3/29(土)
第1回 日本モンゴル映画祭

第1回 日本モンゴル映画祭
都市の若者、遊牧民、シャーマン…
多種多様、色鮮やかなモンゴル映画といま出会う!
3/29(土)-4/11(金)
第1回 日本モンゴル映画祭
都市の若者、遊牧民、シャーマン…
多種多様、色鮮やかなモンゴル映画といま出会う!
3/29(土)-4/11(金)
草原と都市、それぞれに生きる人々
「モンゴルってどんな国?」に映画たちは答える
国民の平均年齢が30歳に満たないほど、若者が多いモンゴル。さまざまな社会問題と直面しながらも、刺激的でユニークなカルチャーが日々生み出され続けている。 第1回 日本モンゴル映画祭では、日本で観る機会がまだまだ少ないモンゴル映画の中から、新作を含む7本を一挙上映。顔は似ていても、考え方や行動の仕方は日本人とかなり違うモンゴル人。モンゴル映画は新しい刺激や発見に満ちている。
公式ホームページhttps://mongolianfilmfest.com/
入場料一般1,600円|会員1,300円|大専・シニア1,200円|高校生以下800円
前売券全国共通特別鑑賞券1,500円(税込)を当館受付にて発売中!
イベント情報
『ホワイト・フラッグ』3/29(土)上映後、バトバヤル・チョグサム監督の舞台挨拶がございます。
上映スケジュール
3/29(土) | 3/30(日) | 3/31(月) | 4/1(火) | 4/2(水) | 4/3(木) | 4/4(金) |
![]() ハーヴェスト・ムーン |
休映 |
![]() トレジャーアイランド |
![]() ホワイト・フラッグ |
![]() ターコイズの空の下で |
![]() 獄舎Z |
![]() シティ・オブ・ウィンド |
![]() ホワイト・フラッグ 舞台挨拶 上映後 バトバヤル・チョグサム監督 |
![]() シティ・オブ・ウィンド |
![]() 冬眠さえできれば |
![]() 獄舎Z |
![]() ハーヴェスト・ムーン |
![]() トレジャーアイランド |
休映 |
予定表 横にスクロールできます
4/5(土) | 4/6(日) | 4/7(月) | 4/8(火) | 4/9(水) | 4/10(木) | 4/11(金) |
![]() ホワイト・フラッグ |
![]() 冬眠さえできれば |
![]() ターコイズの空の下で |
![]() ハーヴェスト・ムーン |
![]() トレジャーアイランド |
![]() 冬眠さえできれば |
![]() ハーヴェスト・ムーン |
![]() トレジャーアイランド |
![]() 獄舎Z |
![]() シティ・オブ・ウィンド |
![]() 冬眠さえできれば |
![]() 獄舎Z |
![]() ホワイト・フラッグ |
![]() ターコイズの空の下で |
予定表 横にスクロールできます
上映プログラム
ハーヴェスト・ムーン HARVEST MOONジャパンプレミア

2022年|モンゴル|90分|配給:Asian Shadows
監督:アムラ・バルジンヤム|脚本:アムラ・バルジンヤム、バヤルサイハン・バトスフ、T. ブムエルデン|プロデューサー:ウラン・サインビレグ|撮影:ジョシュア・フィッシャー|音楽:オドバヤル・バトトグトフ
出演:アムラ・バルジンヤム、テヌーンエルデネ・ガラムハンド、ダムディン・ソブド、ダワーサンバ・シャラヴ、ツェレンダリザヴ・ダシニャム
レストランで働くトルガは、草原で暮らす養父の体調が悪いという知らせを受け、すべてを捨てて故郷へ向かう。そして父親の死後も居残り、約束だった収穫の仕事を果たすと決めた。ある日、トルガは10歳の少年トントゥーレイと出会う。彼はシングルマザーの母親が街で働いている間、祖父母とともに暮らしていた。年齢差を超えて、互いの心の内に秘めた感情に触れあううち、トルガとトントゥーレイそれぞれに新たな変化が芽生えて……。
* 第41回バンクーバー国際映画祭 ヴァンガード部門 観客賞
獄舎Z Z Zone

(C)Mongolia Production/Cinemago/Magnetize
2024年|モンゴル|モンゴル語|83分|DCP|カラー|配給:Cinemago × マグネタイズ
監督:ビルグーン・チュルーンドルジ|脚本:プレブジャルガル・エルデネビレグ、ビルグーン・チュルーンドルジ、バザラグチャー・ビャンバジャヴ|プロデューサー:ツァルス・フーフディン・ズスラン、ハク・メディア、トレンド・アーティスト|撮影:スフバータル・チュルーンバータル|音楽:ビンバツォクト・ナンディウスレン
出演:プレブジャルガル・エルデネビレグ、ビルグーン・チュルーンドルジ 、バザラグチャー・ビャンバジャヴ、ビャンバスレン・ブムバヤル、ツェングーン・チンギス
更生のため、街から遠く離れた労働収容所に連れてこられた非行少年グループ。ここで厳しい罰を受けることになるかと思いきや、謎の闇の世界へ放りこまれ……。閉鎖空間で自由と生き残りを賭け、影に潜む邪悪な勢力と戦わなければならなくなった若者たち。刻々と残り時間は減り、山中どこへ行っても危険地帯だらけ! 果たして彼らは魔の手から逃れ、暗闇から光の中へ脱することができるのか!? 極寒のモンゴルを舞台にゾンビたちが暴れ出す!
シティ・オブ・ウィンド CITY OF WIND

© AURORA FILMS _GURU MEDIA_UMA PEDRA NO SAPATO_VOLYA FILMS_2023
2023年|フランス・モンゴル・ポルトガル・オランダ・ドイツ・カタール|103分|配給:Best Friend Forever
監督・脚本:ラグワドォラム・プレブオチル|プロデューサー:カティア・ハザック、シャーロット・ヴィンセント|撮影:ヴァスコ・ヴィアナ|音楽:ベンジャミン・シルベスター
出演:テルゲル・ボルドエルデネ、ノミンエルデネ・アリウンビヤンバ、アヌ・ウジン・ツェルマー、ブルガン・チュルーンバト、ガンゾリグ・ツェツェゲー
高校卒業を控えた17歳のゼは内気な青年。学校で勉学に励む一方、困っている人を助けるために儀礼を行うシャーマンの役目も果たしていた。そんな彼はある日、心臓に持病を抱える少女マララのために儀礼を行うことに。突然出会った二人は惹かれあい、やがて恋に落ちる。好奇心旺盛なマララに刺激を受け、色鮮やかに輝き出したかのようなゼの日常だったが、シャーマンとしての使命を背負う彼の心に新たな葛藤が生まれて……。
* 第80回ベネチア国際映画祭 オリゾンティ部門 最優秀男優賞 * 第96回アカデミー賞 国際長編映画賞 モンゴル代表 * 第19回大阪アジアン映画祭 グランプリ
トレジャー・アイランド TREASURE ISLANDインターナショナルプレミア

(C)Mongolia Production/Cinemago/Magnetize
2024年|モンゴル|108分|配給:Orange e ntertainment、Rodium Avia
監督:ツェグメド・オルゴドル|脚本:アンフジャルガル・エンフタイヴァン|プロデューサー:ゾルザヤ・バトバヤル|撮影:ブヤンバト・バトスレン|音楽:ツォグバヤル・バータル、JONON TEAM
出演:ナランムンフ・マグサルジャブ、フンツェングーン・バトトルガ、ツェレンボルド・ツェグミド、バトニャムブー・エンフタイヴァン、エネレル・トゥメン、ジャンチヴ・ガンゾリグ、エルヘムバヤル・ガンボルド
物売りたちが集まる青空市場の他に行き場のない孤児のガルトだったが、ある日強盗団のメンバーに遭遇し、彼らから任務を言い渡されることになった。訪れた先で待ち受けていたのは、手を縛られ監禁されていた魅惑的な女性ウヤンガ。強気な彼女に手を差し伸べるうち、ガルトの人生は想像とは異なる方向へ進んでいくことに……。人の優しさと愛情、醜さと裏切り。モンゴル社会の両面性を描き、そこで翻弄されていく若者たちの物語。
ホワイト・フラッグ WHITE FLAGジャパンプレミア

(C)Mongolia Production/Cinemago/Magnetize
2023年|モンゴル・日本・スイス|96分|配給:CHOGSOM FILM
監督・脚本:バトバヤル・チョグサム|プロデューサー:安藤光造、バトバヤル・チョグサム、ダニエル・ハッサー|撮影:ルーカス・グラフ|音楽:ユキオ・エリエン・ランズ
出演:エルデネツェツェグ・エンフバヤル、オルトナサン・エルデネバヤル、サンダンプレブ・オユンサンボー、ナラントール・タイヴァン
都会の刑事ゾリグは、行方不明の男性を探すため地方を訪れていた。その人物が最後に目撃された現場のそばで、彼は一つのゲルに暮らす二人の若い女性サランとナランと出会う。ゾリグは疑いを持ちつつ彼女たちに近づき、やがてサランと一線を越えてしまう。しかし彼女たちは姉妹ではなく、モンゴルではいまだタブー視されることもある同性愛の恋人関係だった。恋人とゾリグの仲を知ったナランは、感情を激しく乱してしまい……。
* 第12回アジアン・フィルム・フェスティバル・バルセロナ ディスカバリーズ部門 スペシャル・メンション
冬眠さえできれば IF ONLY I COULD HIBERNATE

2023年|モンゴル・フランス・スイス・カタール|98分|配給:Urban Sales
監督・脚本:ゾルジャルガル・プレブダシ|プロデューサー:フレデリック・コルヴェ、マエバ・サビニエン、ゾルジャルガル・プレブダシ|撮影:ダヴァーニャム・デルゲルジャルガル|音楽:ジョアニ・キュルテト
出演:バットツォージ・オールツァイフ、ノミンジグール・ツェンド、トゥグルドゥル・バトサイハン、バトマンダフ・バトチョローン、ガンチメグ・サンダグドルジ、バトサイハン・バトトルガ
数学が大得意な高校生ウルジー。物理学コンクールで優勝し、進学のため奨学金の獲得を目指すも、母親が地方で働くと突然言い出し、幼い弟と妹とともに家に残されてしまう。厳しい冬を乗りきるためには暖房の燃料となる石炭を買うお金を稼がねばならず、闇の仕事に手を出したウルジーは、勉強どころでなくなって……。カンヌ映画祭の「ある視点」部門でモンゴルの長編映画として初めて上映され、モンゴルでも大きな支持を得た作品。
* 第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門 正式出品 * 第24回東京フィルメックス 審査員特別賞&観客賞
ターコイズの空の下で UNDER THE TURQUOISE SKY

