に明け暮れ愛し合った記憶をよみがえらせていく。過去と現在を結ぶ秀逸な会話劇。

恐れられし肌 La Piel Más Temida日本初公開

©Factoría Sur,Bhakti Media 2023

監督・脚本:ジョエル・カレロ
出演:フアナ・ブルガ、マリア・ルケ、 ルチョ・カセレス、アミエル・カジョ(『レタブロ』)
編集:ロベルト・ベナビデス(『Willaq Pirqa, el cine de mi pueblo』、『ファルファン 路地裏からの栄光』)
ペルー・コロンビア|2023年|109分|スペイン語|Blu-ray

<記憶:映画三部作>の2作目。22年ぶりに故郷のペルーに帰国したアレハンドラ。帰国後、死亡したと思っていた父親がゲリラ組織の一員であったために投獄されていることを知る。アレハンドラは、3歳だった自分を捨てた父親がどのような人物だったのかを知りたいと思い始めるが…。

ママ・イレネ アンデスの癒し Mamá Irene-Sanadora de los Andes日本初公開

©2022 Mama Irene Documentary. All rights reserved.

監督:ベッティーナ・エアハルト、エリザベス・モールマン
出演:ママ・イレネ
ペルー|2022年|72分|ケチュア語、英語、スペイン語|ドキュメンタリー|Blu-ray|一部スペイン語字幕付

●2022 ウッドストック映画祭 正式出品
●2022 ブエノスアイレス国際映画祭 正式出品

女性治療師、ママ・イレネの軌跡を描く。84歳を迎えた今もなお、彼女は消えゆく危機に瀕する先住民の叡智と伝統を実践し続けている。失われつつある知恵を記録するだけでなく、女性の力の物語であり、母なる大地と共に生きる尊き道への讃歌でもある。

ペルー、水と巡る道 Yakuqñan, caminos del agua日本初公開

©Huaca Rajada S.A.C. 2022

監督・編集:フアン・ドゥラン
出演: バルタザル・プーマ、ミゲル・ウイルカ
ペルー|2022年|88分|スペイン語、アワフン語、ケチュア語|ドキュメンタリー|Blu-ray|一部スペイン語字幕付

ペルーの文化は、水と大地への畏敬の念を基礎に築かれてきた。海辺の街、山岳地帯、アマゾンの密林――それぞれの地に暮らす人々は今も尚、水と深いつながりを持ちながら日々を営んでいる。彼らにとって資源以上の存在である「水」の意味とは。ペルーの人々の水とともにある暮らし、そしてその根底に流れる精神性を豊かな映像美とともに映し出す。

+ おしょうゆ物語 Bruma

©DOCUPERU 2021

監督:ホセ・バラド
制作:ドクベル―
ペルー|2021年|70分|スペイン語|ドキュメンタリー|Blu-ray

●2018 DAFO ドキュメンタリー制作奨励賞

ペルー北部沿岸で育まれる3つの物語を通じて、懸命に生きる人々の姿を描く。古代から続く漁の営みのなかに映し出される人間の犠牲、忍耐と脆さが静かに紡がれていくビジュアルドキュメンタリー。ドクペルーが福岡滞在時に制作した100年以上使われる木樽で再熟成される醤油をテーマにした『おしょうゆ物語』(監督:ヒメナ・モラ、ホセ・バラド/2025年/20分/ドキュメンタリー)を同時上映。

UCHPA/ウチュパ 再生の歌 Uchpa日本初公開

©2025 Ayni Producciones

監督・制作:アントニオ・ロドリゲス・ロマ
出演:フレディ•オルティス、アンドレス・“チマンゴ”・ラレス(『わたしはここにいる』)
ペルー|2025年|86分|スペイン語・ケチュア語|ドキュメンタリー|Blu-ray

ペルーで文化功労章を受賞したことがあるケチュア語ロック&ブルースバンド「Uchpa(ウチュパ)」のリーダー、フレディ・オルティスの再会の旅を描く。警察時代の記憶からウチュパ結成の秘話を同級生やメンバーの証言で辿る。ワイノやハサミ踊りといったアンデス音楽を西洋音楽と融合し新たなサウンドが生み出される。やがて音楽は、彼自身の過去におった心の傷を癒していく。

罪なき罰のゆくえ Este fue nuestro castigo日本初公開

©ESTE FUE NUESTRO CASTIGO 2023

監督・撮影・編集:ルイス・シントゥラ
ペルー・スペイン|2023年|89分|スペイン語・ケチュア語|ドキュメンタリー|Blu-ray|一部スペイン語字幕付

●2023 Festival de cine del Mar 最優秀ドキュメンタリー観客賞
●2023 マラカイボ映画祭 最優秀長編ドキュメンタリー賞
●2023 プーノHanan映画祭 国内長編ドキュメンタリー賞

80年代初頭、センデロ・ルミノソはペルー高地のワリャ地区を初期の「解放」地帯の一つとした。ワリャは、ゲリラ運動の支援拠点になったことで、すぐに高い代償を払うことになる。暴力の終息から30年後、住民は沈黙を破り、今もなお続く痛々しい過去について語りだした。

ワルテル先生とキピの教室 Misión Kipi

©Ayni Producciones

監督:ソナリ・トゥエスタ
出演:ワルテル・ベラスケス、キピ
ペルー|2024年|81分|スペイン語、ケチュア語、ヤネシャ語|ドキュメンタリー|Blu-ray|一部スペイン語字幕付

●2024 Voces Contra el Silencio HHRR Film Festival 作品賞
●2024 ワヌコ映画祭“Cinema Goes to School” 部門 最優秀作品賞

ペルーの高地に住む教師のワルテルは、廃材を集めて女の子のロボットのキピを作った。新型コロナウィルスのパンデミックによって、多くの生徒は学校を辞めそれぞれの村に帰っていた。ワルテル先生はキピと共に各地域を訪れ、学びを届けるプロジェクトを開始する。キピと子どもたちが一緒になって文化を学び合う姿を描く。

