近日上映作品

7/18(土)~

わたしの聖なるインド

わたしの聖なるインド

©2023 Nausheen Khan

2023年/インド/74分/ヒンディー語、英語/配給:きろくびと
原題:Land of My Dreams
監督・撮影・編集:ノウシーン・ハーン
音楽:クシュ・アシェール

公式ホームページ

【前売券】全国共通特別鑑賞券 1,500円(税込)を当館受付にて発売中!

イベント情報
7/19(日)上映後、松岡環さん(アジア映画研究者)のトークイベントがございます。

この国は誰のもの?
忘却に抗うカメラに映る、「愛国」という名の暴力と希望

2019年12月、インドのナレンドラ・モディ政権はイスラム教徒(ムスリム)を意図的に排除した市民権改正法(CAA)を制定。イスラム教徒の間で市民権を剥奪される危機感が高まった。法律に対する非難の声が増す中、反対運動の拠点だったジャミア・ミリア・イスラミア大学構内に警察が乱入。無抵抗の学生を襲い、200人もの負傷者と多くの逮捕者を出した。この暴力的な対応と差別的な法律への抗議として、デリー南部のイスラム教徒居住区のシャヒーン・バーグで、大規模な座り込みが始まる。その中心にいたのはムスリムの女性たち。日々の暮らしを営みながら、100日以上にわたって幹線道路を封鎖した。この非暴力で平和的な活動は多くの人の共感を呼び、世代、文化、宗教を超えてインド全土に広がった。しかし、首都デリーでの地方議会選挙を機に状況は緊迫。トランプ大統領の訪印に注目が集まる中、警察による強制排除が起こりーー。

世代、文化、宗教を超え、インド全土に広がった ムスリムの女性たちによる歴史的ムーブメント

政治的にも社会的にも透明化されてきた、イスラム教徒の女性たち。国家を揺るがす歴史的な抵抗運動の軌跡に、自らの解放と変革の物語を重ねたのは、ムスリム女性のノウシーン・ハーン。信仰から距離を置き、社会に溶け込む努力をしてきた彼女が、インドで台頭するヒンドゥー至上主義の実像をみつめ、自らの生き方、国のあり方を問い直す。インド国内での上映が困難を極める中、山形国際ドキュメンタリー映画祭2023(上映タイトルは『我が理想の国』)で市民賞〈観客賞〉を受賞した意欲作が、遂に日本公開!
インドのアートシーンでは近年、ムスリムの若手作家たちが注目を集めている。彼らはイスラム教徒というアイデンティティを逆手に取り、抑圧的な政治体制への対抗として、マイノリティの側から世界をまなざす。その作品は、自ずと高い独自性と豊かな批評性を帯び、社会的な議論を巻き起こしている。本作もその流れを汲んだ作品といえる。


わたしの聖なるインド わたしの聖なるインド わたしの聖なるインド

7/18(土)-7/31(金)

ロベール・ブレッソン傑作選

ロベール・ブレッソン傑作選

7/18(土)-7/31(金)

ロベール・ブレッソン傑作選

7/18(土)-7/31(金)

映画監督ロベール・ブレッソンの名前を知っている人も多いだろう。その名前はどんなイメージを抱かせているだろうか、難しい映画を撮る人だと思われていないだろうか?
ブレッソン映画は、その特徴で説明されることも多かった。
職業俳優を使わない、出演者に演技をさせない、伴奏音楽を使わない、必要なもの以外は登場させない――禁止事項ばかりということか? これでは難しそうな印象になるのも無理はない。
本当にそうだろうか。それらの特徴は禁止事項ではなく、すべてを提示してわたしたちの感覚を縛り付けるのではない、観客の感性を強く信頼しているからだと言えまいか。
ひとたび映画館の暗闇でスクリーンに向き合えば、いろいろなものが見え、そして聞こえてくるだろう。

『スリ』の手の動き、『バルタザールどこへ行く』の少女の迷い、『少女ムシェット』の囚われる視線、『白夜』の輝き、『ラルジャン』の抗えない悪……。

今回の特集では『スリ』『バルタザールどこへ行く』『少女ムシェット』『ラルジャン』に新たな字幕翻訳を作成した。
また5作品すべてを、現在ある最新のレストア版にて上映する。

公式サイト https://x.com/byakuya4k?s=20

配給 エタンチェ、ユーロスペース

入場料 一般1,900円/会員・大専・シニア1,300円/高校生以下800円

オンラインチケット購入

上映スケジュール

7/18(土) 7/19(日) 7/20(月) 7/21(火) 7/22(水) 7/23(木) 7/24(金)
スリ13:45ー15:05
スリ
白夜14:10ー15:35
白夜
ラルジャン13:45ー15:15
ラルジャン
バルタザールどこへ行く13:45ー15:25
バルタザールどこへ行く
スリ13:45ー15:05
スリ
ラルジャン13:45ー15:15
ラルジャン
少女ムシェット13:45ー15:15
少女ムシェット
バルタザールどこへ行く15:15ー16:55
バルタザールどこへ行く
ラルジャン15:45ー17:10
ラルジャン
少女ムシェット15:25ー16:50
少女ムシェット
スリ15:35ー16:55
スリ
ラルジャン15:15ー16:45
ラルジャン
バルタザールどこへ行く15:25ー17:05
バルタザールどこへ行く
白夜15:25ー16:55
白夜
少女ムシェット17:05ー18:35
少女ムシェット
スリ17:20ー18:36
スリ
バルタザールどこへ行く17:00ー18:36
バルタザールどこへ行く
ラルジャン17:05ー18:35
ラルジャン
白夜16:55ー18:25
白夜
スリ17:15ー18:35
スリ
ラルジャン17:05ー18:35
ラルジャン

予定表 横にスクロールできます

7/25(土) 7/26(日) 7/27(月) 7/28(火) 7/29(水) 7/30(木) 7/31(金)
ラルジャン18:00ー19:30
ラルジャン
バルタザールどこへ行く18:00ー19:36
バルタザールどこへ行く
白夜18:00ー19:30
白夜
スリ18:00ー19:20
スリ
ラルジャン18:00ー19:30
ラルジャン
少女ムシェット18:00ー19:30
少女ムシェット
スリ18:00ー19:20
スリ
白夜19:40ー21:10
白夜
ラルジャン19:45ー21:10
ラルジャン
スリ19:40ー21:00
スリ
少女ムシェット19:30ー21:00
少女ムシェット
バルタザールどこへ行く19:40ー21:16
バルタザールどこへ行く
白夜19:40ー21:05
白夜
ラルジャン19:30ー21:0
ラルジャン
スリ21:20ー22:40
スリ
少女ムシェット21:20ー22:45
少女ムシェット
ラルジャン21:10ー22:40
ラルジャン
白夜21:10ー22:40
白夜
スリ21:25ー22:45
スリ
ラルジャン21:15ー22:45
ラルジャン
バルタザールどこへ行く21:10ー22:46
バルタザールどこへ行く

予定表 横にスクロールできます

作品紹介

ラルジャン 2Kレストア

© 1983 Marion’s Films

1983年/フランス・スイス合作/フランス語/カラー/85分/1.66:1/モノラル
原題:L’Argent
日本語字幕:高部義之
監督・脚本・台詞:ロベール・ブレッソン
原作:トルストイ『にせ利札』
撮影:エマニュエル・マシュエル、パスカリーノ・デ・サンティス
録音:ジャン゠ルイ・ユゲット、リュック・イェルサン
美術:ピエール・ギュフロワ
助監督:ミレーヌ・ヴァン・デル・メルシュ
編集:ジャン゠フランソワ・ノードン
音楽:J.S.バッハ、ヨハン・セバスチャン・バッハ「半音階的幻想曲とフーガニ短調BWV903」(演奏/ミシェル・ブリゲ)
製作:マリオンズ・フィルム、エオス・フィルム
出演:クリスチャン・パテイ、カロリーヌ・ラング、マルク゠エルネスト・フルノー(高校生)、ブリューノ・ラベール(高校生の友人)、ディディエ・ボーシイ(写真店)、ベアトリス・ダブーラン(その妻)、ヴァンサン・リステルッチ(リュシアン)、シルヴィー・ヴァン・デン・エルセン(老婦人)、ミシェル・ブリゲ(老父)

高校生が軽い気持ちで使った一枚の偽札が、巡り巡って燃料配達員イヴォンの手に渡り、そこから雪崩のように悪が突き進む。
題名の『ラルジャン』(L’Argent)とは、フランス語で金(かね)を意味する。原作はトルストイの中篇小説『にせ利札』。ブレッソンはこの小説で描かれる悪の連鎖を、透徹した眼差しで見つめた。本作は、撮影当時、すでに80歳を超えていたブレッソンの長篇13作目にして遺作であり、映画史上に屹立する最高傑作である。

スリ 2Kレストア

© 1959 AGNES DELAHAIE PRODUCTIONS CINEMATOGRAPHIE

1959年/フランス/フランス語/モノクロ/76分/1.37:1/モノラル
原題:Pickpocket
日本語字幕:高部義之
監督・脚本・台詞:ロベール・ブレッソン
撮影:レオンス゠アンリ・ビュレル
録音:アントワーヌ・アルシャンボー
美術:ピエール・シャルボニエ
助監督:クロード・クレマン、ミシェル・クレマン、ジャック・バランシュ
編集:レイモン・ラミ
音楽:ジャン゠バティスト・リュリ
スリ技術指導:カッサジ
製作:アニエス・ドラエ・プロダクション
出演:マルタン・ラサール(ミシェル)、マリカ・グリーン(ジャンヌ)、ジャン・ペレグリ(警部)、ドリー・スカル(母)、ピエール・レマリー(ジャック)、カッサジ(第一のスリ)、ピエール・エテックス(第二のスリ)、セザール・ガッテーニョ(刑事)

優れた人間は法を犯す自由があると考える青年ミシェルは、スリの技に魅了され自ら破滅の道を進む。
ドストエフスキーの『罪と罰』をもとにブレッソンが描く魂の遍歴。前作『抵抗』に続き本作でも職業俳優は使われていない。撮影当時16歳だったジャンヌ役のマリカ・グリーンは、これを機に俳優となる。元スリで奇術師のカッサジが指導したスリのシーンは、最小限のカメラワークと緊密な編集で、官能的ともいえる手の美しさを画面に刻み付けている。

バルタザールどこへ行く 4Kレストア

©1966 Argos Films – Parc Film – Athos Films – Swedish Film Institut – Svensk Filmindustri

1966年/フランス・スウェーデン合作/フランス語/カラー/96分/1.66:1/モノラル
原題:Au hasard Balthazar
日本語字幕:高部義之
監督・脚本・台詞:ロベール・ブレッソン
撮影:ギラン・クロケ
録音:アントワーヌ・アルシャンボー、ジャック・カレール
美術:ピエール・シャルボニエ
助監督:ジャック・ケバディアン、スヴェン・フロステンソン、クロード・ミレール
編集:レイモン・ラミ
音楽:シューベルト「ピアノソナタ第20番」イ長調 D959、ジャン・ヴィエネル
製作:パルク・フィルム、アルゴス・フィルム、アトス・フィルム、スウェーデン映画協会
出演:アンヌ・ヴィアゼムスキー(マリー)、フランソワ・ラファルジュ(ジェラール)、フィリップ・アスラン(マリーの父、校長)、ナタリー・ジョワイヨ(マリーの母)、ヴァルテル・グリーン(ジャック)、ジャン゠クロード・ギルベール(アルノルド)、ピエール・クロソウスキー(穀物商)、フランソワ・シュルロ(パン屋)、マリー゠クレール・フレモン(パン屋の妻)、ジャン゠ジョエル・バルビエ(主任司祭)、ジャン・レミニャール(公証人)、ギィ・ブレジャック(獣医)、ジャック・ソルベ(憲兵隊長)、ジル・サンディエ(弁護士)