2021年|日本・モンゴル・フランス合作|日本語・モンゴル語|95分|DCP|5.1ch|シネマスコープ|カラー|配給:マグネタイズ
監督・脚本・プロデューサー:KENTARO|脚本:アムラ・バルジンヤム|撮影:アイヴァン・コヴァック|音楽:ルル・ゲンスブール、オキ|美術:エルデンビレグ・ビャンバッツォグ|編集:マヌ・ソウザ、ベルトラン・ブティリエ|テーラード提供:TAKEO KIKUCHI
出演:柳楽優弥、アムラ・バルジンヤム、麿赤兒、ツェツゲ・ビャンバ、サラントゥーヤ・サンブ、サヘル・ローズ、諏訪太朗、西山潤、佐藤乃莉、ガンゾリグ・ツェツゲ、ウンダルマ・トゥヴシントゥシグ
柳楽優弥演じる日本人の道楽息子タケシとワイルドなモンゴル人青年アムラが、あるきっかけでモンゴルの草原を共に旅することになる。タケシには、第二次世界大戦終了後にモンゴルで捕虜となった祖父が、現地で恋に落ちた女性との間に生まれた娘を探すというミッションがあったが……。美しい大草原を走りながら、道中でさまざまな人々やハプニングに遭遇し、言葉の壁を越えて青年二人が絆を深めていくコミカルなロードムービー。
3/29(土)〜1週間限定
ジュ・テーム、ジュ・テーム

© CINE MAG BODARD
1968年/94分/フランス/配給:コピアポア・フィルム
監督:アラン・レネ
脚本:ジャック・ステルンベール、アラン・レネ
撮影:ジャン・ボフティ
音楽:クシシュトフ・ペンデレツキ
編集:アルベール・ジュルジャンソン、コレット・ルルー
出演:クロード・リッシュ、オルガ・ジョルジュ=ピコ、アヌーク・フェルジャック
タイムマシンで一年前の世界へ──<時間>の中でさまよう男。
永遠に失ったきみが、そこにいた。
「時間」を研究するクレスペル研究所で、タイムトラベル実験への参加を依頼された主人公のクロード。一年前へ旅だった彼の目の前に広がるのは夏の真っ青な海、そこにいるのは、かつて破滅的なまでに愛し合った恋人カトリーヌだった。しかしマシンの故障により過去に閉じ込められてしまったクロードは、ばらばらに散らばった思い出を追体験していくのだが──。
フランスの巨匠 アラン・レネがおくる
<記憶>をめぐるタイムトラベル・ラブストーリー
わたしたち誰もが持つ、もっとも小さな秘密の芸術ともいうべき「記憶」と、人類にとって欠かせない「時間」という概念、そして世界が始まって以来の永遠のミステリーである「愛」をテーマにしたタイムトラベル・ラブストーリー『ジュテーム、ジュテーム』。ミシェル・ゴンドリーの『エターナル・サンシャイン』をはじめ、多くの作品に影響を与えた幻のSF映画が日本劇場初公開。監督は『二十四時間の情事』『去年マリエンバートで』などで知られ、クリストファー・ノーラン、チャーリー・カウフマン、スティーヴン・ソダーバーグ、アルフォンソ・キュアロンほか現代ハリウッドの名匠たちも敬愛する巨匠、<映画界きっての時間旅行者(タイムトラベラー)>アラン・レネ。まるで呼び戻されるように、何度も、何度もある地点へと舞い戻り、かつての恋人と出会いなおす主人公。パズルのように散らばった「記憶」をわたり歩いた先に、彼がみた景色とは──?



3/15(土)~3/20(木)、3/29(土)~4/4(金)
ストップモーション

© Bluelight Stopmotion Limited / The British Film Institute 2023
2023年/93分/イギリス/配給:スターキャット
原題:Stopmotion
監督・脚本:ロバート・モーガン
出演:アシュリン・フランチオージ、トム・ヨーク、ケイリン・スプリンゴール、セリカ・ウィルソン・リード、ステラ・ゴネット
それは現実か悪夢か…
孤独なアニメーターの狂気がモンスターたちに命を宿す
偉大なストップモーション・アニメーターであるスザンヌ・ブレイクの愛娘エラは、母の病により中断された作品を完成させようと奮闘する。しかし、独力では作業が進まず、偶然出会った謎の少女の力を借りながら制作を進めるが、次第に現実と虚構の壁が崩壊し精神的に追い詰められていく…。
ストップモーション・アニメと実写が融合した新たなる恐怖
フィル・ティペット監督『マッドゴッド』や堀貴秀監督『JUNK HEAD』、チリの『オオカミの家』など、近年脚光を浴びるストップモーション・アニメの新たな話題作が日本に上陸。本作は、フランシス・ベーコンやクライヴ・バーカー作品を彷彿とさせるホラーテイストでダークなストップモーション・アニメと実写を交錯させながら、重層的な恐怖とスリルを与える珠玉のサイコロジカル・ホラーだ。シッチェス・カタロニア国際映画祭審査員特別賞をはじめ、世界各国の映画祭でも絶賛された。
主演は、『ナイチンゲール』、大ヒットTVシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」で注目を集め、近年も『スピーク・ノー・イーブル 異常な家族』など活躍目覚ましいアシュリン・フランチオージ。監督はストップモーション・アニメの短編「Bobby Yeah」が英国アカデミー賞最優秀短編アニメ賞にノミネートされたイギリス人監督ロバート・モーガン。本作は彼の記念すべき長編監督デビュー作となる。



料金
一般 | 大学・専門・シニア | 高校以下 | |
通常 | ¥1800 | ¥1200 | ¥800 |
会員 | ¥1500 | ¥1200 | ¥800 |
4/4(金)~
天国の日々 4K

© 2025, 1978 BY PARAMOUNT PICTURES ALL RIGHTS RESERVED.
1978年/94分/アメリカ/配給:アンプラグド
原題:Days of heaven
監督・脚本:テレンス・マリック
製作:バート・シュナイダー、ハロルド・シュナイダー
撮影:ネストール・アルメンドロス、ハスケル・ウェクスラー
美術:ジャック・フィクス
音楽:エンニオ・モリコーネ
出演:リチャード・ギア、ブルック・アダムス、リンダ・マンズ、サム・シェパード、ロバート・J・ウィルク、ステュアート・マーゴリン
“最も美しい映画の一つ”が4Kレストア化
47年の時を経て、本来の姿で蘇る
20世紀初頭のテキサスの壮大な農場を舞台に、人間の弱さともろさを美しい映像で描く。第32回カンヌ国際映画祭で監督賞、さらに第51回アカデミー賞では撮影賞を受賞するなど、公開当初から世界中で高く評価され続けている珠玉の名作。日本では、約5年後の1983年に劇場公開された。このたび本作は、テレンス・マリック監督監修のもと4Kレストア化。
監督は、『バッドランズ(地獄の逃避行)』(73)で初メガホンをとり、『シン・レッド・ライン』(98)や『ツリー・オブ・ライフ』(11)などで数々の賞を受賞し続けているテレンス・マリック監督。この作品に全てを注いだマリック監督は、次回作の『シン・レッド・ライン』までの20年間、1本も映画を撮らなかったことは、長年にわたり映画界の伝説として語られている。
本編の夕暮れ時のシーンは全て、“マジック・アワー”と呼ばれる、1日にわずか20分しかない日没間近の柔らかい光の中で撮られ、本編のほとんどをこの時間に費やすという極めて異例の方法で撮影された。手がけたのはエリック・ロメール監督作品に多数参画し、フランソワ・トリュフォーらヌーヴェル・ヴァーグの作品でも撮影監督をつとめたネストール・アルメンドロス。
この2人の狙い通り、絵画のような非常に美しい画作りに成功したが、その極度なこだわりのため、スケジュールや予算は大幅に超過。プロデューサーのバート・シュナイダーは自宅を抵当に入れたという。アルメンドロスは、次回作が控えていたため、ハスケル・ウェクスラーに撮影監督を引き継ぎ完成させた執念の一作となった。



4/5(土)~
Underground アンダーグラウンド

©2024 trixta
2024年/83分/日本/製作:トリクスタ/共同製作:シネ・ヌーヴォ、ユーロスペース、ナゴヤキネマ・ノイ、札幌文化芸術交流センターSCARTS、豊中市立文化芸術センター/配給:ユーロスペース+スリーピン
監督:小田香
テクニカルディレクション・録音・グレーディング:長崎隼人
撮影:高野貴子
照明:平谷里紗、白鳥友輔
整音・サウンドデザイン:山﨑巌
音楽:細井美裕
プロデューサー:筒井龍平、杉原永純
出演:吉開菜央 松永光雄 松尾英雅
イベント情報
4/13(日)13:25回上映後、小田香監督の舞台挨拶がございます。
五感を研ぎ澄ませ 異空間にダイヴせよ
小田香が三たび、カメラを向けるのは日本の“地下世界”
漆黒の暗闇に横たわる歴史を凝視する ―
地下の暗闇から、蠢く怪物のように「シャドウ(影)」が姿を現す。シャドウ(影)はある女の姿を借りて、時代も場所も超えて旅を始める。滲み出す地下水に濡れる、地下鉄が走る音を聞き、戦争により多くの人々が命を失ったほら穴の中で死者達の声に耳を澄ませる。山奥の寺では、洞窟に続く、壁面に掘られた仏たちのために読経する僧侶の傍らに身を寄せる。そんな道行きの中、シャドウ(影)は、かつてそこで起きたことをトレースしていくようになり、ふと入った映画館で出くわした映像に導かれ、湖の底に沈んだ街に向かうのだったーー。
鬼才タル・ベーラの愛弟子、小田香が描き出す、
ドキュメンタリーを遥かに超えた異形の空間
『サタンタンゴ』『ニーチェの馬』で知られる映画作家タル・ベーラが後進の育成のために設立した映画学校【film.factory】で 3 年間学んだ後、卒業制作として作られた長編デビュー作『鉱 ARAGANE』(2015年)では、ボスニア・ヘルツェゴビナの炭鉱を、第1回大島渚賞を受賞した『セノーテ』(2019年)では、メキシコ、ユカタン半島北部に点在するセノーテと呼ばれる洞窟内の泉と、人類の視線が及ばない異形の地下世界を題材に制作を続けてきた小田香が、三たび、遂に日本の地下世界にカメラを向ける。小田自ら、「“地下世界”を描く作品としては節目となる作品」と語る最新作『Underground アンダーグラウンド』。小田は、3年かけて日本各地をリサーチし、その土地に宿る歴史と記憶を辿り、土地の人々の声に耳を傾け、これまでとは全く異なる撮影体制で、地下の暗闇を16mmフィルムに焼き付けていく。
その道行きには、米津玄師「Lemon」MVのダンスで鮮烈な印象を残し、映画『Shari』などの監督作でも知られる、映画作家・ダンサーの吉開菜央が、ある女の姿を借りた「シャドウ(影)」という存在を演じ、まるで歴史そのものであるかのような姿で随伴する。
鼓膜がうち震えるほどの爆音の音響設計と、時折、漆黒の暗闇に揺れる色とりどりの眩い光がドキュメンタリーという枠を遥かに超え、我々の既成概念をぶち破る力強さで疾走していく。その瞬間がまるで歴史になるかのように。



