9/27(土)~
蔵のある街

©︎ 2025 つなぐ映画『蔵のある街』実行委員会
2025年/日本/103分/カラー/シネマスコープ/5.1ch/DCP/配給・宣伝:マジックアワー
監督・脚本:平松恵美子
撮影:森口大督
編集:小堀由起子
音楽:村松崇継
主題歌:手嶌葵「風につつまれて」(ビクターエンタテインメント)
制作プロダクション:松竹撮影所
企画・製作:つなぐ映画『蔵のある街』実行委員会
企画協力:倉敷市
出演:山時聡真、中島瑠菜、堀家一希、櫻井健人、田中壮太郎、陽月華、長尾卓磨、前野朋哉、ミズモトカナコ、北山雅康、高橋大輔、MEGUMI、林家正蔵、橋爪功
イベント情報
9/28(日)上映後、平松恵美子監督、前野朋哉さんの舞台挨拶がございます。
入場者プレゼント
※本作をご鑑賞されたお客様、お一人様につき1つプレゼントいたします。
※数に限りがあります。無くなり次第終了となりますのであらかじめご了承ください。
※特典は非売品です。転売、内容の複写・複製等は一切禁止となります。
※まれに傷や汚れがあるものがございますが、返品・交換は一切お受けできません。ご了承下さい。
頑張って生きるあの人に、笑顔と希望を届けたい
高校生たちの強い願いは、街中の人々を巻き込んで、やがて大きな希望になっていく――
「約束じゃ。この街に、でっかくて綺麗な花火を上げちゃる」自閉症の青年と、夢をあきらめかけている同級生を励まそうと、とっさに口から飛び出した約束。その言葉が、街に思いがけない波紋を呼び起こす…!無謀な計画だと笑われても、厳しい現実にくじけそうになっても、ひたむきに突き進む。そんな高校生たちの強い願いは、やがて街中の人々を巻き込み、大きな希望になっていく——。
この物語が生まれたきっかけは、2020年から続いたコロナ禍の最中、日本全国の約300もの街で開催された「サプライズ花火」。過酷な環境で働くエッセンシャルワーカーへの感謝、楽しみを奪われたこどもたちへのエール、今は会えない人との再会を願う気持ちなど、さまざまな思いを込めた花火が夜空に打ち上げられ、人々に明るい笑顔と希望をもたらした。そして苦しい時期を経て、今を生きるすべての人たちに向けた応援の花火が、爽やかなひと夏の青春物語とともにスクリーンに打ち上がる!
ふるさとは若者の夢を応援する場所であってほしい
ヒューマンドラマの名手、平松恵美子が文化と歴史の街、倉敷の人々にインスパイアされて紡いだ物語
監督と脚本は、山田洋次監督のもとで長年にわたり助監督と共同脚本を務め、『武士の一分』『母べえ』『東京家族』『小さいおうち』など9作品で日本アカデミー脚本賞を受賞、『ひまわりと子犬の7日間』『あの日のオルガン』の監督としても高い評価を受ける平松恵美子。
キャストには平松監督の思いに賛同した多彩な面々が集まった。友人との約束を果たすために花火を上げようと奔走する高校生の蒼役に、スタジオジブリ映画『君たちはどう生きるか』主演で話題を呼んだ若手実力派の山時聡真。もう一人の主人公で、家庭の事情により美術の道をあきらめようとする高校生・紅子に、2021年松竹JAPAN GP GIRLS CONTESTグランプリを受賞し、大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」にも出演中の中島瑠菜。二人をサポートするひょうきんな同級生。祈一役に映画・ドラマ・舞台出演が相次いでいる櫻井健人。自閉スペクトラム症を持つヒロインの兄・きょんくんを演じるのは『世界は僕らに気づかない』や「虎に翼」等で知られる堀家一希。そして若者たちをサポートする美術館の学芸員・緑郎役には、本作で映画初出演を飾るフィギュアスケート界のスーパースター・高橋大輔。ほかMEGUMI、前野朋哉といった倉敷・岡山出身者に加え、山田洋次・平松作品常連の林家正蔵、橋爪功らが人間味あふれる演技で脇を固める。主題歌「風につつまれて」を歌うのは、『ゲド戦記』『コクリコ坂から』などでその天性の声を響かせてきた手嶌葵。たくさん笑って、泣いて、温かい気持ちに包まれる、希望の物語が誕生した。