聖人のようにバルタザールと名付けられた小さなロバは、幼いマリーに引き取られ可愛がられる。やがてバルタザールは他の飼い主たちの手に渡り、次々と人間の業に翻弄される。一方マリーは、幼馴染のジャックの求愛を退け、みずから求めるかのように苦難の道を歩んでいく。
ドストエフスキーの長篇小説『白痴』の挿話から着想を得たブレッソンの異色作。ブレッソンによれば、バルタザールの生涯は二つの図式からなる。一つは、ロバも人間のような成長過程を辿るというもの。そしてもう一つは、ロバが人類の悪徳を象徴する人間たちに次々と苦しめられるというもの。職業俳優を使わないブレッソンだが、本作では、ロバも調教されていない動物が選ばれた。マリー役は、一時期ゴダールの伴侶でもあったアンヌ・ヴィアゼムスキー。彼女は、この後、俳優、小説家となる。

少女ムシェット 4Kレストア

©1967 Argos Films – Parc Film

1967年/フランス/フランス語/カラー/82分/1.66:1/モノラル
原題:Mouchette
日本語字幕:高部義之
監督・脚本・台詞:ロベール・ブレッソン
原作:ジョルジュ・ベルナノス『新ムシェット物語』
撮影:ギラン・クロケ
録音:セヴラン・フランキエル、ジャック・カレール
美術:ピエール・ギュフロワ
助監督:ジャック・ケバディアン、ミレーヌ・ヴァン・デル・メルシュ
編集:レイモン・ラミ
音楽:モンテヴェルディ、ジャン・ヴィエネル
製作:アルゴス・フィルム、パルク・フィルム
出演:ナディーヌ・ノルティエ(ムシェット)、ポール・エベール(ムシェットの父)、マリー・カルディナル(ムシェットの母)、ジャン゠クロード・ギルベール(アルセーヌ・密猟者)、ジャン・ヴィムネ(森番マチュー)、マリー・シュシニ(マチューの妻)、マリー・トリシェ(ルイザ)、レイモンド・シャブラン(食料品店)、リリアーヌ・プランセ(女教師)、シュザンヌ・ユグナン(老婦人)

重病の母とアルコール依存症の父を持つ14歳のムシェットは、学校で友人もなく孤独で苦しい日々を過ごしている。ある日、森で道に迷った彼女は密猟者のアルセーヌに助けられるが、その夜、辛い出来事が起こる……。
カトリックの作家ベルナノスの原作をもとに、ブレッソン自ら脚色した作品。この作品で音楽が使われるのは冒頭と最後のみで、劇中では背景音を組み立てた豊かな音響と切り詰められた台詞で緊張感が高められている。ジム・ジャームッシュは本作を映画史上のトップ10に選んでいる。

白夜 4Kレストア

© 1971 Robert Bresson

1971年/フランス・イタリア合作/フランス語/カラー/83分/1.66:1/モノラル
原題:Quatre Nuits d’un rêveur
日本語字幕:寺尾次郎
監督・脚本・脚本:ロベール・ブレッソン
原作:ドストエフスキー
撮影:ピエール・ロム(ギラン・クロケ/ギャング映画)
録音:ロジェ・ルテリエ
美術:ピエール・シャルボニエ
助監督:ミレーヌ・ヴァン・デル・メルシュ
編集:レイモン・ラミ
音楽:ミシェル・マーニュ、グループ・バトゥーキ、クリストファー・ヘイワード、ルイ・ギター、F. R. ダヴィド
製作:アルビナ・プロダクション、イ・フィルム・デロルソ、ヴィクトリア・フィルム、ジャン・ヴィトリオ・バルディ、フランス国営放送
出演:イザベル・ヴェンガルテン(マルト)、ギヨーム・デ・フォレ(ジャック)、ジャン゠モーリス・モノワイエ(下宿人)、ジェローム・マサール(訪問者)、パトリック・ジュアネ(ギャング)

こんな映画はない。永遠に新しい。
――ヴィム・ヴェンダース

なぜ、あなたをとても好きなのかわかる? 私に恋してないからよ

ドストエフスキーの原作では19世紀のペテルブルクが舞台だったが、ブレッソンは撮影当時のパリに移し、セーヌ河畔とポンヌフを背景に若き男女の出会いを見つめていく。70年代のパリの街、セーヌの夜を彩る歌や音楽、観光船の眩い美しさ……。さまざまな魅力に溢れる傑作が、ついに4Kレストアされ、鮮明な映像でよみがえる。

7/25(土)~

心耳~耳を澄まさぬ表現者たち

©社会福祉法人トット基金

2025年/日本/70分/DCP/配給:POP
監督・編集:藤井秀剛
製作:文化庁 社会福祉法人トット基金
出演:黒柳徹子、三宅右近、三宅近成、井崎哲也、江副悟史、森山みつき、越智貴広、半田一覇、小島里奈

公式ホームページ

イベント情報
7/26(日)上映後、藤井秀剛監督の舞台挨拶がございます。

伝統を世界に届けていたのは耳の聞こえない表現者たちだった

日本の伝統芸能を世界に広めているろう者がいる。その事実に突き動かされた藤井秀剛監督の「世に伝えねばならない」という衝動が本作を制作する発端になった。40年もの歳月を手話と手話狂言に捧げてきた黒柳徹子の情熱。彼女との出会いを通じて見えてきた「言語」としての存在意義。しかし物語は単なる感動の記録では終わらない。辿り着いたのは、ある一つの切実な疑問。本作は、手話の魅力を喧伝(けんでん)するためだけの映画では決してない。

日本の文化と伝統を世界へ繋げる手話の縁

黒柳徹子の発案で始まったろう者による手話狂言の活動は、40年以上。その活動は、密かな人気で、チケットは常に完売。海外公演も行い、日本の伝統芸能を世界に広げている。果たして手話狂言の魅力とは何か?また、元来の狂言との違いは何か?そして、そんな手話狂言は、世界でどう映っているのか?本作では、フランスで上演した『瓜(ウリ)盗人』の貴重な映像の一部に加え、関係者の話などを通して、手話狂言の真価を検証する。

インタビューに出演するのは、半世紀近い手話狂言の活動を黒柳徹子と共に支えてきた日本ろう者劇団の創立メンバーの一人である井崎哲也と、その代表である江副悟史。更には、和泉流狂言師の三宅近成に加え、様々な方々の貴重な話を紹介。作中では、インタビュー映像の他、厳しい稽古の様子や舞台裏まで潜入し、初々しい少女たちの貴重な生の映像も捉えた本作は、世界最大級の芸術祭であるクラン・ドゥイユ芸術祭にて見事、最優秀ドキュメンタリー映画賞にノミネートされている。監督は、香港映画『怨泊』や『狂覗』で日本の闇を描き、世界三大ファンタスティック映画祭のひとつであるブリュッセル国際ファンタスティック映画祭にて日本人初のアジア・グランプリを受賞した藤井秀剛。得意の社会性を交えた作風を生かし、念願であるドキュメンタリーに初挑戦した。


7/25(土)~

カウント・ベイシー

©EAGLE ROCK ENTERTAINMENT LTD

2018年/イギリス/英語/75分/カラー/字幕:山口三平/原題:Count Basie: Through His Own Eyes/配給:ディスクユニオン/配給協力:ALFAZBET
監督:ジェレミー・マー
出演:Count Basie(カウント・ベイシー)、Count Basie Orchestra(ベイシー楽団)

公式ホームページ

キング・オブ・スウィングが自ら語る人生と音楽

ジャズとブルースを融合させ、リズムに革命をもたらしたカウント・ベイシー。スウィングジャズの黄金時代を築いたジャズピアニストの人生と音楽、そして知られざるプライベートを追う自伝的ドキュメンタリー

ジャズにブルースを持ち込み、リズム革命を引き起こしたカウント・ベイシーは、スウィングジャズの黄金時代を築き、“キング・オブ・スウィング”と称されました。日本でも、長年多くのジャズファンを虜にし、現在も学生ビッグバンドや吹奏楽のレパートリーとしても高い人気を誇ります。
本作は、そんな華々しい表舞台での活躍のみならず、これまでベイシー自身があまり語ってこなかった知られざるプライベートにも焦点を当てています。本作の製作陣が、家族が撮影した数多のホームムービーや膨大な写真アルバム、手紙等の貴重資料を発見。脳性麻痺の障がいを持って生まれた娘ダイアンや、アフリカ系アメリカ人の人権啓蒙運動を初期の頃から支援し、マーティン・ルーサー・キング夫妻とも交流した妻キャサリンへの家族愛が明らかとなります。また映画には、今も活動を続けるベイシー楽団の面々や、クインシー・ジョーンズやアニー・ロスといった友人たちも登場。彼らが語るベイシー像や、フランク・シナトラやビリー・ホリデイらとの共演等 貴重なアーカイブ資料によって、彼の足跡と20 世紀のアメリカの激動の社会史が浮き彫りとなります。


7/25(土)~

おばあちゃんの秘密

©「おばあちゃんの秘密」製作委員会2026

2026年/日本/100分/配給:ムービー・アクト・プロジェクト/配給協力:ミカタ・エンタテインメント
原案・監督:今関あきよし
脚本:小林弘利
撮影:三本木久城(JSC)
音楽:宮﨑道
編集:鈴木理
テーマ曲:「シャボン玉飛んだ」歌:洸美-hiromi-&はなちゃん
出演:島田愛梨珠、⻑谷川玲奈、篠原雅史、大島葉子、利重剛、米田敬、松宮倫、大田雄磨、五十嵐乃々空、江藤潤、竹下景子

公式ホームページ

イベント情報
7/25(土)上映後、今関あきよし監督、大島葉子さん、利重剛さんの舞台挨拶がございます。

時を超えて届いた131通の手紙。
その秘密と本当の想いに触れたとき、止まっていた時間がゆっくりと動き出す―

亡くなった祖母・時子の遺言で、東京から新潟県胎内市にやってきた莉莉。夫亡き後、長く一人暮らしだった時子の家の中で見つけたのは、祖母が夫以外の男性と交わした131通の手紙だった。両親の不仲で傷ついていた莉莉は、大好きだった祖母の秘密に戸惑いながらも、その足跡と思い出を辿り始める。やがて胎内市の街の記憶、そして祖母の本当の秘密が、莉莉の心をゆっくりと溶かしていく。