4/5(土)~
彼方の家族

©︎坂内映介 川崎たろう
2023年/日本/81分/配給:MAP
監督:川崎たろう、坂内映介
製作・脚本:坂内映介
音楽:小山和生
プロデューサー:大崎章、川崎たろう、坂内映介
撮影・照明:小倉和彦
音響:黄永昌
編集:川崎たろう
出演:相澤幸優、山内大翔、渡辺友貴、渡邊祐太、深谷和倫、早瀬瑠衣、下永正虎、木村知貴
イベント情報
【舞台挨拶・トークイベント】各日上映後
★4/5(土)川崎たろう監督、坂内映介監督、相澤幸優さん(出演)、渡辺友貴さん(出演)
★4/6(日)、7(月)、8(火)、9(水)川崎たろう監督、坂内映介監督、大崎章さん(プロデューサー)
★4/12(土)諏訪敦彦さん(映画監督)、大崎章さん(プロデューサー)
★4/18(金)川崎たろう監督、大崎章さん(プロデューサー)
覚え続ける あの時のことを
東日本大震災から14年
“あの日”から生きてきた家族たちの物語
幼い頃に震災で父を亡くした奏多にとって父親は遠い存在であり、残された自分にできることは何なのか、わからないまま過ごしていた。そんな奏多が転校先の高校で、担任教師の息子・陸と出会う。奏多は陸の明るさに最初は戸惑っていたが、次第に距離が近づいていき、お互いに初めて父親に対する思いを打ち明け合うのだった。しかしある日、奏多が学校にいくとそこには陸はおらず・・・
本作は東日本大震災で父親を亡くし、現在も喪失感を抱えたまま生きる高校生・奏多と、父親との間に問題を抱える同級生・陸の交流を通し、あの日から現在まで続く震災の記憶と、再生を静かに描き出す物語。東北芸術工科大学に研究生として在籍していた坂内映介が自身の震災体験を元に脚本を執筆、同大学の卒業生である川崎たろうと共同でメガホンをとり、日常の機微を積み重ねた丁寧な演出で孤独を抱えたまま生きる高校生たちの心情を優しく、せつなさを込めて浮き彫りにした。また、『お盆の弟』『無限ファンデーション』などの大崎章がプロデューサーを務めている。
キャスティングは主演の奏多役・相澤幸優、山内大翔含め、東北地方でのオーディションで決定。バイプレイヤーとして『室井慎次 敗れざる者』など多くの映画に顔を見せる秋田出身の木村知貴も父親役として出演し、それぞれの役柄に血を通わせている。



4/12(土)~
うしろから撮るな 俳優織本順吉の人生

©かわうそ商会
2024年/82分/日本/配給:パンドラ
監督・撮影:中村結美
プロデューサー:正岡裕之
編集:山内洋子
音響効果:金田智子
出演:織本順吉、中村矩子
【前売券】全国共通特別鑑賞券 1,500円(税込)を当館受付にて発売中!
イベント情報
4/12(土)上映後、中村結美監督の舞台挨拶がございます。
名脇役が最後に演じたのは“自分自身”か
撮る者 vs 撮られる者、それが最期の対話だった──
脇役一筋70年、死の直前まで現役を貫き、92歳で亡くなった俳優・織本順吉。2000本以上ものTVドラマ・映画に出演し、地味だが情感あふれる脇役を演じ続けた織本。だがその裏では、家族と共に生きられない一面があった。その父へ、復讐心からカメラを向けた娘。老いて、体の自由が効かなくなり、セリフ覚えが覚束なくなり、感情を抑えることができず、家族相手に子どものように泣きわめく…。そんな晩年の父を、娘の視点で赤裸々に撮り続けた4年間…。それはカメラを挟んだ格闘であり、カメラを挟むことでようやく向き合えた父と娘の記録でもあった。そして続けるうち、自らの業をさらけ出しているのは、撮られる父か、撮り続ける娘か、わからなくなっていった。「老いるとは何か? 家族とは何か? 生を全うするとは何か?」誰もが抱えるこの命題に、父の死を通して向き合う…これは家族のドキュメンタリーである。
「私は老いを認めない織本にそれを突き付けようと撮影を始めた」
本作は、織本の娘・中村結美が2015年夏からの4年間、織本順吉に公私にわたり密着し、ホームビデオで織本の「素」の姿を明らかにしようとした記録である。カメラが収めるのは、糖尿病を患うも、食後血糖値を測るのを怠ったこと指摘され激高する姿、セリフ間違いにより10回もNGを出す姿、家族に「もう車の運転はやめてほしい」と言われまたしても激高する姿、長い役者人生における初めての降板、そして俳優人生初の「空白」……カメラは容赦なく、公私に渡り織本の“老い”を晒し出す。そしてまた、娘・中村が父に対して果敢に挑む様子がヒリヒリと映し出される。なぜ織本は、みじめな姿をカメラにさらし続けるのか?これも“演じて”いるのだろうか?そしてカメラは、織本の最期の瞬間を映し出す─。



4/12(土)~
いきもののきろく

©︎シネマスコーレ/ドッグシュガー
2014年/日本/モノクロ/47分/配給:ドッグシュガー
監督・脚本:井上淳一
原案:永瀬正敏
音楽:PANTA
主題歌:「時代はサーカスの象にのって」(作詞:寺山修司・高取英/作曲:PANTA)
企画プロデュース:木全純治
プロデューサー:片嶋一貴
撮影:鍋島淳裕
編集:細野優理子
出演:永瀬正敏、ミズモトカナコ
イベント情報
4/12(土)上映後、菊池琢己さんのミニライブ、ミズモトカナコさん、井上淳一監督の舞台挨拶がございます。
ミズモトカナコさん
菊池琢己さん プロフィール
1960年12月16日、横浜市出身
1980年 ロミオ(ポリドール)でギタリストとしてデビュー
1981年 WELCOME(ビクター)でボーカル&ギターとして活動を開始
1986年 頭脳警察のPANTAのバンドに加入。アルバム「クリスタルナハト」レコーディング
以後、PANTAとはソロバンド、響(PANTA&TAKUMI)、陽炎、頭脳警察で活動を共にする
並行して、松村雄基、KATSUMI、松下里美、大木彩乃、hitomi、倖田來未、織田裕二、高橋克典、小野正利などのライブサポート、アレンジ、レコーディング、プロデュース、フジテレビ「ミュージックフェア」のハウスバンドH.T.M.Sに所属
五輪真弓、矢野顕子、谷村新司、松田聖子、徳永英明、石井竜也らと共演
TENSAWのボーカルのセーボーとの「Saybow & the R+X+S」、フラワートラベリンバンドの石間秀機との「石間秀機 VIEW next page」などのバンドで活動
また2024年からあがた森魚と活動を共にする
「瓦礫、瓦礫って言うけど、みんな、生活の一部だったんだ」
原案 永瀬正敏が贈る“喪失と再生の物語”
人っ子一人いない廃墟のような街で男は運河に流れ着いたゴミを拾い集める。そこに現れる女。男の日常に微かにひびが入り始める。
『戦争と一人の女』の舞台挨拶で監督の井上淳一とシネマスコーレを訪れた永瀬正敏は、支配人の木全純治よりとある企画の監督依頼を受ける。それは名古屋市内を流れる中川運河という今はもう使われていない運河を舞台とした短篇映画だった。すぐに訪れたロケハンで、永瀬は映画の舞台となる鉄屑工場と出会い、シャッターを切りまくる。その二日後、井上のもとに永瀬から一本のプロットが届く。それは、誰もいない街の廃工場でひとり筏を作り続ける男の話だった。そこにひとりの女が訪れる――。井上は永瀬のプロットに、東日本大震災後のイメージをプラスし、脚本を執筆。原発事故後の誰もいなくなった世界に取り残されたような男と女の話を作り上げた。
女を演じるのは、『福田村事件』のミズモトカナコ。当時、まだ京都造形大学の学生だったミズモトは永瀬相手に一歩も引けを取らない堂々たる演技を見せている。撮影は、『極悪女王』の鍋島淳裕。過去とも未来ともつかない世紀末的風景をモノクロ映像で見事に捉えている。プロデュースは木全純治。これは『青春ジャック 止められるか、俺たちを2』コンビの初タッグでもある。そして主題歌は、2023年に亡くなった「頭脳警察」のPANTA。寺山修司と高取英による詩にPANTAが曲をつけた「時代はサーカスの象にのって」がせつなく流れる。
本作は2013年に撮影。当時は47分の短篇を上映する環境になく、翌14年にシネマスコーレのみで公開。24年、井上の師である若松孝二13回忌イベントで上映。そこでの絶讃を受け、ついに全国公開となる。幻の傑作が今ここに蘇る。



4/12(土)~1週間限定
70/80年代 フランシス・F・コッポラ 特集上映-終わりなき再編集-

70/80年代 フランシス・F・コッポラ 特集上映-終わりなき再編集-
『ゴッドファーザー』『地獄の黙示録』で映画史に燦然と その名を刻むフランシス・フォード・コッポラ
4/12(土)―4/18(金)
70/80年代 フランシス・F・コッポラ 特集上映-終わりなき再編集-
『ゴッドファーザー』『地獄の黙示録』で映画史に燦然と その名を刻むフランシス・フォード・コッポラ
4/12(土)―4/18(金)
二度のアカデミー作品賞・パルムドールを受賞。
その傍ら、スタジオ倒産危機、幾度の自己破産、終わらない再編集……
我々はまだ、彼を超える映画監督に出逢えていない。
構想期間40年、キャリアラストの噂も飛び交い公開が待ち焦がれる最新作『メガロポリス』もカンヌ上映直後から賛否両論の意見が聞こえるが、思えば彼はいつも“逆境”に立ちながら、彼自身が求める“映画”を孤独に作り上げてきた。今やそれを無くして映画史は語れない不動の傑作『地獄の黙示録』も撮影現場トラブルの数々、延び続ける撮影日数、無慈悲に嵩み続ける製作費……結果的に興行的に成功を収めたものの、その次作『ワン・フロム・ザ・ハート』では前作の成功を自ら食い潰し、スタジオ閉鎖という悲惨な結果を招く。
“再編集”を何度も監督自ら手がけ、2023年に未公開映像を含めて大胆に生まれ変わった『ワン・フロム・ザ・ハート リプライズ ‐4Kレストア版‐』、劇場公開版からより原作小説に近づけたディレクターズ・カットに“最高のクオリティ”を自ら求め監修も行った『アウトサイダー コンプリート・ノベル ‐4Kレストア版‐』、そしてプロデューサーであるコッポラと監督であるヴェンダース、二人の確執をおさめた『リヴァース・アングル:ニューヨークからの手紙』(ヴェンダース監督『ハメット』の撮影裏であり、『ハメット』と併映)、またパルムドールを受賞し、作品賞を含むアカデミー賞3部門ノミネート(同年の作品賞は『ゴッドファーザー PART II』が受賞)のコッポラの隠れた名作『カンバセーション…盗聴… ‐4Kレストア版‐』がラインナップ。コッポラ監督作品はすべて“完璧”を求めて作り直された4Kレストア版の“新作”となっている。
公式ホームページhttps://coppola-reprise2024.com/
提供 JAIHO 配給 Gucchi’s Free School
入場料 当日一般1,800円/会員1,500円/大専・シニア1,200円/高校生以下800円
上映スケジュール
4/12(土) | 4/13(日) | 4/14(月) | 4/15(火) | 4/16(水) | 4/17(木) | 4/18(金) |
![]() カンバセーション…盗聴… |
![]() ワン・フロム・ザ・ハート リプライズ |
![]() アウトサイダー コンプリート・ノベル |
![]() ハメット+リヴァース・アングル |
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作品紹介
ワン・フロム・ザ・ハート リプライズ -4Kレストア版-