ムーンハート El corazón de la luna日本初公開

©Aldo Salvini 2021

監督・脚本:アルド・サルビニ
出演:アイデ・カセレス(『ユートピアクラブ 消えた真実』)
ペルー|2021年|80分|スペイン語|Blu-ray

●2021 SFロンドン映画祭 最優秀作品賞
●2022 アカデミー賞 国際映画賞ペルー代表作品
●2022 ポルト・アレグレ国際ファンタスティック映画祭 最優秀女優賞

ある日一匹の蟻と出会ったホームレスの老婆は、蟻に自分の境遇を見いだし、生活を共にすることに。彼女の目に映る世界は、懐かしい思い出や幸せへの道を遮る悪魔的存在で溢れていた。そこに、“機械仕掛けの天使”が現れ彼女を導いていくが…。孤独に暮らす老婆の姿を全編セリフなしで描くファンタジー。

Bunka -ブンカ Bunka日本初公開

©Creative Film Vision

監督:オマル・ヤング
出演:ハジメ・カスガ(Hanzo)、ブルーノ・ナカンダカリ(Bepocah)
ペルー|2025年|60分|スペイン語|ドキュメンタリー|Blu-ray

日本人がペルーに移住してから約125年。日系人がペルー人に与えたアイデンティティへの影響は大きく、特にペルーの食文化の中に強く現れている。ペルー発祥の“日系料理”は “ニッケイ(Nikkei)”という言葉を象徴する存在となり、国際的にも高く評価されている。文化の変容を体現している人々の視点を通して、単なるフュージョンを超えて文化として根づきつつある姿を描き出す。

私はタニア Con el nombre de Tania日本初公開

© 2019 CLIN D’ŒIL FILMS, DÉRIVES, CBA, RTBF and CANVAS All rights reserved

監督:ベネディクト・リエナール、メリ・ヒメネス
出演:タニット・リディア・コキチェ・セネポ、イスマエル・バスケス・コルチャド
ベルギー・オランダ・ペルー|2019年|85分|スペイン語|ドキュメンタリー|Blu-ray

●2019 ベルリン国際映画祭 ジェネレーション14プラス部門出品
●2019 リマ映画祭 正式出品

ペルー北部の鉱山地帯。熱帯雨林の間をアマゾン川がゆるやかに流れいく。実際の証言に基づき、ある10代の少女が閉塞した村の暮らしから脱出しようとするも失敗し、やがて売春を強いられるまでの過程を、ドキュメンタリーとフィクションを掛け合わせて再現していく。名もなき少女の奪われた声とアイデンティティ、そして尊厳の回復を描く。



10/4(土)~

ユリシーズ

ユリシーズ

©ikoi films 2024

2024年/73分/日本、スペイン/⽇本語、スペイン語、バスク語、ロシア語、英語/配給:新谷和輝、入江渚月、ikoi films
監督・編集:宇和川輝
制作:宇和川輝、関野佳介
撮影:宇和川輝、エイヴリー・ドゥンカン、関野佳介
録⾳:ニコラス・アウジェー、吉川諒
整⾳:⻩永昌
出演:アレフティーナ・ティクホノーヴァ、ディミトリ・ティクホノーヴ、エナイツ・スライカ、⽯井泉、原和⼦、宇和川輝

公式ホームページ

マドリード、バスク、岡山──
国境を越える私たちの時代の叙事詩

ラドゥ・ジュテ、マティアス・ピニェイロ、マリアノ・ジナスらによる先鋭的な映画作家育成プログラムによって世界中から注⽬されるスペイン、サン・セバスチャンのエリアス・ケレヘタ映画学校(Elías Querejeta Zine Eskola)。この学校の修⼠課程を⽇本⼈ではじめて修了した宇和川輝監督の⻑編デビュー作が、フィクションとドキュメンタリーのあわいに⽴つ『ユリシーズ』だ。スペインと⽇本を⾏き来してトランスナショナルな映画制作を続けてきた宇和川の個⼈史と、ホメロス『オデュッセイア』の⼤胆な翻案をかけあわせた73分の本作は、さまざまな⼟地に瞬く親密な時間をつなぎとめ、寄る辺なき現代を⽣きる私たちすべてのための物語を描き出す。

本作は3つの⼟地で撮影され、3部構成により出来ている。第1部ではスペイン、マドリード在住のロシア⼈アレフティーナとその息⼦ディミトリが⽗親の帰りを待つ。第2部ではバスク地⽅、サン・セバスチャンに暮らすエナイツが⽇本⼈のイズミと出会う。第3部では岡⼭県北中部の真庭市で、カズコが亡き夫のお盆を孫のヒカルと迎える。異なる国、⾔語、思い出をさまよう追憶の映画。


ユリシーズ ユリシーズ ユリシーズ

10/10(金)~

ホーリー・カウ

ホーリー・カウ

© 2024 – EX NIHILO – FRANCE 3 CINEMA – AUVERGNE RHÔNE ALPES CINÉMA

2024年/92分/フランス/配給:alfazbet/提供:キングレコード
監督:ルイーズ・クルヴォワジエ
脚本:ルイーズ・クルヴォワジエ、テオ・アバディ
撮影:エリオ・バレゾー
編集:サラ・グロセ
⾳楽:リンダ・クルヴォワジエ、シャルリ・クルヴォワジエ
出演:クレマン・ファヴォー 、ルナ・ガレ、マティス・ベルナール、ディミトリ・ボードリ、マイウェン・バルテレミ、アルマン・サンセ・リシャール、リュカ・マリリエ、イザベル・クラジョー