祖母・時子を演じるのは、日本を代表する名優・竹下景子。誰にも知られることなく密かな想いを抱えて生きてきた女性の心の揺らぎと、歳を重ねることの美しさを等身大の姿で鮮やかに体現した。その孫・莉莉に扮するのは『魚の目』『あした、授業参観行くから。』連続テレビ小説「ばけばけ」など話題作に立て続けに出演する新星・島田愛梨珠。祖母の秘密に戸惑いながらも前を向こうとする孫娘を瑞々しく演じた。時子が長年密かに想いを寄せ続けてきた男性・宝井役を、竹下と『祭りの準備』以来実に 50 年ぶりの共演となる江藤潤が演じるほか、胎内市出身の長谷川玲奈、『恋脳 Experiment』などの篠原雅史、今関監督作品常連の大島葉子、利重剛ら多彩な実力派俳優が脇を固める。
これまでウクライナ、ロシア、岩手、鹿児島など様々な国・地域を背景に、美しい映像と優しい眼差しでそこに生きる人々を描き続ける今関あきよしがメガホンを取った。
祖母と孫の時間を超えた交流を通して、いつの時代も変わらない、大切な人を想う気持ちをやさしく描き出すホームドラマ。あなたもきっと家族のことを思い出す—


8/1(土)~

ヒトラーの毒見役

ヒトラーの毒見役

©2025 Lumière & Co. / Tarantula / Tellfilm / Vision Distribution

2025年/イタリア・ベルギー・スイス/123分/ドイツ語/配給:アンプラグド
原題:Le assaggiatrici
原作:ロッセラ・ポストリノ「ヒトラーの毒見役」
監督:シルヴィオ・ソルディーニ
脚本:ドリアーナ・レオンデフ、シルヴィオ・ソルディーニ、ルチオ・リッカ、クリスチナ・コメンチーニ、ジュリア・カレンダ、イラリア・マッキア
製作:リオネッロ・チェッリ、クリスティアーナ・マイナルディ
撮影:レナート・ベルタ
音楽:マウロ・パガーニ
美術:パオラ、ビッザーリ
出演:エリーザ・シュロット、マックス・リーメルト、アルマ・ハスーン、エマ・ファルク、オルガ・フォン・ラックヴァルト、テア・ラッシェ、ベリット・ヴァンダー、クリームヒルト・ハーマン
日本語字幕:大塚美左恵

公式ホームページ

食べて死ぬか? 撃たれて死ぬか?
世界的ベストセラーを映画化
ナチスからヒトラーの毒見を命令された女性たち
第二次世界大戦末期、本当にあった知られざる真実

2012年、「私はヒトラーの毒見役を務めていた」と告白したドイツ人女性マルゴット・ヴェルクの証言に基づく物語。彼女はヒトラーの協力者とみなされることを恐れ、長い間自分の過去について誰にも語らずにいたが、晩年に打ち明けた。 戦後67年を経て明らかになった新事実。これはナチスに運命を翻弄されたある女性の衝撃的な実体験である。
1943年の第二次世界大戦末期。ベルリンの爆撃を逃れ、ポーランドの田舎町で戦地にいる夫の帰りを待つローザ。その場所は“狼の巣”と呼ばれる、ヒトラーが総統大本営を置いていた森の近くだった。ある日、彼女はヒトラーが食事する前に、毒見する任務を命じられる。他の若い女性たちとともに、親衛隊による監視のもとで、銃を突き付けられながら食事をすることに。ヒトラーが食す最高の料理を、死と隣り合わせの最悪な状況で試食する苦悩の日々。そして1944年7月、総統大本営でヒトラー暗殺を狙うクーデター (7月20日事件) が勃発。戦局が混迷を極める中、彼女たちの運命は―。戦場ではない側面―。女性の視点から戦争の恐怖を捉え、毒見役として日々を共にする彼女たちの間で揺れ動く関係性を描く。

監督は『エマの瞳』(2017)のシルヴィオ・ソルディーニ。主演のローザを演じるのはNetflixシリーズ 「皇妃エリザベート」 (2022) のエリーザ・シュロット、ナチス親衛隊将校を演じるのは『マトリックス レザレクションズ』 (2021) などに出演のマックス・リーメルト。


ヒトラーの毒見役 ヒトラーの毒見役 ヒトラーの毒見役

8/1(土)~

原爆資料館 語り継ぐものたち

原爆資料館

©広島ホームテレビ

2025年/⽇本/101分/宣伝協⼒:⽮本理⼦/配給宣伝:きろくびと
監督:⻫藤俊幸、⽴川直樹
⾳楽:⽯橋英⼦『ドライブ・マイ・カー』『悪は存在しない』
プロデューサー:⽴川直樹
撮影・編集:熊⽥好洋
編集協⼒:⼤重裕⼆
後援:広島市、広島平和⽂化センター
制作:広島ホームテレビ

公式ホームページ

【前売券】全国共通特別鑑賞券 1,500円(税込)を当館受付にて発売中!

そこには、忘れてはいけない時間がある
歴代館長が命を削って守り続けた”歴史の現場”の全容

1955年に開館して以来、累計8000万人が訪れた広島平和記念資料館、通称”原爆資料館”。
2万2000点を超える遺品や資料などを収蔵し、2006年には本館建物が戦後建築として初めて国の重要文化財に指定された。2025年度には年間入館数が250万人を超え3年連続で過去最多を更新。うち約4割が外国人であり、かつてはマザー・テレサ氏、ダライ・ラマ14世、キューバのフィデル・カストロ議長、オバマ米大統領など数々のVIPも訪れ(役職はいずれも当時)、核兵器の危機が高まる中、世界からの注目度も益々高まっている。
「もう二度と原爆の惨禍を繰り返してはならない」と原爆で溶けた瓦や石といった瓦礫(がれき)を集め、市内の公民館で「原爆参考資料陳列室」を開いた地質学者・長岡省吾の執念と努力によって誕生し、高橋昭博や川本義隆など命を賭して自らの被爆体験を語り続けた歴代館長たちに支えられ続いてきた。各国の要人たちが資料館を訪れ原爆被害の惨状を直接感じてもらうことを重要視する中、2016年にはアメリカのオバマ大統領の訪問が実現。2023年にはG7サミットの開催地が広島に決定した。核保有国のトップたちが原爆資料館を訪問することが決まり、関係者たちは期待を寄せるが――。

50年以上に及ぶ、のべ100時間以上の取材映像を再構築
音楽は『ドライブ・マイ・カー』『悪は存在しない』の石橋英子!

広島国際映画祭2025でクロージング作品としてプレミア上映され、第17回座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバルではコンペティションに入賞した注目作。資料館の70年を超える歴史から、現在の形となった軌跡をいつか形にしたいと長年構想を抱いていた広島ホームテレビの立川直樹と、55年にわたるのべ100時間を超える取材映像を一から見直し、貴重なアーカイブ映像を掘り起こした若手の斉藤俊幸の2人が、あらたな証言も加え、広島にも縁の深い石橋英子の音楽とともにひとつの作品に結実させた。国際情勢が大きく変化しようとしている今、核の恐ろしさと平和を静かに訴え続けてきた原爆資料館が語るメッセージとは。


原爆資料館 原爆資料館 原爆資料館

8/1(土)~

ひろしま-1945年8月6日、原子雲の下の真実-

©奇跡への情熱[核廃絶プロジェクト]

1953年/日本/104分/35ミリ→DCP/モノクロ/提供:独立プロ名画保存会/配給:奇跡への情熱[核廃絶プロジェクト]
監督:関川秀雄
製作:菊池武雄、伊藤武郎
撮影:中尾駿一郎、浦島進
音楽:伊福部昭
編集:河野秋和
出演:岡田英次、月丘夢路、加藤嘉、山田五十鈴

奇跡への情熱[核廃絶プロジェクト]
長きを経て、多くの方々の想いを込めて、幻の映画が、奇跡のリマスター

1945年8月6日午前8時15分、みち子の姉・町子は警報が解除され疎開作業の最中に、米原先生を始めクラスの女生徒達と一緒に被爆した。みち子は爆風で吹き飛ばされ、弟の明男も黒焦げになった。遠藤幸男の父・秀雄は、妻・よし子が梁の下敷きで焼死ぬのをどうすることも出来なかった。陸軍病院に収容された負傷者は、手の施しようもなく、狂人は続出し、死体は黒山のごとく転がり、さながら生き地獄だった。しかし軍部は、ひたすら聖戦完遂を煽るのだった。
自らも広島で被爆した教育学者・長田新が編集した「原爆の子~広島の少年少女のうったえ」を日教組が映画化、広島市民ら約8万8千人が出演し、原爆が投下された直後の惨状を再現した。

*1955年ベルリン国際映画祭 長編映画賞 受賞


ひろしま ひろしま

8/1(土)~7(金)、8/15(土)~21(金)

ネタニヤフ調書 汚職と戦争

ネタニヤフ調書 汚職と戦争

©2024 BNU PRODUCTIONS LLC ALL RIGHTS RESERVED.

2024年/イスラエル・アメリカ/英語、ヘブライ語、アラビア語/115分/カラー/配給:トランスフォーマー
原題または英題:The Bibi Files
監督・製作:アレクシス・ブルーム
製作総指揮:アレックス・ギブニー
製作:ラヴィヴ・ドゥルッカー(兼・出演)、カラ・エルヴァーソン、デヴィッド・ラーツ
撮影:アヴネル・シャハフ
編集:アンディ・グリーヴ、ハリル・エフラト、グレイム・バトラー
音楽:ウィル・ベイツ
日本語字幕:額賀深雪

公式ホームページ

はじまりは小さな贈り物だった…。
極秘リークされたイスラエル首相の警察尋問映像により<恐るべき真実>が暴かれる!

いまなお終わりの見えないガザ・イスラエル紛争。この紛争のキーマンとされるのがカリスマ的なリーダーシップを持ちながらも、強硬的な政治姿勢で物議を醸すイスラエル首相ベンヤミン・ネタニヤフだ。
しかし、彼が在任中に刑事起訴された史上初のイスラエル首相であることを国外の多くの人々は知らない。2017年、彼の汚職捜査の過程で秘密裏に制作チームにリークされた未公開の警察尋問映像には、メディアや財界との贈答や利益供与の実態が記録されていた…。
アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞を受賞した『「闇」へ』(07)や同賞ノミネートの『エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか?』(06)などで知られ、米エスクァイア誌にて「現代で最も重要なドキュメンタリー作家のひとり」と称されるアレックス・ギブニーが製作総指揮を務め、ユダヤ人の父とドイツ人の母の間に生まれ、『アニタ 反逆の女神』(24)の公開も控えるアレクシス・ブルームが監督を手掛けた本作は、ネタニヤフが有罪回避のため極右勢力と結託し、長期政権の下でイスラエルを分断し民主主義を危機にさらした過程を描き出す。
警察の尋問に対して高圧的に接し、自分に対する疑惑を徹頭徹尾「嘘」だと決めつけ、時には余裕たっぷりに映画『ゴッドファーザー』の有名なセリフ「友を近くに置け、敵はもっと近くに置け」を引用する、普段のニュースでは見ることのできない人間ネタニヤフの姿を垣間見ることができる。また、彼の汚職がいかに国家の腐敗を招いていったのかを証言するのは、イスラエルの国内諜報機関シンベトの元長官、ネタニヤフの元広報担当、著名な国内の調査報道ジャーナリストたちだ。
本国では上映禁止、親イスラエルの米国でも劇場公開されていないにも関わらず、国際的に注目を集め、昨年度のアカデミー賞ショートリストに選出されるなど大きな話題を呼んだ。


人間はなぜこうも権力に弱いのか? 権力者の“力への欲望”を白日の元に曝す、いま必見のドキュメンタリー!