© 1982 Zoetrope Studios
1982年/アメリカ/93分
原題:One From the Heart
監督:フランシス・フォード・コッポラ
脚本:アーミアン・バーンスタイン、フランシス・フォード・コッポラ
出演:フレデリック・フォレスト、テリー・ガー、ナスターシャ・キンスキー
独立記念日を間近に控えたラスベガスの街。フラニーとハンクは交際5周年記念を迎えようとしていた。旅行社に勤めるフラニーは、ボラボラ島行きの航空券を、ハンクは家の権利書をプレゼントするが、些細なことから口論が発展し、フラニーは家を出ていくことに。お互いがお互いをどこかで思いながら行きずりに出会った相手と刹那的な恋に落ちていく……。
アウトサイダー コンプリート・ノベル -4Kレストア版-

© 2005 / ZO ETROPE CORPORATION – Tous Droits Réservés
1983年/アメリカ/114分
原題:The Outsiders
監督:フランシス・フォード・コッポラ
原作:S・E・ヒントン
出演:C・トーマス・ハウエル、マット・ディロン、ラルフ・マッチオ
オクラホマ州タルサ。14歳のポニーボーイは東側に住むグリースと呼ばれる貧民階級のワルたちとつるんでいる。西側にはソッシュと呼ばれる金持ちたちが住んでいて、彼らが遭遇すればいつも喧嘩が勃発。ポニーボーイは、2歳上のジョニー、リーダー格のダラスと行動していた。その夜もいつもの喧嘩のはずであった……。
カンバセーション…盗聴… -4Kレストア版-

© 1974 Paramount Pictures C orporation
1974年/アメリカ/113分
原題:THE CONVERSATION
監督・製作・脚本:フランシス・フォード・コッポラ
共同製作:フレッド・ルース
出演:ジーン・ハックマン、ジョン・カザール、アレン・ガーフィルド
人混みに呑まれながら、逢瀬を重ねている男女の盗聴。この道に長いハリーに任せれば、難しいことはなく、この日もいつもと変わらぬ仕事のはずであった。完璧主義のハリーは、一部、彼らの会話が聞き取れないことに気づき、その内容を聞き取ろうとしている内に、何か違和感に気づき始める……。音声はハリーを裏切ることはないのか?妄想か現実かが入り混じる、ネオ・ノワール・スリラー!!
ハメット

© 1982 Zoetrope Studios
1982年/アメリカ/97分
原題:HAMMETT
監督:ヴィム・ヴェンダース
製作総指揮:フランシス・フォード・コッポラ
出演:フレデリック・フォレスト、マリル・ヘナー、ピーター・ボイル
探偵小説をタイプし終えたハメットのもとに、探偵社時代の仲間が訪ねてくる。消えた中国娘を探す彼に頼まれチャイナタウンを案内するハメットだったが、やがて巨大な陰謀に巻き込まれていく……!!ミステリ作家ダシール・ハメット彼自身の人生と、彼の小説世界が重なりあう、現実とフィクションの狭間へようこそ。
併映『リヴァース・アングル:ニューヨークからの⼿紙』

© 2015 Wim Wenders Stiftung
1982年/西ドイツ/18分
原題:REVERSE ANGLE/Reverse Angle: Ein Brief aus New York
監督・製作:ヴィム・ヴェンダース
1982年3月にニューヨークで撮影された。フランスのテレビ向けに制作され、ヴェンダースが今後数年にわたって制作する予定だった一連の「日記映画」の試作となる。ヴェンダースにとって初のアメリカ映画『ハメット』制作中の日々を描き、製作者であるフランシス・フォード・コッポラも登場。
4/19(土)~
白夜

© 1971 Robert Bresson
1971年/83分/フランス・イタリア合作/配給:エタンチェ、ユーロスペース
原題:Quatre Nuits d’un rêveur
監督・脚本:ロベール・ブレッソン
原作:ドストエフスキー
撮影:ピエール・ロム
録音:ロジェ・ルテリエ
美術:ピエール・シャルボニエ
編集:レイモン・ラミ
出演:ギヨーム・デ・フォレ、イザベル・ヴェンガルテン、ジャン=モーリス・モノワイエ
ポンヌフの宵闇に心を通わせるジャックとマルト。
恋と愛にうつろう四夜の物語。
画家のジャックは、ある夜、ポンヌフで思い詰めた表情をしている美しい女性マルトに出会う。翌晩、お互いの素性を語り合うジャックとマルト。ジャックは孤独な青年で、理想の女性との出会いを夢見ていた。一方のマルトは恋した相手に「結婚できる身分になったら一年後に会おう」と去られていた。そして今日がちょうどその一年後。マルトに熱い気持ちを抱きながらも、彼と出会えるよう献身するジャック。だが三夜目になっても男は現れず、マルトの心もジャックに惹かれ始めていた。そして運命の第四夜……。
世界の映画作家たちに絶大なる影響を与え続けているフランスの巨匠ロベール・ブレッソン(1901-99)の『白夜』。近年ではフランスでさえ上映不可能であったが、その美しさと儚さは多くの映画ファンの心の中で大切にはぐくまれてきた。その幻の逸品が、ついに4Kレストアされいっそうの輝きを纏い、いまスクリーンによみがえる。
原作はドストエフスキーの短篇。19世紀のペテルブルクから撮影当時のパリに舞台を移し、セーヌ河岸とポンヌフを背景に若き二人の男女を見つめていく。70年代のパリの街、今なお新鮮なマルトの装い、セーヌの夜を彩る歌や音楽、観光船の眩いばかりの美しさ……全篇を軽やかな空気が吹き抜ける。一度見たら忘れられないシーンで胸がいっぱいになるみずみずしい恋の映画。



4/19(土)~
光る川

©長良川スタンドバイミーの会
2024 年/⽇本/108分/配給:カルチュア・パブリッシャーズ
脚本・監督:⾦⼦雅和
⾳楽:⾼⽊正勝
共同脚本:吉村元希
美術監督:部⾕京⼦
撮影:⼭⽥達也
原作:松⽥悠⼋(「⻑良川 スタンドバイミー⼀九五〇」より)
出演:華村あすか、葵揚、有⼭実俊、⾜⽴智充、⼭⽥キヌヲ、髙橋雄祐、松岡⿓平、⽯川紗世、平沼誠⼠、星野富⼀、堀部圭亮、根岸季⾐、渡辺 哲、安⽥ 顕
イベント情報
4/23(水)上映後、⾦⼦雅和監督の舞台挨拶がございます。
川を、時を、さかのぼっていく――
高度経済成長期。
山あいで生きる少年は、大人が忘れはじめた神秘と畏怖にふれる。
日本の高度経済成長が始まった1958年。大きな川の上流、山間の集落で暮らす少年ユウチャ。森林伐採の影響もあるのか、家族は年々深刻化していく台風による洪水の被害に脅かされている。夏休みの終わり、集落に紙芝居屋がやってきた。演目は土地にずっと伝わる里の娘・お葉と山の民である木地屋の青年・朔の悲恋。お葉の涙が溢れかえるように数十年に一度、恐ろしい洪水が起きるという。紙芝居の物語との不思議なシンクロを体験したユウチャは、現実でも家族を脅かす洪水を防ぎ、さらには哀しみに囚われたままのお葉の魂を解放したいと願い、古くからの言い伝えに従って川をさかのぼり、山奥の淵へ向かう…
世界の映画祭で注目の異才・金子雅和監督最新作
CG一切なしの神秘的な自然の中で紡がれる伝承と解放の物語
『アルビノの木』『リング・ワンダリング』で海外映画祭で多数受賞、国内外で注目を集める金子雅和監督の最新作。深く引き込まれそうな水辺、近寄りがたさすら感じさせる洞窟や滝、悠久の時を刻む山々の情景など、圧倒的なロケーションと民俗学・美術等に裏打ちされた世界観により、現代人が忘れかけている自然への畏怖や人間の根源にある生命力を描き出してきた金子。今回は岐阜県長良川流域の土地・民話・伝承からインスピレーションを受け、疲弊する現代人への原点回帰的なメッセージを紡ぎ出す。
物語の根幹を支える女性・お葉を演じるのはNETFLIX「シティーハンター」でも話題を呼んだ華村あすか、お葉の悲恋の相手・朔にNHK連続テレビ小説「舞い上がれ!」で注目された葵揚、そして物語の眼差しとなる少年・ユウチャとお葉の弟・枝郎に子役の有⼭実俊などフレッシュな役者を起用。また、⾜⽴智充、⼭⽥キヌヲ、堀部圭亮、根岸季⾐、渡辺哲といったベテラン、そして『リング・ワンダリング』に続く出演となる安⽥顕まで多彩な顔ぶれが揃った。また、細田守監督作品などを手掛けてきた音楽家・⾼⽊正勝が音楽を書き下ろし、作品世界に繊細に寄り添う。