上映日時
9/27(土)~10/3(金) | 10/4(土)~10/10(金) |
10:00-11:50 | 11:45-13:35 |
料金
一般 | 大学・専門・シニア | 高校以下 | |
通常 | ¥1900 | ¥1300 | ¥800 |
会員 | ¥1300 | ¥1300 | ¥800 |
【10/1(水)-10/10(金)】
一般 | シニア | 〈学生応援プライス〉大専・高校生以下 | |
通常 | ¥1900 | ¥1300 | ¥500 |
会員 | ¥1300 | ¥1300 | ¥500 |
9/27(土)~
ふつうの子ども

©︎2025「ふつうの子ども」製作委員会
2025年/96分/日本/配給:murmur
監督:呉美保
脚本:高田亮
製作:石井紹良、清水伸司、水谷晴夫、村松秀信、山国秀幸、岩田潤、野儀健太郎、伊藤伴雄、森君夫、地崎昌和
プロデュース:中村優子
企画:菅野和佳奈
プロデューサー:菅野和佳奈、佐藤幹也
撮影:田中創
照明:溝口知
録音:小清水健治
出演:嶋田鉄太、瑠璃、味元耀大、瀧内公美、少路勇介、大熊大貴、長峰くみ、林田茶愛美、風間俊介、蒼井優
イベント情報
9/27(土)12:00回上映後、呉美保監督の舞台挨拶がございます。
監督:呉美保×脚本:高田亮
『そこのみにて光輝く』『きみはいい子』の黄金コンビ再び!
いつだって、世界は「好き」で、まわってる
上田唯士(ゆいし)、10才、小学4年生。両親と三人家族、おなかが空いたらごはんを食べる、いたってふつうの男の子。最近、同じクラスの三宅心愛(ここあ)が気になっている。環境問題に高い意識を持ち、大人にも臆せず声を挙げる彼女に近づこうと頑張るが、心愛はクラスのちょっぴり問題児、橋本陽斗(はると)に惹かれている様子。そんな三人が始めた“環境活動”は、思わぬ方向に転がり出して――。
『そこのみにて光輝く』『きみはいい子』の呉美保監督と脚本家・高田亮が三度めのタッグを組んだ最新作『ふつうの子ども』は、子ども同士のリアルな人間ドラマを描く完全オリジナルストーリー。
主人公を演じるのは、気鋭の監督たちに愛されてきた嶋田鉄太。本作が初めての本格的な芝居となる瑠璃、映画公開作を多数控える味元耀大も加わり、子どもたちの生き生きとした姿がスクリーンに躍動する。彼らのクラスメイト役はすべてオーディションで選ばれ、呉監督と共にそれぞれのキャラクターを創り上げていった。また、子どもたちを取り巻く大人たちに、蒼井優、風間俊介、瀧内公美ら実力者たちが顔を揃えた。
平和なようで“事件”だらけの毎日に体当たりでぶつかる子どもたちのドキドキ・モヤモヤ・ハラハラは大人のそれとも地続きで、いつかの思い出ではなくリアルタイムの現実と重なる。そう、彼らと一緒に出会い直す私たちの世界は、こんなにも明るくて、スリリングで、ドラマチック!