はじまりは小さな贈り物だった…。極秘リークされたイスラエル首相ベンヤミン・ネタニヤフとその側近たちの警察尋問映像には、ニュースの裏側にある彼らの隠された私生活が描き出されていた。その疑惑が公になったとき、ネタニヤフの権力への欲望は肥大化し、やがて恐るべき悲劇がもたらされる。


ネタニヤフ調書 汚職と戦争 ネタニヤフ調書 ネタニヤフ調書

8/8(土)~

軍服を着た神様

©2025 SANSARO FILM LLC

2025年/日本/107 分/台湾華語・台湾語・⽇本語
監督:遠藤協(『廻り神楽』)
旅⼈: 藤野陽平(⽂化⼈類学者)
語り:中⻄レモン
作曲・アニメーション:武徹太郎
演奏:⾺喰町バンド
整⾳:⻩永昌
アドバイザー:三尾裕⼦・陳梅卿
プロデューサー:藤野陽平・遠藤協
製作・配給:三叉路フィルム
助成:⽂化庁⽂化芸術振興費補助⾦(⽇本映画製作⽀援事業)独⽴⾏政法⼈⽇本芸術⽂化振興会

公式ホームページ

さまよえる日本人の魂は、亡霊となるか、神となるか、それとも…

むかしむかし。今よりちょっとむかし。台湾のとある場所に⽇本⼈の亡霊が現れました。たたりを恐れた⼈々によって祀られたその亡霊は、⼩さな願いを叶えてくれる神様として、今では台湾の⼈々に親しまれています。かつて⽇本が植⺠地として統治していた台湾で、なぜ、⽇本⼈の(しかも軍服を着た!)神様が⽣まれたのか? その謎をたどるなかで⾒えてきたのは、それぞれの神様たちの数奇な運命であり、今を⽣きる⼈々との交流、台湾の⺠間信仰のあり⽅、そして、⽇本が台湾に残してきた戦争の痕跡でした。

かつて日本が植民地として統治していた台湾で、なぜ、日本人の神様が生まれたのか?

台湾各地に50箇所以上あるといわれる⽇本神を訪ね歩いたのは、⽂化⼈類学者の藤野陽平と記録映像作家の遠藤協。必ず戻ってくる卒塔婆。オレンジ⾊のコウモリ。⽕葬場跡に寝泊まりする男性。⽇本神を⾝体に宿すシャーマン…。「不可思議」としか⾔いようのない出来事の連続の中で、⽇本神がかつて⼀⼈の⼈間として確かに存在した事実が明らかになっていきます。異国の地でさまよい、死後の世界を⽣きる⽇本⼈の魂。その魂を慰撫し、神として祀る台湾の⼈々。神となった先祖と出会い直す⽇本の⼦孫たち。宗教的な⽂脈の違いを超えて、死者を悼み、弔う⼼が⽣んだ、⽇台の知られざる交流を描いたドキュメンタリーです。


8/8(土)~

赤い糸 輪廻のひみつ

赤い糸輪廻のひみつ

©️2023 MACHI XCELSIOR STUDIOS ALL RIGHTS RESERVED.

2021年/台湾/128分/配給:台湾映画社、台湾映画同好会
原題:月老 Till We Meet Again
字幕翻訳:神部明世
監督・脚本:ギデンズ・コー(九把刀)
出演:クー・チェンドン(柯震東)、ビビアン・ソン(宋芸樺)、ワン・ジン(王淨)、マー・ジーシアン(馬志翔)

公式ホームページ

落雷で不慮の死を遂げた青年が〈月老〉として縁を結ぶのは、最愛の恋人のこれからの幸せ?それとも〝あの世〟と〝この世〟を越えた禁断の恋?

落雷で命を落とし冥界に連れてこられた孝綸(シャオルン)は、同じく冥界にやってきたピンキーとともに、〈月老(ユエラオ)〉として現世で人々の縁結びをすることになる。ある日、ふたりの前に1 頭の犬が現れ、孝綸(シャオルン)は失っていた生前の記憶を取り戻す。それは最愛の恋人・小咪(シャオミー)との、果たせぬままに終わってしまった“ある約束”だった。

『あの頃、君を追いかけた』(11)から10 年――
ギデンズ・コーが贈る 楽しくも胸を打つ純愛冥界ファンタジー

台湾稀代のヒットメーカー・ギデンズ・コーが本作で描くのは、台湾で一番身近な神様〈月老(ユエラオ)〉と、輪廻転生をモチーフにした摩訶不思議な死後の世界だ。そこに、得意とする一途でピュアなラブストーリーを掛け合わせ、楽しくも胸を打つ、唯一無二の純愛冥界ファンタジーが誕生!全編に散りばめられたギデンズの日本サブカル愛や人間と犬の絆も見逃せない。
主役の孝綸(シャオルン)と小咪(シャオミー)を演じるのは、大ヒット2大青春映画でそれぞれ主役を演じたクー・チェンドン(『あの頃、君を追いかけた』(11))とビビアン・ソン(『私の少女時代-OUR TIMES-』(15))。さらにピンキーを演じるのは、『返校 言葉が消えた日』(19)『僕と幽霊が家族になった件』(23)等の話題作への出演が相次ぐ台湾若手トップ俳優のワン・ジン。小咪(シャオミー)に忍び寄る怨霊・鬼頭成(グイトウチェン)を『セデック・バレ』(11)主演のマー・ジーシアンが怪演している。台湾を代表するポップシンガー・韋禮安(ウェイ・リーアン)による主題歌『如果可以』が本作のさらなる感動を誘い、本国ではコロナ禍の行動制限を伴う2021 年秋に公開されたにもかかわらず、全世界で大ヒットとなった『エターナルズ』(21)や2022 年台湾映画興行収入トップの『呪詛』(22)を超える、興収2 億6 千万台湾ドル以上のメガヒットを遂げた。


赤い糸輪廻のひみつ 赤い糸輪廻のひみつ 赤い糸輪廻のひみつ

8/17(月)~5日間限定

ギデンズ・コーの功夫(カンフー)

ギデンズ・コーの功夫

©️ 2026 MACHI XCELSIOR STUDIOS ALL RIGHTS RESERVED.

2026 年/台湾/127分/配給:台湾映画社、台湾映画同好会
原題:功夫 Kung Fu
字幕翻訳:神部明世
原作・監督・脚本:ギデンズ・コー(九把刀)
出演:ダイ・リーレン(戴立忍)、クー・チェンドン(柯震東)、ベラント・チュウ(朱軒洋)、ワン・ジン(王淨)、リウ・グアンティン(劉冠廷)、ツェン・ワンティン(曾莞婷)、イエン・イーウェン(嚴藝文)、ガオ・インシェン(高英軒)

公式ホームページ

正義には優れた武芸が必要だ
ギデンズ・コーによる武侠ファンタジー小説『功夫』発表から四半世紀――
『赤い糸 輪廻のひみつ』の製作陣が贈る、ギデンズワールド全開の【青春×武侠アクション×超絶中二病】ムービー!

落ちこぼれ高校生の淵仔(ユエンザイ)と親友の阿義(アイー)は、500年の眠りから目覚め、カンフーの達人だと自称する謎の流れ者・黄駿(ホアン・ジュン)と出会う。圧倒的な武術を目の当たりにした淵仔と阿義は黄駿に弟子入りし、淵仔が密かに想いを寄せる同級生の乙晶(イージン)も彼らの修行に加わる。3人はやがて、500年前から続く黄駿と弟弟子の藍金(ラン・ジン)の確執を知り、さらには〈カンフー〉の裏に天地を揺るがしかねない重大な秘密が隠されていることに気付くが…。

豪華俳優陣による本格アクション、そして台湾では異例の製作費3億ニュー台湾ドルをかけて作られた世界には、ギデンズの創作の源、港台80・90年代武侠映像作品へのオマージュが満載!

台湾でメガヒットを遂げた純愛冥界お犬ファンタジー映画『赤い糸 輪廻のひみつ』(21)。その台湾希代のヒットメーカー ギデンズ・コー監督と、主演のクー・チェンドンが再びタッグを組んだ最新作が『功夫』(26)だ。原作は、小説家でもあるギデンズ・コーが2001年に発表したカルト的人気を誇る伝説の武侠ファンタジー小説である。映画化にあたっては、原作で一貫して問われる「信じるということ」「正義とはなにか」「カンフーとはなにか」はそのままに、大胆な改編を施し、見る者を魅惑のギデンズ“中二病”ワールドへと誘う。少年漫画のような純粋な世界観ながらも、ギデンズらしいグロテスクな描写と悪ノリトラップはもちろん健在なので、苦手な方は閲覧注意!

本作のキーパーソンである謎のカンフー達人・黄駿(ホアン・ジュン)を、台湾を代表するベテラン俳優ダイ・リーレンが、主役の高校生、淵仔(ユエンザイ)、阿義(アイー)そして乙晶(イージン)を、ギデンズの看板俳優クー・チェンドンと、クーの初監督作『黒の教育』(22)に主演した若手実力派のベラント・チュウ、そしてクーとは『赤い糸 輪廻のひみつ』以来2度目の共演となる人気俳優ワン・ジンが演じている。
黄駿の敵役・藍金(ラン・ジン)を演じるのは、今回がギデンズ作品初出演となる個性派俳優のリウ・グアンティン(『1秒先の彼女』(20))。韓国の著名アクション武術監督 チャン・ジェウクによる華麗な演出、さらに高精度のVFXやCGを駆使して、こだわりのMade in Taiwanによる武侠ファンタジーの世界が創り出された。
そこにブルース・リーからチャウ・シンチー、テレビ布袋劇に至るまで、全編にわたり取り入れられた80、90年代香港・台湾武侠作品へのオマージュが深い趣を加えている。


ギデンズ・コーの功夫 ギデンズ・コーの功夫 ギデンズ・コーの功夫

8/15(土)1日限定

東京裁判 4Kデジタルリマスター版

東京裁判 4Kデジタルリマスター版

©講談社2018

1983年/日本/モノクロ/277分(途中休憩あり)/DCP/配給:太秦
監督:小林正樹
原案:稲垣俊
脚本:小林正樹、小笠原清
音楽:武満徹
ナレーター:佐藤慶

※当館での上映は2K版

公式ホームページ

【前売券】全国共通特別鑑賞券2,000円を当館受付にて発売中!