公式ホームページ

⽗が死んだ。
残されたのは、行き詰まったチーズ⼯房と幼い妹。

フランス、コンテチーズの故郷ジュラ地方。18歳のトトンヌは、仲間と酒を飲み、パーティに明け暮れ気ままに過ごしている。しかし現実は容赦無く彼に襲いかかる。ある日チーズ職人だった父親が不慮の事故で亡くなり、7 歳の妹の面倒を見ながら、生計を立てる方法を見つけなければならない事態に……。そんな時、チーズのコンテストで金メダルを獲得すれば3万ユーロの賞金が出ることを知り、伝統的な製法で最高のコンテチーズを作ることを決意する。
押し寄せる現実の荒波と不確かな未来、打算とロマンス。不器用な手つきで人生を切り開こうとする彼らの日々を鮮やかに描いた青春譚。

フランスで約100万人を動員!
「コンテチーズの村」で⽣きる若者たちの⽇々を、鮮やかに⼼打つ⻘春譚

監督のルイーズ・クルヴォワジエは、本作の舞台であるジュラ地方で育ち、リヨンの映画学校La CinéFabriquでの卒業制作がカンヌの若手育成部門 “シネフォンダシオン” でグランプリを獲得した注目の女性監督。2024年のカンヌ国際映画祭を皮切りに、夭折の天才ジャン・ヴィゴにちなみ若手監督に授与されるジャン・ヴィゴ賞、フランスのアカデミー賞と言われるセザール賞など数々の映画祭を席巻。小規模な作品ながらフランスで約100万人を動員し、オスカー受賞作を上回るサプライズヒットとなった。
キャストには地元の演技未経験者を起用し、農場を営む監督の家族が音楽や美術スタッフとして参加。ジュラ山地が生み出す壮大な自然の景色と共に、美しいだけでない農村のリアルな暮らしに確かな息吹を与えている。
タイトルの「HOLY COW」とは「マジかよ!」「なんてこった!」など感嘆を表す言葉。

*2024年カンヌ国際映画祭 ある視点部⾨ ユース賞受賞
*2024 年ジャン・ヴィゴ賞受賞
*2025 年セザール賞最優秀新⼈監督賞受賞


10/11(土)-10/24(金)

ショーン・ベイカー 初期傑作選

ショーン・ベイカー 初期傑作選

ショーン・ベイカー 初期傑作選

10/11(土)-10/24(金)

ショーン・ベイカー 初期傑作選

10/11(土)-10/24(金)

すべてが劇場初公開!
社会が見過ごしてきた、今この瞬間を生きる人々の声に耳を傾ける—
ショーン・ベイカー監督の貴重な初期4作品を一挙上映

iPhoneでの全編撮影に挑戦した『タンジェリン』(2015)で話題を呼び、貧困層の日常を6歳の少女の瞳を通して描く『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』(17)、元ポルノスターの男が再起を目指す姿を追った『レッド・ロケット』(21)、そして『ANORA アノーラ』(24)で第77回カンヌ国際映画祭<最高賞>パルムドールを受賞したほか第97回アカデミー賞®作品賞含む最多5部門を受賞し、インディペンデント映画のもつ無限の可能性を世界へと示し続けてきたショーン・ベイカー。
ケン・ローチやダルデンヌ兄弟といった巨匠から大きな影響を受けながら、偏見や差別にさらされる立場にある人々を内側からありのままに描き出す独自のスタイルを確立し、移民、セクシャルマイノリティ、セックスワーカーなどへと光をあてる。人々の境遇や暮らしに正面から向き合いながら常にユーモアも忘れないその姿勢は、初期監督作品からブレることなく貫かれていた。
本特集では、長編デビュー作から現在地へとショーン・ベイカーが歩んだ軌跡を辿る、日本初公開の貴重な4作品を上映。そこにある「生きた声」を聴き、暖かい眼差しで掬い上げた作品群は、異なる世界や文化を知ること、そして他者への想像力をもつことの尊さを改めてわたしたちに教えてくれる。

公式サイト https://seanbakermovies.jp/

提供・配給 マーメイドフィルム、コピアポア・フィルム

入場料一般1,900円/会員・大専・シニア1,300円/高校生以下800円

作品紹介

テイクアウト

テイクアウト

© CreFilm. All Rights Reserved

2004年/87分
監督・脚本:ショーン・ベイカー、ツォウ・シンチン
撮影:ショーン・ベイカー
出演:チャールズ・チャン、エング・フア・ユー、ワン・ザイ・リー

密入国業者への多額の借金を抱えながら、ニューヨークの中華料理屋で配達員として働く不法移民の青年の1日を捉えた長編第二作目。徹底した社会派リアリズムのスタイルで、マンハッタンに暮らす移民たちの厳しい日々を浮き彫りにする。

プリンス・オブ・ブロードウェイ

プリンス・オブ・ブロードウェイ

© CreFilm. All Rights Reserved

2008年/100分
監督:ショーン・ベイカー
脚本:ショーン・ベイカー、ダレン・ディーン
撮影:ショーン・ベイカー
出演:プリンス・アドゥ、カレン・カラグリアン、エイデン・ノエシ

ニューヨークのストリートで偽ブランド品を売って生計を立てるラッキーの元へ、かつての恋人が存在すら知らない”息子”を連れてきたことで全てが一変する。いきなり”パパ”になった黒人青年と幼い子供、それを取り巻く人間模様をチャーミングに描く。

スターレット

スターレット

© 2012 STARLET FILMS, LLC. ALL RIGHTS RESERVED

2012年/103分
監督:ショーン・ベイカー
脚本:ショーン・ベイカー、クリス・ベルゴーク
撮影:ラディウム・チャン
出演:ドリー・ヘミングウェイ、ベセドカ・ジョンソン、ジェームズ・ランソン、カレン・カラグリアン

女優志望のジェーンは、愛犬のチワワといつも一緒。ある日ガレージセールで購入したポットに大金が入っていることに気づく。ポットの持ち主である老婦人とジェーン、歳の離れた女性二人の心の交流を生き生きと描くユーモラスな感動作。
※過去に『チワワは見ていた』のタイトルでソフト化済み