上映日時
9/27(土) | 9/28(日) | 9/29(月)~10/3(金) | 10/4(土)~10/10(金) |
12:00-13:36 | 12:15-13:51 | 12:00-13:40 | 17:40-19:16 |
料金
一般 | 大学・専門・シニア | 高校以下 | |
通常 | ¥1900 | ¥1300 | ¥800 |
会員 | ¥1300 | ¥1300 | ¥800 |
9/27(土)~
ラストムービーPART2

2025年/日本/29分/DCP
プロデューサー・脚本・編集・VFX・監督:古澤健
撮影:山田達也
照明:玉川直人
音響:川口陽一
音楽:宇波拓
メイク:堀たえこ
企画協力:宮崎大祐
出演:廣田朋菜、指出瑞貴、福間健二
イベント情報
9/27(土)上映後、古澤健監督×八幡温子(当館支配人)、9/28(日)上映後、七里圭さん(映画監督)×古澤健監督のトークイベントがございます。
10/11(土)上映後、サントラチームミニライブ、10/16(木)上映後、宮崎大祐さん(映画監督)×古澤健監督トークイベントがございます。
冒険に
冒険の途中で、はなればなれになってしまったハルとアキ。
お互いの行方を追うふたり。
ハルは横浜シネマリンで上映中の『ラストムービーPART2』を観る。
アキは俳優としてオーディション会場に潜入する。
「カメラを使わないで撮られた映画ってありますか?」
ふたりの問いに、老映画監督はなんと答えるのか?
これは冒険の映画だ。
「横浜シネマリンでしか観られない映画というのがあっても面白いですよね」という他愛ない雑談が交わされたのが2019年初頭。
2020年末に撮影された本作は、それから5年の歳月をかけて完成したが、それは本家『ラストムービー』(デニス・ホッパー)とは関係がない。
出発を振り返ると、ここに辿り着いたことが奇跡のようにも必然のようにも感じられる。
スタッフ・キャスト、フィクションの人物たち、そして死者たちと手を取り合うことで、映画(館)への道が見出された。
映画の冒険そのものの日々を経て、『ラストムービーPART2』が横浜シネマリンに帰還する。
(古澤健)



併映作品
生き仏2020

2020年/9分/日本/DCP
撮影・編集・監督:古澤健
企画協力:大槻貴宏、ポレポレ東中野
出演:古澤健、宇波拓、石川雄也、小原治
リビングデッドは東洋では生き仏として敬われている、という伝承に基づいて描かれる人類の愚かさ。
横浜シネマゾン

2018年/7分/日本/DCP
撮影・編集・監督:古澤健
助監督:石川貴雄
出演:高橋隆大、長尾理世
エーガ海に臨む港町にある映画館「横浜シネマゾン」。
映画が町に届かなくなったことから、2人の若者の冒険が始まる。
上映日時
9/27(土)、9/28(日) | 9/29(月)~10/3(金) | 10/4(土)~10/9(木) | 10/5(日)のみ | 10/10(金) | 10/11(土)~10/15(水) | 10/16(木) | 10/17(金) |
17:40-18:25 | 17:30-18:20 | 20:50-21:40 | 21:20-22:10 | 休映 | 20:50-21:40 | 20:20-21:10 | 20:50-21:40 |
料金
一般 | 大学・専門・シニア | 高校以下 | |
通常 | ¥1300 | ¥1000 | ¥800 |
会員 | ¥1000 | ¥1000 | ¥800 |
【10/1(水)-10/17(金)】
一般 | シニア | 〈学生応援プライス〉大専・高校生以下 | |
通常 | ¥1300 | ¥1000 | ¥500 |
会員 | ¥1000 | ¥1000 | ¥500 |
9/26(金)~
ピアノフォルテ