時を超えて問いかけてくる…
君たちは、なぜに繰り返す、歴史から何を学んだのかと

1945年日本はポツダム宣言を受諾し、8月15日に全面降伏の旨を国民に伝えた。戦後の日本を統治する連合軍最高司令官マッカーサー元帥は、戦争犯罪人の処罰を早急に実施するよう望み、1946年1月22日に極東国際軍事裁判所条例を発布。俗にいう“東京裁判”である。
満州事変に始まり、日中戦争の本格化や太平洋戦争に及ぶ17年8カ月の間、日本を支配した指導者の中から、太平洋戦争開戦時の首相・東條英機ら28名が被告に指定された。一方、国の内外から問われ、重要な争点となった天皇の戦争責任については、世界が東西陣営に分かれつつあるなか米国政府の強い意志により回避の方向へと導かれていく。
同年5月3日より東京裁判は開廷。まずは「平和に対する罪」など55項目に及ぶ罪状が読み挙げられるが、被告は全員無罪を主張した。検察側は日本軍の非道の数々を告発。弁護側は「戦争は国家の行為であり、個人責任は問えない」と異議申し立てするが、「個人を罰しなければ、国際犯罪を実効的に阻止できない」と、裁判所はこれを却下した。1948年11月12日、残る25名のうち東條ら7名が絞首刑、他18名は終身刑もしくは有期刑の宣告が下された。

巨匠、小林正樹が遺したかった戦後日本への重い問いかけ

アメリカ国防総省が撮影していた50万フィートに及ぶ膨大な裁判記録のフィルムをもとに、『壁あつき部屋』(56)や『人間の條件』シリーズ(59~61)などで戦争の非を訴えた、反骨の巨匠・小林正樹監督が5年の歳月をかけて編集、制作した。客観的視点と多角的分析を施しながら「時代の証言者」としての“映画”を完成させたのである。83年に公開され、単に裁判の記録といった域を越え、日本の軍国主義の歩みと激動の世界情勢を照らし合わせながら、戦後38年当時の日本人に人類がもたらす最大の愚行「戦争」の本質を巧みに訴え得た本作は、第35回ベルリン映画祭国際批評家賞をはじめ国の内外で絶賛された。

初公開から36年、故小林正樹監督に代わり、脚本・監督補の小笠原清とエグゼクティブプロデューサー杉山捷三の全面協力のもとで完成した4Kフィルムスキャン&2K修復デジタルリマスター版。音響もブラッシュアップされ、特に昭和天皇の玉音放送のシーンでは詔書全文の完全字幕化も実現。鮮明な画像と音響がもたらすリアルな臨場感とともに蘇った本作は、再び「戦争と平和」なる言葉の重みとともに、昭和から平成そして令和へと時代が移り変わっても戦争がもたらした負の遺産を改めて観る者に知らしめていく。


東京裁判 東京裁判 東京裁判

8/15(土)~

モンキービジネス おさるのジョージ著者の大冒険

モンキービジネス

©2026 シネリッククリエイティブ

2026年/アメリカ・日本/82分/日本語吹替版/配給:シネリック・クリエイティブ、エスパース・サロウ/宣伝:ミラクルヴォイス
監督・編集・プロデューサー:山崎エマ
ナレーション:河合優実
アニメーション:ジェイコブ・カフカ
エグゼクティブ・プロデューサー:エリック・ニアリ、國實 瑞恵

公式ホームページ

世界中で愛されている絵本「おさるのジョージ」の原作者レイ夫妻。 戦火を逃れ、自由を求めてジョージと共に歩み続けたふたりの生涯を描く、 米アカデミーノミネート監督による心揺さぶる傑作ドキュメンタリー

「ひとまねこざる」「おさるのジョージ」シリーズの生みの親、ハンス&マーガレット・レイ夫妻。ユダヤ人としてナチス・ドイツの侵攻を逃れ、パリ陥落の数時間前にハンスが組み立てた自転車2台でパリを脱出。その時もハンスが描いた原画を手放さず、戦後はニューヨークで数々の「おさるのジョージ」絵本シリーズを執筆しました。二人の波乱万丈な人生を、世界中から集めた膨大なアーカイブ映像と、貴重な原画の数々を織り交ぜ、製作期間3年で15,000枚を描いたという手書きのアニメーションで完成させた心揺さぶる傑作ドキュメンタリーです。

『小学校〜それは小さな社会〜』、『甲子園:フィールド・オブ・ドリームス』で、国内外から高い評価を受ける、アカデミー賞ノミネートのドキュメンタリー監督・山崎エマが、キャリア初期に手がけた初長編作品。「おさるのジョージ」生誕85周年にあわせて、俳優・河合優実さんのナレーションや、声優陣の吹き替えにより、より多くの方にご覧いただける日本語吹替版が出来上がりました。


モンキービジネス モンキービジネス モンキービジネス

8/16(日)1日限定

野火

野火

 ©SHINYA TSUKAMOTO / KAIJYU THEATER

2014年/日本/87分/PG12/配給:海獣シアター
監督・製作・脚本・撮影:塚本晋也
原作:大岡昇平
出演:塚本晋也、リリー・フランキー、中村達也、森優作、中村優子

公式ホームページ

戦後81年アンコール上映!
今年の夏も『野火』はスクリーンに帰ってくる!

大岡昇平さんが小説にした、第二次世界大戦フィリピン戦線における日本軍の苦しい彷徨いを映画にしました。50年前に市川崑さんがやはりすばらしい映画にしていますが、私の『野火』はそのリメイクではなく、あくまで原作から感じたものを映画にしたものです。初めて読んだのは高校生のときですが、本当の戦場にいるような恐ろしさがあり頭から離れませんでした。

30歳をすぎ本格的に映画にしようと動き始めましたが、規模も大きく中々現実的にはなりませんでした。さらに歳月が流れ、今から10年前に、戦場に行った方々が80歳を越えたときに強い焦りの気持ちが起こりました、その方々のお話だけでも聞いておかなければとインタビューを始めました。しかしそれでも映画化は簡単には進みませんでした。そして、今、実際に戦争の痛みを知る人がいよいよ少なくなるにつれ、また戦争をしようとする動きが起こっているような気がしてなりません。今作らなければもうこの先作るチャンスはないかもしれない。また作るのは今しかないと思い、お金はありませんでしたが、多くの力強い協力を得て完成に至りました。

映画は一定の思想を押し付けるものではありません。感じ方は自由です。しかし、戦争体験者の肉声を体にしみ込ませ反映させたこの映画を、今の若い人をはじめ少しでも多くの方に見てもらい、いろいろなことを感じてもらいたいと思いました。そして議論の場に使っていただけたら幸いです。(塚本晋也)

なぜ大地を血で汚すのか

第2次世界大戦末期のフィリピン・レイテ島。
日本軍の敗戦が色濃くなった中、田村一等兵(塚本晋也)は結核を患い、部隊を追い出されて野戦病院行きを余儀なくされる。

しかし負傷兵だらけで食料も困窮している最中、少ない食料しか持ち合わせていない田村は早々に追い出され、ふたたび戻った部隊からも入隊を拒否される。そしてはてしない原野を彷徨うことになるのだった。

空腹と孤独、そして容赦なく照りつける太陽の熱さと戦いながら、田村が見たものは…

*日本映画プロフェッショナル大賞 監督賞
*第30回高崎映画祭 最優秀作品賞、最優秀新人男優賞(森優作)
*第10回KINOTAYO(キノタヨ)現代日本映画祭 批評家賞、最優秀撮影賞
*第7回TAMA映画賞 特別賞
*第70回毎日映画コンクール 監督賞、男優主演賞(塚本晋也)


野火 野火 野火

8/16(日)1日限定

黒川の女たち

黒川の女たち

©テレビ朝日

2025年/日本/99分/配給:太秦/製作:テレビ朝日
監督:松原文枝
語り:大竹しのぶ
撮影:神谷潤、金森之雅
編集:東樹大介
プロデューサー:江口英明
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(日本映画制作支援事業)
支援:独立行政法人日本芸術文化振興会

公式ホームページ

なかったことにはできない

1945年 関東軍敗走の満州で待ちうけた、黒川開拓団の壮絶な運命―
戦争と性暴力の事実、いま知るべきことがここに在る。

80年前の戦時下、国策のもと実施された満蒙開拓により、中国はるか満洲の地に渡った開拓団。日本の敗戦が色濃くなる中、突如としてソ連軍が満洲に侵攻した。守ってくれるはずの関東軍の姿もなく満蒙開拓団は過酷な状況に追い込まれ、集団自決を選択した開拓団もあれば、逃げ続けた末に息絶えた人も多かった。そんな中、岐阜県から渡った黒川開拓団の人々は生きて日本に帰るために、敵であるソ連軍に助けを求めた。しかしその見返りは、数えで18歳以上の女性たちによる接待だった。接待の意味すらわからないまま、女性たちは性の相手として差し出されたのだ。帰国後、女性たちを待っていたのは労いではなく、差別と偏見の目。節操のない誹謗中傷。同情から口を塞ぐ村の人々。込み上げる怒りと恐怖を抑え、身をひそめる女性たち。青春の時を過ごすはずだった行先は、多くの犠牲を出し今はどこにも存在しない国。身も心も傷を負った女性たちの声はかき消され、この事実は長年伏せられてきた。だが、黒川の女性たちは手を携えた。 したこと、されたこと、みてきたこと。幾重にも重なる加害の事実と、犠牲の史実を封印させないために――。
『ハマのドン』松原文枝監督作品。


黒川の女たち 黒川の女たち 黒川の女たち

8/22(土)~

雲と大地のはざまで

雲と大地のはざまで

© 2024 Desfase Films, Mestizo Studios, Wayquicha Cine, Luna Roja Relatos Audiovisuales

2024年/ペルー、チリ/83分/ケチュア語、スペイン語/配給:ブエナワイカ/配給協力:フリック
原題:RAÍZ
監督:フランコ・ガルシア・ベセラ
脚本:アンヌマリー・グンケル、アリシア・キスペ
演技指導:アミエル・カジョ
撮影:ジョン・カラスコ
日本語字幕:神保慶政
ケチュア語監修:松崎文音
編集:フランコ・ガルシア・ベセラ、フアン・フランシスコ・ゴンザレス
出演:アルベルト・メルマ、ネリー・ウアイタ、リチャード・タイぺ

公式ホームページ

【前売券】全国共通特別鑑賞券 1,500円(税込)を当館受付にて発売中!特典:ステッカーシールをプレゼント!