〔特別上映〕

フォー・レター・ワーズ

フォー・レター・ワーズ

© CreFilm. All Rights Reserved

2000年/82分
監督・脚本:ショーン・ベイカー
撮影:サム・セルバ
出演:デイヴィッド・アリ、ヘンリー・ベイリン、フレッド・バーマン

ある真夏の夜のパーティーで酔っ払い、戯れ、いさかいを起こす若者たちを描いた長編デビュー作。アメリカ郊外に暮らす男子大学生たち特有の生々しい会話が飛び交う。リチャード・リンクレイター作品などを彷彿とさせる青春のポートレートに、ベイカーの鋭い観察眼が光る。

10/11(土)~

壁の外側と内側

壁の外側と内側

©Kawakami Yasunori

2025年/104分/日本/製作協力・配給:きろくびと
監督・撮影・編集・製作:川上 泰徳
編集協力:大重 裕二
整音:小川 武
ガザ写真:ムハンマド・マスリー
字幕・ナレーション:川上 泰徳

公式ホームページ

「なぜこの戦争が続くのか。」
10.7後のパレスチナ・イスラエルを
この目で確かめたいと思ったー

2023年10月7日、イスラエルに「壁(分離壁)」で封鎖されたガザ地区からイスラム組織・ハマスが越境攻撃を行い、それに対してイスラエル軍による「壁の向こう」へのすさまじい報復攻撃。死者は5万人を超え、そのうち1万8千人以上が子どもという惨状で、停戦が見えない中、その数はいまも増え続けている。

外国人ジャーナリストがガザに入ることが困難な中、2024年7月、同じく「壁」で分離されたパレスチナ・ヨルダン川西岸地区に、ボーン・上田記念国際記者賞の受賞経験もある中東ジャーナリスト・川上泰徳が取材に入った。今年3月に米国アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞を受賞した『ノー・アザー・ランド 故郷は他にない』でも舞台となったマサーフェル・ヤッタにも入り、イスラエル軍による攻撃・破壊やユダヤ人入植者の暴力の激化を目の当たりにする。一方、イスラエル側では国民の多くが「壁」の外側の惨状に目を向けない中、兵役を拒否する三人の若者がいた。

中東を見つめつづけたジャーナリストがいま伝えたい、パレスチナとイスラエルの”現在”とは――。


壁の外側と内側 壁の外側と内側 壁の外側と内側

10/18(土)~

揺さぶられる正義

揺さぶられる正義

©2025カンテレ

2025年/129分/日本/配給:東風
監督:上田大輔
プロデューサー:宮田輝美
撮影:平田周次
編集:室山健司
音声:朴木佑果、赤木早織
音響効果:萩原隆之
整音:中嶋泰成
製作:関西テレビ放送

公式ホームページ

「揺さぶられっ子症候群」、多くの冤罪を生んだ“虐待”事件――これは贖罪と覚悟の物語。
弁護士記者が長年の調査報道の末に描く、唯一無二のドキュメンタリー

無実の人を救う弁護士を志すも、有罪率99.8%の刑事司法の現実に絶望し、企業内弁護士として関西テレビに入社した上田大輔。しかし、一度は背を向けた刑事司法の問題に向き合おうと記者になった。上田が記者1年目から取材を始めた「揺さぶられっ子症候群(Shaken Baby Syndrome)」。通称SBS。2010年代、赤ちゃんを揺さぶって虐待したと疑われ、親などが逮捕・起訴される事件が相次ぎ、マスコミも報じてきた。

SBSは子ども虐待対応のための厚労省のマニュアルや診断ガイドにも掲載され、幼き命を守るという強い使命感を持って診断にあたる医師たち。その一方で、刑事弁護人と法学研究者たちによる「SBS検証プロジェクト」が立ち上がった。チームは無実を訴える被告と家族たちに寄り添い、事故や病気の可能性を徹底的に調べていく。虐待をなくす正義と冤罪をなくす正義が激しく衝突し合っていた。やがて、無罪判決が続出する前代未聞の事態が巻き起こっていく。

実名、顔を晒され、センセーショナルに報じられる刑事事件。逮捕報道に比べ、その後の裁判の扱いは小さい。無罪となっても一度貼られた“犯人”のレッテルはネット空間から消え去ることはなく、長期勾留によって奪われた時間も戻ってはこない。SBS事件の加害者とされた人や家族との対話を重ねた上田は、報じる側の暴力性を自覚しジレンマに苛まれながら、かれらの埋もれていた声を届け、司法とメディアのあり方を問う報道に挑む。そして、記者として何を信じるべきか、上田を最も揺さぶることになる人物と対峙することになる――。
自分にしかできない、と編み上げたこの映画は、贖罪と覚悟の物語だ。日々流れるニュースのその先を、私たちは知らない。


揺さぶられる正義 揺さぶられる正義 揺さぶられる正義

10/25(土)/26(日)

柳下美恵のピアノdeフィルムvol.16

嵐の孤児メイン画像

柳下美恵のピアノdeフィルムvol.16

嵐の孤児あらしのこじてORPHANS OF THE STORM

1921年/アメリカ/150分[20fps]予定/35mm
監督:D・W・グリフィス/出演:リリアン・ギッシュ、ドロシー・ギッシュ

サイレント映画の35ミリフィルム上映 × ピアノの即興生伴奏

2025.10.25[土]&26[日] 各日14:45

映画が誕生してまもなく130年。最初の約40年間の作品は今ではサイレント映画と呼ばれています。映写機のフィルムがスクリーンに映し出され、語りや音楽伴奏と共に上映していました。トーキーは映写速度が24コマ/秒ですが、サイレントは作品によって違っています。トーキーのスクリーンサイズは作品によって違っていますが、サイレントは1.33×1でした。デジタル上映が主流になる今、映画が誕生した頃の形にこだわった上映を試みます。