©Pianoforte
2023年/ポーランド/89分/英語・ポーランド語・中国語・イタリア語・ロシア語/配給:コピアポア・フィルム
原題:Pianoforte
監督:ヤクブ・ピョンテク
出演:アレクサンダー・ガジェヴ、レオノーラ・アルメリーニ、エヴァ・ゲヴォルギヤン、ラオ・ハオ、ミシェル・カンドッティ、マルチン・ヴィエチョレク 他
提供:マーメイドフィルム
後援:ポーランド広報文化センター、日本ショパン協会
入場者プレゼント
ご鑑賞のお客様にオリジナルポストカードをプレゼント!
※数量限定、なくなり次第終了です。
世界最高の舞台、ショパン国際ピアノコンクール。
夢に挑む若きピアニストたちに迫った、珠玉のドキュメンタリー映画
5年に1度、ショパンの出身国であるポーランドのワルシャワで開催されているショパン国際ピアノコンクール。スタニスラフ・ブーニン、マルタ・アルゲリッチら多くの名だたるピアニストを輩出し、出場を果たすだけで 名誉なこと、入賞すればその後の成功が約束される随一のコンクールとあって、世界中の若きピアニストたちが頂点を目指す憧れのステージ。本作は反田恭平さんと小林愛実さんの日本人ふたりが入賞するという快挙を成し遂げた2021年の第18回大会をクローズアップ。コロナ禍のため1年延期となったこの大舞台に臨む6人の出場者にスポットをあて、彼らの情熱を余すところなく映し出す。奇しくも今年2025年はコンクール開催年。世界各地が盛り上がる中、その決定版が今、幕を開ける。
すべてを捧げて戦い終えた若者たちを
“ノクターン第8番”が包み込むとき、
魂を揺さぶるような感動が胸に押し寄せる。
審査は1次から本選まで全4回、21日間にわたって行われる。ポーランド、ロシア、中国、イタリアなど国籍も育ってきた環境も異なる6人の出場者たち。とてつもない緊張に負けてしまう者もいれば、そのプレッシャーを楽しみ、力に変える者もいる。優しい先生と二人三脚で栄光を目指す者もいれば、威圧的な指導者に押しつぶされそうになる者もいる。だが、幼いころからここで演奏することを夢見てきた強い思いは同じ。我々はいつしか競技に挑む彼らとともに舞台裏にいるかのような凄まじい臨場感を体験する。栄冠をつかむのは誰なのか。そのとき彼らは何を思うのか。本作はポーランド映画としてはじめて国際エミー賞の芸術番組部門最優秀賞を受賞した。
ショパン国際ピアノコンクールとは
フリデリク・ショパン研究所がポーランドのワルシャワで開催する、世界最古の国際ピアノコンクール。1927年に第一回が行われ、第二次大戦中に中断するも、その後は5年に1度開催される。課題曲はすべてショパン作品で占められる。



上映日時
9/26(金) | 9/27(土) | 9/28(日) | 9/29(月)~10/3(金) | 10/4(土)~10/11(土) | 10/12(日)~10/17(金) |
13:50-15:20 | 14:10-15:39 | 14:00-15:30 | 13:50-15:20 | 10:00-11:35 | 12:00-13:35 |
料金
一般 | 大学・専門・シニア | 高校以下 | |
通常 | ¥1900 | ¥1300 | ¥800 |
会員 | ¥1300 | ¥1300 | ¥800 |
【10/1(水)-10/9(木)】
一般 | シニア | 〈学生応援プライス〉大専・高校生以下 | |
通常 | ¥1900 | ¥1300 | ¥500 |
会員 | ¥1300 | ¥1300 | ¥500 |
9/19(金)~
ミシェル・ルグラン 世界を変えた映画音楽家