壮大なアンデス山脈の下、アルパカの世話をする少年――
僕らはこの地で今を生きている

舞台はアンデス山脈に囲まれたペルーの小さな村。8歳のフェリシアーノは、アルパカのロナウドと忠犬のランボーと共に穏やかな日々を送っていた。サッカーペルー代表が、ワールドカップの本選に行く日を夢見て、ラジオの実況中継に耳を傾けている。しかし、この村にも自然をおびやかす採掘業者と村人との対立構図が生まれ、ある日、村全体を巻き込む大事件が勃発する。そして時を同じくして、ロナウドも姿を消してしまう・・・。

ペルー代表のワールドカップ出場に期待を寄せる8歳の少年が見る世界
人知を超えた圧倒的な自然。この地の未来を問う。

南米・ペルーから新たな意欲作が届いた。監督は、本作が長編2作目となるクスコ出身のフランコ・ガルシア・ベセラ。ベルリン映画祭をはじめ数々の映画祭をアルパカと共に駆け抜けた秀作が、ついに日本で劇場公開を果たす。監督は脚本を手にした時に「岩と雲の間を歩きながら、大切な仲間と共に主人公の姿が浮かび上がり、自分のルーツを大切にしようという強い思いが伝わってきました。」と語る。
主人公のフェリシアーノを演じたアルベルト・メルマは、公開オーディションとワークショップを経て選ばれた。母親役のネリー・ウアイタも一般公募のオーディションで抜擢された非職業俳優である。
本作が撮影されたのは、ペルー南部・クスコの南東に位置する雪を冠したアウサンガテ山麓。標高4,000メートルを超える山脈が聳え、広大な草原をアルパカの群れが駆けぬける様は圧巻で壮大な自然に没入する。
人知を超えた圧倒的な自然とその地をルーツとして、未来を生きていく少年。少年のまなざしは、大自然と共存する村の生活に迫りくる環境破壊や、文明の波をみつめる。「この地の自然と穏やかな暮らしを守ることができるのか?」、「この地の未来に希望はあるのか」と静かに問いかける。


雲と大地のはざまで 雲と大地のはざまで 雲と大地のはざまで

8/22(土)~

急に具合が悪くなる

急に具合が悪くなる

© 2026 Cinéfrance Studios – Arte France Cinéma – Office Shirous – Bitters End – Heimatfilm – Tarantula – Gapbusters – Same Player – Soudain JPN Partners

2026年/フランス・日本・ドイツ・ベルギー/196 分/製作:Cinéfrance Studios, オフィス・シロウズ, ビターズ・エンド, Heimatfilm, Tarantula/提供:Soudain JPN Partners/配給:ビターズ・エンド
監督・脚本:濱口竜介
脚本:ルディムナ玲亜
原作:宮野真生子、磯野真穂
撮影:アラン・ギシャウア
音楽:サミュエル・アンドレイエフ
音響:ピエール・メルタンス、ポール・エイマンス、トマ・ゴデール
編集:山崎梓
美術:ミラ・プレリ
出演:ヴィルジニー・エフィラ、岡本多緒、長塚京三、黒崎煌代

公式ホームページ

カンヌ、ヴェネチア、ベルリン、そして米アカデミー賞®……
日本映画界を新時代に導いた濱口竜介監督最新作。

世界三大映画祭すべての主要賞を獲得、『ドライブ・マイ・カー』でアカデミー賞®国際長編映画賞に輝き、世界中の映画ファンが待望していた濱口竜介監督の最新作が完成した。着想から5年の月日をかけた、日本、フランス、ベルギー、ドイツによる国際共同製作で、濱口にとって初の海外ロケ作品。大半をフランスの俳優、フランス語のダイアローグで撮りあげた『急に具合が悪くなる』。本作で3度目のカンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出された。練り上げられた会話の応酬、複雑でいて説得力ある人間関係、映画内演劇、息を呑む美しい構図……濱口監督ならではの、緻密なダイアローグ構成と演出なしには成立しえない物語が織りなされる。

国籍も言葉も超えた、人生でたった一度きりの、魂の邂逅――。
強く心を揺さぶる、比類なき傑作。この3時間16分は人生を変える。

介護施設で理想の介護の在り方を探求するマリー=ルーと、独創的な演劇の演出家でステージⅣのがん患者である真理。同じ名前を持つふたりが偶然に出会い、友情を超える絆を結ぶ物語。原作はがんの転移を経験しながら生き抜く哲学者と、臨床現場の調査を積み重ねた人類学者が交わした、20通の往復書簡からなる同名書籍。映画では、主人公をフランス人と日本人に置き換え、まったく新たな物語がパリを舞台に展開。原作に流れるエッセンスを掬い上げ、「自分たちを取り巻く社会」そして、「この 世界で生きること」を描き出す。彼女たちが過ごす数日間を凝縮した3時間16分間は、観る者の魂をも浄化し、人生を変えてゆく。 偶然が引き合わせ、急接近していくふたり。人生でたった一度きりの、魂の邂逅――。強く心を揺さぶる、比類なき傑作が誕生した。


急に具合が悪くなる 急に具合が悪くなる 急に具合が悪くなる

8/22(土)~

ビトゥーカ ミルトン・ナシメント フェアウェルツアー

ビトゥーカ

© GULLANE ENTRETENIMENTO S.A / ReallyLikeFilms + Palmyra Moon

2025年/ブラジル/115分/配給:リアリーライクフィルムズ、パルミラムーン
監督・脚本:フラヴィア・モラエス
共同脚本:マルセロ・フェルラ
撮影:ペドロ・ホーシャ
編集:ラウラ・ブルン、フラヴィア・モラエス
音響:ヴィクトル・ポザス
出演:ミルトン・ナシメント、カエターノ・ヴェローゾ、シモーネ、ジルベルト・ジル、シコ・ブアルキ、スパイク・リー、クインシー・ジョーンズ、パット・メセニー、ポール・サイモン、エスペランサ・スポルディング

公式ホームページ

“神の声” と称される伝説的音楽家ミルトン・ナシメント、その半生と2022年最後のツアーに迫った圧巻のドキュメンタリー。
ミルトンを崇拝する57名による証言と、本人のインタヴュー&ライブフッテージで綴る115分。

80歳を迎えた2022年、ミルトン・ナシメントはブラジルから欧米17都市を巡る最後のワールドツアー「A Última Sessão de Música(最後の音楽セッション)」を敢行する。本作は、その旅に寄り添いながら、60年に及ぶ音楽人生の軌跡を辿るドキュメンタリーである。

“ブラジルの声”と呼ばれるミルトンは、同世代のジルベルト・ジル、カエターノ・ヴェローゾ、シコ・ブアルキらと共にMPB(ブラジル・ポピュラー・ミュージック)の黄金時代を築き上げた。彼の音楽には、アフリカ系ブラジル人としてのルーツを基盤に、ブラジル各地の伝統音楽、キリスト教音楽、ジャズ、ロックなど多彩な要素が息づいている。 また本作は、人種差別や1964年から続いたブラジル軍事独裁政権といった、彼の人生と創作を取り巻く歴史にも静かに光を当てる。数々の困難を乗り越えながら生まれた歌の数々は、時代や文化を超えて人々の心に響き続けている。

これは単なる伝記映画ではない。“神の声”と称されたミルトンの歌声が、聴く者の心に深く刻まれ、その余韻が世界のさまざまな場所で新たな表現を生み出していく様を映し出した作品である。その歌は世代や国境を越え、今なお多くの人々の人生に寄り添い続けている。


ビトゥーカ ビトゥーカ ビトゥーカ

8/29(土)~1週間限定

清掃する女 亡霊

清掃する女亡霊

© charm point

2026年/日本/74分/製作・配給:charm point/宣伝協力:alfazbet
監督・構成:七里圭
脚本:新柵未成、七里圭
撮影:高橋哲也、村上拓也
CGエンジニア:早川翔人
整音:松野泉
音声リミックス:池田拓実
楽曲提供:檜垣智也
出演:安藤朋子、黒田育世
歌唱・音楽:さとうじゅんこ

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能と、AIと、亡霊について。
母の終わりは娘の終わり
何者でもない私の始まり――

私は清掃婦。髪も白くなり、いたずらに過ぎゆく日々。そこへ、若かりし姿で母の亡霊が現れる。母は娘が子を産まず、孤独に生きることを嘆く。しかし、娘は強く反論する――
夢幻能の形式を借りた、歌と身体表現によるパフォーマンスが再び繰り返されるとき、すでに人の姿はない。奇妙な箱人間がうごめき、劇場はCG へ変貌する――

夢幻能 + 映像
伝統芸能の形式を模した実験的な舞台として、絶賛を浴びた作品の再創造(リ・クリエーション)。ついに劇場公開!

2019年上演の『清掃する女』は、生の身体と紗幕映像が交錯する実験的な舞台として絶賛、衝撃を与えた。この映像/演劇作品は、その後、AIキャプチャーの骨格抽出により非人間的な振付をされたCGパートを加え、全く新しいシネマとしてRe-creationされる──

出演は、パフォーミングアーツの実力派たち。白髪の清掃婦を演じるは、伝説の転形劇場出身、現在もARICA を主宰し精力的に活動を続ける安藤朋子。一方、美しい母の亡霊を踊るは、舞踊家・振付家としてダンス・シーンを牽引、BATIK を率いて数々の賞を受けてきた黒田育世。さらに、超絶技巧の歌い手・さとうじゅんこが、異色の競演を盛り上げる。

至極の芸が火花を散らし、演じ描かれる、母と娘の相克や愛憎。そのパフォーマンスを先端技術が再解釈した、データのNoise & error。それは、肉体を削ぎ落とされた生命か、情報化されえぬ亡霊か。異才・七里圭監督がコロナ禍を挟む時代、社会の変容を見つめ、ポストヒューマン/人間不在の未来を予見する前代未聞の最新作!!


清掃する女亡霊 清掃する女亡霊 清掃する女亡霊

8/29(土)~

星の時 4K

星の時 4K

1985年/ブラジル/96分/配給:alfazebet
原題:A Hora da Estrela
原作:クラリッセ・リスペクトル
監督:スザーナ・アマラウ
脚本:スザーナ・アマラウ、アルフレッド・オロス
撮影:エドガル・モウラ
編集:イデ・ラクレタ
音楽:マルクス・ヴィニシウス
出演:マルセリア・カルタッショ、フェルナンダ・モンテネグロ、ジョゼ・ドゥモン、タマラ・タシュマン、ウンベルト・マニャーニ

公式ホームページ

【前売券】全国共通特別鑑賞券 1,500円(税込)を当館受付にて発売中!特典:ホログラム特製ポストカードをプレゼント!

わたしはタイピストで、処⼥で、コーラとホットドッグが好き
“20世紀で最も謎めいた作家”クラリッセ・リスペクトルが遺した最後の物語
ブラジル映画史にきらめく、忘れがたい輝き。40年の時を経て⽇本初公開

ブラジル北東部の貧しい地からサンパウロにやってきた19歳のマカベーアは、身寄りもなく、読み書きもままならず、世間知らず。安月給で暮らし、3人の女たちと粗末な下宿を共有している。自身の貧困や境遇に無自覚で、恋にあこがれ、映画スターを夢見る彼女は、ある日占い師から「あなたの人生は変わる」と告げられる。だが、その「運命の瞬間」は思いがけない形で訪れる……。

原作は、「ブラジルのヴァージニア・ウルフ」(The Wall Street Journal)、「20世紀でもっとも謎めいた作家のひとり」(オルハン・パムク)と称されるクラリッセ・リスペクトルが1977年に遺した最後の小説『星の時』。日本では2021年に初邦訳され、第8回日本翻訳大賞を受賞するなど大きな反響を呼んだ。

監督のスザーナ・アマラウは、9人の子どもを育てたのちニューヨーク大学で映画制作を学んだ異色の経歴を持つ、ブラジル映画における女性監督の先駆者。本作は、彼女が50代で完成させた初の長編監督作である。原作では謎に包まれたままの主人公マカベーアを描くにあたり、アマラウは「ただ“人生”を見ていただけ。自分自身の、そして毎朝5時に家を出るたくさんの女の子たちの」と語る。貧しく、報われない、社会の中で見過ごされてきた存在を、血の通った一人の人間として瑞々しく描き出した。