国立映画アーカイブロゴ

フィルム提供:国立映画アーカイブ

1921年/アメリカ/150分[20fps]予定/35mm/サイレント/ユナイテッド・アーティスツ
監督:D・W・グリフィス/原作:アドルフ・フィリップ・デヌリ、ウジェーヌ・コルモン/脚本:ガストン・ド・トロリニャック/撮影:ヘンドリック・サートフ/美術:チャールズ・M・カーク、エドワード・スコル/フィルム提供:国立映画アーカイブ/出演:リリアン・ギッシュ、ドロシー・ギッシュ、ジョージフ・シルドクラウト、クレイトン・ヘール、モント・ブルー

 今年生誕150年を迎えるデヴィッド・ウォーク・グリフィス監督の後期代表作。グリフィスはモンタージュ、カットバック、クローズアップなど映画作りに欠かせない技法を編み出し、映画文法を確立した。
 リリアンとドロシーのギッシュ姉妹がフランス革命とその後のロベスピエールの恐怖政治という歴史の嵐に巻き込まれる。二人の熱演と共に18世紀末のパリを再現した大野外セットや群衆シーン、グリフィス作品の代名詞となった「ラストミニッツ・レスキュー」は見逃せない。
 ギッシュ姉妹はグリフィス監督の『見えざる敵』(1912)で鮮烈なデビューを果たした。その後、姉のリリアンはグリフィス組のミューズとして数々の作品に主演、ガラス細工の様な繊細な表現、生まれ持った芯の強さ、神のような深遠な存在感で数多くのファンを魅了した。

アフタートークイベント

10.25[土] 井上正昭さん(映画研究・翻訳)オンライン

10.26[日] 宮下啓子さん(無声映画愛好家)

入場料一般・シニア2,000円/会員1,700円/ユース(25歳以下)1,000円

チケット購入情報

10.22[水]より、横浜シネマリンオンラインチケット予約サイト、劇場受付にて、座席指定券を販売いたします。


サイレント映画ピアニスト。武蔵野音楽大学ピアノ専攻卒業。1995年、山形国際ドキュメンタリー映画祭のオープニング上映、映画生誕百年祭『光の生誕リュミエール!』でデビュー。 以来、国立映画アーカイブや神戸映画資料館などのアーカイブ、映画の復元と保存に関するワークショップ、全国コミュニティシネマ会議、東京国際映画祭、京都国際映画祭、アップリンク、シネマ・ジャック&ベティなどの映画館、海外は韓国映像資料院、SEAPAVAA(東南アジア太平洋地 域視聴覚アーカイブ)マレーシア会議、タイ無声映画祭、 ポルデノーネ無声映画祭、ボローニャ復元映画祭(イタリア)、ボン無声映画祭(ドイツ) などで伴奏。日本、イギリス、アメリカ、デンマークで出版された 『裁かるゝジャンヌ』のDVDやブルーレイの音楽を担当した。音楽で見せる欧米スタイルの無声映画伴奏者は日本人初。映画を楽譜として映画に寄り添い続ける。映画館にピアノを常設する“映画館にピアノを!”、サイレント映画×ピアノの生伴奏“ピアノdeシネマ”、 サイレント映画週間“ピアノ&シネマ”などサイレント映画を映画館で上映する環境作りに注力中。2025年デビュー30周年を迎える。

次回予告
2026.2.21[土]、22[日]にvol.17を予定しております。 詳細は劇場Webサイトやチラシをご覧ください。

10/25(土)~

オスロ、3つの愛の風景

第75回ベルリン国際映画祭でノルウェー映画初の最高賞<金熊賞>受賞!(DREAMS)
イングマール・ベルイマン、アキ・カウリスマキ、ヨアキム・トリアーに続く、北欧映画界の知られざる名手、ダーグ・ヨハン・ハウゲルード監督の長編作が日本初上陸!

ベストセラー小説家や図書館の司書といった異色の経歴を持ちながらも、長編映画デビュー作「I Belong」(英題/2012)や「Beware of Children」(英題/2019)がノルウェー・アカデミー賞(アマンダ賞)を席巻するなど、北欧映画界ではその確かな実力が評価されてきたダーグ・ヨハン・ハウゲルード。トリロジーとして発表した『SEX』で昨年の第74回ベルリン国際映画祭にてエキュメニカル賞を含む3部門を受賞、『LOVE』では第81回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門に出品、そして『DREAMS』では今年の第75回ベルリン国際映画祭にてノルウェー映画初となる金熊賞という快挙を成し遂げ、世界的な映画監督の仲間入りを果たした。歴代の名匠たちに続く北欧映画界の知られざる名手の渾身の3作品が、満を持しての日本初劇場公開となる。

これまでにない感情に出会うとき、人は何を考え、どんな言葉を交わすのか――
自然と文化の美しい街、オスロから届く「恋」「愛」「性」にまつわる3つの”風景”。

女性教師に恋をした17歳の少女の赤裸々な初恋手記をめぐる『DREAMS』、2人の医療従事者が様々な愛の形を模索する『LOVE』、妻子がいる男性がとある体験から”らしさ”を再考する『SEX』。3作に共通するのは、自らの心の奥底にある欲望に気づいた人々が繰り広げる、ウィットに富んだ会話の数々。正義のジャッジを下すことなく、これまでに刷り込まれてきた価値観と内から湧き出てくる感情を、穏やかに、時には葛藤し紐解いていく人々の姿にわたしたちは共感し、戸惑い、そして未知の刺激と余韻に出会う。さらに、日常的に使用されるフェリー、ランドマークであるオスロ市庁舎、煙突のある家々など、ノルウェーの首都・オスロならではの自然と文化が融合する美しい景色が広がり、人々の優しくささやかな営みを映し出す。エリック・ロメールから多大な影響を受けたというハウゲルードが描く、現代社会で生きる人間の”おかしみ”をご堪能あれ。