4/19(土)~1週間限定
映画監督チャン・ゴンジェ 時の記憶と物語の狭間で

映画監督チャン・ゴンジェ
時の記憶と物語の狭間で
孤高のインディペンデント作家が描く
“自分の物語”と“越境していく時間”
4/19(土)―4/25(金)
映画監督チャン・ゴンジェ
時の記憶と物語の狭間で
孤高のインディペンデント作家が描く
“自分の物語”と“越境していく時間”
4/19(土)―4/25(金)
最新作「ケナは韓国が嫌いで」が公開となるチャン・ゴンジェ監督。2009年に発表した「十八才」はロッテルダム、香港など12を超える国際映画祭に招待された。それまでにない感覚を持つ新世代の監督の誕生は、韓国のインディペンデント映画界におけるひとつの“事件”となった。第3作「ひと夏のファンタジア」(2014)は、韓国でインディペンデント映画としては異例の3万人以上の観客を集め、チャン・ゴンジェ監督への注目度もアップ。「十八才」、第2作「眠れぬ夜」(2012)で撮られたのは“自分自身”ということ。「十八才」では自分自身をモデルとし、「眠れぬ夜」では30代だった自分と妻の関係に目を向けた。「ひと夏のファンタジア」では、モノクロとカラー、ノンフィクションとフィクションの融合という新たな形式を生み出し、映画は幻想性を纏った。その手法は2時間の間に演劇を入れ込むことで主人公の現在と夫婦の過去を並行して描いた「5時から7時までのジュヒ」(2022)にも表れている。
俳優、撮影、監督、プロデューサーと、様々な立場で映画にかかわってきたチャン・ゴンジェ。現在の彼は「プロフェッショナルとしていい作品を作りたいという気持ちが強い」と語る。もちろん、彼はすでにデビュー作「十八才」から、独自の美学とリズムを持った映画作家であり、恋愛と結婚という普遍的なテーマを、リアルでありながらも幻想的な手法で見せてきた。最新作の「ケナは韓国が嫌いで」は2023年の釜山国際映画祭のオープニングを飾るなど、インディペンデント作家のトップランナーとして、キャリアの可能性を開拓し続けている。今回、その軌跡が日本ではじめて辿られる。
公式ホームページhttps://www.apeople.world/jang-kun-jae/
配給A PEOPLE CINEMA/chocolat studio
入場料 当日一般1,800円/会員1,500円/大専・シニア1,200円/高校生以下800円
イベント情報
★4/19(土)『十八才』上映後、小橋めぐみさん(女優)のトークイベントがございます。聞き手:溝樽欣二さん
★4/20(日)『ひと夏のファンタジア』上映後、チャン・ゴンジェ監督の舞台挨拶がございます。聞き手:大森美紀さん(ショコラ)
上映スケジュール
4/19(土) | 4/20(日) | 4/21(月) | 4/22(火) | 4/23(水) | 4/24(木) | 4/25(金) |
![]() 十八才 トーク 上映後 小橋めぐみさん(女優)、聞き手:溝樽欣二さん |
![]() 5時から7時までのジュヒ |
![]() 眠れぬ夜 |
![]() 5時から7時までのジュヒ |
![]() 十八才 |
![]() ひと夏のファンタジア |
![]() 5時から7時までのジュヒ |
![]() 眠れぬ夜 |
![]() ひと夏のファンタジア トーク 上映後 チャン・ゴンジェ監督、聞き手:大森美紀さん |
![]() 十八才 |
![]() ひと夏のファンタジア |
![]() 5時から7時までのジュヒ |
![]() 眠れぬ夜 |
![]() 十八才 |
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作品紹介
十八才劇場初公開

©mocushura
2009年/95分
原題:회오리 바람/Eighteen
監督・脚本:チャン・ゴンジェ
出演:ソ・ジュニョン/イ・ミンジ
高校2年生の冬休みを迎えたテフンとミジョン。付き合って100日目を記念して家族にも黙って海辺の街へ旅行に出かけた2人は楽しい時を過ごすが、帰宅直後、テフンはミジョンの家へと呼び出される……。チャン・ゴンジェ監督待望の長編デビュー作。自身をモデルとした“自分の物語”を普遍的なものへと開いていく。
眠れぬ夜劇場初公開

©mocushura
2012年/65分
原題:잠 못 드는 밤/Sleepless Night
監督・脚本:チャン・ゴンジェ
出演:キム・スヒョン/キム・ジュリョン
結婚から2年が過ぎたものの、いまだに恋人同士のように親密に毎日を過ごしているヒョンスとジュヒ。日常にひび割れが生まれていく。そんな夜でもふたりは堅く抱き合い、キスを交わしながら眠りにつくのだったが……。個人的でミニマルな物語であると同時に、誰でもが“わたしの物語”だと共感できる作品。
ひと夏のファンタジア

©Nara International Film Festival+MOCUSHURA
2014年/96分
原題:한여름의 판타지아/A Midsummer’s Fantasia
監督・脚本:チャン・ゴンジェ
出演:キム・セビョク/岩瀬亮
奈良県・五條市を舞台に展開する、2人の俳優と2つの時間が交差する物語。ドキュメンタリー(ノンフィクション)のような第1部と、恋愛映画(フィクション)のような第2部。そのあわい。「同じ俳優、同じ場所でどうすれば違うものを作ることができるのか」を追求した韓国インディペンデント映画史に残る一作。
5時から7時までのジュヒ劇場初公開

©2023 MOCUSHURA Inc.All rights reserved.
2022年/75分
原題:5시부터 7시까지의 주희/Juhee from 5 to 7
監督・脚本:チャン・ゴンジェ
出演:キム・ジュリョン/ムン・ホジン
検査を終えた医師から乳がんの可能性が高いと告げられた大学教授ジュヒ。小さな劇場で芝居の稽古が行われている。演出家のホジンはジュヒの元夫だ。現在のジュヒと演劇を並行して描くことで生まれる“時間”と“物語”。ジュヒの周りに散りばめられた数々の言葉が、彼女という人物を徐々に浮かび上がらせていく。
4/19(土)~
ノー・アザー・ランド 故郷は他にない

Ⓒ2024 ANTIPODE FILMS. YABAYAY MEDIA
2024年/ノルウェー、パレスチナ/アラビア語、ヘブライ語、英語/配給:トランスフォーマー
原題:NO OTHER LAND
監督:バーセル・アドラー、ユヴァル・アブラハーム、ハムダーン・バラール、ラヘル・ショール
日本語字幕:額賀深雪
字幕監修:高橋和夫
破壊される故郷を撮影し続けるパレスチナ人青年と、彼を支えるイスラエル人青年
敵同士だったはずの2人の“命がけの友情”が生んだ奇跡のドキュメンタリー
イスラエルによる破壊と占領が今まさに進行している、ヨルダン川西岸のパレスチナ人居住地区<マサーフェル・ヤッタ>。この現状をカメラに収め世界に発信することで故郷の村を守ろうとするパレスチナ人青年バーセル・アドラーと、彼に協力しようとその地にやってきたイスラエル人青年ユヴァル・アブラハームによる決死の活動を、2023年10月までに渡って記録。住民たちが目の前で家を壊され強制的に追放される不条理な現実を、緊迫の映像であぶりだす。 しかし惨状の中でも、同じ年齢の青年2人が共に過ごし対話を重ねることで、政治的背景や立場を越えた“命がけの友情”が生まれる奇跡的な瞬間を、本作はエモーショナルに映し出していく。自由のために強大な力に立ち向かい、支え合う彼らの姿は、「どうしたら人は分かり合えるのか?」という問いへの一筋の希望を私たちに与えてくれるに違いない。 監督は彼らを含むパレスチナ・イスラエル両国の若き映像作家兼活動家の4人。「イスラエル人とパレスチナ人が、抑圧する側とされる側ではなく、本当の平等の中で生きる道を問いかけたい」という強い意志のもと製作された。ベルリン映画祭では最優秀ドキュメンタリー賞と観客賞をW受賞し、観客によるパレスチナ連帯の大合唱や監督の受賞スピーチが話題となる一方、イスラエル擁護の立場を取るベルリン市長などがそれを強く非難。今なお世界中で大きな論争が続くなか監督たちは精力的に活動を続けている。 各国の映画祭で絶賛を集めすでに30の賞を獲得、本年度アカデミー賞最有力との呼び声も高い必見のドキュメンタリーだ。
それでも僕たちは この現実を変えたい
ヨルダン川西岸地区のマサーフェル・ヤッタで生まれ育ったパレスチナ人の青年バーセルは、イスラエル軍の占領が進み、村人たちの家々が壊されていく故郷の様子を幼い頃からカメラに記録し、世界に発信していた。そんな彼のもとにイスラエル人ジャーナリスト、ユヴァルが訪れる。非人道的で暴力的な自国政府の行いに心を痛めていた彼は、バーセルの活動に協力しようと、危険を冒してこの村にやってきたのだった。同じ想いで行動を共にし、少しずつ互いの境遇や気持ちを語り合ううちに、同じ年齢である2人の間には思いがけず友情が芽生えていく。しかしその間にも、軍の破壊行為は過激さを増し、彼らがカメラに収める映像にも、徐々に痛ましい犠牲者の姿が増えていくのだった―。

4/26(土)~
ドマーニ! 愛のことづて

©2023 WILDSIDE S.r.l – VISION DISTRIBUTION S.p.A
2023年/118分/イタリア/配給:スモモ
原題:C’è ancora domani
監督:パオラ・コルテッレージ
脚本:フリオ・アンドレオッティ、ジュリア・カレンダ、パオラ・コルテッレージ
出演:パオラ・コルテッレージ、ヴァレリオ・マスタンドレア、ジョルジョ・コランジェリ、ヴィニーチオ・マルキオーニ
日本語字幕:岡本太郎
後援:イタリア大使館
特別協力:イタリア文化会館
あなたの人生は明日からはじまる――
一通の謎めいた手紙がもたらす新たな決意の物語――
1946年5月、戦後まもないローマ。デリアは家族と一緒に半地下の家で暮らしている。夫イヴァーノはことあるごとにデリアに手を上げ、意地悪な義父オットリーノは寝たきりで介護しなければならない。夫の暴力に悩みながらも家事をこなし、いくつもの仕事を掛け持ちして家計を助けている。多忙で過酷な生活ではあるが、市場で青果店を営む友人のマリーザや、デリアに好意を寄せる自動車工のニーノと過ごす時間が唯一の心休まるとき。母の生き方に不満を感じている長女マルチェッラは裕福な家の息子ジュリオからプロポーズされ、彼の家族を貧しい我が家に招いて昼食会を開くことになる。そんなデリアのもとに1通の謎めいた手紙が届き、彼女は「まだ明日がある」と新たな旅立ちを決意する―。
本国イタリアで600万人動員の大ヒット!
イタリアの国民的コメディエンヌ“パオラ・コルテッレージ”の
映画監督デビュー作にして歴史に刻まれる傑作の誕生!
本国イタリアで600万人を動員し、世界的に大ヒットを果たしたハリウッド映画『バービー』『オッペンハイマー』を押しのけて、2023年のイタリア国内興行収入ランキングNo.1の大ヒットを記録。イタリア歴代興行収入ランキングでも、あの『ライフ・イズ・ビューティフル』を抜いて第5位となった。さらに、イタリア版アカデミー賞と言われる第69回ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞では最多19部門にノミネートされ、主演女優賞、助演女優賞、新人監督賞、脚本賞の主要4部門で最優秀賞に輝いた。
メガホンを取ったのは、『ジョルダーニ家の人々』(10)や『これが私の人生設計』(14)などシリアスドラマから大衆的なコメディまで幅広いジャンルの映画に出演するなどイタリアの国民的コメディエンヌ兼女優として活躍するパオラ・コルテッレージ。本作で遂に映画監督デビューを果たした。
パオラ・コルテッレージ監督が描いたのは、戦後で荒廃したローマで逞しく生きる市民たちと権利を渇望する女性たちの姿。愛する娘の将来と夫の暴力に悩む主婦・デリアをパオラ・コルテッレージが自ら演じ、自らの権利と次世代への想いを“とある手紙”に託す。パオラ・コルテッレージ監督は現代にも通じるテーマを巧みなストーリー展開とユーモラスな演出で見事に描き切った。