©-MACT PRODUCTIONS-LE SOUS-MARIN PRODUCTIONS-INA-PANTHEON FILM-2024
2024年/フランス/109分/配給:アンプラグド
原題:IL ÉTAIT UNE FOIS MICHEL LEGRAND
監督・脚本:デヴィッド・ヘルツォーク・デシテス
脚本:ウィリー・デュハフオーグ
編集:マルゴッド・イシェール、ヴァンサン・モルヴァン、デヴィッド・ヘルツォーク・デシテス
撮影:ニコラス・ボーシャン、リヤド・カイラット、スタン・オリンガー
音楽:デヴィッド・ヘルツォーク・デシテス、ミシェル・ルグラン
出演:ミシェル・ルグラン、アニエス・ヴァルダ、ジャック・ドゥミ、カトリーヌ・ドヌーヴ、バンジャマン・ルグラン、クロード・ルルーシュ、バーブラ・ストライサンド、クインシー・ジョーンズ、ナナ・ムスクーリ
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ
入場者プレゼント
ご鑑賞のお客様に「草創期チラシ」をプレゼント!※数量限定、なくなり次第終了です。
『ラ・ラ・ランド』にも多大な影響を与えた、ルグランの創作の舞台裏と人生を描く
人生の軌跡と最後の舞台に迫る圧巻のドキュメンタリー
数々の映画音楽で後世に影響を与え続けている、フランスを代表する音楽家ミシェル・ルグラン。2019年に亡くなるまでの75年間の音楽人生の中で、特にジャック・ドゥミ監督とのコンビで名作映画を数多く生み出し、マイルス・デイヴィス、シャルル・アズナヴール、バーブラ・ストライサンドなど伝説的なアーティストとも共演を重ねてきた。ジャン=リュック・ゴダールなどヌーヴェルヴァーグの監督たちから評価され、以後多くのフランス映画音楽を手掛ける。名声は海を越えハリウッドの映画音楽でも次々と成功を収め、『華麗なる賭け』(68)で第41回アカデミー歌曲賞、『思い出の夏』(71)では第44回アカデミー賞作曲賞を受賞し、計3度の受賞を誇る。『シェルブールの雨傘』(64)はセリフの代わりに全て音楽で物語を展開させるという画期的な手法で、第17回カンヌ国際映画祭グランプリを受賞。後にデイミアン・チャゼルが『ラ・ラ・ランド』(16)のモデルにしたことでも知られる。
本作ではルグラン本人と関係者が映画を振り返る形で貴重な作曲の舞台裏が明らかに。練習において自他共に一切の妥協を許さない厳格な姿勢、数々の栄光に隠された挫折と苦悩など、これまで知ることのなかったルグランの姿も余すところなく描かれる。
死の直前まで日本でのブルーノート東京公演に情熱を燃やすなど、長年にわたる親日家として知られ、日本映画『ベルサイユのばら』(79)の音楽を手掛け、自身が60年代に作曲した「ディ・グ・ディン・ディン」は日本のCMで現在も親しまれている。日本にゆかりの深い世界的音楽家の人生最後の舞台までを描く。ルグランの生き様は、私たちに心揺さぶる感動と生きる指針を与えてくれる。

上映日時
9/19(金) | 9/20(土)~9/26(金) | 9/27(土) | 9/28(日) | 9/29(月)~10/3(金) |
17:35-19:25 | 11:50-13:40 | 15:45-17:34 | 15:40-17:30 | 15:30-17:20 |
料金
一般 | 大学・専門・シニア | 高校以下 | |
通常 | ¥1900 | ¥1300 | ¥800 |
会員 | ¥1300 | ¥1300 | ¥800 |
9/20(土)-10/3(金)
ペドロ・コスタ はじまりの刻(とき) 1989-1997