作品紹介

DREAMS

DREAMS

©Motlys

2024年/ノルウェー/110分/配給:ビターズ・エンド
原題:Drømmer
英題:Dreams (Sex Love)
監督・脚本:ダーグ・ヨハン・ハウゲルード
撮影:セシリエ・セメク
出演:エラ・オーヴァービー 、セロメ・エムネトゥ、アネ・ダール・トルプ、アンネ・マリット・ヤコブセン
後援:ノルウェー大使館

女性教師のヨハンナに初めての恋をした17歳のヨハンネは、この恋焦がれる想いや高揚を忘れないようにと自らの体験を手記にする。そしてこの気持ちを誰かに共有するため詩人の祖母に手記を見せたことから、物語は思いもよらない展開へと進み始める。

第75回ベルリン国際映画祭最高賞<金熊賞>受賞(国際映画批評家連盟賞&ドイツ・アートハウス映画組合賞)


LOVE

LOVE

©Motlys

2024年/ノルウェー/120分/配給:ビターズ・エンド
原題:Kjærlighet
英題:Love
監督・脚本:ダーグ・ヨハン・ハウゲルード
撮影:セシリエ・セメク
出演:アンドレア・ブレイン・ホヴィグ 、タヨ・チッタデッラ・ヤコブセン、マルテ・エンゲブリクセン、トーマス・グレスタッド、ラース・ヤコブ・ホルム
後援:ノルウェー大使館

泌尿器科に勤める医師のマリアンヌと看護師のトール。共に独身でありステレオタイプな恋愛を避けている。マリアンヌはある晩、友人から紹介された男性と対面するが、子どもがいる彼との恋愛に前向きになれない。その後乗ったフェリーで偶然トールに遭遇すると、彼はマッチングアプリなどから始まるカジュアルな恋愛の親密性を語り、マリアンヌに勧める。興味を持ったマリアンヌは自らの恋愛の方法の可能性を探る。一方トールはフェリーで知り合った精神科医のビョルンを偶然勤務先の病院で見かけー。

第81回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門正式出品


SEX

SEX

©Motlys

2024年/ノルウェー/118分/配給:ビターズ・エンド
原題:Sex
英題:Sex
監督・脚本:ダーグ・ヨハン・ハウゲルード
撮影:セシリエ・セメク
出演:トルビョルン・ハール、ヤン・グンナー・ロイゼ、シリ・フォルバーグ、ビルギッテ・ラーセン
後援:ノルウェー大使館

煙突掃除を営む妻子持ちの2人の男。ひとりは客先の男性との思いもよらない一度きりのセックスを通じて新しい刺激を覚えるが、悪びれることなく妻にこの体験を話してしまったことで夫婦間がこじれてしまう。もうひとりはデヴィッド・ボウイに女として意識される夢を見て、自分の人格が他人の視線によってどう形成されていているのか気になり始める。良き父、良き夫として過ごしてきた2人は、衝撃的な出来事がきっかけで自らの“男らしさ”を見つめ直すようになる。

第74回ベルリン国際映画祭パノラマ部門3部門受賞(エキュメニカル審査員賞&ラベル・ヨーロッパ・シネマズ賞&国際アートシネマ連盟賞受賞)

11/1(土)~

リンダ リンダ リンダ 4K

© 「リンダ リンダ リンダ」パートナーズ

2005年/114分/日本/カラー/配給:ビターズ・エンド
監督:山下敦弘
脚本:向井康介、宮下和雅子、山下敦弘
主題歌:「終わらない歌」(ザ・ブルーハーツ)
出演:ぺ・ドゥナ、前田亜季、香椎由宇、関根史織(Base Ball Bear)、三村恭代、湯川潮音、山崎優子(新月灯花/RABIRABI)、甲本雅裕、松山ケンイチ、小林且弥
音楽:James Iha
製作:「リンダ リンダ リンダ」パートナーズ

公式ホームページ

過ぎていく時間
何よりもやさしい 何よりもあたたかい

⽂化祭前⽇に突如バンドを組んだ⼥⼦⾼⽣たち。
コピーするのはブルーハーツ。
ボーカルは韓国からの留学⽣!
本番まであと3⽇。
4⼈の寄り道だらけの猛練習が始まった!


ゼロ年代を代表する珠玉の青春映画がcoming back!!

公開から20年経っても色あせるどころか、世界中にファンを増やし続ける珠玉の青春映画『リンダ リンダ リンダ』。熱いファンの想いは海を越え、アメリカでは本作タイトルにインスパイアされたバンドTHE LINDA LINDASが誕生するなど、世界的な現象も!
韓国のみならず、世界で活躍する俳優ペ・ドゥナが歌う、たどたどしくも心に響くブルーハーツの名曲たち、実際にドラムとギターに挑んだ前田亜季と香椎由宇のひたむきなたたずまい、演技初挑戦ながら女優たちと渡り合った本職ミュージシャンの関根史織(Base Ball Bear)。このコンビネーションを奇跡的な作品にまとめ上げたのは当時弱冠28歳だった山下敦弘監督。4Kデジタルリマスター版では、35mmフィルムの質感は残しながらも、細部をクリアに。誰もが心に抱く青春の記憶がより一層鮮やかに胸に迫る!


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11/8(土)~

ヴィターリー・カネフスキー トリロジー

ヴィターリー・カネフスキー トリロジー

ヴィターリー・カネフスキー トリロジー

11/8(土)~

ヴィターリー・カネフスキー トリロジー

11/8(土)~

人生を揺るがす映画がある
永遠なる清冽な瞬間を切りとった
伝説のカネフスキー監督3部作、一挙上映!