4/26(土)~
アラン・ギロディ監督特集

アラン・ギロディ監督特集
現代フランスを代表する映画作家にして、日本劇場未公開の異才
アラン・ギロディ監督一挙3作品、ついに公開!!
4/26(土)―
アラン・ギロディ監督特集
現代フランスを代表する映画作家にして、日本劇場未公開の異才
アラン・ギロディ監督一挙3作品、ついに公開!!
4/26(土)―
1990年に短編でデビューし、2001年の第54回カンヌ国際映画祭「監督週間」に選出された中編第2作目が、ゴダールにその年の“カンヌの最高作”と評され、話題となったアラン・ギロディ監督。これまでに長編7作品を監督。セクシュアリティやマイノリティに対する偏見や先入観をいなし、人間の愛と欲望という普遍的なテーマを、意表を突くストーリーで描くのが特徴的だ。
今回、公開される3作品は、2024年の第77回カンヌ国際映画祭プレミア部門に選出され、カイエ・デュ・シネマのベストテン第1位に選ばれた最新作の『ミゼリコルディア』と、2022年の第72回ベルリン国際映画祭パノラマ部門のオープニング作品を飾った前作『ノーバディーズ・ヒーロー』、そして、2013年の第66回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で監督賞とクィア・パルム賞を受賞し、ギロディの名を世界的に大ブレークさせた『湖の見知らぬ男』となる。日本でもギロディの名を知るファンは多くいるが、今回が初めての劇場一般公開となる。
公式ホームページhttps://www.sunny-film.com/alain-guiraudie
配給サニーフィルム
入場料当日一般1,800円/会員1,500円/大専・シニア1,200円/高校生以下800円
前売券特別鑑賞3回券4,500円(税込)を当館受付にて発売中!特典:オリジナルステッカーをプレゼント!
作品紹介
ミゼリコルディア
2024年カンヌ国際映画祭プレミア部門 正式出品 / 2024年ルイ・デリュック賞 / 2025年セザール賞8部門ノミネート

© 2024 CG Cinéma / Scala Films / Arte France Cinéma / Andergraun Films / Rosa Filmes
2024年/フランス/103分
監督・脚本:アラン・ギロディ
出演:フェリックス・キシル、カトリーヌ・フロ、デュラ、ジャック・ドゥヴレ、ジャン=バティスト・デュラ、デヴィッド・アヤラ
秘密を抱える主人公と奇妙な住人ばかりの村
セザール賞8部門にノミネート。フランスでスマッシュヒットの最新作
秋、紅葉が美しく、石造りの家が建ち並ぶ村。ジェレミーは、かつて働いていたパン屋の店主の葬儀に参列するため帰郷する。男の未亡人マルティーヌの勧めで家に一泊だけすることになるが、思いのほか長引く滞在。そんな中、起きた謎の失踪事件。未亡人の息子ヴァンサン、音信不通となっていたかつての親友ワルター、奇妙な神父フィリップ、そして、村の秘密を知っている警官。村に立ち込めるそれぞれの思惑と欲望。
ノーバディーズ・ヒーロー
2022年ベルリン国際映画祭パノラマ部門 オープニング作品

© 2021 CG CINÉMA / ARTE FRANCE CINÉMA / AUVERGNE-RHÔNE-ALPES CINÉMA / UMÉDIA
2022年/フランス/100分
監督・脚本:アラン・ギロディ
出演:ジャン=シャルル・クリシェ、ノエミ・ルヴォウスキー、イリエス・カドリ、ミシェル・マジエロ、ドリア・ティリエ
娼婦への愛に悶絶する男と地元で起きた自爆テロ
賛否沸騰のギロディ流社会派コメディー
冬、クリスマス前、師走の街。独身男性のメデリックは、ランニング中に見ず知らずの売春婦イザドラに一目惚れし口説くが、嫉妬深い夫の乱入で邪魔をされる。同時に市街では大規模なテロが発生。突然メデリックのアパートに現れたアラブ系の青年セリム、仕事とプライベートの区別がないフロランス、混乱する近隣住人たちとホテルフロントの老人と少女。愛に突き進むメデリックの周りで発生する予期せぬトラブルが周辺を巻き込んでゆく。
湖の見知らぬ男
2013年カンヌ国際映画祭「ある視点」部門 監督賞&クィア・パルム賞受賞

© 2013 Les Films du WorsoArte / France Cinéma / M141 Productions / Films de Force Majeure
2013年/フランス/97分
監督・脚本:アラン・ギロディ
出演:ピエール・ドゥラドンシャン、クリストフ・パウ、パトリック・ダスマサオ、ジェローム・シャパット、マチュー・ヴェルヴィッシュ
男性同士が出会う湖で、死体が発見される
ギロディの名を知らしめた伝説の傑作スリラー
夏、美しくブルーに輝く湖。ここは男性同士が出会うためのクルージングスポットになっている。ヴァカンス中に訪れた若い青年フランクは魅力的なミシェルと出会い恋に落ちる。ある夕方、フランクは湖で喧嘩する2人を目撃する。その数日後、ミシェルの恋人だった男性が溺死体で発見された。捜査の手が入った男たちの楽園は一転して不穏な空気が立ち込める。情熱が恐怖を上回る瞬間、自らの欲望に身を任せてゆく。
5/10(土)~
104歳、哲代さんのひとり暮らし

© 『104歳、哲代さんのひとり暮らし』製作委員会
2024/⽇本/94分/ドキュメンタリー/配給:リガード
ナレーション:リリー・フランキー
監督・編集:⼭本和宏
撮影:的場泰平、筒井俊⾏
⾳響効果:⾦⽥智⼦
整⾳:富永憲⼀
プロデューサー:中村知喜、古⽥直⼦、出雲志帆、髙⼭英幸
統括プロデューサー:岡本幸
制作:RCC
協⼒:RCCフロンティア 公益財団法⼈ ⺠間放送教育協会 中国新聞社
後援:広島県 尾道市 府中市
⽼いてなお、ごきげん!
哲代さんの⼼も体もさびない⽣き⽅
広島県尾道市。⾃然豊かな⼭あいの町で100歳を超え てひとり暮らしを続けている⽯井哲代さん。⼩学校の 教員として働き、退職後は⺠⽣委員として地域のため に尽くしてきました。⼦どもはおらず、83歳で夫を⾒ 送ってからは、姪や近所の⼈たちと助けあい、笑いあいながら過ごしています。 いりこの味噌汁を作り、家の周りの草をとり、お茶を囲んで語り合う。時には体調を崩して病院に お世話になることもありますが、年齢を重ねてできないことが増えても、哲代さんは⾃分を上⼿に 励まし、⾃由な⼼で暮らしをしなやかに変えていきます。 なんでも美味しく、誰とでも楽しく、いつだってご機嫌に。 そんな哲代さんの101歳から104歳までの⽇々をみつめたドキュメンタリーです。
⽼後の不安が希望に変わる!⼈⽣100年時代のお⼿本
2024 年に厚⽣労働省が発表した⽇本⼈の平均寿命は 男性が81.09年、⼥性が87.14年。また、国際的な調 査では2007年に⽣まれた⽇本の⼦どもの寿命は107 歳になるとも推測されています。(※) 世界でもトップレベルの⻑寿国でありながら、「100 歳まで⽣きたい」と考える⼈はわずか2割にとど まり、幸福度も他国に⽐べて低い⽇本で、年齢を重ねること、⽼いていくことの効⽤を哲代さんの 暮らしの中に⾒出したのは、広島でテレビドキュメンタリーを制作してきた⼭本和宏監督。テレビ の企画として2022年から哲代さんのひとり暮らしを⾒守ってきました。ナレーションはリリー・ フランキーが務め、⽇常の⼀瞬⼀瞬の中にある、⽣きているからこその喜びを伝えます。 100 歳まで⽣きることが現実的になりつつある現代において、哲代さんは⼈⽣100年時代のモデル として地元の新聞やテレビで紹介されてきました。⼈⽣の酸いも⽢いも上⼿に味わう哲代さんの前 向きな姿勢とユーモアあふれる⾔葉を紹介した書籍は累計21万部(2024年10⽉時点)を超える ベストセラーとなり、「⽼後の不安が希望に変わる」と⼤きな反響を呼んでいます。
(※)参考資料:厚⽣労働省、100年⽣活者研究所