本作はブラジリア映画祭で主要6部門を受賞し、第36回ベルリン国際映画祭では主演マルセリア・カルタッショが銀熊賞(女優賞)を受賞。国内外で高い評価を受けた。近年ではブラジル映画批評家協会による「ブラジル映画史上ベスト100」、英国BFIによる「The female gaze: 女性監督による、見過ごされてきた100本の映画」にも選出され、その評価は今なお広がり続けている。日本では1987年に第2回東京国際女性映画祭で『星の時間』のタイトルで上映され、監督来日も果たした。 また、名匠ウォルター・サレス監督作『セントラル・ステーション』でブラジル人として初めてアカデミー賞主演女優賞にノミネートされ、『アイム・スティル・ヒア』への出演も記憶に新しい名優フェルナンダ・モンテネグロが占い師役で出演している。


星の時 4K 星の時 4K 星の時 4K

9/5(土)~

ハワの手習い

ハワの手習い

©TAG Film

2024年/フランス、オランダ、カタール、アフガニスタン/85分/ダリ―語/配給:東風
監督・撮影:ナジーバ・ヌーリ
共同監督・撮影:ラスール(アリー)・ヌーリ
製作:クリスティアン・ポップ
編集:アフサネ・サラリ
制作:TAG Film
日本語字幕:佐藤まな

公式ホームページ

この世界で、学びがたった一つの望み
13歳で結婚させられ、自由を奪われた母〈ハワ〉。
——年を重ね、多くの挫折を経てもなお、彼女は諦めなかった。

アフガニスタンの首都・カーブルで認知症の夫を世話しながら暮らすハワ。30歳年上の夫との結婚を強いられたとき、彼女はまだ13歳の少女だった。父は幼かったハワを教育から遠ざけ、母は出産について何も助言してくれなかった。6人の子を産んだ彼女は、同じ道に進まぬよう全力を尽くして娘に教育の機会を与え、次女のナジーバはジャーナリストとして自立した生活を送っている。そして、彼女は決意する——「母の味方になろう」。母にカメラを向け話し相手を務める。
今年こそ、と民族手芸の商売と読み書きの学習を始めたハワ。家族の洗濯物を絞っていたハワの手は刺繍が施された美しい布を撫で、夫の老いた肌を洗っていたその手はまっさらなボードの上で言葉を紡ぎ始めた。ハワのささやかな夢が動き出した矢先、長女の元夫と暮らす孫娘のザハラーが支配的な父親から逃れてきた。母親に代わって彼女を引き取り、共に読み書きを学ぶハワ。しかし、タリバンによる襲撃と占領は日に日に進み、ザハラーと彼女を匿う家族にも命の危険が迫る。2021年8月、カーブル陥落。報道の自由を封殺する動きも強まり、ナジーバは兄のアリーにカメラを託し母国を離れることに——。

世界中に満ちる叫びと祈り——いま、戦禍の時代に

社会の家父長制とタリバンの暴力に抵抗するアフガン女性の姿を描いた本作は、山形国際ドキュメンタリー映画祭2025で市民賞を受賞し、称賛と連帯の声が寄せられた。〈女性〉という記号で教育も自由も奪われ、存在そのものさえ脅かされる世界は、この国と地続きにある。年を重ねるなかで経験してきた恐怖と挫折——それでも、ハワは長年育んできた夢に向かって踏み出した。学びこそが、未来を、すべてを変えていくと彼女が信じ続けたように、私たちも決して、諦めない。


ハワの手習い ハワの手習い ハワの手習い

9/5(土)~

撃たれた自由の声を撮れ

撃たれた自由の声を撮れ

©Lumier Film

2024年/アフガニスタン/70分/配給:東風
監督・撮影・製作:ザイナブ・エンテザール
編集:モハマド・サミプール
制作:Lumier Film
日本語字幕:吉田ひなこ
字幕監修:後藤絵美、アウィード

公式ホームページ

女性が教育を受けられない唯一の国、タリバン支配下のアフガニスタン。
夢も希望も奪われ、傷つき、それでも声を上げ続ける——

2021年8月。米軍が撤退し、タリバンが首都カーブルを含むほぼ全土を掌握。20年にわたる民主政権が崩壊した。タリバン復権によってふたたび女性たちは外で働く場を失い、教育の機会を奪われ、少女たちは親よりも年の離れた男たちと結婚させられ、家に閉じ込められる──。
ラシュミンとナスタランの姉妹は、ほかの女性たちと共に街に出ては声を上げる。「私たちはひるまない」。銃を構えた男たちに言い放ち、この国の現状を発信すべくスカーフにスマートフォンを隠し撮影する。
親族宅などを転々としながら抵抗を続けるが、家父長制が支配する社会。デモに参加する女性たちを父親は軽蔑し、隣人からの密告にも怯える日々だ。殺されるかもしれない、血の凍る思いをしてもなお街に飛び出していくラシュミン。次世代に同じ苦しみを経験させたくない、その想いが彼女を突き動かす。「未来の子どもたちだけは私たちアフガン女性を誇りに思うはず」。

“次は平和な世界で会いましょう”
彼女たちの願いを、世界はいつ叶えられるというのか。

この怒りと絶望を私たちは直視出来ているだろうか。世界に届けなければこの声は無かったものにされてしまう。沈黙は、この現実を受け入れ認めていることになってしまう──女性監督であるザイナブ・エンテザールも自らと家族の身に危険を感じながらも、暴力に立ち向かう彼女たちの闘いの日々に追随する。
亡命先で完成した本作は世界各国の映画祭を渡り歩き、多くの人に痛みと連帯の想いが刻まれ続けている。タリバン復権から5年、そして世界中が戦禍のいま、“平和国家日本”の足元が揺らぐこの国で劇場公開となる。命がけの抵抗の記録を、遠い国の物語で終わらせていいはずがない。


撃たれた自由の声を撮れ 撃たれた自由の声を撮れ 撃たれた自由の声を撮れ

9/5(土)~

零下五十度の抑留者

©多面向影像工作室

2025年/台湾/85分/DCP/5.1ch/台湾語・日本語・中国語/配給・宣伝:太秦
監督:コー・ビンスン(許明淳)
プロデューサー:リー・ジアウェン(李嘉雯)
編集スーパーバイザー:リン・シンミン(林欣民)
編集:シュエ・ジェンシュエン(薛建軒)
撮影:リン・シェン(林申)、ワン・インシュン(王盈舜)
製作:多面向影像工作室
原題 :『冰封的記憶』/英題:『Memories Frozen in Time』
日本語字幕:神部明世
監修協力:栖来ひかり
後援:台北駐日経済文化代表処 台湾文化センター
出演:呉正男、陳以文、許敏信

公式ホームページ

【前売券】全国共通特別鑑賞券 1,600円(税込)を当館受付にて発売中!

シベリア抑留から生還した台湾出身の元日本兵。
深く閉ざされた記憶をたどる—

1945年、第二次世界大戦の終結とともに、日本軍として戦地へ多くの台湾人兵士たちの運命は大きく引き裂かれた。当時、およそ20万人の台湾人が日本兵として動員され、そのうちの一部は終戦後にソ連軍の捕虜となり、極寒のシベリアや中央アジア各地の収容所に連行され、鉄道建設、伐採、鉱山開発などの過酷な労働を強いられ、飢えと氷点下の寒さでおよそ6万人の命が失われた「シベリア抑留」。その歴史の中で「台湾人捕虜」の存在は長く見過ごされ、現在に至るまで正確な人数は分かっていない。日本人として戦い、孤独の中で生き延びた彼らの体験は、敗戦により日本が台湾を放棄したため日本国籍を失い、複雑なアイデンティティの狭間で、長く沈黙の中に置き去りにされてきた。

家族にも明かされず、凍てついたままの記憶—

本作には、現在確認されている唯一の生存者。呉正雄をはじめ、台湾出身の元日本兵・陳以文、許敏信、そして、彼らが抱え続けた“空白の記憶”を知ろうとする子どもたちや孫たちの姿がある。「なぜ、戦争のことを語らなかったのか。なぜ、帰還後も苦しみ続けていたのか。」許明淳(コー・ビンスン)監督はシベリア鉄道に乗り、彼らの帰還までの道のりを辿っていく。旅の果てに浮かび上がるのは、時代に翻弄されながらも確かに存在した一人ひとりの人生。「わたしたちは、一体何者だったのか」。本作はこれまで語られることのなかった声に静かに耳を傾ける。戦後80年を経た今、三世代にわたり続いてきたいくつもの傷跡と向き合うために—。


9/5(土)~

よき谷の物語

よき谷の物語

Orfeo Iluso – Perspective Films – 3CAT – Los Ilusos Films – Los Films de Orfeo © 2025

2025年/スペイン、フランス/122分/配給:コピアポア・フィルム/提供:マーメイドフィルム
原題:HISTORIAS DEL BUEN VALLE
監督・脚本・編集:ホセ・ルイス・ゲリン
撮影:アリシア・アルミニャーナ
後援:スペイン大使館、インスティトゥト・セルバンテス東京
協力:山形国際ドキュメンタリー映画祭

公式ホームページ

スペインを代表する名匠ホセ・ルイス・ゲリン、10年ぶりの新作長編。
行ったことがないのになぜか懐かしい、ある土地とそこに暮らす人々の物語――

『シルビアのいる街で』(07)で世界中を魅了し、同じスペイン出身のヴィクトル・エリセ監督をして「現代スペインで最も優れた映画作家」と言わしめたホセ・ルイス・ゲリン監督。寡作ながら、劇映画とドキュメンタリーの垣根を軽やかに飛び超える傑作を手掛け続ける彼の、『ミューズ・アカデミー』(15)以来10年ぶりとなる待望の新作長編が日本上陸。
スペイン、バルセロナ郊外に位置するバルボナ地区。“よき谷”と名付けられたこの場所は川や線路に囲まれ、開発から取り残された陸の孤島でありながら、大都市の近くとは思えないほどの豊かな自然に恵まれた理想郷のようでもある。ここには20世紀半ばから移り住んだ住民の家族と、最近になってやってきた新世代の移民たちが共に暮らしている。文化や生活スタイルは異なるものの、子供たちはともに川で遊び、誰もがよく食べて飲んで、歌い、踊り、ひとときの安らぎを得る。そんな都会のオアシスに、新しく鉄道増設の計画が持ち上がった。住民説明会が開かれ、一部の人々は立ち退きを迫られるが……。

登場人物は実際にバルボナ地区に暮らす住民たち。地元で長年生活してきた者はもちろん、インド、ジャマイカ、ロシア、ウクライナなど世界中から集まってきた人たちを、バルセロナ出身のゲリンがインタビューするところから始まり、3年の歳月をかけ、愛情を込めて彼らの生活をフィルムに収めた。亡き妻を思い涙する老人、戦火から逃れてきた母娘、植物に話しかける果樹園の家族、ここではないどこかを夢見る若者。住民の数だけ人生があり、人生の数だけ喜びや悲しみがある。それが幾重にも重なり響き合って、バルボナの歴史が鮮やかに綴られ、いつしか観る者を過去、現在、未来までつながった時間の旅へと誘う。ここに来れば忘れかけていたものを思い出させてくれる。そんな宝物のような映画が誕生した。