ペドロ・コスタ
はじまりの刻(とき) 1989-1997
9/20(土)-10/3(金)
ペドロ・コスタ
はじまりの刻(とき) 1989-1997
9/20(土)-10/3(金)
瑞々しくも激しく、そして鮮烈に――
伝説となった『ヴァンダの部屋』『コロッサル・ユース』に至る
鬼才ペドロ・コスタ、“はじまりの軌跡”を4Kレストア版でみつめる
『ヴァンダの部屋』から25年、『コロッサル・ユース』から19年――世界を驚かせ続けるポルトガルの鬼才、ペドロ・コスタ。その伝説前夜とも言える、漆黒のモノクロが鮮烈な長編デビュー作『血』、“カーボ・ヴェルデ”というペドロ・コスタの後の作品群に繋がる場所が初めて登場した重要作『溶岩の家』、スラム街フォンタイーニャスに住む人々を起用し、圧倒的なリアリズムで底辺の生活の厳しさを描く『骨』の初期3作を監督自ら監修した4Kレストア版で初めて劇場公開する。また、破壊されつつあるフォンタイーニャスを舞台にそこに生きる人々の営みを強烈な映画手法で描いた、『ヴァンダの部屋』と『コロッサル・ユース』も特別上映し、その類まれな軌跡を見つめる――。
公式サイト https://www.cinematrix.jp/early_pedro/
配給 シネマトリックス
配給協力 ノーム
入場料一般1,900円/会員・大専・シニア1,300円/高校生以下800円
イベント情報
『溶岩の家 4Kレストア版』9/21(日)16:40回上映後、小野正嗣さん(作家、フランス文学者)のトークイベントがございます。
上映スケジュール
9/20(土) | 9/21(日) | 9/22(月) | 9/23(火) | 9/24(水) | 9/25(木) | 9/26(金) |
![]() 溶岩の家 4K |
![]() コロッサル・ユース 2K |
![]() 骨 4K |
![]() ヴァンダの部屋 2K |
![]() 血 4K |
![]() 溶岩の家 4K |
|
![]() 骨 4K |
![]() 溶岩の家 4K トークイベント 小野正嗣さん |
![]() 血 4K |
![]() 溶岩の家 4K |
![]() 骨 4K |
![]() 血 4K |
![]() 溶岩の家 4K |
![]() 血 4K |
![]() 溶岩の家 4K |
![]() 溶岩の家 4K |
![]() 骨 4K |
![]() 血 4K |
9/27(土) | 9/28(日) | 9/29(月) | 9/30(火) | 10/1(水) | 10/2(木) | 10/3(金) |
![]() 骨 4K |
![]() ヴァンダの部屋 2K |
![]() 溶岩の家 4K |
![]() 血 4K |
![]() コロッサル・ユース 2K |
![]() 骨 4K |
![]() 溶岩の家 4K |
![]() 血 4K |
![]() 骨 4K |
![]() 溶岩の家 4K |
![]() 血 4K |
![]() 骨 4K |
予定表 横にスクロールできます
作品紹介
血 4Kレストア版

1989年/ポルトガル/99分/ポルトガル語/モノクロ/DCP
出演:ペドロ・エストネス、ヌーノ・フェレイラ、イネス・デ・メデイロス、ルイス・ミゲル・シントラ
不安や恐れに苛まれる恋人たち、幻想的な森、黒く光る沼、得体の知れない男たち…。
自らが受けた映画史と自国の記憶を色濃く反映し、「ポルトガル映画の最も美しい一本」との評価を得たペドロ・コスタ初の長編作品。
青年ヴィンセントは病に苦しむ父親を安楽死させ、墓地に埋める。父親の消息に疑問を持った伯父は青年の許にやってきて弟を連れ去ってしまった。一方、父親の負債の返済を求めて二人組が現れる。弟を取り返すべく動く青年を二人組が追っていく・・・。
ペドロ・コスタ長編第1作となる本作はフィルムノワール的風貌を見せつつ、瑞々しく輝く画面が観る者を魅了する。マノエル・ド・オリヴェイラ作品常連のルイス・ミゲル・シントラが重要な役で華を添えている。
2022年 ヴェネチア国際映画祭 国際批評家週間出品
1989年 ヴェネチア国際映画祭出品
1990年 ロッテルダム国際映画祭 国際批評家連盟表彰
溶岩の家 4Kレストア版