1990年、映画の表舞台に彗星の如く現れた54歳の新人監督、ヴィターリー・カネフスキー。
『動くな、死ね、甦れ!』でカンヌ国際映画祭カメラドール(新人賞)に輝き驚愕のデビューを果たした彼は、その続編『ひとりで生きる』でカンヌ国際映画祭審査員賞受賞。そして3作目となる初のドキュメンタリー『ぼくら、20世紀の子供たち』では、ソ連解体後の混沌としたロシアで社会から弾き出されたストリート・チルドレンたちの生きる姿や心の内をありのままに映し出し、世界に衝撃を与えた。
この3部作は、自身もストリート・チルドレンで不良少年だった監督の経験をもとに撮られたものであり、フランソワ・トリュフォー作品におけるアントワーヌ・ドワネルのように、主人公ワレルカを演じるパーヴェル・ナザーロフと彼の守護天使ガリーヤ/ワーリャを演じるディナーラ・ドルカーロワを追った3部作でもある。
映画と出会った悪童が起こした奇跡は、人生を揺るがす作品として人々の中で生き続ける―。

公式サイト https://www.gnome15.com/kanevsky3/

配給 ノーム

入場料一般1,900円/会員・大専・シニア1,300円/高校生以下800円

作品紹介

動くな、死ね、甦れ! 〈デジタルリマスター版〉

動くな、死ね、甦れ!

1989年/ソビエト/モノクロ/104分
監督・脚本:ヴィターリー・カネフスキー
出演:パーヴェル・ナザーロフ、ディナーラ・ドルカーロワ、エレーナ・ポポワ

舞台は第二次世界大戦直後、収容所地帯と化したソ連の炭鉱町。大人でさえ自分を守ることで精一杯な世の中を、危うげながらも逞しく生きる12才の少年ワレルカ。彼の引き起こす無垢な、しかし、やってはならない悪さは、母親への反発と相まって次第にエスカレートしていく。そんな彼の前に、守護天使のように現れては、危機を救ってくれる幼馴染の少女ガリーヤ。二人に芽生えた淡い想いは次第に呼応していくが、やがて運命はとんでもない方向へ転じていくのだった…。世界を魅了し続ける少年映画の金字塔。

★第43回カンヌ国際映画祭カメラドール受賞

ひとりで生きる

ひとりで生きる

1991年/フランス・ロシア/カラー/100分
監督・脚本:ヴィターリー・カネフスキー
出演:パーヴェル・ナザーロフ、ディナーラ・ドルカーロワ、エレーナ・ポポワ

15才になったワレルカは少年期に別れを告げようとしていたが、大人たちの世界はますます悲劇的な様相を呈し、彼にとって唯一、ガリーヤの妹ワーリャと一緒にいる時だけが心落ち着く時だった。そんな中、ある事件をきっかけに学校を退学になったワレルカは、ワーリャの思いをよそに、ひとりで町を出る。故郷や家族と離れ、ひとりで生きるワレルカ。一方、残されたワーリャは、返事のないワレルカに手紙を送り続け・・・。幼さを見せながら、大人へと成長していく少年の心の風景をスクリーン上で開花させた傑作。

★第45回カンヌ国際映画祭審査員賞受賞

ぼくら、20世紀の子供たち 〈デジタルリマスター版(日本初公開)〉

ぼくら、20世紀の子供たち

1993年/フランス/カラー/83分
監督:ヴィターリー・カネフスキー
出演:パーヴェル・ナザーロフ、ディナーラ・ドルカーロワ

国際的な評価を得たカネフスキーが次にカメラを向けたのは、社会体制が崩壊したロシアの都市に巣くうストリート・チルドレンたち。窃盗、強奪、売春、そして殺人…残忍性をエスカレートさせていく彼らの裏側に傷つきやすい感受性を見るカネフスキー。やがてカメラは、思わぬ場所でワレルカの面影を残したパーヴェル・ナザーロフの姿を捉える。そして、2本の映画で共演したのち、全く異なる人生を歩み成長していったパーヴェルとディナーラが再会を果たす。デジタルリマスター版を日本初公開!

★第44回べルリン国際映画祭ヤングフォーラム部門正式出品作品

11/15(土)~

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©Athanor Ltd.

提供・配給:ザジフィルムズ、クープ

公式ホームページ

日本では10年ぶりの特集上映!
チェコの老錬金術師ヤン・シュヴァンクマイエルが放つ
最新3作品、ついに公開!

1988年の『アリス』以来、『ファウスト』『悦楽共犯者』『オテサーネク』『ルナシー』『サヴァイヴィング ライフ』と、これまで6本の長編を発表してきたチェコのシュルレアリストにして、アニメーション&映画作家ヤン・シュヴァンクマイエル(現在90歳!)が、「最後の長編劇映画」と宣言して2018年に完成させた『蟲(むし)』、ついに一般公開!
加えて、作家のこれまでの人生、先立った妻エヴァとの思い出を振り返るドキュメンタリー『錬金炉アタノール』(2020)、さらにシュヴァンクマイエルが世界中から集めた奇怪なコレクションを約2時間、ひたすら見せ続ける驚愕の映画『クンストカメラ』(2022)も同時公開!

<ヤン・シュヴァンクマイエル Jan Švankmajer>
1934年9月4日、プラハ生まれ。プラハにある応用美術大学の舞台美術科およびプラハ芸術アカデミーの人形劇学科で演出と舞台美術を学んだことが、その後の創作活動の発展を大きく方向づける。映像と演劇を融合させたパフォーマンスの一種である「ラテルナ・マギカ(Laterna Magika)」で、特殊効果を含むいくつかの映画的手法を初めて試みた。1964年、プラハのクラーツキー・フィルム・スタジオ(the Krátký film Studio)で初の映画作品『シュヴァルツェヴァルト氏とエドガル氏の最後のトリック』を制作。映画という枠を超え、独立した自由な視覚表現の創作活動を続けている。
(参照:アタノール公式サイト)

作品紹介

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© Athanor Ltd.