5/10(土)~
IT’S NOT ME イッツ・ノット・ミー

©Jean-Baptiste-Lhomeau
2024年/42分/フランス/配給:ユーロスペース
原題:『C’est Pas Moi』/英語題:『It’s Not Me』
監督:レオス・カラックス
撮影:カロリーヌ・シャンプティエ
出演:ドニ・ラヴァン、カテリーナ・ウスピナ、ナースチャ・ゴルベワ・カラックス
100%カラックス映画、心揺さぶる自画像
レオス・カラックス最新作『IT’S NOT ME イッツ・ノット・ミー』。それは「これは私ではない」と題されたセルフポートレート。カラックスが初めて自ら編集しためまいのようなコラージュ。「鏡を使わず、後ろ姿で描かれた」自画像。子供の始めての嘘(フィクション)のような「僕じゃない」という言い訳――。
2024年のカンヌ国際映画祭プレミア部門で初公開され、大きな注目と関心を集めた本作は、ルモンド紙が「五つ星・傑作」としたのを始め、「ゴダールの精神的後継者による心揺さぶるエッセイ」「カラックスのとてつもない宇宙」と高く評価された。アメリカでも秋のニューヨーク映画祭で「多彩なヴィジュアルスタイルのシネエッセイ」「2024年の最も颯爽とした映画」と高評が続き、同映画祭に参加していたイザベル・ユペールも「100%レオス・カラックス映画。この映画にとても心を動かされた」と語っている。
イメージと音の奔流、間断なく入る文字・声・音楽。
次々と引用される映画・写真・動画。
カラックスの記憶と思考の中に呑み込まれる、魔法のような42分。
パリの現代美術館ポンピドゥーセンターはカラックスに白紙委任する形で展覧会を構想していたが、「予算が膨らみすぎ実現不能」になり、ついに開催されることはなかった。その展覧会の代わりとして作られたのが『IT‘S NOT ME イッツ・ノット・ミー』である。
ポンピドゥーセンターからの問いかけは、カラックスの今いる位置を聞いたものだったが、カラックスはそれをもっと根源的に捉え直し、自分がどこから来てどこへ行くのかという答えのない謎に地の底から響くような低い声で口籠もりながら語ってゆく。家族について、映画について、20世紀と独裁者と子供たちについて、死者たちについて、そして「エラン・ヴィタル(生の飛躍、生命の躍動)」(ベルクソンの言葉)について。
ゴダール(1930-2022)の後期のエッセイ・スタイルへのオマージュではあるものの、ゴダールが思索的・分析的なのに対し、カラックスはずっと夢想的・連想的にみえる。ホームビデオから映画、音楽、写真とさまざまなジャンル、フォーマットの映像を夢の断片のようにコラージュしながら自身のポートレイトをプライベートにダイレクトに描く。そこにはストーリーも結論もないが、至る所に見る者の心を揺さぶる声や瞬間がある。難民の子供の遺体に重なるジョナス・メカスの声。留守電に残されたゴダールの伝言。娘のナスチャがピアノで奏でるミシェル・ルグランの「コンチェルト」のテーマ。主観ショットで捉えられた『汚れた血』のジュリエット・ビノシュ。『ポーラX』のギョーム・ドパルデュー(1971-2008)とカテリナ・ゴルベワ(1966-2011)。盟友だった撮影監督ジャン=イヴ・エスコフィエ(1950-2003)への献辞。その後で、不意に訪れる驚嘆すべき素晴らしい終幕――。すべてが親密で私的で詩的なカラックスからのメッセージだ。



© 2024 CG CINÉMA • THÉO FILMS • ARTE FRANCE CINÉMA
5/10(土)~
ミュージック・フォー・ブラック・ピジョン―ジャズが生まれる瞬間―

Ⓒ2024 ANTIPODE FILMS. YABAYAY MEDIA
2022年/デンマーク/92分/配給・宣伝:株式会社ディスクユニオン
原題:Music for Black Pigeons
字幕:バルーチャ・ハシム
監督:ヨルゲン・レス、アンドレアス・コーフォード
出演:ヤコブ・ブロ、リー・コニッツ、ポール・モチアン、ビル・フリゼール、高田みどり、マーク・ターナー、ジョー・ロヴァーノ、ジョーイ・バロン、トーマス・モーガン、マンフレート・アイヒャー、他
現代ジャズのトップで活躍する世界的に有名なジャズ・プレーヤーたちは、何を考え、何を感じているのか。
彼らの貴重なレコーディング風景や日常を、実に14年もの歳月をかけて追い続け、ジャズの生まれる瞬間をとらえた音楽ドキュメンタリー。
北米、ヨーロッパ、日本を通して、撮影クルーはデンマークの作曲家ヤコブ・ブロを過去14年間追い続け、世代や国境を超えた彼らの音楽的交流を目撃してきた。
“ただひたすらテープを回す”という伝統的なジャズの手法で撮影された今作では、現代ジャズを代表する音楽家たちの親密で即興的な瞬間を捉えており、彼らの個性的で豊かなスタイルはもちろん、セッションの中で生まれる独特のエネルギーや仲間意識にも焦点を当てている。
予測不可能なライブ・ジャムの合間には、参加者たち自身が演奏することの感覚や音楽の意味について語ったポートレートが挟まれ、ジャズ・ミュージシャンとして生きる彼らの人生とそのプロセスに迫っている。
リー・コニッツやポール・モチアンなど、撮影中に惜しくもこの世を去ったミュージシャンたちの最後の演奏を記録しており、先駆的なミュージシャンであった彼らへの心からの敬意を表した作品となった。彼らの多彩で親密なプロセスは、後世へと受け継がれるレガシーとなっていく。
*ゴールデン・ミューズ・シネマ & アーツ賞受賞



5/17(土)~
太陽(ティダ)の運命

©2025 映画「太陽の運命」製作委員会
2025年/129分/日本/配給:インターフィルム
監督:佐古忠彦
撮影:福田安美
音声:町田英史
編集:庄子尚慶
語り:山根基世
音楽:兼松衆、阿部玲子、澤田佳歩、佐久間奏、栗原真葉、三木 深
テーマ曲:「艦砲ぬ喰ぇー残さー」 作詞・作曲:比嘉恒敏
制作:琉球放送、TBSテレビ
【前売券】全国共通特別鑑賞券 1,500円(税込)を当館受付にて発売中!
大田昌秀と翁長雄志・・・二人の知事が相剋の果てにたどり着いた境地、そしてこの国の現在地とは―
政治的立場は正反対であり、互いに反目しながらも国と激しく対峙した二人の沖縄県知事がいた。1972年の本土復帰後、第4代知事の大田昌秀(任期1990~98年)と第7代知事の翁長雄志(任期2014~18年)である。ともに県民から幅広い支持を得、保革にとらわれず県政を運営した。大田は、軍用地強制使用の代理署名拒否(1995)、一方の翁長は、辺野古埋め立て承認の取り消し(2015)によって国と法廷で争い、民主主義や地方自治のあり方、この国の矛盾を浮き彫りにした。大田と翁長、二人の「ティダ」(太陽の意。遥か昔の沖縄で首長=リーダーを表した言葉)は、知事として何を目指し、何と闘い、何に挫折し、そして何を成したのか。そこから見えるこの国の現在地とは―。
佐古忠彦監督が沖縄現代史に切り込んだ、新たなる野心作
沖縄戦後史を描いた『米軍が最も恐れた男 その名は、カメジロー』2部作(2017/19)、戦中史を描いた『生きろ 島田叡―戦中最後の沖縄県知事』(2021)に続く佐古忠彦監督最新作は、それぞれの信念に生きた二人の知事の不屈の闘いをたどり、その人間的な魅力にも光を当て、彼らの人生に関わった多くの人々の貴重な証言を交えて沖縄現代史に切り込んだ、全国民必見のドキュメンタリーだ。



5/17(土)~
マリア・モンテッソーリ 愛と創造のメソッド

© Geko Films – Tempesta – 2023
2023年/フランス・イタリア/イタリア語・フランス語/99分/字幕:杉本あり
原題:Maria Montessori (La ouvelle Femme)
配給:オンリー・ハーツ 劇場営業:トリプルアップ
協力:国際モンテッソーリ協会(AMI)
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ
イタリア大使館/イタリア文化会館
監督・脚本:レア・トドロフ
脚本:カトリーヌ・バイエ
出演:ジャスミン・トリンカ 、レイラ・ベクティ、ラファエル・ソンヌヴィル=キャビー、ラファエレ・エスポジト、ピエトロ・ラグーザ、アガト・ボニゼール、セバスティアン・プドゥル、ラウラ・ボレッリ、ナンシー・ヒューストン
モンテッソーリ教育の生みの親、マリア・モンテッソーリの劇的な人生。
ブルジョア社会の運命さえも変えた、強く知的なひとりの女性の物語。
Amazon創業者ジェフ・ベゾス、Google創業者ラリー・ペイジとセルゲイ・ブリン、シンガーソングライターのテイラー・スウィフト、将棋の藤井聡太などが受けたことでも注目されるモンテッソーリ教育。本作は、その生みの親であるマリア・モンテッソーリがメソッドを獲得し、1907年に「子どもの家」を開設するまでの苦悩に満ちた7年間を描いた感動作。
20世紀初頭のイタリア・ローマ。マリア・モンテッソーリ(ジャスミン・トリンカ)は、ある「成功者」と出会う。フランスの有名なクルチザンヌ(高級娼婦)リリ・ダレンジ(レイラ・ベクティ)だ。リリは娘の学習障がいが明るみに出そうになったとき、自分の名声を守るためにパリから逃亡してきたのだった。マリアはこの時期すでに画期的な新しい教育法の基礎を築いていた。リリはマリアを通して、娘はただの障がいのある女の子ではなく、強い意志と才能を持った人として、ありのままの娘を知るようになる。マリアに共鳴したリリは、男性中心社会の中でもがくマリアの野望の実現に手を貸すのだが・・・。
監督は、パリ、ウィーン、ベルリンで政治学を学び、その後ドキュメンタリー映画を主に活動してきたレア・トドロフ。2012年初のドキュメンタリー「Saving Humanity during Office Hours」を監督し、14年には「Russian Utopia」を共同監督。15年にジャンナ・グルジンスカ監督のオルタナティブ教育をテーマにしたドキュメンタリー「School Revolution: 1918-1939」の脚本を執筆。そして、遺伝性疾患を持って生まれた娘の誕生が本作制作への決定的な契機となった。本作が長編劇映画、初監督となる。
マリア・モンテッソーリを演じるのは、『息子の部屋』で俳優デビューを飾り、『輝ける青春』『フォルトゥナータ』『泣いたり笑ったり』など数多くの作品で映画賞を受賞しているジャスミン・トリンカ。俳優のみならず監督としても活躍しており、第75回カンヌ国際映画祭ではコンペティション部門の審査員を務めた。リリ役には、『虚空の鎮魂歌(レクイエム)』『シンク・オア・スイム イチかバチか俺たちの夢』『パーフェクト・ナニー』のレイラ・ベクティ。リリの娘・ティナを演じるのはラファエル・ソンヌヴィル=キャビー。本作のマリア・モンテッソーリのもとで学ぶ障がいを抱えた子どもたちの役は、同じ立場の子どもたちが演じているが、キャスティングのワークショップに参加したラファエルと監督は出会い、ティナ役にぴったりだと初日に感じ抜擢した。本作が彼女のデビュー作となる。