*第73回サン・セバスティアン国際映画祭 審査員特別賞


よき谷の物語 よき谷の物語 よき谷の物語

9/5(土)~

シルビアのいる街で

シルビアのいる街で

© Eddie Saeta s.a./Chateau-Rouge Production

2007年/スペイン=フランス/85分/配給:コピアポア・フィルム/提供:マーメイドフィルム
監督・脚本:ホセ・ルイス・ゲリン
出演:グザヴィエ・ラフィット、ピラール・ロペス・デ・アジャラ
日本語字幕:斎藤敦子

公式ホームページ

見つめていたい
6年前に出会った
美しい女の面影を求めて、
青年はその街をさまよった。

ホセ・ルイス・ゲリン監督自身の実体験を基に、19世紀フランスのロマン派詩人ジェラール・ド・ネルヴァルの『シルヴィー』からヒントを得て製作された本作は、6年前に愛しあった女性シルビアの面影を求めて想い出の地をさまよう画家志望の青年のオブセッションに満ちた恋物語。フランスの古都ストラスブールを舞台に、アルフレッド・ヒッチコックの『めまい』(’58)を彷彿とさせるサスペンスに満ちた美女の追跡劇が緻密な音響設計と光溢れる美しい画面の連鎖で展開され、見るものをどこも知らぬ異空間へと誘ってくれます。


シルビアのいる街で シルビアのいる街で シルビアのいる街で

9/19(土)-10/2(金)

ミケランジェロ・アントニオーニ レトロスペクティヴ 愛の不毛、彷徨える魂

ミケランジェロ・アントニオーニ
 レトロスペクティヴ

ミケランジェロ・アントニオーニ

レトロスペクティヴ

愛の不毛、彷徨える魂

9/19(土)-10/2(金)

ミケランジェロ・アントニオーニ

レトロスペクティヴ

愛の不毛、彷徨える魂

9/19(土)-10/2(金)

イタリアが誇る20世紀を代表する巨匠ミケランジェロ・アントニオーニ。
現代人が抱える孤独、愛の不毛を描き、世界を揺るがした初期代表作がスクリーンに甦る。

フェデリコ・フェリーニやルキノ・ヴィスコンティと並び称されながら、日本においてはその代表作さえ劇場で観る機会が少なかったイタリアの巨匠ミケランジェロ・アントニオーニ。2024年4月にフランス・パリのシネマテークで開催されたレトロスペクティヴをきっかけに、世界的に再評価が高まる中、遂に日本でも特集上映の開催が決定。アンドレイ・タルコフスキー、テオ・アンゲロプロス、ジャン=リュック・ゴダール、スタンリー・キューブリック、デヴィッド・リンチ、ブライアン・デ・パルマ、ダリオ・アルジェント、ガス・ヴァン・サント、ウォン・カーウァイに至るまで、その影響を受けた映画監督たちは枚挙にいとまがない。今回上映されるのは、既存の映画文法とは全く異にして、カンヌ国際映画祭でセンセーションを巻き起こし、審査員賞を受賞した『情事』(60)を始め、いずれもフィルモグラフィーの中で欠かせない5作品。愛の不毛、現代人の不安と孤独……。この機会にぜひアントニオーニの深淵をご堪能ください。

公式サイト https://www.zaziefilms.com/antonioni2026/

配給 ザジフィルムズ

入場料一般1,900円/会員・大専・シニア1,300円/高校生以下800円

作品紹介

愛と殺意 4K修復版

愛と殺意

© 1950 Fincine /Villlani F. Torino – Surf Film s.r.l. All Rights Reserved

1950年/イタリア/103分/スタンダード/モノクロ
原題:CRONACA DI UN AMORE
監督・原案・脚本:ミケランジェロ・アントニオーニ
脚本:ダニエル・ダンツァ、シルヴィオ・ジオヴァネッティ、フランチェスコ・マゼッリ、ピエロ・テッリーニ
撮影:エンツォ・セラフィン
音楽:ジョヴァンニ・フスコ
出演:ルチア・ボゼー、マッシモ・ジロッティ、ジーノ・ロッシ
※当館での上映は2K

ミラノの資本家エンリコは、美しい妻パオラの過去の素行調査を探偵に依頼する。皮肉なことに調査がきっかけでパオラは元恋人グイドと再会、愛のない結婚生活に飽き飽きしていた彼女はグイドとの関係に情熱を取り戻す。エンリコによる調査が進むなか、二人は危険な関係に突き進んでいくことに…。初長編監督作品にして、以後のアントニオーニ作品のテーマとなる人間関係の疎外をすでに描いている。

*日本劇場初公開

敗北者たち 2K修復版

敗北者たち

1953 © Film Costellazione

1953年/イタリア/114分/スタンダード/モノクロ
原題:I VINTI
監督・原案・脚本:ミケランジェロ・アントニオーニ
脚本:スーゾ・チェッキ・ダミーコ、ジョルジョ・バッサーニ
撮影:エンツォ・セラフィン
音楽:ジョヴァンニ・フスコ
出演:エチカ・シューロー、ジャン=ピエール・モッキー、フランコ・インテルレンギ

パリ、ローマ、ロンドンの三都市で若者たちが引き起こす犯罪事件を描いた群像劇のオムニバス。金銭欲や虚栄心、退屈さから殺人や密輸に手を染める青年たちの姿を通じて、戦後社会に広がる精神的空白と価値観の揺らぎを浮かび上がらせる。犯罪の背景にある疎外感や無気力に焦点を当て、人間の内面を冷静に見つめる視線は、その後のアントニオーニ作品へとつながる重要な特徴となっている。

*日本劇場初公開

女ともだち 2K修復版

女ともだち

© TITANUS Licensed by RAI Com S.p.A. – Rome, Italy. All Rights Reserved.

1955年/イタリア/106分/スタンダード/モノクロ
原題:LE AMICHE
監督・脚本:ミケランジェロ・アントニオーニ
原作:チェーザレ・パヴェーゼ「孤独な女たちと」
脚本:スーゾ・チェッキ・ダミーコ アルバ・デ・チェスペデス
撮影:ジャンニ・ディ・ヴェナンツォ 音楽:ジョヴァンニ・フスコ
出演:エレオノラ・ロッシ=ドラゴ、ガブリエル・フェルゼッティ、バレンティナ・コルテーゼ、イヴォンヌ・フルノー

ローマの洋装店に勤めるクレリアは支店開店のためにトリノに派遣される。ある夜、宿泊先のホテルの隣室で、自殺未遂で気を失っている女性ロゼッタを発見する。このことをきっかけにクレリアはロゼッタや彼女の友人であるモミナたちと友情を深めていくようになる。絡み合う恋愛、仕事、友情…トリノに生きる女性たちの様々な葛藤を繊細に描き、第16回ヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞を受賞した。

*第16回ヴェネツィア国際映画祭銀獅子賞受賞

情事 4K修復版

情事

© RTI 1960

1960年/イタリア/144分/アメリカンビスタ/モノクロ
原題:L’AVVENTURA
監督・原案・脚本:ミケランジェロ・アントニオーニ
脚本:トニーノ・グエッラ、エリオ・バルトリーニ
撮影:アルド・スカヴァルダ
音楽:ジョヴァンニ・フスコ
出演:モニカ・ヴィッティ、ガブリエル・フェルゼッティ、レア・マッサリ
※当館での上映は2K

ローマの外交官の娘アンナは友人たちとヨットで地中海旅行に出かけるが、立ち寄った無人島で忽然と姿を消してしまう。残された恋人のサンドロと親友のクラウディアは必死にアンナを探すも見つからず、他の友人たちは何事もなかったかのように日常生活に戻っていく。そんな中、捜索を続けるサンドロとクラウディアは次第に惹かれ合っていく…。アントニオーニの代名詞となる男女の「愛の不毛」を描き、その名を世界に知らしめた代表作。

*第13回カンヌ国際映画祭審査員賞受賞

赤い砂漠 4K修復版

赤い砂漠

© 1964 RTI

1964年/イタリア、フランス/117分/アメリカンビスタ/カラー
原題:IL DESERTO ROSSO
監督・原案・脚本:ミケランジェロ・アントニオーニ
原案・脚本:トニーノ・グエッラ
撮影:カルロ・ディ・パルマ
音楽:ジョヴァンニ・フスコ、ビットリオ・ジエルメッティ
出演:モニカ・ヴィッティ、リチャード・ハリス、カルロ・キオネッティ
※当館での上映は2K

無機質な工場地帯が広がる海辺の都市ラヴェンナ。夫と子どもと暮らすジュリアーナは数年前の交通事故のショックから立ち直れず、不安障害に悩まされていた。ある日、彼女は夫からコラドという同僚を紹介される。次第に二人は仲を深めていくが、ジュリアーナの精神が安定することはなく…。
アントニオーニ初のカラー作品となり、鮮烈な色彩描写でモニカ・ヴィッティ演じるジュリアーナの孤独と苦悩を表した衝撃作。

*第25回ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞受賞

10/3(土)~

沼影市民プール

©hydroblast

2025 年/⽇本/80分/DCP/カラー/16:9/ステレオ/映倫G/配給:NAKACHIKA
監督・撮影・編集・録⾳:太⽥信吾
⾳楽:内橋和久
助監督:芳賀直之
追加撮影:与那覇政之、上ノ園芳樹
プロデューサー:⽵中⾹⼦、太⽥信吾
アソシエイトプロデューサー:⾼根順次
アシスタントプロデューサー:マキシム・ロレ
共同プロデューサー:みやたにたかし
企画協⼒:サトシ・フクモト
パブリシティ:プレイタイム
エンディングテーマ曲:SuiseiNoboAz「それから」
企画・制作:ハイドロブラスト
助成:⽂化庁⽂化芸術振興費補助⾦(映画創造活動⽀援事業)、 独⽴⾏政法⼈⽇本芸術⽂化振興会

公式ホームページ

“とあるプールが息を引き取るまでの、49日間の記録”

誰かにもう会えないと知ったとき、私たちは立ち止まる。
仮にそれが「場所」だったとしても、やはり私たちは同じかたちで、心を揺らす。
これは、都市開発が置き去りにした住人たちへのケアのプロセスである。

1971年、「海なき市にプールを」という市⺠の願いから⽣まれた「沼影市⺠プール」。市⺠の憩いと出会い、そして健康を⽀える場として、52年間で約600万⼈が訪れた。ところが2021年、さいたま市はプールの解体と、⼩中⼀貫校の建設を発表。存続を求めて900通を超えるパブリックコメントや1万⼈以上からの署名が寄せられるも計画は進み、2024年、プールは静かに役⽬を終えた。

本作はプールが取り壊されるまでの49⽇間を記録。公共施設の喪失が市⺠に何をもたらすのかを描き出した。監督は『わたしたちに許された特別な時間の終わり』(13)や『解放区』(14)で知られる太⽥信吾。ドキュメンタリーとフィクションを横断する独⾃の⼿法は、国内 外で⾼く評価され、本作は制作段階においてカルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2024にて⽇本企画としては初となる「First Cut+ Works in Progress Award」を受賞。その後も釜⼭国際映画祭、テッサロニキ国際ドキュメンタリー映画祭、台北国際映画祭をはじめ12以上の国際映画祭で上映されている。また、エンディングテーマ曲には、SuiseiNoboAz(スイセイノボアズ)「それから」が使⽤されている。


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