2018年/チェコ・スロバキア/チェコ語/98分
原題:Hmyz
監督:ヤン・シュヴァンクマイエル
字幕翻訳:北村広子
字幕監修:ペトル・ホリー
字幕協力:イメージフォーラム

チャペック兄弟の有名な戯曲『虫の生活』の第二幕「捕食生物たち」に取り組む、小さな町のアマチュア劇団。遅刻や欠席するメンバーたちのやる気の無さに、コオロギ役兼任の演出家は怒りが収まらない。そしてやはりコオロギ役を務める彼の妻ルージェナはハチ役の男と明らかに不倫中……不穏な空気でリハーサルが進むなか、やがて劇の展開と役者たちの行動が交錯し、ついに舞台に惨劇が訪れる! 演劇の中の物語、それを演じる役者たちの素の姿、さらに彼らを撮影したこの映画『蟲』のメイキングも同時進行で提示される斬新な3層のメタ構造。そして例によってアニメーション技法も使われ、また本物の虫たちが目を覆いたくなるほど登場! 製作時には資金を補うためのクラウドファンディングが行われ、シュヴァンクマイエルを師と仰ぐクエイ兄弟やギレルモ・デル・トロも大々的に協力、日本のファンも含め世界中から多くの出資が得られて完成した「最後の長編劇映画」。

錬金炉アタノール

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© Athanor Ltd.

2020年/スロバキア・チェコ/英語、チェコ語/123分
原題:ALCHYMICKÁ PEC
原題:The Outsiders
監督:ヤン・ダニヘル、アダム・オリハ
出演:ヤン・シュヴァンクマイエル
字幕翻訳:前田理子、御囲ちあき、髙山智絵(JVTA)
字幕監修:ペトル・ホリー
字幕協力:ひろしまアニメーションシーズン

創作上のパートナーでもあった亡き妻エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァーの想い出、長年、製作を支えてきたプロデューサー、ヤロミール・カリスタとの愛憎入り交じる関係、参加しているシュルレアリスト集団の定例会、怪しげな呪物や作品の制作風景、展覧会の準備や講演、そしてスーパーで買物をする日常の姿など、あらゆる側面が赤裸々に映し出される。過去作品の抜粋や記録映像もインサートされ、彼の全貌を把握する「入門編」とも言える1本。なお「アタノール」とは錬金術で使う炉のことで、シュヴァンクマイエル自身の制作会社の名前でもある。

クンストカメラ

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© Athanor Ltd.

2022年/チェコ/120分
原題:Kunstkamera
監督:ヤン・シュヴァンクマイエル

「クンストカメラ」とは「驚異の部屋」「博物陳列室」の意味で、17世紀初頭のプラハ城にルドルフ2世が作ったそれが有名だが、この映画に映し出されるのは、チェコの南西部ホルニー・スタニコフにあるお城と旧穀物庫にあるシュヴァンクマイエル自身の「クンストカメラ」。2時間、世界中から集めた絵画や彫像、動物の剥製や貝殻、自身や妻の作ったオブジェなど、一般の価値基準とは無縁の不思議なコレクションがヴィヴァルディの「四季」に乗って、ナレーションもなしに延々と映し出される。シンプルに撮影されたもののように見えて、編集、床やドアの軋む効果音にシュヴァンクマイエル臭が強烈に香る一作。

11/15(土)~

原爆スパイ

原爆スパイ

© Participant Film

2022年/101分/イギリス、アメリカ/配給:パンドラ/提供:メニーウェル
監督:スティーヴ・ジェームズ
原題:A Compassionate Spy
登場人物:テッド(セオドア)・ホール、ジョーン・ホール
日本版字幕:若林 信乃
字幕監修:新田 宗土(慶應義塾大学 / 広島大学 SKCM2)

公式ホームページ

オッペンハイマーを裏切った男
戦後80年の今暴かれる、米ソ核開発をめぐる衝撃の事実――

広島と長崎に原爆が投下された1945年から今年で80年。第二次世界大戦下、「マンハッタン計画」において、〈原爆の父〉オッペンハイマー博士の下、原子爆弾の研究・開発に最年少の18歳で参加した天才物理学者テッド・ホール。彼は開発に関わる国家機密をソ連へと密かに流していた─。米ソ間で競うように開発され、広島・長崎へと投下された原子爆弾。そして戦後激化していく軍拡競争と冷戦構造…。一人の物理学者の大胆な行動が世界をどう変えたのか?「原爆スパイ」の驚くべき人生と、核開発をめぐる大国の思惑を克明に描く衝撃のドキュメンタリー。

当時計画に携わった物理学者の多くが、米国による原爆の独占を危険視し、ソ連と情報を共有すべきだと考えていた。共産主義に傾倒しソ連へ機密を流し続けたテッド。核戦力の均衡をもたらした一方で、ソ連に禁断の兵器を握らせたとも言える彼の行動は、「正しかった」のか? 1997年、その驚くべき人生が知れ渡ると同時に米国で一大論争を巻き起こしたテッド・ホール。同じ容疑で死刑判決が下ったジュリアス・ローゼンバーグ夫妻との違いを生んだのは何だったのか?後年、動機を「思いやり」だったと語るテッドが、現代にある“警鐘”を投げかける──。

後年までFBIに追われ続けたテッド。妻と娘たちは“スパイの父”とどのように秘密を共有し、共に生きてきたのだろうか?米国で“タブー”とさえ言える「原爆投下」に疑義を突き付けるテッドを一人の人間として描き出したのは、『フープ・ドリームス』(1994年/アカデミー賞編集賞ノミネート、サンダンス映画祭観客賞)、『プリフォンテーン』(1997年)『スティーヴィー』(2002年)等で知られ、二度のアカデミー賞ノミネート、多数の受賞歴を誇る米国で最も重要なドキュメンタリー作家のひとり、スティーヴ・ジェームズである。


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