5/24(土)~
デコチン

(C)2025 中島らも/集英社・TOブックス
2025年/91分/日本/配給:フリック
監督・脚本:島田角栄
プロデューサー:林哲次
出演:松永天馬(アーバンギャルド)、永岡佑、中田彩葉、古市コータロー(THE COLLECTORS)、小林雅之(JUN SKY WALKER(S))、仲野茂(アナーキー)、マツモトクラブ、プリティ太田、ゆってぃNYチーズケーキTOKYO FRIDAY NIGHT、鳥居みゆき
原作:中島らも「DECO-CHIN」(集英社文庫刊「君はフィクション」所収)
主題歌:「ナルシスト」松永天馬
製作:TOブックス
撮影:笠真吾
美術:山本宗
VFX:奇志戒聖
録音:内田達也
照明:松田章吾
特殊造形:ゾンビストック
音楽監督:RYU智秀
宣材写真&デザイン:松蔭浩之
中島らも没後21年
最期の傑作短編小説、まさかの完全映画化!
2004年急逝した小説家中島らも。その破天荒な人生と、彼独自の世界観が反映された作品群は、今読んでも色褪せることなく、彼の死後も世代を超えて愛読され続けている。そんな彼が亡くなる直前に書き上げた最期の短編小説が『DECO-CHIN』だ。ミュージシャンの道に挫折し、カウンターカルチャー誌の副編集長となった主人公が、あるバンドとの出会いによって自らの肉体改造をもって覚醒する愛の物語だ。そのあまりに衝撃的な内容に、映像化不可能と言われた原作が遂にスクリーンに登場する!
監督・脚本は、ロック魂をテーマに数々の映画作品を世に送り出してきた島田角栄。自ら聖書(バイブル)と語る原作の映像化に際して、監督曰く“町のごちゃごちゃしたところをフォーカスして切り取りたかった” と高円寺、中野、早稲田を舞台に選んだ。主人公の松本には初の野外ワンマンとなる17周年記念公演『アーバンギャルドの昭和百年・野音戦争』を成功させたアーバンギャルドのリードヴォーカル松永天馬、他、永岡佑、古市コータロー(THE COLLECTORS)、小林雅之(JUN SKY WALKER(S))、仲野茂(アナーキー)、お笑い芸人のゆってぃNYチーズケーキTOKYO FRIDAY NIGHT、鳥居みゆき、マツモトクラブ等ジャンルを超えた出演陣が顔を揃えた。
ミュージシャンの道に挫折した松本が
あるフリークスバンドとの出会いによって覚醒する!!
ミュージシャンの道をあきらめインプラント、スピリットタン等カウンターカルチャーを扱う音楽誌「OPSY」の編集者として毎日を送る松本は、ある日、社長命令でプロダクションからの売り込みバンド「The PEACH BOYS」のワンマンライブに足を運ぶ。しかし、そのあまりの酷さに編集者としての人生を「なんという徒労だ」と愚痴り絶望する。そんなライブ終演後、店長の五百鬼頭が一つのバンドを紹介する。告知もせず突然登場した世界でも稀有なバンド「THE COLLECTED FREAKS」との衝撃の出会いだった。
そして松本は”自分を愛するために“ある決断をする・・・・・・



6/7(土)~
雪子 a.k.a.

©2024 「雪子a.k.a.」製作委員会
2024年/98分/日本/配給:パル企画
監督・編集:草場尚也
出演:山下リオ、樋口日奈、占部房子、渡辺大知、石田たくみ(カミナリ)、剛力彩芽、石橋凌
製作:鈴木ワタル、桑原佳子
プロデューサー:岩村修、関和紀
原作:鈴木史子、草場尚也
脚本:鈴木史子
撮影:寺本慎太朗
照明:渡邊大和
録音:太田卓
美術:松本千広
音楽:GuruConnect
衣裳:古賀麻衣子
ヘアメイク:飯島恵美
助監督:濱本昌宏
制作担当:時光陸
カラリスト:長橋隆一郎
音響効果:野原啓太
ラップ監修:ダースレイダー
編集協力:光岡紋
主題歌:「Be Myself」(Prod. GuruConnect)ポチョムキン(餓鬼レンジャー)、泰斗a.k.a.裂固 & 瑛人
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(映画創造活動支援事業)|独立行政法人日本芸術文化振興会
企業協賛:メモリード、writeln、チョープロ、長崎自動車
製作:パル企画、VAP
教員×ラップ
新鋭 草場尚也監督が描く、現代のニューヒロイン!
不安に生きる全ての人に贈る優しい物語が誕生。
PFFアワード2019日活賞とホリプロ賞の2冠受賞作「スーパーミキンコリニスタ」で注目を浴びた草場尚也監督の待望の劇場用映画初監督作品。
“29歳問題”の渦中で人生に迷った主人公・雪子が、ラップを通して自分と向き合い答えを探す姿を描くと同時に、教職に就く人たちの声を拾い集めて作られた脚本によって、雪子の教師という仕事の明暗も浮き上がらせる。
主演は、映画や舞台など作品規模にとらわれず意欲的に活躍する山下リオ。同僚教師に樋口日奈、占部房子。恋人や友人に渡辺大知、剛力彩芽。そして雪子の父を石橋凌が演じ、個性豊かな実力派の俳優たちが脇を固める。さらに雪子が披露するリリックは、ラッパーのダースレイダーが本作の為に書き下ろした。ラスト、雪子がコトバに乗せて気持ちを解放していくさまは爽快で、生きづらさを感じる私たちの心を躍らせてくれる。
私にできること、それは私自身でいること。
記号のように過ぎていく29歳の毎日に、漠然とした不安を感じている小学校教師の雪子。
不登校児とのコミュニケーションも、彼氏からのプロポーズにも本音を口にすることを避け、ちゃんと答えが出せずにいる。
ラップをしている時だけは本音が言えていると思っていたが、思いがけず参加したラップバトルでそれを否定され、立ち尽くしてしまった。
いい先生、いいラッパー、いい彼女に…なりたい?と自問自答しながら誕生日を迎えた。でも現実は、30歳になったところで何も変わらない自分でしかない。
それでも自分と向き合うために一歩前へ進んだ彼女が掴んだものとは―――。



6/7(土)~
黒い瞳 4K修復ロングバージョン

© 1987 Excelsior Film-TV. © 2010 Cristina D’Osualdo. All rights reserved.
1987年/143分/イタリア/イタリア語、ロシア語/配給:ザジフィルムズ
原題:OCI CIORNIE
監督:ニキータ・ミハルコフ
脚本:アレクサンドル・アダバシャン、ニキータ・ミハルコフ、スーゾ・チェッキ・ダミーコ
原作:アントン・チェーホフ「犬を連れた奥さん」他
音楽:フランシス・レイ
出演:マルチェロ・マストロヤンニ、シルヴァーナ・マンガーノ、マルト・ケラー、エレナ・サフォーノヴァ
幸せの涙と、悲しみをたたえた微笑みに彩られたほろ苦くも甘い、文芸ラブ・ストーリー
アテネを経てイタリアに向かう客船。ひと気のない食堂の、窓際のテーブルに座る初老の男は、食堂に入ってきたロシア人の紳士に、自らの人生を語り始める…。男の名はロマーノ。イタリアの田舎町で生まれた彼は、大銀行家の一人娘エリザと結婚し富を得たが、夫婦の仲は冷え切っていた。銀行が倒産の危機に瀕する中、ロマーノは一人家を出て湯治場に身を寄せ、そこで美しいロシア人の女性アンナと出会い、激しい恋に落ちる。一通の手紙を残し消えたアンナを追い、ロマーノはロシアに向かうが…。
マルチェロ・マストロヤンニ生誕100年
アントン・チェーホフ没後120年
本作は、ロシアの文豪アントン・チェーホフの「犬を連れた奥さん」を含む4つの短編から着想を得た物語で、『機械じかけのピアノのための未完成の戯曲』(1977)などの名匠ニキータ・ミハルコフが監督と脚本を務めた。共同脚本に、『山猫』(63)、『家族の肖像』(74)などヴィスコンティ作品に欠かせなかった名脚本家スーゾ・チェッキ・ダミーコが名を連ね、全編に奏でられる流麗な音楽はフランシス・レイが手掛けている。ロマーノの妻エリザをシルヴァーナ・マンガーノが、娘クラウディアをイザベラ・ロッセリーニが演じている。
名手たちの奇跡のコラボレーションによって生み出された本作は、日本でもロングランヒットを記録しキネマ旬報ベストテンの第6位に選出。そこはかとない可笑しみと、円熟期を迎えた男の悲哀が滲み出るマストロヤンニの名演に、世界中の大人の観客が魅了された。カンヌ国際映画祭男優賞のほか、イタリアのアカデミー賞であるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞では13部門にノミネート、主演男優賞と主演女優賞のW受賞を果たした。
このたび公開されるのは、4K修復が施され、約25分のシーンが追加されたロングバージョン。マストロヤンニの没後20年に制作され、第73回ヴェネチア国際映画祭ヴェネチア・クラシック部門に出品された。マストロヤンニの生誕100年とチェーホフの没後120年を機に、ついに日本でも公開を迎える。



6/13(金)~
おばあちゃんと僕の約束

©2024 GDH 559 CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED
2024年/126分/タイ/配給:アンプラグド
原題:Lahn Mah
監督・脚本:パット・ブーンニティパット
脚本:トッサポン・ティップティンナコーン
製作:ワンルディー・ポンシティサック、ジラ・マリクン
音楽:ジャイテープ・ラーロンジャイ
撮影:ブンヤヌット・グライトーン
編集:タマラット・スメートスパチョーク
出演:プッティポン・アッサラッタナクン(ビルキン)、ウサー・セームカム、サンヤー・クナーコン、サリンラット・トーマス、ポンサトーン・ジョンウィラート、トンタワン・タンティウェーチャクン
2024年タイで記録的な大ヒット!
自分よりも家族を思う愛情の深さに、涙があふれて止まらない。
大学を中退してゲーム実況者を目指す青年エム。従妹のムイが祖父から豪邸を相続したと聞き、自分も楽をして暮らしたいと画策。エムにはお粥を売って生計を立てている一人暮らしの祖母メンジュがおり、ステージ4のガンに侵されていることが判明。不謹慎にもエムはメンジュに近づき、彼女から信頼され相続を得ようとするのだが、その慎ましく懸命に生きる姿や考えに触れていき……。
2024年4月にタイで公開され、年間最大のオープニング成績を記録した超話題作『おばあちゃんと僕の約束』。涙なしには観られないことから、鑑賞後に号泣する観客の様子を、TikTokをはじめとするソーシャルメディアに上げるブームが勃発。若者を中心に大流行し、社会現象となり、世界中で驚異の約120億円超の記録的な大ヒットに繋がった。
製作は、『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』(17)、『女神の継承』(21)でヒット連発、“アジアのA24”と称される新進気鋭の映画スタジオGDH。本作で、タイ史上初となるアカデミー賞®国際長編映画部門ショートリスト入りを果たした。主人公エムを演じるのは、ドラマ「I Told Sunset About You 〜僕の愛を君の心で訳して〜」(20)の出演を機に、タイをはじめアジア全域で大人気スターとして注目を集める俳優・ミュージシャンのビルキンこと、プッティポン・アッサラッタナクン。おばあちゃん役のウサー・セームカムは、78歳にして俳優デビュー。『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』で校長役を務めたサリンラット・トーマスがエムの母親を演じる。祖母、子、孫の三世代が織りなす普遍的な家族の物語でありながら、笑いを交えた新鮮な切り口で描き、バンコクの古く美しい風景の中で繰り広げられるヒューマンドラマ。心の琴線に触れるあたたかく優しい音楽と共に、誰もが家族や故郷を思わずにはいられない名作が誕生した。



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