1994年/ポルトガル・フランス・ドイツ/110分/ポルトガル語・クレオール語/カラー/DCP
出演:イネス・デ・メデイロス、イサック・デ・バンコレ、エディット・スコブ
アフリカ、カーボ・ヴェルデの言葉、習慣、気候、風土――
その現実的な生活と歴史を映画に取り込みながら、荒々しい色彩と感情に彩られた記念すべき長編第2作。
看護師のマリアーナは、リスボンの工事現場で意識不明となった男レオンに付き添って彼の故郷カーボ・ヴェルデに向かうが、病人とともに荒野に取り残される。島民に病院まで運んでもらうが島民の誰一人として病人のことは語ろうとしなかった・・・。
本作の撮影後に、託された手紙をフォンタイーニャス地区に届けたことを契機に、“カーボ・ヴェルデから届いた手紙” というペドロ・コスタの重要なモチーフが生まれるきっかけとなった重要作。伝説的女優、エディット・スコブが特別出演している。
1994年 カンヌ国際映画祭〈ある視点〉部門出品
1994年 テサロニキ国際映画祭 最優秀芸術貢献賞
1994年 ベルフォール国際映画祭 最優秀外国映画賞
骨 4Kレストア版

1997年/ポルトガル・フランス・ドイツ/98分/ポルトガル語/カラー/DCP
出演:ヴァンダ・ドゥアルテ、ヌーノ・ヴァス、マリア・リブキナ、イザベル・ルート、イネス・デ・メデイロス
狭い路地、壁に背をもたせ何かを待つ男と女、行き場のない空気。
リスボンのスラム街フォンタイーニャスで絶望を抱えた人々の息づかいが圧倒的なリアリズムで迫る。
赤ん坊を産んだティナはリスボン郊外にあるスラム街に戻ってくるが、夫は赤ん坊を連れて家を出て行ってしまう。彼は物乞いをし、看護婦のエドゥアルダと知り合い、彼女の家に居候するようになる。ティナの隣人クロチルドは家政婦をしているが、ある日エドゥアルダの家でティナの夫に出会う。
スラム街フォンタイーニャスに住む人々を起用し、圧倒的なリアリズムで底辺の生活の厳しさを描き、高く評価された。『ヴァンダの部屋』のヴァンダも家政婦役で出演。
1997年 ヴェネチア国際映画祭 金のオゼッラ賞(撮影賞)
1997年 ベルフォール国際映画祭 審査員特別賞
〔特別上映〕
ヴァンダの部屋 2Kレストア版

2000年/ポルトガル・ドイツ・スイス/170分/ポルトガル語・クレオール語/カラー/DCP
出演:ヴァンダ・ドゥアルテ、ジータ・ドゥアルテ、レナ・ドゥアルテ、アントニオ・セメド・モレノ、パウロ・ヌネス
数十人の規模の映画制作に疑問を持ったコスタは小型のDVキャメラを手にフォンタイーニャスに戻り、撮影を敢行。『骨』に出演したヴァンダ・ドゥアルテとその家族を中心に、再開発が進み、パワーショベルによる破壊が進む街に暮らす人々を見つめる。小津、溝口、フォードを想起させるスタンダードサイズの画面と、街に響く破壊音の対比が強烈な印象を残し、新たなドキュメンタリー表現として多くの映画作家に影響を与えた。
2000年 ロカルノ国際映画祭 ドン・キホーテ賞・特別賞・青年批評賞・最優秀賞
2001年 山形国際ドキュメンタリー映画祭 最優秀賞・国際批評家連盟賞
コロッサル・ユース 2Kレストア版

2006年/ポルトガル・フランス・スイス/150分/ポルトガル語・クレオール語/カラー/DCP
出演:ヴェントゥーラ、ヴァンダ・ドゥアルテ、ベアトリズ・ドゥアルテ、イザベル・カルドーゾ
『ヴァンダの部屋』のスラム街は取り壊されて、ヴァンダは新しい集合住宅に移り住んで夫と子どもと暮す。カーボ・ヴェルデから移り住み34年間、フォンタイーニャス地区に住んできたヴェントゥーラ。妻に去られた後、まだ残るスラム街と新築住宅を行き来し”子どもたち”を訪ねる。過去と現在を縦横無尽に交錯させながら、彷徨える魂を描き出す。ヴェントゥーラが繰り返し口ずさむ手紙が感動を呼ぶ。
2006年 カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品